- 英
- thymus (M)
機能
-
- 正の選択:自己のMHC+自己ペプチドに結合できるT細胞のみ生存
- 負の選択:自己のMHC+自己ペプチドに強く結合するT細胞は死滅
解剖
- 頚の下部と上縦隔の上方に位置する (M.97)
- 胸骨柄の後方にあり、前縦隔の中で心膜の前方に伸びる (M.97)
血管の分布
リンパの分布
発生 L.337
組織学
特徴
細胞
-
-
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出典(authority):フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』「2013/12/16 13:23:03」(JST)
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胸腺 |
胸腺
|
英語 |
Thymus |
器官 |
免疫系 |
動脈
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神経
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迷走神経
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胸腺(きょうせん、英: thymus)は胸腔に存在し、T細胞の分化、成熟など免疫系に関与する臓器。胸小葉とよばれる二葉からなっており、胸骨の後ろ、心臓の前に位置し、心臓に乗るように存在する。子牛の胸腺はフランス料理の食材でリー・ド・ボー(fr:Ris de veau)と呼ばれる。
目次
- 1 構造
- 2 生理的機能
- 3 感受性・老化
- 4 胸腺の血管系
- 5 その他
- 6 西洋医学における胸腺の機能の理解不足と加害の歴史
- 7 参考文献
- 8 出典
- 9 関連学会
- 10 関連項目
構造[編集]
胸腺は被膜におおわれており、その中に胸小葉がある。小葉はさらに外見の違いから皮質と髄質に分けられる。適当な方法で染色すると皮質は濃く染まり、髄質は薄く染まる。
胸腺には以下のような細胞が存在する。
- 上皮細胞:各種のホルモンを分泌する。
- 胸腺細胞(リンパ球)
- 大食細胞(マクロファージ):胸腺内に散在し退化リンパ球を食べる。
- 樹状細胞
胸腺の顕微写真
白っぽく見えるのが上皮細胞と上皮細胞同士をつないでいるデスモソーム
発生の過程において胸腺の原基は第3咽頭嚢に由来しており、これが下に降りてくる。はじめ胸腺の原基は上皮細胞のみから構成されているが、ここに血流を介してリンパ球の前駆細胞が割り込んで入り上皮細胞を押しのける形で猛烈に増殖する。そのため最初立方形であった原基は伸展・扁平化し網目構造をつくるようになる。
成熟した胸腺において外側の部分である皮質は、上皮細胞が形成する網目の中にリンパ球(胸腺細胞)がぎっしり詰まっている。このリンパ球は免疫応答をおこせない未熟なものがほとんどである。一方内側の髄質は皮質に比べて上皮間の結合が粗く、リンパ球成分は少ない。しかしこれらは成熟したリンパ球でやがてT細胞として末梢に出ていくものである。髄質にはリンパ球のほかに、マクロファージ(大食細胞)や樹状細胞といった抗原提示の細胞や上皮細胞の変化した胸腺小体(ハッサル小体)が認められる。
生理的機能[編集]
胸腺では正の選択と負の選択によって適切なリンパ球のみを末梢に送り出している。正の選択では皮質の上皮に発現するMHC分子とこれに結合した自己ペプチド抗原に対して、適度な親和性があるTCR(T細胞抗原レセプター)を有する胸腺細胞が選択的に増加する。負の選択では自己MHCと自己抗原に強い親和性をもつ自己反応性の細胞が髄質内で消去される。こうした一連の選択は一般に「教育」とよばれる。T細胞は主として感染細胞を破壊する細胞性免疫にかかわる。
胸腺に先天的な胸腺不全(ディジョージ症候群など)があると細胞性免疫に欠陥が生じ、感染症にかかりやすくなる。
感受性・老化[編集]
胸腺は放射線や副腎皮質ホルモンなどに暴露されると萎縮するが特にT細胞を盛んに産出している時期は感受性が高い。胸腺中のリンパ球が最も多いのは思春期(10代前後)でピーク時の胸腺は30~40gに達する。その後は急速に萎縮し脂肪組織に置き換わる。そのため胸腺は最も老化の早い器官[1]といわれる。逆にいえば胸腺は発達が早く、たとえば、出生直後のマウスで胸腺摘出を行うと、マウスは免疫不全に陥るが、成熟マウスで摘出をしても免疫系に影響は少ない。これは、成熟した個体では十分なT細胞のプールができ、末梢でもリンパ球が生理的増殖を行うようになるからである[1]。
胸腺の血管系[編集]
胸腺において血管は皮質から入り髄質の方へと向かうが、皮質側において細動脈・毛細血管は上皮性細網細胞による細胞突起で囲まれているうえ、毛細血管は無窓性の内皮と厚い基底膜をもっており、特にタンパク質はここを通りぬけられない。これらの構造はT細胞産出の場である皮質に余計な抗原が侵入するのを防ぐのに役立っており、血液‐胸腺関門 (blood-thymus barrier) と呼ばれる。
その他[編集]
胸腺の近くには横隔神経や反回神経が通っているので、胸腺の摘出を行う際これらの神経を傷つける恐れがある。横隔神経が麻痺すると横隔膜が上がったままになり息切れしやすくなり、反回神経が麻痺するとしわがれた声(嗄声)になるといった症状がでる。
西洋医学における胸腺の機能の理解不足と加害の歴史[編集]
