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脳

英
brain
ラ
encephalon
関
大脳、ブロードマン野

発生学

前脳 prosencephalon
forebrain
終脳 telencephalon 大脳半球 cerebral hemisphere
間脳 diencephalon 間脳 diencephalon
中脳 mesencephalon
midbrain
中脳 mesencephalon 中脳 midbrain
菱脳 rhombencephalon
hindbrain
後脳 metencephalon 橋 pons
小脳 cerebellum
髄脳 myelencephalon 延髄 medulla oblongata

解剖

  • 重量:成人の場合体重の2.2%。2-3%ともいわれる。
新生児:約400g、成人:男性約1,350g、女性:約1,250g

脳幹に着目した分類

  • 大脳、小脳、脳幹(中脳・橋・延髄)

発生学

  • 外胚葉

生理学

  • 脳血流量:心拍出量の15% (心拍出量が5Lとしたら、毎分750ml灌流している事になる)
  • 脳の酸素消費量:全身の消費量の20%
  • 脳のグルコース消費量:全身の消費量の25%。1日100-150g(SCN.3)
  • 血流限界:3分 ⇔心臓は10分(see:窒息)

神経内科プリント

  脳での需要量 割合
血液 700~900 ml/分 心拍出量の 約15%
酸素 40~46 ml/分 全身需要量の 約20%
グルコース 310 μmol/分 全身需要量の 約25%


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出典(authority):フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』「2015/12/19 15:47:47」(JST)

wiki ja

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脳(のう、英: brain、独: Gehirn、羅: encephalon、希: ἐγκέφαλος, enkephalos)は、動物の頭部にある、神経系の中枢。狭義には脊椎動物のものを指すが、より広義には無脊椎動物の頭部神経節をも含む。脊髄とともに中枢神経系をなし、感情・思考・生命維持その他神経活動の中心的、指導的な役割を担う。

 人間の脳は、大脳、間脳、脳幹(中脳、後脳、延髄)、小脳の4種類の領域に分類される。 この内、脳幹は、中脳、後脳、延髄に3種類の領域に分類される。 つまり、人間の脳は、大脳、間脳、中脳、後脳、小脳、延髄の6種類の領域に分類される。

目次

  • 1 無脊椎動物の脳
    • 1.1 扁形動物
    • 1.2 昆虫
    • 1.3 頭足類
    • 1.4 原索動物
  • 2 脊椎動物の脳
  • 3 ヒトの脳について
    • 3.1 発生
    • 3.2 解剖
      • 3.2.1 大脳
      • 3.2.2 小脳
      • 3.2.3 脳幹
      • 3.2.4 循環・代謝
  • 4 機能
  • 5 性差
    • 5.1 質量・容積
    • 5.2 活動
    • 5.3 周期性
  • 6 大脳半球の左右差
  • 7 脳とコレステロール
  • 8 脳と脂肪酸
  • 9 食材として
  • 10 関連記事
  • 11 参考文献
  • 12 外部リンク

無脊椎動物の脳

無脊椎動物のうち扁形動物門以降の世代の生物は、旧口動物・新口動物ともに集中神経系をもつ、すなわち神経節(=神経の集まった部分)を(しばしば頭部に)もつ。頭部神経節が他の神経節に比べて顕著に発達している場合、これらはしばしば脳(脳神経節)と呼ばれる(ただしこの呼称は医学分野などからの視点では一般的でない)。特に節足動物(六脚亜門、甲殻亜門、鋏角亜門など)、軟体動物門頭足綱などにおいては顕著に発達し、機能的にも脊椎動物の脳と遜色ない程度に分化している。その一方、これら無脊椎動物の神経節はもともと脊椎動物の脳との機能的・形態的な類似から「脳」と呼ばれてはいるものの、系統発生的には脊椎動物の脳と直接の関連はないことに注意が必要である。ただし原索動物を除く。

扁形動物

プラナリアを典型例とする扁形動物はかご状神経系をもち、最前部に卓越した神経節としての脳を有する。プラナリア脳の研究により発見されたFGF受容体様蛋白質であるnou-darakeは、頭部以外での脳分化を抑制する機能をもち、その名称から日本ではやや有名である。

昆虫

昆虫の脳は、大きく視葉 (optic lobe) と中央脳 (central brain) の2つに分かれる。視葉は複眼の直下にある構造であり、専ら視覚情報を処理する。中央脳はさらに前大脳 (protocerebrum)、中大脳 (deutocerebrum)、後大脳 (tritocerebrum) の3つの部分に分かれる。これらはそれぞれはしご状神経系の単独の神経節に由来する領域である。前大脳はキノコ体、中心複合体 (central complex) など、感覚情報の高次処理に携わると考えられている領域(ニューロパイル)も含む。キノコ体は多くの昆虫で嗅覚情報処理を担っているが、ミツバチなどでは視覚系の神経経路も入射することが知られている。中大脳は触角の嗅覚受容細胞で受容した嗅覚情報を一次的に処理する触角葉と、触角からの機械感覚を処理する領域を含む。後大脳は食道下神経節を含む領域であり、一部の昆虫では味覚情報が入射することなどが知られている。中大脳と後大脳の間には食道孔が存在し、食道が両者の間を貫いている。昆虫の中枢神経系には、脳のほか胸腹部神経節と両者を繋ぐ神経束が含まれる。

頭足類

頭足類の脳は食道上塊 (supraesophageal mass) と食道下塊 (subesophageal mass) の2つに分けられ、両者の間には食道が存在する。巨大な視葉はoptic stalkと呼ばれる細い神経束でのみ脳本体に接続しており、脳の一部とみなされないこともあるが、視覚情報処理の多くが視葉でなされているので機能的には脳の一部といえる。

原索動物

脊索動物のうち、脊椎動物と同様の管状神経系をもつ原索動物(頭索動物・尾索動物の総称)では、神経管から分化する神経索が存在する。神経索は中枢神経系に含まれ、感覚細胞は最前部に集中し、脳室と呼ばれるものが存在(ナメクジウオなど)するが、明確な「脳」構造は原索動物ではあまりみられない(ホヤの幼生(遊泳性)の場合など、場合によって脳と呼ばれることもある)。

脊椎動物の脳

ヒト科の動物種(絶滅種も含む)の脳容積
種類 分類 脳容積(ml)
オランウータン ヒト科 411[1]
ゴリラ ヒト亜科 約500[2]
チンパンジー ヒト族 394[1]
アウストラロピテクス・アフリカヌス ヒト亜族 441[1]
ホモ・ハビリス ヒト属 640[1]
ホモ・エルガスター ヒト属 700-1100[2]
ホモ・エレクトス ヒト属 1040[1]
ホモ・ハイデルベルゲンシス ヒト属 1100-1400[2]
ホモ・ネアンデルターレンシス ヒト属 1450[1]
ホモ・サピエンス・サピエンス ヒト属 1350[1]

脊椎動物の系統樹上の比較では、脳全体において大脳の占める割合が新しい世代の生物ほど大きいという大まかな傾向がある。特にヒトの脳は大脳が大きく、しかも大脳皮質が大小の溝(脳溝)によって非常に広い面積をもっている。脳溝と、それに挟まれた脳回の区別がある大脳(有回脳)は、哺乳類の中でも霊長目などのごく一部しかもっていない。このことは、極めてしばしば新しい世代の生物ほど複雑な活動を見せることと結びつけて、大脳皮質が思考の中枢だからと説明される。

哺乳類のうち、霊長目の進化の過程で脳容積が拡大してきた[3]。

  • ラットの脳

  • ネコの脳

  • ヒトの脳

ヒトの脳について

スウェーデン政府はヒトの脳へ装置をインプラントしても合法だと主張している。

発生

脳のニューロン細胞

複雑な姿をしているヒトの脳も、元はといえば単なる管に過ぎなかった。脊髄や延髄、中脳、橋では中心管は神経管内に余り発達せずに原型をとどめたままであるが、先端部の終脳では、発生の間に中心管は複雑に拡大して広い脳室を形作り、また皮質も複雑に隆起や回転運動を起こしながら変形して、各頭葉が形成される。

初期の脳の形成は、中心管の前方が膨らんで形成される、前・中・後脳胞の3脳胞から出発する。このうち先端部の前脳胞は更に前方から「終脳胞」と「間脳胞」とに分かれ、このうち終脳胞が以下のような、顕著な変化を遂げる。

