- 英
- cuptopril
- 商
- アポプリール、カトナプロン、カトプロン、カプシール、カプトリル、カプトルナ、コバプリル、ダウプリル、Capoten
- 関
- 降圧薬、アンジオテンシン変換酵素阻害薬、血圧降下剤
分類
作用機序
- アンジオテンシンIIの生成を抑制
- 末梢血管抵抗↓、アルドステロン分泌↓
- 2. kallikrein-kinin系の亢進?
- 3. prostaglandin系への作用?
- 4. 血管壁でのrenin-angiotensin系の抑制?
- 5. 末梢交感神経系の抑制?
適応
動態 (SPC.254)
- 胃腸管から吸収され、約1時間で最高血中濃度
- 半減期は0.66時間
- 腎排泄
禁忌
臨床関連
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出典(authority):フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』「2014/08/06 00:37:02」(JST)
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カプトプリル
|
IUPAC命名法による物質名 |
(2S)-1-[(2S)-2-メチル-3-スルファニルプロパノイル]
ピロリジン-2-カルボン酸 |
臨床データ |
胎児危険度分類 |
D(AU) |
法的規制 |
指定医薬品
処方せん医薬品 |
投与方法 |
経口 |
薬物動態的データ |
生物学的利用能 |
70–75% |
代謝 |
肝臓 |
半減期 |
1.9 時間 |
排泄 |
腎臓 |
識別 |
CAS登録番号 |
62571-86-2 |
ATCコード |
C09AA01 |
PubChem |
CID 44093 |
DrugBank |
APRD00164 |
ChemSpider |
40130 |
KEGG |
D00251 |
化学的データ |
化学式 |
C9H15NO3S |
分子量 |
217.29 |
カプトプリル (captopril) とはアンジオテンシン変換酵素阻害薬の1つ。アンジオテンシン変換酵素 (ACE) を抑制することにより血圧を低下させる。アルドステロン分泌の抑制による利尿作用を有する。高血圧、うっ血性心不全の治療に使用される。副作用として肺のブラジキニン増加による空咳が生じる。
構造としては(S)-プロリン(L-プロリン)のN置換体であることが知られている。
関連項目
- 血管拡張薬
- イミダプリル
- エナラプリル
- ベナゼプリル
参考文献
- 伊藤勝昭ほか編集 『新獣医薬理学 第二版』 近代出版 2004年 ISBN 4874021018Categoryアミド
UpToDate Contents
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Japanese Journal
- 中川直樹,長谷部直幸
- 血圧 18(3), 252-255, 2011-3
- 雑誌掲載版虚血性腎症は早期発見・早期治療により可逆性を期待できる疾患である。スクリーニング検査は血漿レニン活性の測定である。片側性狭窄ではレニン高値になるが、両側性では正常から低値になる場合がある。超音波腎血流ドプラ検査は形態的、機能的診断法として大変有用である。各検査の長所・短所を理解したうえで、高リスク患者には非侵襲的なスクリーニング検査を進めていくことが重要である。
- NAID 120003290078
- 無治療の経過で腎クリーゼと心筋炎を併発した強皮症の1剖検例
- 川西 邦夫,小池 美菜子,木村 和生,佐々木 裕子,高橋 正毅,松上 桂子,中川 典明,中野 雅行,武井 卓,新田 孝作
- 日本透析医学会雑誌 = Journal of Japanese Society for Dialysis Therapy 43(10), 865-871, 2010-10-28
- … 是正したが,乏尿であり,血液透析を継続した.顔貌,皮膚所見,抗Scl-70抗体陽性より,全身性強皮症と診断した.生理・画像検査上,心嚢液貯留,肺高血圧,間質性肺炎の所見を認めた.心保護目的にカプトプリル6.25mg/日を開始し,第9病日よりプレドニゾロン20mg/日の投与を開始した.徐々に血圧の変動が改善し,経口摂取も可能となっていたが,第16病日の早朝,突然心停止となり,蘇生するも循環動態は改善せず …
- NAID 10027724990
- 〈症例〉サブクリニカルクッシング症候群と原発性アルドステロン症を合併したと考えられた両側副腎腫瘍に選択的副腎静脈サンプリングが有用であった1症例
- 中坊 麻利,甲斐 達也,前嶋 哲也,金政 健,筑後 孝章,野澤 昌弘
- 近畿大学医学雑誌 34(3), 191-198, 2009-09
- … 原発性アルドステロン症の疑いで当科に紹介された.画像所見上は両側副腎腫瘍が認められた.入院にて更に内分泌学的検査を行ったところ,尿中アルドステロンの上昇と血中DHEA-S の正常低値もあり,カプトプリル負荷試験では陽性基準を満たした.また,コルチゾールの簡易日内変動と1mg・8mg デキサメサゾン抑制試験を施行したところ,日内変動は消失しており1mg・8mg のデキサメサゾン抑制試験は陽性であったた …
- NAID 120002188089
Related Links
- カプトプリルとは。効果、副作用、使用上の注意。アンジオテンシンは生理的昇圧物質で、全身の末梢の動脈を収縮させて血圧を上げるほか、ナトリウムを体内に蓄積させ、昇圧ホルモンを副腎(ふくじん)から分泌させるはたらきが ...