1950年代には、一流病院[どこ?]の西洋医学の医師らはX線で子供たちの胸腺を損傷・破壊していた。幼児期は活発に免疫系を発達させる時期にあたり、リンパ球に抗原を認識させる際などに胸腺が重要なはたらきをしており、そのため子供の胸腺はもともと肥大しているものなのだが、当時は、胸腺の機能が理解されておらず、幼児期における肥大を何らかの病気の兆候であると誤って判断されていたためである[2]。 米山公啓も胸腺を例として挙げ、わずか20数年前までは、"子供のときにだけ役目を果たして、大人になると無用のもの"などと、医学部では教えていたが、現在では、免疫機構で重要な役目をするT細胞というリンパ球が胸腺の中で成熟していることが判っている、と述べている[3]。そして、「本来、人体には、"いらないもの" などというものは無いのではないか、ただその作用が、「現在の科学」の未熟なレベルでは検出できない、というだけのことではないか」と米山公啓は警告した[4]。近代医学においては、"何の役にも立っていない"などと説明される臓器がいくつもあるが、そういった臓器が、後の時代になって、実は非常に大切な役目を果たしていた、と判明するようなことはよくあることである[5]。[独自研究?]
参考文献[編集]
- 菊地浩吉,上出利光:医科免疫学(改訂第6版).南江堂,2008年, ISBN 978-4-524-24063-0
- 坂井建雄,川上速人 監訳:ジュンケイラ組織学(第2版).丸善,2007年, ISBN 978-4-621-07821-1
出典[編集]
- ^ a b 菊地浩吉,上出利光『医科免疫学』26-28
- ^ アンドルー・ワイル『心身自在』角川文庫、p.29
- ^ 『自然治癒力のミステリー』p.131
- ^ 『自然治癒力のミステリー』p.131
- ^ 米山公啓『自然治癒力のミステリー』p.130
関連学会[編集]
- 日本免疫学会
- 日本免疫治療学会
- 日本免疫毒性学会
- 日本比較免疫学会
- 日本臨床免疫学会
- 日本神経免疫学会
- 日本生殖免疫学会
- 日本食品免疫学会
- 日本アレルギー学会
関連項目[編集]
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ウィキメディア・コモンズには、胸腺に関連するメディアがあります。 |
- 免疫
- 脾臓
- 臓器
- T細胞/Th1細胞/B細胞/マクロファージ/白血球
- 抗原/抗体/免疫グロブリン
- 自己免疫疾患
- 医学/歯学/薬学/獣医学/免疫学
内分泌器:ホルモン(ペプチドホルモン、ステロイドホルモン) |
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視床下部 - 脳下垂体 |
視床下部
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GnRH - TRH - ドーパミン - CRH - GHRH - ソマトスタチン - ORX - MCH - MRH - MIH
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脳下垂体後葉
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バソプレッシン - OXT
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脳下垂体中葉
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インテルメジン
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脳下垂体前葉
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αサブユニット糖タンパク質ホルモン(FSH - LH - TSH) - GH - PRL - POMC(ACTH - MSH - エンドルフィン - リポトロピン)
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副腎 |
副腎髄質
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副腎髄質ホルモン(アドレナリン - ノルアドレナリン - ドーパミン)
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副腎皮質
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副腎皮質ホルモン(アルドステロン - コルチゾール - DHEA)
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甲状腺 |
甲状腺
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甲状腺ホルモン(T3 - T4 - カルシトニン)
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副甲状腺
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PTH
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生殖腺 |
精巣
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テストステロン - AMH - インヒビン
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卵巣
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エストラジオール - プロゲステロン - インヒビン/アクチビン - リラキシン(妊娠時)
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その他の内分泌器 |
膵臓
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グルカゴン - インスリン - ソマトスタチン
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松果体
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メラトニン