1.上方への隆起
中心部を除く神経管の左右の天井が上方へ隆起することにより、左右の頭頂葉が作られる。
この隆起運動の結果、本来の中心管天井部は、左右の半球の奥深くに隠れてしまう(後に脳梁が左右に走行)。
神経管内の空所は先端部から両脇に伸び上がり、左右「側脳室」(第一・第二脳室)ができる。
こうして作られた側脳室へ通ずる旧中心管からの通路が「室間孔」となる。
2.前方への回り込み
上方に隆起した終脳胞の左右の壁は前方へも伸び出し、「前頭葉」と「側脳室前角」がつくられる。
正中部がそのまま残ることは同様なので、神経管最前端部は、突出した前頭葉の間に「終板」として残る。
3.後方への伸びと、側方への回転運動
頭頂方向へ隆起した神経組織は更に後方へ伸びながら、元の神経管の側壁を越えて下側へ回り込む。
このようにして、「後頭葉」と「側頭葉」が作られると共に、「側脳室後角」と「下角」が作られる。
めざましい終脳の動きに対して、間脳胞は余り変化せず、神経管の原型を維持しつつ、左右大脳半球の基部に位置して、視床・視床下部を作り、中心管は正中面に薄く上下にのみ伸びて第三脳室となる。

解剖

ヒトの脳の構造: 前頭葉(水色)、頭頂葉(黄色)、側頭葉(緑色)、後頭葉(赤色)、小脳(紫色)、脳幹(灰色)

ヒトの脳は頭蓋内腔の大部分を占めている。成人で体重の2%ほどにあたる1.2~1.6キログラムの質量がある。脳の質量は、男性で女性よりもやや大きく(後述)、体重との相関はない。約300億個の神経細胞を含むがそれは脳をなす細胞の1割程度であり、残りの9割はグリア細胞と呼ばれるものである。グリア細胞は神経細胞に栄養を供給したり、髄鞘を作って伝導速度を上げたりと、さまざまな働きをする。「人間は脳の1割ほどしか有効に使っていない」という俗説があるが、これはグリア細胞の機能がよくわかっていなかった時代に、働いている細胞は神経細胞だけという思い込みから広まったものと言われる。最近では脳の大部分は有効的に活用されており、脳の一部分が破損など何らかの機能的障害となる要因が発生した場合にあまり使われていない部分は代替的または補助的に活用されている可能性があると考えられている。

脳は、大脳・小脳・脳幹に大きく分けることができる。大脳はさらに終脳(Telencephalon)と間脳(Diencephalon)に、脳幹はさらに中脳・橋・延髄に分けられる。この区別は肉眼で見た様子に基づいたものであって、胚発生の上では小脳は脳幹から分かれるものであり、また生命維持機能に強く関わる間脳を脳幹に含める意見もある。

脳は、髄膜と呼ばれる3層の膜、すなわち軟膜・クモ膜・硬膜に覆われている。軟膜は脳の実質に密着しているがクモ膜は少し離れており、軟膜との間にクモ膜下腔という空間を残している。クモ膜下腔は脳脊髄液で満たされている。硬膜は大脳鎌・小脳テントなどの突出と、硬膜静脈洞を作る部分のほかは頭蓋の内面に密着して内張りとなっている。硬膜とクモ膜はほぼ密着している。

大脳

大脳新皮質の錐体細胞

大脳(Cerebrum)とは、厳密には終脳と間脳を合わせた呼称だが、神経解剖学以外の分野ではほぼ例外なく、終脳のみを指す言葉として使われている。この項でも特に断らない限り、大脳と言えば終脳を指す。

終脳は左右の大脳半球(終脳半球)からなる。それらを隔てるのは大脳縦隔と呼ばれる深い溝であり、脳梁と透明中隔でつながるほかは完全に左右が分かれている。大脳半球の表面には、大脳溝(だいのうこう、Cerebral sulci)と呼ばれる溝が走り、その間に細長い大脳回(だいのうかい、Cerebral gyrus)を作っている。脳溝は俗に「脳のしわ」と言われるが、脳の成長にしたがって無造作にしわが寄るのではなく、どこにどのような脳溝ができるかは、深さ、曲がり方に多少の個人差があるものの完全に決まっており、すべての脳溝に解剖学上の名前(Nomina anatomica)が与えられている。脳溝と脳回の形は左右の半球でほぼ対称であり、特に目立つ脳溝は終脳の外側で吻側端から尾側のあたりまで走るシルビウス裂と、頭頂部の(吻側寄りでも尾側寄りでもなく)中ほどで背側端からシルビウス裂まで走る中心溝である。シルビウス裂よりも腹側、したがって脳全体から見ればもっとも外側の部分を側頭葉、中心溝よりも吻側を前頭葉、中心溝よりも尾側でシルビウス裂の終わるあたりまでを頭頂葉、その尾側を後頭葉と呼ぶ。後頭葉は終脳のもっとも尾側にあり、頭頂葉との境界は明瞭でない。シルビウス裂をこじ開けると、側頭葉の陰に隠れていた、島と呼ばれる部分が見える。島の表面はほかの部分と違って脳溝ではなく細かいしわがたくさん入っている。

左右の大脳半球はそれぞれ側脳室と呼ばれる腔を含んでいる。側脳室はモンロー孔で第三脳室と連絡して脳室系をなす。脳室系は脳の廃液である脳脊髄液でみたされ、脳脊髄液が排出される経路となっている。

広義の大脳から出る脳神経は、終脳から出る嗅神経と、間脳から出る視神経である。

大脳の断面では白質と灰白質が明瞭に区別される。終脳の灰白質は表面近くに面積で2,000cm2~2,500cm2、厚さ2~3mm[4]の層をなしており、大脳皮質(だいのうひしつ、Cerebral cortex)と呼ばれる。大脳皮質は灰白質の例に漏れず神経細胞の細胞体が集まった部分であり、その大部分は6層構造をなし、複雑な回路を含んで思考などの中枢とされる。脳がしわを形成することにより大脳皮質の表面積を増大させている[5]。大脳皮質に対して白質を大脳髄質と呼ぶこともあるが、白質と呼ばれることのほうがはるかに多い。その理由の一端をなすのが大脳基底核である。大脳基底核は単に大脳核とも呼ばれ、側脳室の腹側あたりで髄質の中にある神経細胞の集まりである。2つ合わせて線条体と呼ばれる、尾状核・被殻などを含むが、あいまいな概念であって、間脳の一部である視床や淡蒼球を含むか含まないかは意見が一致しない。側頭葉の深部には扁桃体がある。扁桃体は恐怖心を構成していることが知られている。

間脳は視床と視床下部からなる。視床は、大脳皮質や下位の脳・脊髄との連絡が多く、感覚の中継、運動制御など多彩な機能に関わる。視床下部は、身体の恒常性(ホメオスタシス)を保つ働き、自律神経系の制御、感情などに関与している。

下垂体は、大脳の底部、ほぼ正中にある器官であり、下垂体柄といわれる細長い部分で大脳の中心部の視床下部とつながっている。下垂体の前葉からは、副腎皮質刺激ホルモン(コルチコトロピン、ACTH)、甲状腺刺激ホルモン(サイロトロピン、TSH)、性腺刺激ホルモン(ゴナドトロピン)、成長ホルモン(GH)、プロラクチンなど、他の内分泌器官の機能を左右し、そこからのホルモンの分泌を調節する多種のホルモンが分泌される。中葉からは、メラニン細胞刺激ホルモン(メラノトロピン、MSH)、神経葉からは、抗利尿ホルモン(バソプレシン)や、オキシトシンが分泌される。コレステロールは体内の肝臓および皮膚で合成され、全身に輸送される。視床下部から指令を受け、下垂体からも指令を受けることで、副腎は、コレステロールを原料に、副腎皮質ホルモンや性ホルモンを合成する。

小脳

小脳は脳幹の背側にある。上小脳脚・中小脳脚・下小脳脚という線維の太い束で脳幹につながっている。これら3つは肉眼レベルで絡み合っており、それぞれに含まれる線維をきれいに分けることは非常に難しい。小脳は正中の小脳虫部(しょうのうちゅうぶ、Vermis)、左右の小脳半球(Cerebellar hemispheres)、尾側の小脳扁桃に分けられる。小脳半球の表面は、大脳半球に脳溝と脳回があるように、小脳溝と小脳回をもつが、これらは脳溝・脳回よりもかなり細かく、変異も多い。小脳半球の断面も大脳半球と同様、小脳皮質(Cerebellar cortex)が灰白質で小脳髄質が白質である。小脳皮質は表面側から分子層、プルキンエ細胞層、顆粒層の3層構造を持ち、約1mmぐらいの厚さである[4]。皮質が厚く、髄質が木の枝のように見えることから、小脳半球断面の様子をArbor vitae(生命の木、小脳活樹)と呼ぶ。

脳幹

脳幹 (=brain stem) は上で大脳と、背側で小脳と、尾側で脊髄とつながっている。吻側から順に中脳 (Midbrain)、橋、延髄に分けられる。小脳と脳幹に挟まれた空間は第四脳室となっている。