- カプトリルとは?カプトプリルの効能,副作用等を説明,ジェネリックや薬価も調べられる(おくすり110番:薬事典版) ... 用法用量は医師・薬剤師の指示を必ずお守りください。 すべての副作用を掲載しているわけではありません。
- カプトリル(カプトプリル)の作用機序:高血圧治療薬 高血圧であると、脳卒中や心筋梗塞などの合併症を防ぐために血圧を下げることを考えます。この時、血圧を下げるための概念は単純であり、「血圧を上げる物質の働きを抑制 ...
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Japan Pharmaceutical Reference
薬効分類名
販売名
コバプリル錠12.5
組成
- コバプリル錠12.5は1錠中カプトプリル12.5mgを含有する。
添加物として乳糖,トウモロコシデンプン,ヒドロキシプロピルセルロース,カルメロースカルシウム,ステアリン酸マグネシウムを含有します。
禁忌
本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者
血管浮腫の既往歴のある患者(アンジオテンシン変換酵素阻害剤等の薬剤による血管浮腫,遺伝性血管浮腫,後天性血管浮腫,特発性血管浮腫等)
- [高度の呼吸困難を伴う血管浮腫を発現するおそれがある。]
* デキストラン硫酸固定化セルロース,トリプトファン固定化ポリビニルアルコール又はポリエチレンテレフタレートを用いた吸着器によるアフェレーシスを施行中の患者
アクリロニトリルメタリルスルホン酸ナトリウム膜(AN69(R))を用いた血液透析施行中の患者
妊婦又は妊娠している可能性のある婦人
効能または効果
- 本態性高血圧症,腎性高血圧症,腎血管性高血圧症,悪性高血圧
- 通常,成人に1日37.5?75mgを3回に分割経口投与する。年齢,症状により適宜増減する。
なお,重症例においても1日最大投与量は150mgまでとする。
- 重篤な腎障害のある患者では,血清クレアチニン値が3mg/dLを超える場合には,投与量を減らすか,又は投与間隔をのばすなど慎重に投与すること [過度の血圧低下及び血液障害が起こるおそれがある。]。(「慎重投与」の項参照)
慎重投与
両側性腎動脈狭窄のある患者又は片腎で腎動脈狭窄のある患者
高カリウム血症の患者
重篤な腎障害のある患者
造血障害のある患者
- [好中球減少症,無顆粒球症等の副作用が発現することがある。]
全身性エリテマトーデス(SLE)などの免疫異常のある患者
- [好中球減少症,無顆粒球症等の副作用が発現することがある。]
重篤な肝障害のある患者
消化性潰瘍又はその既往歴のある患者
脳血管障害のある患者
- [過度の降圧が脳血流不全を惹起し,病態を悪化させることがある。]
光線過敏症の既往歴のある患者
- [副作用として発疹等の皮膚症状が発現することがある。]
高齢者
重大な副作用
血管浮腫
(頻度不明)
- 呼吸困難を伴う顔面,舌,声門,喉頭の腫脹を症状とする血管浮腫があらわれることがある。このような場合には,気管の閉塞を起こしやすくなるので,直ちに投与を中止し,エピネフリンの皮下注射,気道確保など適切な処置を行うこと。また,腹痛を伴う腸管の血管浮腫があらわれることがあるので,異常が認められた場合には,直ちに投与を中止し適切な処置を行うこと。
汎血球減少,無顆粒球症
(頻度不明)
- 汎血球減少,無顆粒球症があらわれることがあるので,観察を十分に行い,異常が認められた場合には,直ちに投与を中止し適切な処置を行うこと。
急性腎不全,ネフローゼ症候群
(頻度不明)
- 急性腎不全,ネフローゼ症候群があらわれることがあるので,観察を十分に行い,異常が認められた場合には,直ちに投与を中止し適切な処置を行うこと。
高カリウム血症
(頻度不明)
- 重篤な高カリウム血症があらわれることがあるので,観察を十分に行い,異常が認められた場合には,直ちに適切な処置を行うこと。
天疱瘡様症状
(頻度不明)
- 天疱瘡様症状があらわれることがあるので,このような場合には減量又は投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