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内分泌器でない器官 |
胎盤:hCG - HPL - エストロゲン - プロゲステロン - 腎臓:レニン - EPO - カルシトリオール - プロスタグランジン - 心臓:ANP - BNP - ET - 胃:ガストリン - グレリン - 十二指腸:CCK - GIP - セクレチン - モチリン - VIP - 回腸:エンテログルカゴン - 脂肪組織:レプチン - アディポネクチン - レジスチン - 胸腺:サイモシン - サイモポイエチン - サイムリン - STF - THF - 肝臓:IGFs(IGF-1 - IGF-2) - 耳下腺:バロチン - 末梢神経系:CGRP - P物質
|
|
誘導タンパク質 |
NGF - BDNF - NT-3
|
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UpToDate Contents
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Japanese Journal
- 〈原著〉騒音を伴うネガティブラック飼育環境における実験動物の適応性 : 1週間の予備飼育の有効性
- 井上 恒志郎,岡本 正洋,イ ミンチョル,Inoue Koshiro,Okamoto Masahiro,Lee Min Chul,イノウエ コウシロウ,オカモト マサヒロ,イ ミンチョル
- 体育科学系紀要 34, 45-52, 2011-03
- NAID 120002949942
- [日本体質医学会]研究奨励賞審査講演 インスリン転写調節因子MafAは胸腺におけるインスリン発現と1型糖尿病疾患感受性に関与する
- 異種臓器移植の臨床応用をめざして--前臨床異種移植はここまで進んでいる (第5土曜特集 臓器移植の新時代) -- (研究の新しい展開)
Related Links
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- 胸腺は胸の中央上部に あります。 ... 胸腺細胞は、胎生期の 肝臓や骨髄といった造 血 器官から、前駆細胞 が胸腺に移動して成熟 した細胞です。 ... 胸腺内部. 髄質. 皮質. 胸腺内部. 4/8. 胸腺の実質は網目構造 をしています。 ...
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[★]
[正答]
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[★]
- 英
- neonate
- 同
- 新産児 newborn
- 関
- 胎児 fetus,乳児 infant
- neonatal, newborn, newborn animal, newborn infant
定義
- 早期新生児期:出生後1週未満
- 後期新生児期:7日から28日未満
出生後にみとめられるもの
- 098G051
- 吸啜反射:出生時より
- 胎便:出生直後-3日頃
- 生理的黄疸:出生後2-3日に出現。出生後4-6日にピーク ← 出生時~出生後24時間内の黄疸は病的
- 生理的体重減少:出生後3-4日で最大。
- 臍帯の脱落:出生後5-7日
解剖
生理
腎機能
免疫
- 細胞性免疫>液性免疫
- 在胎26-33週に移行した母体のIgGによる受動免疫で感染から防御している。
- 出生後5ヶ月で消失
血液
- Ht:50-55%:生後細胞外液の喪失に伴い上昇、8日で生後の値にもどり、3ヶ月に最も低くなる。
- Hb:17-19g/dL
- 白血球:9,000-30,000/mm3
- 血小板:10-28万/mm3 (SPE.74)
身体所見
身体の大きさ
- QB.P-329
- 前後径、肩幅:11cm
- 大横径、小斜径、殿幅:9cm
- 体重:3300g
- 頭囲:33cm
- 胸囲:33cm
呼吸器
- SPE.78
- 腹式呼吸
- 呼吸数:40-50/分 (早産児ではこれより早く、5-10秒の呼吸停止を挟む呼吸)
- 聴診:呼吸音は胸壁が薄いためよく聴取され、高調である。
経過観察できる所見
- QB.O-76改変
診察箇所と疑われる疾患
- SPE.77
出生体重による分類
- 高出生体重児 high birth weight infant
- 巨大児 giant baby : 4000g以上
- 超巨大児 exceptionally large baby : 4500g以上
- 正出生体重児 normal birth weight infant :2500g以上、4000g未満
- 低出生体重児 low birth weight infant : 2500g未満
- 極低出生体重児 very low birth weight infant : 1500g未満
- 超低出生体重児 extremely low birth weight infant : 1000g未満
身長、体重による区分
- SPE.48
- 日本での定義/体重のみで評価
- light for gestational age infant / light for dates infant : 体重が10パーセンタイル未満の児
- apropriate for gestational age infant AGA infant : 体重が10パーセンタイル以上の児 かつ 体重が90パーセンタイル未満の児
- heavy for gestational age infant :体重が90パーセンタイル以上の児
- 参考1
- 体重による評価
- light for date LFD
- appropriate for date AFD
- hearve for date
- 参考1
- 身長と体重による評価
- small for date SFD / small for gestational age SGA
- large for date? LFD? / large for gestational age? LGA?