  • 中脳は上丘(視覚処理に関与)、下丘(聴覚処理に関与)、セロトニンやドパミン、ノルアドレナリン系などの神経核が散在している。中脳には眼球運動・視覚に関わる諸神経核があり、脳神経として視神経、動眼神経、滑車神経を出す。また背側に第三脳室と第四脳室を交通する中脳水道が通っている。
  • 橋 (脳)はふくらみを帯びた形状で、小脳と接続する。脳神経として三叉神経、外転神経、顔面神経、聴神経を出す。
  • 延髄は橋と脊髄の間にあり呼吸など生命維持に関わる植物機能を司る中枢がある。脳神経として舌咽神経、迷走神経、副神経、舌下神経を出している。呼吸、心臓の働きに関係する。

循環・代謝

脳の質量は体重の2%程度だが、血液の循環量は心拍出量の15%、酸素の消費量は全身の20%、グルコース(ブドウ糖)の消費量は全身の25%と、いずれも質量に対して非常に多い。成人男子では脳のグルコース必要量は120-150g/日である[6]。グルコースは脳関門を通過でき、グルコーストランスポーターであるインスリン非依存性のGLUT1を介して細胞膜を通過して神経細胞にグルコースを取り込む(「グルコーストランスポーター」を参照のこと)。このことは脳で起こる複雑かつ活発な電気信号の行き来に由来する。神経細胞では、静止膜電位の維持と活動電位からの回復のためにグルコースから産生された莫大なATPを消費している[7][8][要高次出典]。なお、脂肪酸は脳関門を通れないため、脳は通常、脳関門を通過できる(脳細胞内に能動輸送されるのであって自由に通過できるわけではない)グルコースをエネルギー源としている[9]。また、飢餓などの場合によりグルコースが枯渇し低血糖となった場合、脂肪酸のβ酸化によるアセチルCoAから生成されたケトン体も脳関門を通過でき[9]、脳関門通過後にケトン体から再度アセチルCoAに戻されて脳細胞のミトコンドリアのTCAサイクルでエネルギーとして利用される[10]。脳はグルコースを優先的にエネルギー源として利用するが、グルコースが少ない時にはケトン体が主たるエネルギー源となる[11][12]。飢餓時には脳が必要とするグルコースの約半分をケトン体で代用することができる[9]。

このような栄養素などの需要は内頸動脈と椎骨動脈からの血流でまかなわれる。内頸動脈と椎骨動脈はそれぞれ大小の枝を出して脳の各所を栄養し、ウィリスの動脈輪と呼ばれる環状の吻合を作って互いに連絡している。このため内頸動脈に血流障害が起こっても椎骨動脈からの血流が脳の全体に行き渡るが、ウィリスの動脈輪が細い人ではその代償があまり期待できない。

脳に分布する静脈は、特に太い部分では動脈に伴走しておらず、硬膜静脈洞に集まる。硬膜静脈洞の静脈血は内頸静脈へ流出する。また、リンパ液に相当する廃液は脳脊髄液として脳室系の脈絡叢から産生され、クモ膜下腔を流れて最後にはクモ膜顆粒から、または脊柱管の静脈叢から静脈血に吸収される。

機能

脳は運動・知覚など神経を介する情報伝達の最上位中枢である。また、感情・情緒・理性などヒトの精神活動においても重要な役割を果たしている。幾つかの精神活動に関してはポジトロン断層法などにより、脳の活動との間に密接な関係があることが確かめられている。

脳が以上のような機能に深く関わっていることには疑いがないが、脳がそのすべてを担っているかどうかは明らかでない。このことは脳死にまつわる問題で問われ、ラザロ徴候をどう解釈するかで意見が分かれる。脳死推進派はラザロ徴候を脊髄による反射とみなし、脳の機能が残っている証拠にはならないとする。一方で脳死反対派はラザロ徴候に脳の機能が関わっているとする。脳死反対派の一部は、ラザロ徴候に脳が関わっていようといまいと、そのような高度の活動が(たとえば脊髄によって)なされうるならそれは生命反応とみなすべきだと主張する。ラザロ徴候の機序は解明されておらず、この議論は決着していない。

脳が、あるいは大脳が大きいほうが頭がいいという俗説がある。これはヒトの大脳が類人猿の大脳よりも大きいこと、高齢者の脳が加齢に伴って萎縮すること、アルツハイマー病などの疾患では病変部が著しく萎縮することなどにも助長されていよう。しかし脳の重さは(特に人の間で)知能の指標とはならないとされる。夏目漱石やアルベルト・アインシュタインの脳は彼らの死後も保存されているが、その重さを量ってみても正常の範囲を出ない。またクジラやゾウは、ヒトより重い脳を持つ。

性差

ヒトを含む脊椎動物の脳はその性別により異なった構造を持つ。これは大脳解剖学における肉眼観察や、ラットに対して脳の形成期に性ホルモンを投与する実験により確かめられている。脳の部分で性差があるとみられている部分は、大脳半球、左右の脳をつなぐ前交連や脳梁、本能をつかさどる視床下部である(脳の性分化)。ただし雄の猿を幼少期から雌として育てれば雌と同じ行動をとるようになるなどの報告もあるため、これらの性差がどれほど行動に影響を及ぼすかは定かでない。

ヒトの場合、男女は精神的・文化的に異なった傾向を示すことがある(ジェンダー参照)が、脳の性差がこれの一因を担っていると考えられている。ただし脳の性差が人格形成にどれほどの割合で貢献をしているかは不明である(見えにくくなった後天的な環境の影響が、生得的な性差であると認識される場合もあるため)。 女性は論理的思考時に「論理的思考を司る左脳」を「想像力を働かせる右脳」と連動して働かすことができ、男性はこれが不得手であるが訓練によって可能であるといわれることがあるが、これらの説の根拠は女性の脳梁(左右の大脳半球を連絡する神経繊維)の多さのみに基づいている[要出典]。(以下、脳の左右差も参照)

質量・容積

ヒト男性および女性算術平均頭脳の容積 (1984年)[13]
  1450 cm3 以上
  1400~1449 cm3
  1350~1399 cm3
  1300~1349 cm3
  1250~1299 cm3
  1200~1249 cm3
  1200 cm3 以下
  人が住んでいない

まず観察される点として、男性の脳は女性よりも大きく重い。出生時は性別による有意差は無く、男女ともに370~400グラムである。成人では、男性は1350~1500グラム、女性では1200~1250グラムであり、これは体重の約2%にあたる。なお、性差・人種差を除外した同質な人類集団の中では脳の大きさは知能指数と相関係数0.4程度の相関があることが知られる。哺乳類では脳容積と体容積がおおむね対数比例する。人間も同じように、単に男性のほうが体が大きいので脳も大きい、と説明する学者もいる。

活動

ポジトロン断層法によって様々な精神活動の際に脳が働く様子を調べると、男性は主に左半球が、女性は比較的均質に働くとの報告がある。ただしこれをして「女性は左右の脳を満遍なく働かせることができ、男性の脳活動は左脳に依存するところが大きい」とはならない。ポジトロン断層法自体は血流や代謝が増加した部分が集中的に活動したとする仮定の下に行われるものだが、これによる脳活動の測定はあくまで相対的な活動の増大を示すものである。これについても脳機能局在論を参照されたい。

周期性

月経に代表されるように女性は身体的な周期変動を持っている。またそれに伴って精神的にも周期的に変動すると指摘されることもある。この周期性を支配しているのが下垂体から分泌される卵胞刺激ホルモンと黄体形成ホルモンである。

男性の脳ではこのような周期性はない。胎生期に精巣から分泌されたテストステロン(アンドロゲン・シャワーとよばれる)によるものだと考えられている。

大脳半球の左右差

詳しくは脳機能局在論を参照。

ヒト特有の大脳半球の左右の機能についての学説は、古い時代のてんかん患者の治療のために行った、脳梁の切除や、手術中に脳に電気刺激などをほどこし患者に質問を行った場合の観察記録から推測された仮説が多い。それらの少ない観察例から拡大解釈されたもの、その拡大解釈をさらに拡大解釈し、歪曲された俗説が非常に多いので注意が必要である。

しかしながら、脳専門医の中には、左右の脳半球に機能分布の違いを認める医師もいる。病巣や事故によって損なわれた脳の部位と、外から観察できる機能欠損の関連性に経験則があてはまるからである。また、非常に希なケースを除いて、言語野が大脳左半球に有るのは確かである。一方で、論理的思考について重要な機能が左半球にあるのは確かだが、右大脳の前頭野の欠損によって「順序立った行動」が不可能になった例が、カナダのワイルダー・ペンフィールド医師の姉の報告例などに見られる。

他に確認の取れている事実として、まずヒトの大脳では左半球のほうが右半球より若干大きいことや、身体の右側の制御を左半球、左側の制御を右半球が行っていることなどは判明している。脳の左右の大きさの違いは医療機器で即座に確認でき、左右脳と身体の制御の関連性については、脳の欠損半球と、麻痺がおこる身体部位との関連から明らかだからである。

