粘膜下組織
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粘膜下層 |
食道中央の粘膜下層腫瘍の内視鏡及び放射状内視鏡超音波画像、超音波画像で粘膜下層が暗い輪になって見える
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粘膜下層(ねんまくかそう、Submucosa)は、消化管における粘膜を支えるとともに粘膜を平滑筋に接合させる役割を持つ(縦走筋層の内側に環状筋線維が走っている)密性不規則結合組織である。
目次
- 1 内容物
- 2 内視鏡の下での粘膜下層
- 3 追加の画像
- 4 脚注
内容物[編集]
血管、リンパ管、神経(すべて粘膜に供給されているもの)は、いずれも粘膜下層を通っている。 末端副交感神経節は、粘膜筋板に供給されている節後神経線維とともに節前副交感神経シナプスの場所に形成されている粘膜下神経叢(マイスナー神経叢)の周辺に張り巡らされている。
内視鏡の下での粘膜下層[編集]
特殊な内視鏡カメラが消化管の検査に用いられており、粘膜下層の確認は、診断や内視鏡治療で重要な役割をしている。胃腸の間性腫瘍のような粘膜下層の異常があっても、粘膜表面には異常がない場合が多い。
内視鏡での超音波検査で腫瘍の深さとその他の異常を確認することによっても粘膜下層の異常が調べられている。ポリープの安全な除去に際して、染料、生理食塩水やエピネフリンの粘膜下層への注入は避けられない。
内視鏡的粘膜切除術は、粘膜層の除去を含むが、これを安全に行うため、施術の最初の段階で異常がないか確認するため粘膜下層への染料注入が行われている。
追加の画像[編集]
脚注[編集]
UpToDate Contents
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Japanese Journal
- O5-1 モルモット近位結腸粘膜下層のカハールの介在細胞の形態学的解析(一般口演5,第53回日本平滑筋学会総会)
- 中野 雅人,須田 武保,寺島 哲郎,五十嵐 聡,味岡 洋一
- 日本大腸肛門病学会雑誌 64(6), 433-438, 2011-06-01
- … 病理組織検査では,盲腸から下行結腸にかけて粘膜下層に嚢胞を認めた.症例2は34歳男性.24歳時に左側結腸炎型のUCと診断され,ステロイドの内服を開始したが,ステロイド依存性のため手術の方針となった.術前の精査で上行結腸から肝彎曲部にかけてPCIを認めた.手術は大腸全摘術を行った.病理組織検査では盲腸から上行結腸にかけて粘膜下層に多発する嚢胞を認めた.UCの治療期間中にPCI …
- NAID 10029095603
- PS-191-3 光硬化性キトサンゲル(PCH)の内視鏡的粘膜下層剥離術(ESD)への応用(PS-191 ポスターセッション(191)食道:悪性・その他,第111回日本外科学会定期学術集会)
- 熊野 勲,石原 雅之,中村 伸吾,藤田 真敬,服部 秀美,辻本 広紀,矢口 義久,小野 聡,田中 良弘,市倉 隆,愛甲 聡,山本 順司,長谷 和生,前原 正明
- 日本外科学会雑誌 112(臨時増刊号_1・2), 838, 2011-05-25
- NAID 110008685645
Related Links
- 大腸壁は粘膜、粘膜筋板、粘膜下層、固有筋層、漿膜(しょうまく)下層、漿膜の層から構成されています。 腸管表面の粘膜から発生したがん細胞が、腸壁の各層のどのくらいまで浸潤(しんじゅん)しているかを示したものが「深達度 ...
- 粘膜に留まるがんに対しては、内視鏡的粘膜切除術(EMR)にて3cm、3/4周以内の病変が切除の適応となっています。 ... 【お問い合わせ先】 東邦大学医療センター 佐倉病院 消化器外科 〒285-8741 千葉県佐倉市下志津564-1 TEL ...