狭心症,心筋梗塞,うっ血性心不全,心停止
(頻度不明)
- 狭心症,心筋梗塞,うっ血性心不全,心停止があらわれたとの報告がある。
アナフィラキシー様反応
(頻度不明)
- アナフィラキシー様反応があらわれたとの報告がある。
皮膚粘膜眼症候群,剥脱性皮膚炎
(頻度不明)
- 皮膚粘膜眼症候群(Stevens‐Johnson症候群),剥脱性皮膚炎があらわれたとの報告がある。
錯 乱
(頻度不明)
膵 炎
(頻度不明)
薬効薬理
カプトプリルは,アンジオテンシン変換酵素の作用を阻害し,アンジオテンシン‐IIの産生を抑制する。これにより血管収縮が抑制されると同時にアルドステロン分泌が低下し,ナトリウムの排泄が促進され,降圧効果を示すとされている。3)
有効成分に関する理化学的知見
一般名
化学名
- (2S)-1-[(2S)-2-Methyl-3-sulfanylpropanoyl] pyrrolidine-2-carboxylic acid
分子式
分子量
融 点
性 状
- 白色の結晶又は結晶性の粉末である。
メタノールに極めて溶けやすく,エタノール(99.5)に溶けやすく,水にやや溶けやすい。
★リンクテーブル★
[★]
- 38歳の男性。頭痛と心悸亢進とを訴え来院した。数年前から多汗がある。1年間で体重が3kg減少した。体温37.2℃。脈拍90/分、整。血圧170/98mg/Hg。赤血球468万、Hb 14.0 g/dl、白血球7,200、血小板22万。血清生化学所見:空腹時血糖 130mg/dl、Na 144mEq/l, K 4.1mEq/l, Cl 102 mEq/l。T3 160 ng/dl(正常80-220)、T4 10ug/dl(正常5-12)。尿中VMA 35mg/24hr(正常2-7)。この患者に対して手術を行うことになった。
- 術中・術後の全身管理のために手元に用意しておく物はなに
- a. (1)(2)(3)
- b. (1)(2)(5)
- c. (1)(4)(5)
- d. (2)(3)(4)
- e. (3)(4)(5)
[★]
- 英
- hypotensor, depressor, hypotensive drugs hypotensive agent hypotensive drug
- 同
- 降圧剤、血圧降下薬、高血圧症治療薬、抗高血圧薬 antihypertensive antihypertensive drug, antihypertensive drugs
[show details]
ja
hypotensor : 約 1,170 件
depressor : 約 13,000 件
hypotensive drugs : 約 1,410 件
hypotensive agent : 約 1,320 件
hypotensive drug : 約 1,200 件
en
hypotensor : 約 12,100 件
depressor : 約 1,220,000 件
hypotensive drugs : 約 29,100 件
hypotensive agent : 約 37,600 件
hypotensive drug : 約 12,500 件
降圧薬
-
- 近位尿細管:アセタゾラミド:炭酸脱水酵素を阻害
- 太いヘンレループ上行脚:フロセミド:Na+-K+-2Cl-共輸送体(NKCC)を阻害
- 遠位尿細管前半部:チアジド系利尿薬:Na+とCl-の共輸送体を阻害
- 遠位尿細管後半部と集合管:
- スピラノラクトン:アルドステロン受容体に競合的に結合
- トリアムチレン:Na+流入を抑制
-
-
-
- カルベジロール(α1遮断により末梢血管を拡張。β遮断により陽性変力作用を抑制)
- アムスラロールなど
- 強力な降圧効果を示す
- 細胞内へのCa流入を抑制することにより血管平滑筋を弛緩させ末梢血管抵抗を下げる
- 脳、心臓、腎臓への血流を保つ
- 膜電位依存性Caチャネルに作用して血管平滑筋を弛緩させる
-
- 副作用:ジルチアゼムの副作用:洞性徐脈、洞性ブロック
- ニフェジピン: 血管への親和性が高い→抗高血圧薬として優れる