しかしながら、ヒトの大脳半球の左右の機能についてのデータは、あくまで事故や病気などで得られた症例を観察した程度のものであり、脳という器官の複雑性をかんがみた場合、ある能力について、どちらかの半球だけが機能しているといえるほど単純なものではなく、またそれを裏付けるデータもない。

大多数の研究者が特定の精神機能の中枢とみなしている領野は今のところ、末梢との神経接続が解剖的に調べられている初期知覚領野・運動野を除けば言語野しかない。さらに左脳と右脳がそれぞれ論理的思考・創造的思考を処理し、もう片方がそれを担当していないという明確な証拠や実験データはない。

2010年、脳の神経細胞を三次元的に培養した結果、神経突起の進む方向を決定する成長円錐にある糸状仮足が右回りで伸縮していることが玉田らの研究により明らかとなり[14]、脳の左右の機能差に関連しているのではないかと注目されている[15]。

脳とコレステロール

脳の冠状断面。

  大脳皮質(灰白質)
  白質

脳、神経系にコレステロール全量の1/3も多く含まれているが、神経細胞から伸びた神経伝達を司っている軸索を覆っているミエリン鞘にコレステロールが大量に含まれているためである。コレステロールは、ミエリン鞘の絶縁性を保持する役割を果たしている。絶縁されたミエリン鞘の切れ目であるランヴィエの絞輪ごとでの跳躍伝導により高速の神経信号伝達に寄与している[16]。実際、哺乳類である豚や牛などでは脳総重量の2-3%がコレステロールで占められている。ヒトでは脳総重量の2.7%がコレステロールで占められている。

脳の灰白質は、中枢神経系の神経組織のうち、神経細胞の細胞体が存在している部位のことである。これに対し、神経細胞体がなく、神経線維ばかりの部位を白質と呼ぶ。白質は明るく光るような白色をしているのに対し、灰白質は、白質よりも色が濃く、灰色がかって見えることによる。これは、有髄神経線維のミエリン鞘の主成分として大量に存在しているコレステロール[16]やミエリンが白い色をしているためで、白質には、灰白質に比べて、有髄神経線維が多いからと考えられている。

神経細胞の構造図 en:Dendrites=樹状突起、en:Axon=軸索、(以下略)

脳と脂肪酸

細胞膜は流動性を持ち、脂質や膜タンパクは動いている。この流動性は膜の構成物質で決まる。たとえば、リン脂質を構成する脂肪酸の不飽和度(二重結合の数)に影響され、二重結合を持つ炭化水素が多いほど(二重結合があるとその部分で炭化水素が折れ曲がるので)リン脂質の相互作用が低くなり流動性は増すことになる。例えばドコサヘキサエン酸(DHA)は不飽和度が極めて高く細胞膜の流動性の保持に寄与している。例えば、赤血球について、動物性脂肪に多い飽和脂肪酸は赤血球膜を硬直化し[17]、逆に魚に多いω-3脂肪酸は赤血球膜を柔軟化する[18]。神経細胞は、軸索や樹状突起などの凹凸の多い入り組んだ構造を有しているため、膜成分が極端に多くなっている[19][要高次出典]。DHAは、神経細胞の細胞膜を柔らかくし、樹状突起を増やしたり、軸索の成長を促して脳・神経系の健全性を保つ[20][要高次出典]。

食材として

詳細は脳 (食用)を参照。

牛の脳(Beef, variety meats and by-products, brain, raw)
100 gあたりの栄養価
エネルギー 600 kJ (140 kcal)
炭水化物
1.05 g
糖分 0 g
食物繊維 0 g
脂肪
10.3 g
飽和脂肪酸 2.3 g
トランス脂肪酸 0.61 g
一価不飽和脂肪酸 1.89 g
多価不飽和脂肪酸
ω-3脂肪酸
1.586 g
1.225 g
タンパク質
10.86 g
ビタミン
ビタミンA相当量
β-カロテン
ルテインと
ゼアキサンチン
(1%)

7 μg

(1%)
88 μg
0 μg
チアミン (B1)
(8%)
0.092 mg
リボフラビン (B2)
(17%)
0.199 mg
ナイアシン (B3)
(24%)
3.55 mg
パントテン酸 (B5)
(40%)
2.01 mg
ビタミンB6
(17%)
0.226 mg
葉酸 (B9)
(1%)
3 μg
ビタミンB12
(396%)
9.51 μg
ビタミンC
(13%)
10.7 mg
ビタミンE
(7%)
0.99 mg
ビタミンK
(0%)
0 μg
ミネラル
カルシウム
(4%)
43 mg
鉄分
(20%)
2.55 mg
マグネシウム
(4%)
13 mg
マンガン
(1%)
0.026 mg
セレン
(30%)
21.3 μg
リン
(52%)
362 mg
カリウム
(6%)
274 mg
ナトリウム
(塩分の可能性あり)
(8%)
126 mg
亜鉛
(11%)
1.02 mg
他の成分
水分 76.29 g
コレステロール 3010 mg

成分名「塩分」を「ナトリウム」に修正したことに伴い、各記事のナトリウム量を確認中ですが、当記事のナトリウム量は未確認です。(詳細)

  • 単位
  • μg = マイクログラム • mg = ミリグラム
  • IU = 国際単位
%はアメリカ合衆国における

成人栄養摂取目標 (RDI) の割合。

出典: USDA栄養データベース(英語)

牛(成牛および子牛)、豚、羊、ウサギなどの家畜の脳は食材としても用いられる。主にヨーロッパおよび中東では肉屋の店先のほかスーパーマーケットでも流通している。世界各地の様々な料理で、脳そのものを煮る、焼く、揚げるなどの料理法で食べる他、また煮込み料理の出汁取りとしても使われる。このわたの様な独特の食感がある。

BSEの影響により一時期ヨーロッパでは食材としての脳や骨髄の流通は減少したが、伝統的食材としての存在は未だに広く一般に受け入れられている。

牛の脳(100g中)の主な脂肪酸等の種類[21]
項目 分量(g)
脂肪 10.3
飽和脂肪酸 2.3
16:0(パルミチン酸) 0.919
18:0(ステアリン酸) 1.273
一価不飽和脂肪酸 1.89
18:1(オレイン酸) 1.646
20:1 0.222
多価不飽和脂肪酸 1.586
20:4(未同定) 0.319
22:5 n-3(ドコサペンタエン酸(DPA)) 0.374
22:6 n-3(ドコサヘキサエン酸(DHA)) 0.851
コレステロール 3.01
豚の脳(100g中)の主な脂肪酸等の種類[21]
項目 分量(g)
脂肪 9.21
飽和脂肪酸 2.079
14:0(ミリスチン酸) 0.04
16:0(パルミチン酸) 1.029
18:0(ステアリン酸) 0.999
一価不飽和脂肪酸 1.659
16:1(パルミトレイン酸) 0.12
18:1(オレイン酸) 1.069
多価不飽和脂肪酸 1.429
18:2(リノール酸) 0.09
18:3(α-リノレン酸) 0.12
20:4(未同定) 0.47
22:5 n-3(ドコサペンタエン酸(DPA)) 0.22
22:6 n-3(ドコサヘキサエン酸(DHA)) 0.45
コレステロール 2.195


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  • 神経幹細胞
  • 神経伝達物質
  • 神経学
  • 脳神経外科学
  • 精神医学
  • 脳科学
  • 神経科学
  • 「脳だらけ」遺伝子(nou-darake)(プラナリアの脳形成に関わる遺伝子)
  • 脳機能局在論 (左脳、右脳)
  • ブロードマンの脳地図
  • 脳トレ
  • 脳死
  • 心
  • 精神
  • 感情
  • 意識
  • 思考
  • 認識
  • 心身問題
  • 心理学
  • 認知心理学
  • 認知科学
  • ニューラルネットワーク
  • ベル・マジャンディーの法則

