- 英
- nateglinide
- 商
- スターシス、ファスティック
- 関
- 糖尿病治療薬、薬理学、グリニド系薬
概念
利点
- 食後高血糖を改善する (α-GIより強力)
- インスリンの遅延過剰反応を抑制する
- 一日の血糖変動幅が小さい
- 低血糖を比較的起こしにくい (GOO.1638)
- 軽症糖尿病に使いやすい
- 肥満患者にも使える
作用機序
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出典(authority):フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』「2016/01/27 07:13:50」(JST)
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ナテグリニド
|
IUPAC命名法による物質名 |
3-phenyl-2-[(4-propan-2-ylcyclohexanecarbonyl)amino]propanoic acid
|
臨床データ |
ライセンス |
EMA:リンク、US FDA:リンク |
法的規制 |
- UK: 処方箋のみ (POM)
- US: 処方箋医薬品(日本),Rx-only(US)
|
投与方法 |
経口 |
薬物動態データ |
血漿タンパク結合 |
98% |
半減期 |
1.5 時間 |
識別 |
CAS番号 |
105816-04-4 |
ATCコード |
A10BX03 |
PubChem |
CID: 60026 |
DrugBank |
APRD00593 |
ChemSpider |
10482084 |
UNII |
41X3PWK4O2 |
ChEMBL |
CHEMBL783 |
化学的データ |
化学式 |
C19H27NO3 |
分子量 |
317.423 g/mol |
SMILES
-
O=C(N[C@H](Cc1ccccc1)C(O)=O)[C@H]2CC[C@@H](CC2)C(C)C
|
InChI
-
InChI=1S/C19H27NO3/c1-13(2)15-8-10-16(11-9-15)18(21)20-17(19(22)23)12-14-6-4-3-5-7-14/h3-7,13,15-17H,8-12H2,1-2H3,(H,20,21)(H,22,23)/t15-,16-,17-/m1/s1
-
Key:OELFLUMRDSZNSF-BRWVUGGUSA-N
|
ナテグリニド は、味の素製薬株式会社により創製された経口糖尿病薬のひとつ。日本では「ファステック」として味の素製薬製造・第一三共販売、「スターシス」としてアステラス製薬より販売されている。海外ではStarlixとしてスイスの製薬企業ノバルティスにより販売されている。
ナテグリニドはミチグリニド、レパグリニドなどと共にグリニド系と呼ばれる。2型糖尿病患者でのグリニド系経口血糖降下薬の嚆矢である。
目次
- 1 薬理作用
- 2 効能・効果
- 3 用法及び用量
- 4 副作用
- 5 相互作用
- 6 外部リンク
- 7 脚注
- 8 参考文献
薬理作用
ナテグリニドは膵臓のランゲルハンス島β細胞を刺激し、インスリンの放出を促すことにより血糖値を降下させる。スルフォニルウレア系(SU系)の薬剤と同様の薬理作用を示すが、作用時間が短く、SU剤と比べ低血糖発作を起こしにくいことを特徴とする。
- デンマークのコホート研究では、メトホルミンに比べ、有意差はないものの、SU薬のグリクラジドではやや心血管系死亡リスクが高く、ナテグリニドと類薬のグリニド系薬レパグリニドでは低い傾向がみられた。[1]
効能・効果
2型糖尿病における食後血糖推移の改善
用法及び用量
剤形は30mg錠と90mg錠がある[2]。ナテグリニドは一般的成人では90mg/回を一日3回食直前投与する。最大120mg/回まで増量できる[2]。
副作用
添付文書に記載されている重大な副作用は、低血糖、肝機能障害、黄疸、心筋梗塞、突然死である[3][4]。
相互作用
併用に際して注意が必要な薬剤として、次のものが挙げられている[3][4]。
- 他の経口血糖降下薬、インスリン製剤、アルドース還元酵素阻害剤、ピラゾロン系消炎剤、サリチル酸製剤、フィブラート系薬剤、ミコナゾール・フルコナゾール・ホスフルコナゾール、プロベネシド、クマリン系薬剤(ワルファリン)、サルファ剤、クロラムフェニコール、β-遮断剤、モノアミン酸化酵素阻害剤、タンパク同化ホルモン剤、テトラサイクリン系抗生物質
- 低血糖が発現する可能性が有る。
- アドレナリン、副腎皮質ホルモン、ニコチン酸、卵胞ホルモン、イソニアジド、ピラジナミド、フェノチアジン系薬剤、利尿剤(チアジド系、クロルタリドン等)、フェニトイン、
- 効果を減弱する可能性が有る。
- 血糖コントロール条件が変わる可能性が有る。
外部リンク
脚注
- ^ Schramm TK etal., Eur Heart J. 2011 32(15): 1900-8.