- 副作用:反射性交感神経緊張、顔面紅潮、浮腫(静脈拡張より動脈拡張の度合いが大きいため)、便秘
- 臓器障害の改善、進展予防 beyond blood pressure
- RA系の抑制
- アンジオテンシノゲン→(レニン)→アンジオテンシンI→(アンジオテンシン転換酵素)→アンジオテンシンII-(アンジオテンシン受容体遮断薬)-|アンジオテンシン受容体1
- ACE阻害薬の腎機能保護
- ACE阻害薬:輸入細動脈 拡張、輸出細動脈 拡張 → 糸球体内圧↓
- Ca拮抗薬 :輸入細動脈 拡張、輸出細動脈 なし → 糸球体内圧↑
-
- 副作用
- ACEはブラジキニンを分解するキニナーゼIIと同一の酵素である。ACE阻害薬はこの酵素を阻害するが、ブラジキニンは血管拡張、決勝滲出決勝進出、発痛作用に関わっている。このため咳を誘発することがある。
- 禁忌
- 妊婦。ブラジキニンは胎児の動脈管閉鎖に関わっている。このた、母胎にACE阻害剤を加え、ブラジキニンが増えると胎児の動脈管が閉鎖してしまう。(血管浮腫?)
- 1型アンジオテンシンII受容体拮抗薬(AT1受容体拮抗薬)
降圧薬の積極的な適応と禁忌
- 合併症を有する高齢者高血圧に対する第一選択薬と併用薬
○:第一選択 空欄:適応可 △:注意が必要 ×:禁忌
- 理由はACE参照
使用できる降圧薬
- α2作動薬
- β遮断薬
- α遮断薬
参考
- http://www.jhf.or.jp/a&s_info/guideline/kouketuatu.html
漢方薬
- 降圧目的に釣藤散が使われることが多い。補助的に防風通聖散が用いられることがある。
[★]
- 英
- angiotensin-converting enzyme inhibitor angiotensin converting enzyme inhibitor , ACE inhibitor, ACEI
- 同
- アンジオテンシン変換酵素阻害剤 アンギオテンシン変換酵素阻害薬 アンギオテンシン変換酵素阻害剤 アンジオテンシン転換酵素阻害薬、ACE阻害薬 ACE阻害剤 ACE inhibitor、アンギオテンシン変換酵素拮抗薬, アンギオテンシン変換酵素拮抗薬, angiotensin-converting enzyme antagonist
- 関
- アンジオテンシン, アンジオテンシン転換酵素 ACE, 1型アンジオテンシンII受容体拮抗薬 アンジオテンシンII受容体拮抗薬 ARB
アンジオテンシン変換酵素阻害薬
=粉砕可能性
一般名
|
製品名
|
規格
|
剤形
|
用法
|
粉砕
|
アラセプリル
|
セタプリル
|
12.5,25,50
|
錠
|
1日
|
25-75mg
|
1日
|
1-2回分服
|
|
イミダプリル
|
タナトリル
|
2.5,5,10
|
錠
|
1日
|
2.5-10mg
|
1日
|
1回
|
○
|
エナラプリル
|
レニベース
|
2.5,5,10
|
錠
|
1日
|
2.5-10mg
|
1日
|
1回
|
|
カプトプリル
|
カプトリル
|
12.5,25
|
錠,細粒
|
1日
|
37.5~75mg
|
1日
|
3回
|
|
キナプリル
|
コナン
|
5,10,20
|
錠
|
1日
|
5~20mg
|
1日
|
1回
|
|
シラザプリル
|
インヒベース
|
0.25,0.5,1
|
錠
|
1日
|
0.25~2mg
|
1日
|
1回
|
○
|
テモカプリル
|
エースコール
|
1,2,4
|
錠
|
1日
|
1~4mg
|
1日
|
1回
|
|
デラプリル
|
アデカット
|
7.5,15,30
|
錠
|
1日
|
15~120mg
|
1日
|
1-2回分服
|
|
トランドラプリル
|
オドリック
|
0.5,1
|
錠
|
1日
|
0.5~2mg
|
1日
|
1回
|
○
|
トランドラプリル
|
プレラン
|
0.5,1
|
錠
|
1日
|
0.5~2mg
|
1日
|
1回
|
○
|
ベナゼプリル
|
チバセン
|
2.5,5,10
|
錠
|
1日
|
2.5~10mg
|
1日
|
1回
|
|
ペリンドプリル
|
コバシル
|
2,4