参考文献

  • Werner Kahle、長島聖司・岩堀修明訳『分冊 解剖学アトラスIII』第5版(文光堂、ISBN 4-8306-0026-8、日本語版2003年)
  • (百科事典)「Brain」 - スカラーペディアにある「脳」についての項目。(英語)
  1. ^ a b c d e f g 三上章允 化石人類の脳 脳の世界
  2. ^ a b c 人類の進化 2012年 度基礎生物学A 講義スライド[1][要高次出典]
  3. ^ 哺乳類と鳥類との間にみられる脳発生メカニズムの隠された共通性 大脳新皮質は新しくない! 国立遺伝学研究所 脳機能研究部門 平田研究室 DOI 10.1016/j.devcel.2012.01.004 のプレスリリース頁
  4. ^ a b 理化学研究所 脳科学総合研究センター編 ブルーバックス『脳研究の最前線 上』 第一版 (講談社ISBN 978-4-06-257570-6、2007年10月20日)
  5. ^ 田辺誠司(藤田研OB)賢い人の脳にはシワが多い? - 教育プロジェクト 脳の迷信・うそ - 大阪大学大学院 認知脳科学研究室:藤田研究室
  6. ^ 坪内博仁、中川八郎「腎臓の糖新生とその特異性」『臨床化学』Vol. 7 (1978) No. 2. doi:10.14921/jscc1971b.7.2_101
  7. ^ 解糖 講義資料のページ
  8. ^ 井上優介教育講演:大脳生理と核医学 1994年
  9. ^ a b c 阿部又信「連載講座:イヌ ・ネコの基礎 栄養 (6) 養素の代謝と代謝調節」『ペット栄養学会誌』Vol. 4 (2001) No. 1. doi:10.11266/jpan1998.4.1_22
  10. ^ “ケトン体合成”. 講義資料. 福岡大学機能生物化学研究室. 2011年10月18日閲覧。
  11. ^ 大櫛陽一ほか「超低糖質食評価研究から見えてきた食事指導の問題点]『脂質栄養学』Vol. 19 (2010) No. 1. doi:10.4010/jln.19.53
  12. ^ Manninen AH. Metabolic effects of the very-low-carbohydrate diets: Misunderstood "Villains" of human metabolism. J Int Soc Sports Nutr, 1(2):7-11, 2004.
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  16. ^ a b コレステロールの体内での働きは? - よくある質問 (財団法人日本食肉消費総合センター)
  17. ^ 栗原毅 『血液サラサラ生活のすすめ-ドロドロにならない食事と過ごし方』 小学館、2005年1月。ISBN 978-4093045810。54-55頁
  18. ^ 栗原毅 『血液サラサラ生活のすすめ-ドロドロにならない食事と過ごし方』 小学館、2005年1月。ISBN 978-4093045810。38、68頁
  19. ^ 浜崎智仁「13:00 ~13:40脂質と精神」金城学院大学/日本脂質栄養学会共催シンポジウムの抄録 6章p10『 脂質栄養学の新方向とトピックス』
  20. ^ 情報伝達をスムーズにして脳の老化を抑制!脳を元気にする DHA (富士フイルムヘルスケア未来研究所)
  21. ^ a b USDA National Nutrient Database

外部リンク

ウィキメディア・コモンズには、脳に関連するメディアがあります。
ウィクショナリーに脳の項目があります。
  • 脳の右と左の構造の違いを生み出す分子メカニズムを解明 独立行政法人 理化学研究所
表・話・編・歴
神経系
脳 | 脊髄 | 中枢神経系 | 末梢神経系 | 体性神経系 | 自律神経系 | 交感神経系 | 副交感神経系
表・話・編・歴
脳: 終脳 (大脳, 大脳皮質, 大脳半球 (en) )
前頭葉

中心前回 (一次運動野, 4)

上前頭回/前頭眼野 (en)  (6, 8, 9), 中前頭回 (46), 下前頭回/ブローカ野 (44-弁蓋部, 45-三角部, 眼窩部)

直回, 眼窩回/眼窩前頭皮質 (10, 11, 12, 47)

前頭前皮質, 前運動野 (en) , 前頭極

中心前溝 - 上前頭溝 - 下前頭溝 - 嗅溝 - 眼窩溝 - 中心傍溝
頭頂葉

中心後回, 体性感覚野 (一次体性感覚野 (1, 2, 3, 43), 二次体性感覚野 (en) (5)), 楔前部 (7m) - 頭頂弁蓋 (en) 

頭頂小葉 (上頭頂小葉 (7l), 下頭頂小葉 (40)), 縁上回 (40), 角回 (39)

中心後溝, 頭頂間溝, 縁溝
後頭葉
一次視覚野 (17), (楔部, 舌状回, 外側後頭溝 (18, 19)), 後頭極
鳥距溝, 横後頭溝, 月状溝
側頭葉
一次聴覚野 (41, 42), 横側頭回, 上側頭回 (38, 22/ウェルニッケ野), 中側頭回 (21), 下側頭回 (20)

紡錘状回 (37) 内側側頭葉 (扁桃体, 海馬傍回 (27, 28, 34, 35, 36), 海馬鉤, 側頭極

上側頭溝, 下側頭溝
帯状回
膝下野 (en)  (25), 前帯状皮質 (24, 32, 33), 後帯状皮質 (23, 31), 脳梁膨大後部皮質 (26, 29, 30)
脳梁溝
脳葉間の脳溝/脳裂
外側: 中心溝 (前頭葉+頭頂葉), 外側溝 (前頭葉+頭頂葉+側頭葉), 頭頂後頭溝
内側: 大脳縦裂, 帯状溝 (前頭葉+辺縁葉), 頭頂下溝 (頭頂葉+辺縁葉), 頭頂後頭溝 (頭頂葉+後頭葉), 側副溝 (側頭葉+後頭葉), 後頭前切痕 (側頭葉+後頭葉)
白質

交連線維 - 連合線維

内包 (内包前脚, 内包膝, 内包後脚), 放線冠, 外包, 終板, 最外包, 半卵円中心 (en) 

嗅索 - 分界条 - ブローカー対角束
その他

島皮質

灰白質: 嗅球, 前嗅核, マイネルト基底核, 無名質, 前有孔質

線条体 - 辺縁葉

いくつかの領域分けは大まかなものになっている。

カッコ内の番号はブロードマンの脳地図における番号である。また、ブロードマンの脳地図における領域のいくつかは複数の脳回にまたがっている。
表・話・編・歴
脳 - 大脳基底核
吻側, 終脳
(線条体)
線条体 : 被殻 - 尾状核
レンズ核 : 被殻 - 淡蒼球 (淡蒼球外節 (GPe), 淡蒼球内節 (GPi))
尾側, 間脳
視床下核
尾側, 中脳
黒質 (黒質緻密部, 黒質網様部)
経路

直接路: 運動野 → 線条体 → GPi → 視床下束 → 視床 → 運動野

間接路: 運動野 → 線条体 → GPe → 視床下核 → GPi → 視床下束 → 視床 → 運動野

黒質線条体神経路: 黒質緻密部 → 線条体
注: 側坐核, 前障 及び 扁桃体 は文献によっては大脳基底核の一部とされることもある。


UpToDate Contents

全文を閲覧するには購読必要です。 To read the full text you will need to subscribe.

  • 1. 脳腫瘍の臨床所見および診断 clinical presentation and diagnosis of brain tumors
  • 2. Spontaneous intracranial hypotension: Pathophysiology, clinical features, and diagnosis
  • 3. 成人におけるてんかんの外科的治療 surgical treatment of epilepsy in adults
  • 4. 脳転移患者の臨床症状、診断、およびマネージメントの概要 overview of the clinical manifestations diagnosis and management of patients with brain metastases
  • 5. 外傷性脳損傷:疫学、分類、および病態生理 traumatic brain injury epidemiology classification and pathophysiology

Japanese Journal

  • 感染症 エボラの次は脳を侵すATCV-1 現代人の免疫力低下も発症の一因 (世界経済2015) -- (新興国と資本主義の未来)
  • 藤田 紘一郎
  • エコノミスト 93(1), 107, 2015-12-30
  • NAID 40020337397
  • サイエンス最前線(24)大脳皮質 : 幼児期の経験が能力を形成する
  • 永雄 総一,青木 田鶴
  • エコノミスト 93(1), 86-87, 2015-12-30
  • NAID 40020337310
  • 驚きのテクノロジー サイボーグ型ロボットHAL : 脳と機械が一体となることで,装着者の意思どおりに動くロボット
  • Newton 35(9), 130-133, 2015-09
  • NAID 40020547657
  • 光で脳を操作する : 生物学に革命をおこした「オプトジェネティクス」
  • Newton 35(9), 114-119, 2015-09
  • NAID 40020547626

Related Links

  • 脳 - Wikipedia
脳(のう、英: brain、独: Gehirn、羅: encephalon、希: ἐγκέφαλος, enkephalos)は、 動物の頭部にある、神経系の中枢。狭義には脊椎動物のものを指すが、より広義には無 脊椎動物の頭部神経節をも含む。脊髄とともに中枢神経系をなし、感情・思考・生命 ...
  • 脳内メーカー
脳内メーカー. 名前を入力すると脳内イメージが表示されます. あなたの“結婚力”を診断 しませんか! うそこメーカー最新作リリース 第118弾 運命地図メーカー 第117弾 ファンタジー家系図メーカー 第116弾 日本酒メーカー 第115弾 注意報メーカー 第114 弾 T ...