- ^ a b “ナテグリニド錠”. 2015年9月8日閲覧。
- ^ a b “ファスティック錠30/ファスティック錠90 添付文書” (2013年7月). 2015年5月10日閲覧。
- ^ a b “スターシス錠30mg/スターシス錠90mg 添付文書” (2014年4月). 2015年5月10日閲覧。
参考文献
|
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UpToDate Contents
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Japanese Journal
- P1-500 ナテグリニドの肝糖代謝改善作用の基礎的研究(一般演題 ポスター発表,糖尿病,臨床から学び臨床へと還元する医療薬学)
- 佐藤 寛之,二村 由里子,梅村 展子,戸田 州俊,水谷 佳成,三輪 一智,北原 吉朗,三浦 恭子,豊田 行康
- 日本医療薬学会年会講演要旨集 20, 370, 2010-10-25
- NAID 110008108882
- ナテグリニド,αGI (特集 糖尿病と大血管障害) -- (治療:大血管障害予防の血糖管理)
Related Links
- ナテグリニド は、味の素製薬株式会社により創製された経口糖尿病薬のひとつ。日本 では「ファステック」として味の素製薬製造・第一三共販売、「スターシス」として アステラス製薬より販売されている。海外ではStarlixとしてスイスの製薬企業 ノバルティスにより ...
- スターシス,ファスティックとは?ナテグリニドの効能,副作用等を説明,ジェネリックや薬価 も調べられる(おくすり110番:薬事典版)
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Japan Pharmaceutical Reference
薬効分類名
販売名
スターシス錠30mg
組成
有効成分(1錠中)
添加物
- ヒドロキシプロピルセルロース、ステアリン酸マグネシウム、ヒプロメロース、マクロゴール、タルク、酸化チタン、乳糖水和物、低置換度ヒドロキシプロピルセルロース
効能または効果
- 2型糖尿病における食後血糖推移の改善
ただし、下記のいずれかの治療で十分な効果が得られない場合に限る。
- 食事療法・運動療法のみ
- 食事療法・運動療法に加えてα-グルコシダーゼ阻害剤を使用
- 食事療法・運動療法に加えてビグアナイド系薬剤を使用
- 食事療法・運動療法に加えてチアゾリジン系薬剤を使用
- 糖尿病の診断が確立した患者に対してのみ適用を考慮すること。糖尿病以外にも耐糖能異常・尿糖陽性等、糖尿病類似の症状(腎性糖尿、老人性糖代謝異常、甲状腺機能異常等)を有する疾患があることに留意すること。
- 糖尿病治療の基本である食事療法・運動療法のみを行っている患者では、投与の際、空腹時血糖が120mg/dL以上、又は食後血糖1又は2時間値が200mg/dL以上の患者に限る。
- 食事療法・運動療法に加えてα-グルコシダーゼ阻害剤を使用している患者では、投与の際の空腹時血糖値は140mg/dL以上を目安とする。
- 通常、成人にはナテグリニドとして1回90mgを1日3回毎食直前に経口投与する。なお、効果不十分な場合には、経過を十分に観察しながら1回量を120mgまで増量することができる。
- 本剤は、食後投与では速やかな吸収が得られず効果が減弱する。効果的に食後の血糖上昇を抑制するため、本剤の投与は毎食前10分以内(食直前)とすること。また、本剤は投与後、速やかに薬効を発現するため、食前30分投与では食事開始前に低血糖を誘発する可能性がある。
慎重投与
- 肝機能障害のある患者[低血糖を起こすおそれがある。また、肝機能障害のある患者においては肝機能障害を悪化させるおそれがある。]
- 腎機能障害のある患者[低血糖を起こすおそれがある。低用量から開始するなど投与量に十分に注意し、慎重に観察しながら投与すること。]
- 次に掲げる患者又は状態
- 虚血性心疾患のある患者[外国において本剤投与例に心筋虚血の悪化によると思われる心筋梗塞を発症した症例が報告されている。(「副作用」の項参照)]
- 脳下垂体機能不全又は副腎機能不全[低血糖を起こすおそれがある。]
- 下痢、嘔吐等の胃腸障害のある患者[低血糖を起こすおそれがある。]
- 栄養不良状態、飢餓状態、不規則な食事摂取、食事摂取量の不足又は衰弱状態[低血糖を起こすおそれがある。]
- 激しい筋肉運動[低血糖を起こすおそれがある。]
- 過度のアルコール摂取者[低血糖を起こすおそれがある。]
- 高齢者(「高齢者への投与」の項参照)
重大な副作用
低血糖(0.1?5%未満)