|
錠
|
1日
|
2~8mg
|
1日
|
1回
|
○
|
リシノプリル
|
ロンゲス
|
5,10,20
|
錠
|
1日
|
2.5~20mg
|
1日
|
1回
|
○
|
リシノプリル
|
ゼストリル
|
5,10,20
|
錠
|
1日
|
2.5~20mg
|
1日
|
1回
|
○
|
副作用
- 咳嗽:ACEはブラジキニンを分解するキニナーゼIIと同一の酵素である。ACE阻害薬はこの酵素を阻害するが、ブラジキニンは血管拡張、血漿滲出、発痛作用に関わっている。このため咳を誘発することがある。
- 高カリウム血症:間接的に血漿中のレニン濃度が低下するためにナトリウム取り込みとカリウム排泄が低下して高カリウム血症を来す
- 低血圧
- 腎不全
空咳の頻度
禁忌
- 腎血流量の減少や糸球体ろ過圧の低下により急速に腎機能を悪化させるおそれ。アンジオテンシンIIによる輸出細動脈の収縮作用がblockされ、両腎共に腎血流が減少しているためにGFRの低下を代償できず腎機能の悪化をきたす。
参考
- http://www.naoru.com/ace.htm
- http://kanri.nkdesk.com/drags/arb.php
[★]
- 関
- 降圧薬
商品
[★]
- erratic adj. adj. 軌道の定まらない。一貫性のない、不安定な、不規則な
- bowel motion 腸運動、排便
- fit adj. adj. 体調がよい、健康で
- emaciated adj.
- glisten vi. ぴかぴか光る
- dislodge
- palliative
- erythema multiforme 多形紅斑
- dermatitis herpetiformis 疱疹状皮膚炎
- itch 痒み
- itching
- celiac disease セリアック病
- herpes gestationis 妊娠性疱疹
- 皮膚の水疱
- 83歳 男性
- 主訴:皮膚と口内における多数の水疱
- 現病歴:水疱は2日前より出現。水疱は破れやすく、赤色の有痛性病変が残る。3ヶ月前から5kg体重が減少しており、食欲が減退している。患者は体調の不調を自覚してた。排便習慣が不規則になり、排便にいくらか血液を認めた。
- 既往歴:生来、健康であり、既往なし。
- 生活歴:一人住まい
- 嗜好歴:喫煙・飲酒無し
- 服薬歴:処方薬なし。マルチビタミンタブレットは体調の不調を感じてから薬局で購入している。これ以外て薬を購入していない。
- 身体所見 examination
- 全身:emaciateで調子悪そうである
- 皮膚:全身の皮膚に水疱
- 口内:びらん(sore)あり sore→有痛性のびらん・潰瘍
- 脈拍:102/min、irregularly irregular → 不規則な不整脈 → ( )
- 血圧:160/78 mmHg
- 上記以外、心臓、呼吸器系に異常を認めない。
- 腹部触診:6cmの硬い結節を肝の辺縁に触知。可動性のある硬性の腫瘤を左腸骨窩に触知。
- 直腸診:鮮血色の血液と糞便の混合物が認められる
- 検査 examination
- 低値:Hb, MCV,Alb
- 高値:AlP
- Q1. まず皮膚病変の診断をつけろ。
- Q2. 次に皮膚病変と患者の病態を関連づけてみろ。
- A. 尋常性天疱瘡
- 特徴:表皮内水疱、弛緩性水疱、ニコルスキー現象、口内びらん、
- ・病因:癌腫、リンパ腫、胸腺腫、全身性エリテマトーデス、特定の薬物(ペニシラミン、カプトプリル)などによる
- 治療:ステロイド、免疫抑制薬
- 鑑別疾患
- ・水疱性類天疱瘡:緊満性水疱、水疱は尋常性天疱瘡に比べて破れにくく大型になりやすい。
- ・多形性紅斑:中心に水疱を伴った的形病変(target-shaped lesion with central blisters)。よく全身紅皮症と粘膜潰瘍と伴う(スティーブン・ジョンソン症候群)。病因は単純ヘルペスウイルス、薬剤(スルフォナミド)、悪性腫瘍。
- ・疱疹状皮膚炎:肘、膝、顔面に小水疱病変(vesicular lesion)が形成される。vesicleはblister(<0.5cm)より小さく、ひっかくことで破裂する。非常にかゆい。セリアック病に合併することがある