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★リンクテーブル★
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[正答]
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- 英
- Mallory-Weiss syndrome
- 同
- Mallory-Weiss症候群。Mallory-Weiss裂傷? Mallory-Weiss tears? Mallory-Weiss lesion Mallory-Weiss laceration
概念
- 定義:「嘔吐などにより腹腔内圧が急激に上昇して噴門部近傍に裂創が発生し、これを出血源として顕出血をきたしたもの」
- 頻回かつ激しいの嘔吐により粘膜裂傷を生じこれにより吐血する病態。
- 胸腔内圧の上昇により食道胃接合部付近に粘膜下層までの裂創を来たす。裂創は噴門部小弯部に好発する。
- 典型的には激しい嘔吐を繰り返し、2回目以降の嘔吐で多量の新鮮血を認めることが多い。
- 嘔吐を繰り返すどんな病態もMallory-Weiss症候群の引き金となり得る。
頻度
- 30-50歳代の男性に多く、全消化管出血例の約3-15%を占める。
原因
- 嘔吐(アルコール多飲、妊娠悪阻、乗り物酔い、脳腫瘍、髄膜炎、内視鏡検査時の嘔吐反射誘発)
- 咳嗽、くしゃみ、排便、分娩後 → 腹腔内圧および胃食道内圧の上昇
症状
Mallory-Weiss症候群自体で胸痛や腹痛を伴うことは少ない。
検査
- 上部消化管内視鏡:食道から胃噴門部小弯にかけて縦走する裂創を認める(主に接合部直下の胃側に生じるが、時に接合部をまたいで食道に及ぶことがある)。小弯に次いで後壁に多い。裂創は1-2 条が多く、深さは粘膜に限局することが多い。
- 胸部レントゲン:縦隔に気腫がないことを確認
- 胸部レントゲン:縦隔に気腫がないことを確認
分類
- I群:胃限局型 → 最も多い
- II群:食道、胃併存型
- III群:食道限局型
診断
鑑別診断
- IMD.843
治療
- 保存的治療でほとんどが自然止血され、再出血することはあまりない。
- 絶食、点滴、安静、輸血、止血剤投与
- 止血困難であれば、クリッピング術を施行する。
臨床経過
国試
参考
- http://vitaminex.exblog.jp/9065112
[★]
- 英
- gallbladder (Z)
- ラ
- vesica fellea
解剖
- 胆嚢径:長径8cm x 短径4cm以下
- 胆嚢壁:3mm以下
胆管
血管
動脈
- 後上膵十二指腸動脈と胃十二指腸動脈が十二指腸後部の胆管に血液を送る
- 胆嚢動脈が胆管の近位部に血液を送る
- 右肝動脈が胆管の中部に血液を送る
静脈
壁構造
胆嚢の収縮
臨床関連
胆嚢の徴候
胆嚢壁の肥厚
Henry Gray (1825-1861). Anatomy of the Human Body. 1918.
Henry Gray (1825-1861). Anatomy of the Human Body. 1918.
[★]
- 英
- gastrointestinal tract, GI tract
- 英
- alimentary tract
- 関
- 消化器系
- 以下の総称:食道、胃、小腸、大腸
消化管の構造
運動
- 蠕動運動:食塊を肛門側に1cm/sで送り出す:胃・食道・小腸・近位結腸・遠位結腸・直腸
- 分節運動:分節を作ってくびれて食塊を混和:小腸・近位結腸
- 振子運動:縦走筋の収縮により腸管を縦方向に収縮させる:小腸・近位結腸・(遠位結腸・直腸)
[★]
- 英
- submucosa sm, submucosa of bronchus (Z. L-21)
- ラ
- tela submucosa (Z. P-26)
- 同
- 粘膜下層?
- 関
- 粘膜、固有筋層
- 粘膜
- 粘膜筋板
- 粘膜下層 = 粘膜下組織
- 固有筋層
- 漿膜/外膜
[★]
[★]
- 英
- endoscopic submucosal dissection ESD
[★]
内視鏡的粘膜下層剥離術
[★]
- 英
- mucosa (KL), mucous membrane (KH), endometrium (Z. L-20), mucosae (Z. P-27)
- ラ
- tunica mucosa
- 関
- 粘膜固有層、粘膜筋板、粘膜下組織、筋層
定義
粘膜
粘膜下の深層にある組織
[★]
- 英
- submucosa、submucosal、submucous
- 関
- 粘膜下層
[★]
- 英
- submembranous
- 関
- 偽膜性