- 低血糖及び低血糖症状(空腹感、冷汗、めまい、ふらつき、動悸、脱力感、気分不良、ふるえ、意識消失等)があらわれることがある。本剤の投与により低血糖症状が認められた場合には通常はショ糖を投与し、α-グルコシダーゼ阻害剤(アカルボース、ボグリボース等)との併用により低血糖症状が認められた場合はブドウ糖を投与するなど適切な処置を行うこと。
肝機能障害、黄疸(各0.1%未満)
- 重篤な肝機能障害、黄疸があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
心筋梗塞(頻度不明)
- 外国において本剤投与例に心筋梗塞の発症が報告されているので、投与に際しては観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
突然死(頻度不明)
- 外国において本剤投与例に原因不明の突然死が報告されている。
薬効薬理
血糖上昇抑制作用
- 健康成人男子6例に60mgを1日3回、毎食前に7日間経口投与した場合、毎食後の早期のインスリン分泌を促進し、血糖上昇を抑制する16)。
- 非肥満型2型糖尿病モデル動物のGKラット及び新生児ストレプトゾトシン誘発(nSTZ)糖尿病モデルラットにナテグリニドを経口投与すると、障害されたインスリン分泌応答と耐糖能を改善する(in vivo)17)18)。
- 正常ラットにナテグリニドを経口投与すると、各種糖質(グルコース、スクロース、スターチ、ラクトース及び混合糖液)経口負荷後の血糖上昇を抑制し、投与後2時間以内に対照値に復する(in vivo)19)。
- 正常ラットにナテグリニドを経口投与すると、スクロース経口負荷後15?30分の早期インスリン分泌を促進する(in vivo)19)。
作用機序
- ナテグリニドは膵β細胞を剌激し、インスリンの分泌を促進する(in vitro)20)。
有効成分に関する理化学的知見
性状
- ナテグリニドは白色の結晶性の粉末である。メタノール又はエタノール(95)に溶けやすく、アセトニトリルにやや溶けにくく、水にほとんど溶けない。希水酸化ナトリウム試液に溶ける。
★リンクテーブル★
[★]
- 英
- hypoglycemics
- 同
- hypoglycemic agent、antidiabetic agent、antidiabetic drug、antidiabetics、glucose-lowering agent、hypoglycemic、hypoglycemic drug、hypoglycemics
- 関
- [[]]
投稿記事
k氏より
インスリンの抽出は大変意図的に行われたのに対し、スルフォニルウレア薬(SU)は偶然に見つかりました。で、1950年代にはじめに二型糖尿病の患者に使われるようになりました。いまでは20種類くらいのSUが広く世界で使われています。
1997にはメグリチニドが臨床適用されました。食後高血糖の治療薬としてはじめて使用された薬です。
メタフォルミンというビグアナイド薬(BG)は、ヨーロッパで広く使われていましたが、1995年にアメリカでも認可されました。
チアゾリジン1997年に市場導入され、二番目にメジャーなインスリン刺激薬として使用されています。この種類の薬には、広汎な肝障害を起こしにくく、世界中で使われています。
スルフォニルウレア薬 SU薬
膵臓のβ細胞の刺激によって、インスリンを放出させ、血糖値を下げます。
治療が長引くと、インスリン分泌というSUのβ細胞刺激性の効果が薄れてきますが、β細胞上のSU受容体のダウンレギュレーションによるものです。また、SUはソマトスタチンの放出を刺激します。ソマトスタチンはグルカゴン分泌を抑制しているので、これも関係SUの糖を下げる効果と関係しています。
SUはATP感受性Kチャンネルを抑制します。Kレベルが下がると、まく表面における、脱分極を促し、電位依存性カルシウムチャンネルを通じたカルシウムイオンの流入を促進します。
SUには無視できない膵臓外作用があるという議論があります。確かにありうべきことですが、2型糖尿病の患者の治療においては、それほど重要なことではないようです。
SU薬はそれぞれが似たような作用スペクトラムを持っているので、薬物動態的な特性がここの薬を区別する手がかりです。腸管からのSU薬の吸収の割合は薬によって違いますが、食物や、高血糖は、この吸収を抑制します。高血糖はそれ自身、腸管の運動を抑制するので、ほかの薬の吸収も阻害します。血漿濃度が効果的な値にまで達する時間を考えると、半減期の短いSUは、食前三十分に投与するのが適切です。SU薬は90から99パーセントくらい血中たんぱく質と結合し、特にアルブミンと結合します。
第一世代のSUは半減期や分布において、大きく違っています。この半減期や作用時間の不一致の理由はいまだはっきりしていません。
SUはすべて肝臓で代謝を受け、尿中に排泄されます。なので、肝不全、腎不全患者には要注意で処方します。