- ・その他の疾患
- ・糖尿病
- ・妊娠性疱疹
- ・家族性水疱疾患
- まとめ
- ・悪性腫瘍に合併しうる(→腫瘍の存在下で皮膚病変が出現したのであれば腫瘍随伴性天疱瘡と診断されるべき)、
- ・天疱瘡は気づかないうちに体液を喪失し、あるいは水疱からの感染の結果としての敗血症が生命を脅かす。
[★]
- 英
- chronic heart failure CHF, chronic cardiac failure
- 関
- 心不全
薬物療法
- 以下、左室収縮能不全に対する治療のみ採り上げる
- 左室収縮能不全の原因は非虚血性の拡張型心筋症と虚血性心筋症に大別できる。これらの疾患においては交感神経系とRAA系が賦活化され、進行性の左室拡大と収縮性の低下、すなわちリモデリングが生じ病態の悪化に繋がっていると考えられている。治療の焦点は神経内分泌系の抑制、心不全に伴う症状の緩和である。
- (PHD.244)慢性心不全の治療のゴールは5つある:(1)病因の同定、(2)増悪因子の除去、(3)心不全症状の管理(前方障害、後方障害の軽減)、(4)神経ホルモン系の調節、(5)長期予後の改善
治療に用いられる薬物
- 参考(1))
- 配糖強心薬(ジギタリス)
- 利尿薬:静脈還流量の減少 → 前負荷の軽減 → 左室拡張終期圧低下 → 肺うっ血の改善 → 低血圧誘発がありうる
- 血管拡張薬(vasodilator)
- venous dilator(ex.硝酸薬):静脈のcapacitanceを増加させる。利尿薬と同じ薬理作用。
- arteriolar dilator(ex.ヒドララジン):後負荷を低下させSVを上昇させる。血圧は下がりそうだが、SVが上昇する結果、血圧は軽度低下あるいは保たれる(PHD.246)
- "balanced vasodilator:「アンジオテンシン転換酵素阻害薬」心不全で起こる血管収縮、体液貯留(volume retension)、心室モデリングを防ぎ、回復(reverse)させうる?CHF患者の生命予後改善効果がある(PHD.245,246)。ACE阻害薬は循環血液中のブラジキニンを増加させる。ブラジキニンは心不全の患者において血管拡張という重要な働きをしている(PHD.247)。「アンジオテンシンII受容体拮抗薬」はACE阻害薬とほぼ同等であり、ACE阻害薬による副作用が問題となる場合に用いる。(PHD.247)。これらの薬剤は腎不全と高カリウム血症が存在する場合には適さない。「nesiritide」human recombinant B-type natriuretic peptide。静注薬。速効で強力な血管拡張、心拍出量増加、RAA系の抑制、利尿作用(PHD.247)
カルシウム拮抗薬:長期に用いると心不全を悪化させる危険があり推奨されない。
- β遮断薬
- 抗アルドステロン薬
- アミオダロン
- 末梢血管拡張薬
- 経口強心薬
- ナトリウム利尿ペプチド:ANP製剤(カルペリチド) → 静注薬しかないので急性心不全の時に用いる。
治療に用いられる薬物名
参考
- 1. 慢性心不全治療ガイドライン(2010年改訂版)
- http://www.j-circ.or.jp/guideline/pdf/JCS2010_matsuzaki_h.pdf
- http://minds.jcqhc.or.jp/stc/0049/1/0049_G0000132_0127.html
国試
[★]
- 英
- captopril test
- 同
- カプトプリル負荷テスト?、カプトプリル投与試験?、captopril stimulation test?
- カプトプリルを投与すると、正常では血圧低下に対して代償的にレニンが分泌されるが、原発性アルドステロン症では(おそらく、過剰のアルドステロンにより高血圧がもたらされており、カプトプリルの投与によるRAA系の抑制では血圧は低下しない)レニン分泌は抑制されたまま不変である、と思われる。
[★]
- 関
- カプトプリル負荷レノグラム、カプトプリル負荷試験、レノグラム