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脳に関する雑学まとめ のひとつ脳を検査する脳ドック脳外側面の領域と名称います 左右 の 脳 は 脳 脳の病気脳 梁前向き脳の作り方】理学博士 お気に入り登録 友だち登録

Japan Pharmaceutical Reference

薬効分類名

  • アレルゲン検査薬

販売名

アレルゲンスクラッチエキス「トリイ」卵黄

効能または効果

診断

  • アレルギー性疾患のアレルゲンの確認
  • 用法及び用量
    診断
    通常乱刺または切皮法により皮膚面に出血しない程度に傷をつけ、本品1滴を滴下し、15〜30分後に膨疹径が対照の2倍以上または5mm以上を陽性とする。

重大な副作用

ショック

(頻度不明)

  • ショックを起こすことがあるので、観察を十分に行い、くしゃみ、蕁麻疹、血管浮腫、不快感、口内異常感、喘鳴、耳鳴等があらわれた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。

★リンクテーブル★
国試過去問「103B056」「106A060」「098F049」「110E045」「105I073」「110B045」「110G033」「099D118」「095A039」「099B005」「095B002」「104E011」「100B033」「102B039」「101C020」「073B030」
リンク元「脳神経」「ホルモン」「大脳」「脳幹」「中脳」
拡張検索「脳酸素摂取率」「第四脳神経麻痺」「耳性脳膿瘍」

「103B056」

  [★]

  • 次の文を読み、56~58の問いに答えよ。
  • 75歳の女性。歩行障害と発語の減少とを主訴に来院した。
  • 現病歴 : 本日家の前の道で右足がつまずいて転倒した。道ばたでうずくまっているところを隣人に発見され、孫に伴われて受診した。孫は「脈が遅くなる心臓の病気があった。2か月前に車と接触して転倒し、肩と頭部を打撲した。2週前から目立って言葉が少なくなり、時々つまずくようになった」と話した。
  • 既往歴 : 詳細不明。
  • 家族歴 : 特記すべきことはない。 
  • 現 症 : 意識レベルはJCS Ⅰ-2。自発性は低下し自発語が少ない。身長156cm、体重62kg。体温36.2℃。呼吸数16/分。脈拍60/分、整。血圧114/68mmHg。皮膚は乾燥している。顔面と下腿とに浮腫を認めない。瞳孔は正円同大で対光反射は迅速に認められる。眼瞼結膜と眼球結膜とに異常を認めない。3/6度の収縮期雑音を心尖部に認める。呼吸音に異常を認めない。腹部は平坦、軟で、圧痛や抵抗を認めない。
  • 検査所見 : 尿所見:蛋白(-)、糖(-)。血液所見:赤血球 394万、Hb 12.3g/dl、Ht 33%、白血球 8,100、血小板 35万。血液生化学所見:血糖 86mg/dl、総蛋白 6.4g/dl、アルブミン 3.8g/dl、尿素窒素 13mg/dl、クレアチニン 1.2mg/dl、総コレステロール 176mg/dl、AST 34IU/l、ALT 18IU/l、LD 181IU/l(基準176~353)、ALP 256IU/l(基準115~359)、Na 136mEq/l、K 4.8mEq/l、Cl 100mEq/l。CRP 1.4mg/dl。心電図と胸部エックス線写真とを以下に示す。


  • 症状と関連がある部位はどれか。
  • a. 脳
  • b. 心臓
  • c. 腎臓
  • d. 筋肉
  • e. 末梢神経

[正答]

A


※国試ナビ4※ [103B055]←[国試_103]→[103B057]

「106A060」

  [★]

  • 4歳の男児。 5日前から続く強い腹痛と血便とを主訴に来院した。昨日から尿量が減少したという。
  • 体温38.2℃。脈拍120/分、整。血圧120/86mmHg。呼吸数18/分。 SpO2 96%(room air)。顔面は蒼白である。眼球結膜に軽度の黄染を認める。前脛骨部にpitting edemaを認める。
  • 尿所見:蛋白3+、糖(-)、沈渣に赤血球多数/1視野。血液所見:赤血球298万、 Hb7.0g/dl、 Ht23%、白血球23,000(桿状核好中球8%、分葉核好中球55%、単球7%、リンパ球30%)、血小板5万。末梢血塗抹標本で破砕赤血球を認める。血液生化学所見:尿素窒素40mg/dl、クレアチニン1.1mg/dl(基準0.2-0.4)、総ビリルビン3.5mg/dl、 AST45IU/l、ALT 16IU/l、 Na 128mEq/l、 K 5.5 mEq/l、 Cl97mEq/l。
  • 保護者への説明で適切なのはどれか。 3つ選べ。
  • a 「抗菌薬が有効です」
  • b 「まず、点滴で治療を開始します」
  • c 「脳に障害が出ることがあります」
  • d 「病原菌のつくる毒素が原因です」
  • e 「ほとんどの患者さんには透析が必要になります」


[正答]

BCD


※国試ナビ4※ [106A059]←[国試_106]→[106B001]

「098F049」

  [★]

  • 次の文を読み、49、50の問いに答えよ。
  • 53歳の女性。発汗、不眠および動悸を主訴に来院した。
  • 現病歴 : 1年前から時々顔面のほてりを覚え、運動もしていないのに突然汗が出るようになった。6か月前から、夜なかなか寝つけなくなり、動悸もするようになった。
  • 既往歴 : 特記すべきことはない。閉経52歳。
  • 現症 : 意識は清明。身長157cm、体重62kg。体温36.4℃。脈拍76/分、整。血圧132/78mmHg。心雑音はない。腹部は平坦で、肝・脾を触知せず、圧痛と抵抗とを認めない。下肢の浮腫は認めない。
  • 検査所見 : 尿所見:蛋白1+、糖(-)。血液所見:赤血球410万、Hb12.4g/dl、Ht36%、白血球5,300、血小板37万。血清生化学所見:空腹時血糖96mg/dl、総蛋白6.2g/dl、クレアチニン0.8mg/dl、AST28単位(基準40以下)、ALT34単位(基準35以下)。
  • 最も考えられる病態はどれか。
  • a. 自律神経の障害
  • b. 脳の虚血
  • c. 肝機能の異常
  • d. 腎機能の低下
  • e. 耐糖能の低下

[正答]

A


※国試ナビ4※ [098F048]←[国試_098]→[098F050]

「110E045」

  [★]

  • 30歳の初妊婦。妊娠35週。胎動減少を主訴に来院した。妊娠33週までの妊婦健康診査では特に異常を認めなかった。10日前から持病の腰痛のため毎日非ステロイド性抗炎症薬を含有した市販薬(貼付薬と内服薬)を使用していた。昨日から胎動が少ないという。胎児心拍数陣痛図では胎児心拍数基線は140/分で正常な基線細変動を認めるが、一過性頻脈は認めない。腹部超音波検査を開始したが、胎盤や羊水量に異常を認めない。
  • 超音波検査で注意して観察すべき胎児の部位はどれか。
  • a 脳
  • b 肺
  • c 肝臓
  • d 動脈管
  • e 消化管


[正答]

D


※国試ナビ4※ [110E044]←[国試_110]→[110E046]

「105I073」

  [★]

  • 59歳の男性。鼻出血と膿性鼻漏とを主訴に来院した。1か月前から著しい鼻痛が続いている。鼻腔内粘膜の発赤とびらんとを認める。血液所見:赤血球 408万、Hb 12.1g/dl、Ht 34%、白血球 8,300、血小板 35万。免疫学所見:CRP 16.8mg/dl、PR3-ANCA陽性。副鼻腔単純CTで鼻腔から上顎洞、筋骨洞、眼窩内に及ぶ腫瘤を認める。鼻内腫瘍の生検で壊死組織、炎症細胞浸潤および多核巨細胞を認める。
  • 確定診断のために精査が必要な臓器はどれか。2つ選べ。


  • a 脳
  • b 肺
  • c 肝
  • d 脾
  • e 腎


[正答]

BE


※国試ナビ4※ [105I072]←[国試_105]→[105I074]

「110B045」

  [★]

  • 28歳の初妊婦。妊娠28週。前期破水のため入院中である。妊娠24週に水様帯下を自覚して受診し、前期破水の診断で入院となった。入院後安静を続けて経過観察したが、水様帯下は持続している。本日の血液検査の結果は白血球 8,900、CRP 0.1mg/dLであった。入院後週1回実施している腹部超音波検査での胎児推定体重は、正常範囲内で増加している。羊水指数(AFI)は 1.0~3.0cm(基準5~25)の間で推移している。
  • 胎児の臓器で発育に注意すべきなのはどれか。
  • a 脳
  • b 肺
  • c 肝臓
  • d 小腸
  • e 心臓


[正答]

B


※国試ナビ4※ [110B044]←[国試_110]→[110B046]

「110G033」

  [★]

  • 不均衡型の胎児発育不全で、慢性の低酸素血症のために相対的に血流増加がみられる組織はどれか。2つ選べ。
  • a 脳
  • b 肝臓
  • c 小腸
  • d 心筋
  • e 骨格筋


[正答]

AD


※国試ナビ4※ [110G032]←[国試_110]→[110G034]

「099D118」

  [★]