めったにありませんが、第一世代服用患者では、4パーセントの割合でおきます。第二世代ではもっと少ないでしょう。低血糖による昏睡がしばしば問題になります。腎不全や肝不全がある高齢者の患者でおきやすいです。
重症の低血糖は脳血管障害も起こしうる。急性の神経障害が見つかった高齢患者では血中グルコースレベルを測るのが大事です。半減期の長いSUもあるので、24から48時間のグルコースを輸液します。
第一世代は多くの薬物と相互作用を持っています。
ほかに、吐き気嘔吐、胆汁うっ滞性黄疸、脱顆粒球症、再生不良性・溶血性貧血、全身性のアレルギー症状があります。
SUが心血管障害による死亡率を上げるのかについては議論の余地あり。
SUは、食事療法だけでは十分なコントロールを得られない2型糖尿病患者の血糖コントロールに用いられます。禁忌はtype 1 DM(diabetes mellitus:糖尿病)、妊婦、授乳中の患者、腎障害や肝障害の患者です。
普通の患者なら五割から八割くらい、経口の糖尿病治療薬が効きます。インスリン療法が必要になる患者もいます。
トルブタマイドの一日量は500ミリグラムで、3000ミリグラムが最大の許容量です。SUの治療成績の評価は患者の様子を頻繁に観察しながら、行います。
SUとインスリンの併用療法はtype 1, type 2 両方の糖尿病で用いられていますが、βセルの残存能力がないとうまくいきません。
レパグリニドはメグリチニドクラスの経口インスリン分泌促進物質です。化学構造上、SUとは異なっており、安息香酸から分離されたものです。
SU薬と同様にレパグリニドは膵臓βセルにおけるATP依存性Kチャンネルを閉じることによりインスリン分泌を促進します。AEもSU薬と同様、低血糖です。
Dふぇにるアラニンから分離された薬。レパグリニドよりもSEとして低血糖が認められづらいです。
メトフォルミンとフェノフォルミンは1957年に市場導入され、ブフォルミンが1958年に導入されました。ブフォルミンは使用が制限されていますが、前者二つは広く使われています。フェノフォルミンは1970年代に乳酸アシドーシスのAEによって市場から姿を消しました。メトフォルミンはそのようなAEは少なく、ヨーロッパカナダで広く使われています。アメリカでは1995年に使用可能に。メトフォルミンは単独かSUと併用して使われます。
ものの言い方によると、メトフォルミンは抗高血糖であって、血糖を下げる薬ではありません。膵臓からのインスリン放出は促さないので、どんな大容量でも低血糖は起こしません。グルカゴン・コルチゾール・成長ホルモン・ソマトスタチンにも影響なし。肝での糖新生を抑制したり、筋や脂肪におけるインスリンの働きを増すことで、血糖を押さえます。
小腸から吸収。安定な構造で、血中の蛋白と結合しないで、そのまま尿中に排泄。半減期は二時間。2.5グラムを食事と一緒に飲むのがアメリカで最もお勧めの最大用量。
メトフォルミンは腎不全の患者には投与しないこと。肝障害や、乳酸アシドーシスの既往、薬物治療中の心不全、低酸素性の慢性肺疾患なども合併症として挙げられる。乳酸アシドーシスはしかしながら、めちゃくちゃまれである。1000人年(たとえば100人いたら、10年のうちにという意味の単位。または1000人いたら1年につき、ということ。)につき0.1という割合。
メトフォルミンの急性のAEは患者の20パーセントに見られ、下痢、腹部不快感、吐き気、金属の味、食欲不振などです。メタフォルミンを飲んでいる間はビタミンB12や葉酸のきゅうしゅうが 落ちています。カルシウムをサプリで取ると、ビタミンB12の吸収が改善されます。
血中乳酸濃度が3ミリMに達するとか、腎不全・肝不全の兆候が見られたら、メタフォルミンは中止しましょう。
PPARγに効く。(ペルオキシソーム・プロライファレーター・アクチベイティッド・受容体、つまりペルオキシソーム増殖活性受容体みたいな。)PPARγに結合して、インスリン反応性をまして、炭水化物とか、脂質の代謝を調整します。
ロジグリタゾンとピオグリタゾンは一日一度。チアゾリジンは肝にて代謝され、腎不全のある患者にも投与できますが、活動性の肝疾患があるときや肝臓のトランスアミナーゼが上昇しているときは、使用しないこと。
ロジグリタゾンはCYP2C8で代謝されますがピオグリタゾンはCYP3A4とCYP2C8で代謝されます。ほかの薬との相互作用や、チアゾリジン同士の相互作用はいまだ報告されていませんが、研究中です。
ピオグリタゾンとロジグリタゾンは肝毒性とはめったに関係しませんが、肝機能をモニターする必要があります。心不全のある患者はまずそちらを治療してから。
αGIは小腸の刷子縁におけるαグルコシダーゼの働きを阻害することによって、でんぷん・デキストリン・ダイサッカリダーゼの吸収を抑制します。