成熟新生児の身体所見
- 参考2 G10.M235 SPE.78 など
- 大泉門は開存(4x4cm)しており、小泉門は小さい
- 産瘤(経腟分娩による場合)
- 頭頂部方向に長く変形(児が後頭位であって、経腟分娩により出生した典型的な場合)
- 骨重積(産瘤、頭部変形、骨重積は2日程度で戻る)(経腟分娩による場合)
- 頭髪の長さは2cm前後
- 耳介の巻き込み
- 面疱は鼻に限局
- うぶ毛は背中、肩甲部に限局 ← 未成熟の場合、うぶ毛は多い
- 皮膚は厚く、血管は透けない
- 足底にしわを認める ← 未成熟の場合、しわは少ない
- 四肢に浮腫を認めない
- 関節屈曲部に胎脂が残る
新生児と疾患
在胎週数と疾患
参考
- 1. C.産婦人科検査法 14.胎児発育・児体重推定 - 日産婦誌59巻6号
- http://www.jsog.or.jp/PDF/59/5906-168.pdf
- http://www.hogarakana.jp/study/index.php?ID=55
国試
[★]
- 英
- thymoma, thymomas
- 関
- 胸腺、縦隔腫瘍
概念
- 上縦隔の前部、前縦隔の前部に発生
- 胸腺固有の上皮細胞が腫瘍化したもの。precursor T cell(thymocytes)も存在することがあるが、悪性ではない。
分類
- begign or encapsulated thymoma
- malignant thymoma
- type I: cytologically benign but biologically aggressive and capable of local invasion and, rarely, distant spread
- type II: also called thymic carcinoma: cytologically malignant with all of the features of cancer and comparable behavior
- HIM. e89
型
|
組織型
|
割合,%
|
予後(10-year disease-free survival), %
|
A
|
medullary thymoma
|
8
|
100
|
AB
|
mixed thymoma
|
17
|
100
|
B1
|
predominantly cortical thymoma
|
27
|
83
|
B2
|
cortical thymoma
|
8
|
83
|
B3
|
well-differentiated thymic carcinoma
|
12
|
36
|
C
|
thymic carcinoma
|
28
|
28
|
病因
- 不明なことが多い。EBウイルスが関わっているかもしれない
疫学
- 胸腺腫は希であって、悪性のものはさらに希
- 全縦隔腫瘍の20-30%を占める。
- どの年齢にも起こりうるが、とりわけ中年に後発する。平均50歳代。
症状
- 30%:無症状。
- 30-40%:CTでとらえられ、咳嗽、胸痛、呼吸困難、上大静脈症候群などの周胸臓器圧迫症状
- 残り:全身病の合併
合併症
症例
- 40歳の女性。夕方になると、ものが二重に見える(複視)ことを主訴に来院した。眼瞼下垂を認める。血液検査では網赤血球の減少を認める。
参考
- 1. 15-year-old boy with noninvasive cystic thymoma
- http://www.ajronline.org/cgi/content-nw/full/186/4/1176/FIG5
- http://telomelysin.com/article/52766550.html
- 3. Imaging of Cystic Masses of the Mediastinum1
- http://radiographics.rsna.org/content/22/suppl_1/S79.full
[★]
- 英
- branchial arch
- 同
- 咽頭弓 pharyngeal arch
- 関
- 鰓嚢、咽頭嚢
- first aid step1 2006 p.122
[★]
- 英
- bronchial carcinoid
- 関
- カルチノイド、肺カルチノイド
概念
- 気管支カルチノイドは肺腫瘍の中でも珍しい部類である;神経内分泌分化を呈し、比較的潜行性の経過を辿るのが特徴である。
- 元々、気管支腺腫と言われていたが、転移する可能性があることから悪性腫瘍とみなされている。
- 体の他の部位にできる癌腫のように気管支カルチノイドは、胚の神経堤から遊走したペプチドやアミンを産生する内分泌細胞に由来すると考えられている。
- カルチノイドは体の多くの部位から発生する可能性がある;胸腺、肺、消化管、卵巣。消化管が最もカルチノイドが発生する部位であり、肺はその次に多い。
疫学
- 世界的には、罹患率は10万人対0.2-2人/年。
- 女性に多い、また黒人より白人に多いことが示唆されている。
- 悪性肺腫瘍の1-2%
- カルチノイドの20-30%
- 子供(晩期思春期)の原発性肺新生物としては気管支カルチノイドが最も一般的。
- 頻度;定型的カルチノイド:非定型的カルチノイド=4:1
- 定型的カルチノイド:低分化度で分裂速度は遅い。
- 非定型的カルチノイド:中等度分化度で分裂速度は速く、壊死を伴う。
[★]
- 英
- superior mediastinum (M)
[★]
- 英
- anti-human thymocyte immunoglobulin
- 関
- 免疫抑制薬、再生不良性貧血。抗ヒト胸腺細胞ウサギ免疫グロブリン、抗ヒト胸腺細胞ウマ免疫グロブリン
[★]
- 英
- thymopoiesis
- 関
- 胸腺リンパ球新生
[★]
- 英
- athymia、athymic
- 関
- 胸腺欠損
[★]
- 英
- athymia、athymic
- 関
- 無胸腺症
[★]
- 英
- antithymocyte immunoglobulin
[★]
- 英
- gland
- ラ
- glandula
- 関
- 腺細胞、分泌