  • 敗血症で機能不全をきたしやすいのはどれか。
  • (1) 脳
  • (2) 肺
  • (3) 肝
  • (4) 腎
  • (5) 膵
  • a. (1)(2)(3)
  • b. (1)(2)(5)
  • c. (1)(4)(5)
  • d. (2)(3)(4)
  • e. (3)(4)(5)

[正答]

D


※国試ナビ4※ [099D117]←[国試_099]→[099D119]

「095A039」

  [★]

  • 全身運動時に血液が減少するのはどれか。
  • (1) 皮膚
  • (2) 筋肉
  • (3) 腸管
  • (4) 肝臓
  • (5) 脳
  • a. (1)(2)
  • b. (1)(5)
  • c. (2)(3)
  • d. (3)(4)
  • e. (4)(5)

[正答]

D


※国試ナビ4※ [095A038]←[国試_095]→[095A040]

「099B005」

  [★]

  • 成人男性の臓器と重量の組合せで誤っているのはどれか。
  • a. 脳-1,300g
  • b. 左肺-400g
  • c. 心臓-110g
  • d. 肝臓-1,200g
  • e. 右腎-120g

[正答]

C


※国試ナビ4※ [099B004]←[国試_099]→[099B006]

「095B002」

  [★]

  • 胎盤機能低下で最も早期から子宮内発育遅延がみられるのはどれか。
  • a. 脳
  • b. 心臓
  • c. 肝臓
  • d. 副腎
  • e. 大腿骨

[正答]

C


※国試ナビ4※ [095B001]←[国試_095]→[095B003]

「104E011」

  [★]

  • 正常組織で放射線感受性が最も高いのはどれか。
  • a 下咽頭
  • b 食道
  • c 胃
  • d 脳
  • e 直腸


[正答]

D


※国試ナビ4※ [104E010]←[国試_104]→[104E012]

「100B033」

  [★]

  • 大腸癌治癒切除後の再発が最も多いのはどれか。
  • a. 脳
  • b. 肺
  • c. 肝
  • d. 骨
  • e. リンパ節

[正答]

C


※国試ナビ4※ [100B032]←[国試_100]→[100B034]

「102B039」

  [★]

  • 安静時に心拍出量の約5%が灌流する臓器はどれか。
  • a. 脳
  • b. 心
  • c. 肺
  • d. 肝
  • e. 腎

[正答]

B


※国試ナビ4※ [102B038]←[国試_102]→[102B040]

「101C020」

  [★]

  • 胎児発育に必須の胎児臓器はどれか。
  • a. 脳
  • b. 肺
  • c. 心臓
  • d. 小腸
  • e. 腎臓

[正答]

C


※国試ナビ4※ [101C019]←[国試_101]→[101C021]

「073B030」

  [★]

  • 99mTcO4-(過テクネチウム酸)がシンチグラフィに用いられないのはどれか
  • (1) 副甲状腺
  • (2) 脳
  • (3) Meckel憩室
  • (4) 唾液腺
  • (5) 肝臓
  • a. (1)(2)
  • b. (1)(5)
  • c. (2)(3)
  • d. (3)(4)
  • e. (4)(5)

「脳神経」

  [★]

英
cranial nerve, cranial nerves
ラ
nervi craniales
関
脊髄神経、脳

脳幹における脳神経核の所在

脳幹障害時には同側の脳神経麻痺(下位運動ニューロン障害)と、対側の体幹運動神経麻痺(上位運動ニューロン障害)
  脳神経 同側の脳神経症状 代表的症候群
中脳 III IV     内転筋の麻痺、眼球の外方変異 Weber症候群、MLF症候群、Benedikt症候群
橋 V VI VII VIII 顔面の麻痺 Millard-Gubler症候群
延髄 IX X XI XII 嚥下障害、構音障害 Wallenberg症候群

脳神経核の支配

  • 対側大脳皮質の片側性支配:CN VII(下部顔面筋), CN VII(舌の筋) → 中枢性障害(上位ニューロンの障害)で支配筋の障害が生じる
  • 両側性支配:上記以外の運動性神経 → 中枢性障害(上位ニューロンの障害)でも支配筋の障害は生じない

脳神経一覧

CN# 一般感覚性 臓性感覚性 特殊感覚性 体性運動性 臓性運動性 鰓弓運動性 神経細胞(中枢神経外) 神経細胞(中脳) 神経細胞(橋) 神経細胞(延髄) 神経細胞(脊髄) ○-< 節後ニューロン 頭蓋からの出口 分布と機能
CN I 嗅神経     ○       嗅上皮           篩骨の篩板の穴 左右の鼻腔の天井、鼻中隔の上部、上鼻甲介の粘膜からの嗅覚
CN II 視神経     ○       網膜           視神経板  
CN III 動眼神経       ○       ○         上眼窩裂 支配筋:上直筋、下直筋、内側直筋、下斜筋
        ○     ○       毛様体神経節 上眼窩裂 副交感神経:瞳孔収縮筋、毛様体筋
CN IV 滑車神経       ○       ○         上眼窩裂 支配筋:上斜筋
CN V   三叉神経                            
V1 眼神経 ○           三叉神経節           上眼窩裂 角膜、前頭部、頭皮、眼瞼、鼻の皮膚、鼻腔と副鼻腔の粘膜からの感覚
V2 上顎神経 ○           三叉神経節           正円孔 上唇を含む上顎部の顔の皮膚、上顎の歯、鼻粘膜、上顎洞、口蓋の感覚
V3 下顎神経 ○           三叉神経節           卵円孔 下唇を含む下顎と顔の外側部の皮膚、下顎の歯、顎関節、口の粘膜、舌の2/3の感覚
          ○     ○       支配筋:咀嚼筋、顎舌骨筋、顎二腹筋の前腹、口蓋帆張筋、膨膜張筋
CN VI 外転神経       ○                 上眼窩裂 支配筋:外側直筋
CN VII 顔面神経 ○           膝神経節           内耳道、顔神経管、茎乳突孔 外耳道の皮膚の感覚
    ○       膝神経節           舌の2/3,口腔底、口蓋の味覚
        ○       ○     翼口神経節、顎下神経節 副交感神経:顎下腺、舌下腺、涙腺、鼻と口蓋の腺
          ○     ○       支配筋:顔の表情筋、中耳のアブミ骨、茎突舌骨筋、顎二腹筋の後腹
CN VIII 内耳神経                            
前庭神経     ○       前庭神経節           内耳道 半規管、球形嚢、卵形嚢からの前庭感覚
蝸牛神経     ○       ラセン神経節           ラセン器からの聴覚
CN IX 舌咽神経 ○           脳神経IXの下神経節           頚静脈孔 外耳からの皮膚感覚
  ○         脳神経IXの上神経節           耳下腺、頸動脈小体、頸動脈洞、咽頭、中耳からの臓性感覚
    ○       脳神経IXの下神経節           舌の後ろ1/3からの味覚
        ○         ○   耳神経節 副交感神経:耳下腺
          ○       ○     支配筋:茎突咽頭筋(嚥下を助ける)
CN X 迷走神経 ○           脳神経Xの上神経節           頚静脈孔 耳介、外耳道、後頭蓋窩からの感覚
  ○         脳神経Xの上神経節           舌底、咽頭、喉頭、器官、気管支、心臓、食道、胃、腸の臓性感覚
    ○       脳神経Xの下神経節           喉頭蓋と口蓋の味覚
        ○         ○   内臓近傍のニューロン 副交感神経:平滑筋(気管、気管支、消化管)、心筋(心臓)
          ○       ○     支配筋:咽頭収縮筋、口蓋帆張筋を除く口蓋の筋、食道上2/3の横紋筋
CN XI 副神経                            
延髄根       ○           ○     頚静脈孔 支配筋:軟口蓋、咽頭の横紋筋、喉頭(いずれも脳神経Xに加わる神経を経由)
脊髄根           ○         ○   支配筋:胸鎖乳突筋と僧帽筋
CN XII 舌下神経       ○           ○     舌下神経管 支配筋:舌筋(口蓋舌筋を除く)

「ホルモン」

  [★]

英
hormone

古典的な定義

  • 特定の内分泌腺から分泌され、血行によって運ばれ、遠隔部の特定の標的器官に作用して特異的効果を現す物質(PT.403)

例外

  • 腺構造を持たない組織から分泌されるホルモンがある
消化管ホルモン (PT.403)
視床下部ホルモン (PT.403)
甲状腺濾胞ホルモン?
カルシトニン?

ホルモンの一覧表

日本語 放出器官/細胞 作用器官/細胞 働き
メラトニン 松果体    
成長ホルモン放出ホルモン 視床下部 下垂体前葉 GH放出
プロラクチン放出ホルモン 視床下部 下垂体前葉 PRL放出
副腎皮質刺激ホルモン放出ホルモン 視床下部 下垂体前葉 ATCH放出
ゴナドトロピン放出ホルモン 視床下部 下垂体前葉 FSH/LH放出
甲状腺刺激ホルモン放出ホルモン 視床下部 下垂体前葉 TSH放出
ソマトスタチン 視床下部 下垂体前葉 GH放出抑制
ドーパミン 視床下部 下垂体前葉 PRL放出抑制
成長ホルモン 下垂体前葉 全身/肝細胞 タンパク質同化, 抗インスリン, 脂肪異化/IGF-I合成促進
プロラクチン 下垂体前葉 乳腺 乳汁分泌促進
副腎皮質刺激ホルモン 下垂体前葉 副腎皮質  
卵胞刺激ホルモン 下垂体前葉 卵胞  
黄体形成ホルモン 下垂体前葉 黄体  
間細胞刺激ホルモン 下垂体前葉 精巣の間細胞  
甲状腺刺激ホルモン 下垂体前葉 甲状腺  
オキシトシン 下垂体後葉 子宮平滑筋/乳腺 子宮収縮/射乳促進
バソプレシン 下垂体後葉 腎臓の集合管 水の再吸
甲状腺ホルモン - トリヨードサイロニン 甲状腺   代謝亢進
甲状腺ホルモン - サイロキシン 甲状腺   代謝亢進
カルシトニン 甲状腺   Ca2+濃度低下
副甲状腺ホルモン 副甲状腺 骨/腎臓 破骨細胞活性化/腎細尿管Ca2+取り込み↑/腎ビタミンD活性化/血清Ca2+↑
心房性ナトリウム利尿ペプチド 心臓   Na利尿
脳ナトリウム利尿ペプチド 脳・心臓   Na利尿
Cタイプナトリウム利尿ペプチド     Na利尿
エンドセリン 血管   血管収縮
アンジオテンシンII 血管   血管収縮
ガストリン 胃 胃 胃酸分泌
セレクチン 十二指腸    
インスリン様成長因子 肝臓    
アンジオテンシノジェン 肝臓   昇圧
コルチゾール 副腎皮質    
アルドステロン 副腎皮質    
デヒドロイソアンドロステロン 副腎皮質    
アドレナリン 副腎髄質   軽微な昇圧、血糖上昇
ノルアドレナリン 副腎髄質   昇圧(寄与は20%程度)、血糖上昇
インスリン 膵臓 - β細胞 全身 グルコース取り込み亢進
グルカゴン 膵臓 - α細胞 全身 糖新生
ソマトスタチン 膵臓 - δ細胞   ホルモン分泌抑制(インスリン、グルカゴン、ガストリン)
レニン 腎臓 - 傍糸球体細胞   昇圧(angiotensin Iを産生, 血管内皮のアンジオテンシン転換酵素によりangiotensin IIに転換)
エリスロポエチン 腎臓 造血器官 赤血球産生刺激
エストロゲン 卵巣    
プロゲステロン 卵巣    
インヒビン 卵巣    
テストステロン 精巣    
インヒビン 精巣    
レプチン 脂肪    
アディポネクチン 脂肪    

「大脳」

  [★]

英
cerebrum
関
脳、ブロードマン野



ブロードマン野

感覚野、運動野

  • 身体各部局在 →

発生学

前脳 prosencephalon
forebrain
終脳 telencephalon 大脳半球 cerebral hemisphere
間脳 diencephalon 間脳 diencephalon
中脳 mesencephalon
midbrain
中脳 mesencephalon 中脳 midbrain
菱脳 rhombencephalon
hindbrain
後脳 metencephalon 橋 pons
小脳 cerebellum
髄脳 myelencephalon 延髄 medulla oblongata

機能障害

  優位半球 劣位半球
左 右
側頭葉 感覚性失語、Wernicke失語、同名性上1/4半盲
頭頂葉 対側の感覚
ゲルストマン症候群(手指失認、左右識別障害、失算、失書) 半側空間無視、病態失認、自己身体失認など
前頭葉 対側の運動麻痺、眼球運動(対側への追視)障害、運動性失語、知的及び精神的高次機能障害など
後頭葉 対側の同名半盲、両側後頭葉の障害ではアントン症候群
小脳 筋共同運動障害、運動・平衡障害に関係し、運動失調を呈する。測定異常、反復拮抗運動障害、筋緊張低下、運動過多、歩行異常、異常姿勢、発語障害、眼振など

「脳幹」

  [★]

英
brain stem
ラ
truncus cerebri, truncus encephali


概念

  • 中脳、橋、延髄からなる
  • 脳幹には生命維持に重要な自律機能を調整する部位が存在。これが中枢と呼ばれる。中枢の実体は、(核などと呼ばれる)局所的なニューロンの集合ではなく、細胞体のニューロンのネットワークである。
  • 入出力の構造:脳神経核が散在し、それぞれ機能(遠心性運動ニューロン、求心性感覚ニューロン)が異なる。
  • 脳幹に特有の構造
    • 脳幹網様体 
    • モノアミン系
      • モノアミン(ノルアドレナリン、セロトニン、ドーパミン)を伝達物質とするニューロン群
      • ノルアドレナリン細胞群(青斑核と腹側延髄)
      • セロトニン細胞群(縫線核)の大部分
      • ドーパミン細胞群の一部
      • 出力:大脳皮質や脊髄を含めて脳の広い領域に軸索を送り、脳全体の機能を修飾する
    • 上行-下行路
      • 脳幹を上行あるいは下行する線維の束
      • 下行路は脳幹の腹側
      • 上行路は脳幹の背側
    • 小脳前核群 
      • 小脳に線維を投射する一群の神経核
      • (1)橋核
      • (2)下オリーブ核
      • (3)橋被蓋網様核

中枢

循環中枢

以下3つの中枢が存在し、相互に干渉し合う。

昇圧中枢(交感神経興奮性中枢)

  • 延髄網様体の外側部
    • 吻側延髄腹外側部(RVLM, rostal ventrolateral medulla)
      • 全身の動脈血圧維持に重要
      • RVLMのニューロン群は各種末梢受容器(動脈圧受容器、化学受容器、体性感覚受容器)からの求心性神経情報並びに上位中枢からの上方を中継・統合し、さらにその統合情報を脊髄の交感神経性節前ニューロンに送っている。

降圧中枢(交感神経抑制性中枢)

  • 延髄網様体の内側部

心臓抑制中枢(心臓迷走神経中枢)

  • 延髄網様体の迷走神経背側核と迷走神経疑核

呼吸中枢

嘔吐中枢

嚥下中枢

排尿中枢

「中脳」

  [★]

英
midbrain
ラ
mesencephalon
関
脳, 一次脳胞

解剖

  • 中心管は、細い中脳水道となっている
  • 中脳は3つの領域に分けられる。
  • 中脳水道より背側にある領域は中脳蓋
  • 腹外側に突出した部分は大脳脚
  • 両者の間の領域が中脳被蓋である

発生

  • 一次脳胞の中脳

脳神経の神経細胞

  • 動眼神経
  • 滑車神経


Henry Gray (1825-1861). Anatomy of the Human Body. 1918.

中脳とは(医学大事典)

  • 間脳と橋および小脳の間に位置
  • 第三脳室と第四脳室を連絡する中脳水道が正中面でやや背側を貫通
  • 中脳水道の背側を中脳蓋、中脳水道の腹側が大脳脚
  • 中脳蓋には上丘、下丘がある
  • 上丘は上丘腕を介して、視床枕および外側膝状体と連絡
  • 下丘は下丘腕を介して、内側膝状体と連絡
  • 大脳脚はさらに2つに分けられ、背側の被蓋、腹側の狭義の大脳脚に分けられる。
  • 被蓋と大脳脚の中間に黒質が存在する
  • 被蓋:被蓋毛様体からなり、網膜核、動眼神経核、滑車神経核、三叉神経中脳路、内側縦束核、赤核、黒質からなる。
  • 大脳脚:下行神経路があり、錐体路、頭頂橋路、側頭橋路、後頭橋路および前頭橋路が通る。

臨床関連

神経内科

  • ウェーバー症候群 Weber syndrome:一側の脳神経症状と反対側上下肢の運動麻痺が見られた場合、病変部は中脳であり、これをウェーバー症候群と呼ぶ。
  • ベネディクト症候群 Benedikt syndrome:障害部位は中脳の赤核であり、障害側と同側の動眼神経麻痺と、反対側の不随意運動を呈する。

「脳酸素摂取率」

  [★]

英
oxygen extraction fraction, OEF, cerebral oxygen extraction rate
関
脳酸素消費量

「第四脳神経麻痺」

  [★]

英
fourth nerve palsy
関
上斜筋波動症、滑車神経麻痺、滑車神経疾患

「耳性脳膿瘍」

  [★]

英
otogenic brain abscess, brain abscess of aural origin
関
脳膿瘍
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