インスリンを増やす作用はないので、低血糖もおきません。吸収がよくない薬なので、食事の開始と一緒に飲むとよいです。
アカルボースとミグリトールは食後高血糖の抑制に使われます。
αGIは用量依存性に、消化不良・ガス膨満・下痢などをきたします。αGIとインスリンを併用中に低血糖症状が出たら、、グルコースを補充します。
経口から、グルコースが静脈を通ると、インスリンが上がることがわかっていました。消化管の上部からはGIP、消化管下部からはGLP1というホルモンが出ていて、糖依存性のインスリン放出を促していることがわかりました。これらのホルモンはインクレチンといわれています。この二つのホルモンは別の働き方でインスリンの放出を促進します。GIPはtype 2 DMではインスリン分泌を促進する能力がほとんど失われています。一方でGLP1は糖依存性のインスリン分泌を強く促しています。つまりtype 2 DMの治療ではGIPをターゲットにすればよいということになります。GLPはグルカゴンを抑制し。空腹感を押さえ、食欲を抑えます。体重減少も実現できます。この長所を相殺するように、GLP1は迅速にDPPIV(ヂペプチジルペプチダーゼ4エンザイム)によって負活化されます。つまり、GLP1を治療に使うなら、連続的に体に入れなければなりません。GLP1受容体のアゴニストが研究され、これはDPPIVにたいして抵抗性があります。
そのほかのGLP1療法のアプローチに仕方としては、DPPIVプロテアーゼの不活性化で、それによってGLP1の循環量を増やそうとするものです。type 2 DM治療に新しい薬がでるかもしれないですね。
[★]
- 関
- 賦形剤
- 商
- ATP、dl-メチルエフェドリン塩酸塩、PL配合、アーチスト、アイデイト、アイデイトロール、アクタミン、アクトス、アクトネル、アコニンサン、アザニン、アスコルビン酸、アスゾール、アストモリジン配合、アスペノン、アスベリン、アセトアミノフェン、アテノート、アドリアシン、アトルバスタチン、アナストロゾール、アニスタジン、アプリトーン、アベマイド、アポプロン、アミサリン、アミプリン、アモペニキシン、アリーゼS配合、アリセプト、アリチア配合、アルフロシン、アレギサール、アレファリン、アレルギン、アロシトール、アロプリノール、アンブロン、イソパール・P配合、イダマイシン、イトプリド塩酸塩、イプリフラボン、イミダプリル塩酸塩、イミドール、イリコロンM配合、インヒベース、ウテメック、ウブテック、ウルサミック、ウルソ、ウルソトラン、ウルペティック、エイムゲン 、エースコール、エカテリシン、エクセラーゼ配合、エストリオール、エチゾラム、エチゾラン、エトドラク、エナラート、エナラプリルマレイン酸塩、エバスチン、エピカルスS配合、エピカルス配合、エビプロスタット配合、エフェドリン塩酸塩、エフォリン、エホチール、エリーテン、エルサメット配合、エレンタールP乳幼児用配合、エレンタール配合、エンセバック、エンテラーゼ配合、オーネスN配合、オーネスSP配合、オーネスST配合、オーネスSZ配合、オステン、おたふくかぜ生ワクチン、オフタルムK配合、カオルトーン、ガスイサン、ガスポート、カズマリン、ガスメット、ガスリック、ガスロンN、カプセーフ、ガモファー、カルスロット、カルタレチン、カルデナリン、カルバドゲン、カルベジロール、キョーリンAP2配合、クールスパン、クエチアピン、クバクロン、グペリース、クラリスロマイシン、グリクラジド、グリノラート、グリメピリド、クロポリジン、クロミッド、クロルフェニラミンマレイン酸塩、クロルプロマジン塩酸塩、グロント、ケイラーゼS 、ケトブン、ゲファルナート、ケルナック、ゴクミシン、コデインリン酸塩、コナン、コニール、コニプロス、コバステン、コバテンシン、コバマミド、コレキサミン、コレリット、コロキノン、コンスーン、コントール、コントミン、サアミオン、サニアーゼ配合、サラザック配合、サルポグレラート塩酸塩、ジアイナミックス、シェトラゾーナ、ジゴキシン、ジゴハン、ジソピラミド、ジヒドロコデインリン酸塩、ジピリダモール、ジフェニドール塩酸塩、シロスタゾール、シンベノン、シンレスタール、ストマルコン、スパクロミン、スパトニン、スピロノラクトン、ズファジラン、スルピリド、セエルカム、セチリジン塩酸塩、セドリーナ、セナプリド、セナプロスト、セファランチン、セフジニル、セフジニル、セブンイー・P配合、セラピエース、セラピナ配合、セルニルトン、セレガスロン、セレナミン、センセファリン、センブリ・重曹、ソクワール、ソビラール、ソルイルビン、ゾルピデム酒石酸塩、ソルファ、ダウンテンシン、タフマックE配合、タムスロシン塩酸塩OD、ダラシン、タンチパン配合、チウラジール、チョコラA、テオロング、テナキシル、デパス、テモカプリル塩酸塩、デュファストン、デラキシー配合、テルビナフィン、トーワチーム配合、ドキサゾシン、ドキソルビシン塩酸塩、ドネペジル塩酸塩、トフラニール、ドライアーゼ配合、トラベルミン配合、ドラマミン、トランコロンP配合、ドランジン、トリアゾラム、トリクロルメチアジド、トリドセラン配合、トリヘキシフェニジル塩酸塩、トリヘキシン、トリラホン、ドルナリン、トルブタミド、トレキサメット、トロキシン、ドンペリドン、ナーセット配合、ナテグリニド、ナトリックス、ナフトジール、ニセルゴリン、ニチファーゲン配合、ニトレジック、ニトロールR、ネオ・エフラーゼ配合、ネオアムノール配合、ノイダブル、ノイファン、ノイロビタン配合、ノズレン、ノバミン、ノンネルブ、ハーフジゴキシンKY、バイカロン、バイニロード、ハイフル配合、バイロテンシン、はしか生ワクチン、はしか風しん混合生ワクチン、パスターゼSA配合、バップベリン、パトコン、パパベリアン、パルギン、バルレール、ハロステン、ハロペリドール、バンコミック、パントテン酸カルシウム、パンピオチン、パンビタン末 、パンホリータ、ピーエイ配合、ピーゼットシー、ピオグリタゾン、ビオスミン配合、ビオスリー配合、ビオチン、ビオフェルミン、ビオフェルミンR、ビオフェルミン配合、ビカルタミド、ヒシロミン、ヒスタール、ビソテート、ビタミンB6、ビタメジン配合、ヒダントール、ヒダントールD配合、ビフロキシン配合、ビホープA、ピラミスチン、ピロラクトン、ファスティック、ファモガスト、ファモチジン、ファルプリル、ファンテゾール、フィオランス、フェニトイン、フェニルアラニン除去ミルク配合、フェノバルビタール、フェルターゼ配合、フォリアミン、フスコデ配合、フッコラート、プラコデ配合、プラノバール配合、プラバスタチンNa塩、プラバスタチンナトリウム、プラバメイト、プラメバン、プランルカスト、フルイトラン、プレドニゾロン、プレドニン、プレドハン、プレロン、プロスタリン、フロセミド、ブロチゾラム、プロノン、プロパフェノン塩酸塩、プロピベリン塩酸塩、ブロプレス、プロヘパール配合、プロモーション、プロルナー、ベイスン、ヘキサトロン、ベグリラート、ベゲタミン-A配合、ベザフィブラートSR、ベザリップ、ベスタミオン、ベスタリットL、ベストルナー、ベニジピン塩酸塩、ペニフォー、ベネット、ベハイドRA配合、ヘパンED配合、ペミラストン、ヘモリンガル、ベラストリン、ベラパミル塩酸塩、ペラプリン、ベラプロストNa、ベラプロストナトリウム、ベリチーム配合、ベルナール、ベルラー、ベロム、ボインリール、ボグシール、ボグリボース、ポリトーゼ、ボルトミー配合、マカシーA、マゴチロン、マサトン、マズレニンガーグル、マニカロット、マニジピン塩酸塩、マリレオンN、マレイン酸クロルフェニラミン、ミクトノーム、ミデナールL、ミラドール、メコバラミン、メサフィリン配合、メシル酸ドキサゾシン、メタヒスロン、メチルエルゴメトリンマイレン酸塩、メチルエルゴメトリンマレイン酸塩、メチルドパ、メチルホエドリン、メトプリック、メトリオン、メバトルテ、メバリッチ、メバロチン、メリシン、メリストラーク、メロキシカム、メントリース、モサプリドクエン酸塩、モミアロン、ユーリック、ユリロシン、ライドラース、ラクスパン、ラクデーン、ラクボン、ラックメロン、ラリルドン、ランソプラゾール、リウマトレックス、リスペリドン、リセドロン酸Na、リセドロン酸ナトリウム、リトドリン、リトドリン塩酸塩、リトメリン、リネステロン、リンドルフ、リントン、リン酸コデイン、リン酸ジヒドロコデイン、リン酸ピリドキサール、ルフレン配合、レスタス、レスポリート、レチコラン、レニベース、レバミピド、レビンベース、レプター、レベニン、レボフロキサシン、レモナミン、ロイシン・イソロイシン・バリン除去ミルク配合、ロキシーン、ロサルタンK、ロサルタンカリウム、ロラタジン、ワーファリン、ワーリン、ワルファリンK、ワルファリンカリウム、塩酸クロルプロマジン、塩酸トリヘキシフェニジル、塩酸パパベリン、塩酸プロピベリン、塩酸ベニジピン、塩酸ミノサイクリン、乾燥弱毒生おたふくかぜワクチン、乾燥弱毒生風しんワクチン、乾燥弱毒生麻しん風しん混合ワクチン、強力ビスラーゼ、組織培養不活化狂犬病ワクチン 、乳糖、乳糖水和物、硫酸キニジン
[★]
- 英
- oral hypoglycemic agent OHA
- 同
- 経口血糖下降薬 oral antidiabetic、経口血糖降下剤、経口糖尿病薬
- 関
- 糖尿病治療薬、糖尿病
新規
経口血糖降下薬の比較
|
名称
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一般名
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主な特徴
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適応
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副作用
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空腹時 血糖改善
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食後 過血糖改善
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低血糖の 少なさ
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肥満者に 使いやすい
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他の リスク ファクター 改善
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膵β細胞を 疲弊させない
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インスリン分泌促進薬
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スルホニル尿素薬 (SU薬)
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グリベンクラミド グリクラジド グリメピリド
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・インスリン追加分泌・基礎分泌上昇 ・食後血糖の選択的低下は期待できない
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・空腹時高血糖が顕著 ・非肥満がよい適応 (肥満にはグリメピリド)
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・低血糖 ・肝障害 ・腎障害 ・白血球減少 ・貧血
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++
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-
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-
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-
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-
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-
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フェニルアラニン誘導体 (速効型インスリン分泌促進薬)
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ナテグリニド メチグリニド
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・食後のインスリン追加分泌上昇 ・インスリン分泌パターンの改善 ・SU薬に比べ低血糖を来しにくい
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・食後高血糖が顕著 (軽症2型糖尿病)
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-~+
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++
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+
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-~+
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-
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-~+
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インスリン抵抗性改善薬
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チアゾリジン誘導体
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ピオグリタゾン
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・脂肪細胞のインスリン抵抗性惹起物質分泌を抑制 ・その他 ・肝臓・筋のインスリン抵抗性改善 ・肝臓の糖新生抑制
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・インスリン抵抗性を呈す (肥満2型糖尿病)
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・肝機能障害 ・浮腫 ・心不全 ・貧血
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+~++
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-
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+
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++
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++
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+
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ビグアナイド薬 (BG薬)
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メトホルミン ブホルミン
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・肝臓:糖新生抑制による糖放出率抑制 ・小腸:糖吸収抑制 ・筋・脂肪組織:糖取り込み増加・インスリン抵抗性改善
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・乳酸アシドーシス (嫌気性解糖の亢進による)
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+
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-
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+
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++
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+
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+
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糖吸収調節薬
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α-グルコシダーゼ阻害薬 (α-GI)
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アカルボース ボグリボース
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・食後の急激な血糖上昇を抑制 (高血糖刺激によるインスリン分泌も抑制)
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・食後高血糖
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・消化器症状(腹部膨満・放屁・下痢など) ・低血糖 ・肝機能障害
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-~+
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+
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+
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++
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+
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+
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[★]
商品
[★]
- 同
- グリニド系薬剤
- 関
- 糖尿病治療薬