- 英
- thrombotic thrombocytopenic purpura, TTP
- 同
- モシュコビッツ症候群 モシュコウィッツ病 Moschkowitz's syndrome Moschcowitz disease
- 関
- 溶血性尿毒症症候群 hemolytic uremic syndrome HUS、血小板減少、難病
- 同
- TTP
- ICU.594やuptodate([1] [2])も参考になった
病型
- 特発性:VWF-CP に対する自己抗体産生
- 二次性:自己免疫疾患、薬物(チクロピジン)、妊娠などによる自己抗体の出現
病因
- 1. 先天的な酵素活性の低下
- 2. vWF切断酵素に対する自己抗体
病態
- IMD.985 YN.G-83
- vWF切断酵素(ADAMTS13)活性の低下 → unusually large vWFマルチマーが分解されない → 血小板凝固促進
- 1. 血小板消費 → 出血傾向
- 2. 微小血管血小板血栓
- 2-1. 循環障害 → 腎臓(腎不全)、脳の障害(精神症状)
- 2-2. 狭窄血管の中への赤血球循環 → 破砕赤血球(MAHA) → 溶血性貧血
TTPの5徴候
- let's memorize: The Fr.(=The franch)
(⇔溶血性尿毒症症候群 HUS は血小板減少、細血管障害性溶血性貧血、腎障害。精神症状と発熱は特徴的ではない)
鑑別診断
治療
- 奏功するはっきりとしたメカニズムは不明だが、異常なvWF重合体、血小板活性化因子 PAF、あるいは免疫複合体除去、ULvWF重合体やプロスタサイクリンの置換(血漿交換で血漿内に入れる)によるものと考えられている(WCH.1559)
- 血漿輸注療法 → 先天性のTTPの場合
- 抗血小板薬
- 副腎皮質ステロイド
- 血小板輸血は原則禁忌:血小板輸血の間に腎機能や神経学的状態(neurologic status)が著明に悪化するため(WCH.1559)
USMLE
予後
- 寛解後した患者の1/3が初期再発(完全寛解後1ヶ月間)、あるいは後期再発(late relapse)(最初のエピソードから10年以内)する。
参考
- http://www.nanbyou.or.jp/sikkan/026_i.htm
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血栓性血小板減少性紫斑病(けっせんせいけっしょうばんげんしょうせいしはんびょう、英: Thrombotic thrombocytopenic purpura; TTP)とは、出血傾向を生じ、また血栓によって赤血球が破壊される疾患。
目次
- 1 病態
- 2 分類
- 3 臨床像
- 4 検査
- 4.1 基本身体検査
- 4.2 一般検査
- 4.3 血液検査
- 4.4 生化学検査
- 4.5 機能検査
- 4.6 画像検査
- 4.7 病理検査
- 5 治療
- 6 予後
- 7 脚注
- 8 関連項目
- 9 外部リンク
病態
von Willebrand因子分解酵素ADAMTS13(a disintegrin-like and metalloproteienase with thrombospondin type 1 motifs 13)の活性異常により、von Willebrand因子が切断されず、von Willebrand因子と血小板が血管内皮細胞に張り付きやすくなる。全身の毛細血管は血管内皮細胞に裏打ちされているが、毛細血管の内腔は本来なら赤血球がぎりぎり通れる大きさである。しかし本症では血管内皮に血小板が張り付いて血栓を作り毛細血管内腔へ向かってトゲ状になるので、体中の毛細血管で赤血球が破壊されると考えられている。
分類
- 特発性 : 原因不明または遺伝的な活性異常。
- 二次性 : 癌、骨髄移植、妊娠、HIV感染などによる活性異常。
臨床像
古典的に以下の5つの症状が知られている。
- 出血傾向 : 血小板減少による出血傾向 : 血小板減少による出血傾向とは、全身の網細血管に血小板が張り付く事で血中を流れる血小板が減少して血が止まりにくくなったり、皮下出血を起こして紫斑となって見える事。
- 精神症状・神経障害 : 痙攣、意識障害など
- 発熱
- 貧血 : 微小血管性溶血性貧血 : 微小血管性溶血性貧血とは、毛細血管での赤血球の破壊が全身で起こるので赤血球が減少して貧血になる事。
- 腎障害
検査
基本身体検査
- 体温の上昇
- 高血圧 : 腎障害による高血圧が認められる。
- 黄疸 : 壊れた赤血球から出てくるヘモグロビンによって黄疸になる。
一般検査
- 尿検査
- 尿定性検査
- 血尿 : 腎障害による。
- 蛋白尿 : 腎障害による。
血液検査
- 末梢血塗沫標本検査
- 赤血球↓ : 破壊によって赤血球が減少する。
- 血小板↓ : ヴァン・ウィレブランド因子分解酵素活性の異常により血小板が血管内皮に張り付いて消費され、数が低下する。
- 網赤血球数↑ : 減少した赤血球を作って補うために網赤血球が増加する。
- 破砕赤血球 : 破壊された赤血球が認められる。
生化学検査
- 血清生化学検査
- LDH↑ : 壊れた赤血球の中からLDHが出てくるのでLDHは高値を示す。
- Hp↓ : 壊れた赤血球から出てくる大量のヘモグロビン (Hb) を拾うためにフリーなハプトグロビン (Hp) は消費されて低下する。測定されるのはフリーHpである為に検査値は低下する。
- 特殊な検査:以下は病態に基づいた最新の検査であるが、いずれも保険適用はなく、また臨床的な有用性も未知数である。特にADAMTS13においては研究所レベルでの測定が中心で、商用に測定しているものは少ない上、検査結果の信用性も確立されていない。
- von Willebrand因子マルチマー:von Willebrand因子分解酵素の異常により、巨大なマルチマーが分解されず血中に存在していることを確認する。
- ADAMTS13活性:von Willebrand因子分解酵素そのものであるが、全例にわたって減少しているわけではない。
機能検査
- 血液機能検査
- 血液凝固機能検査
- 凝固因子は問題ないので、プロトロンビン時間(PT)や活性化部分トロンボプラスチン時間(aPTT)は正常である。
画像検査
- 頭部CT検査や頭部MRI検査では白質に浮腫が認められる。
病理検査
- 骨髄塗沫標本検査
- 赤芽球↑ : 網赤血球を作るために赤芽球系の細胞数が多くなる。
- 巨核球↑ : 血小板を作るために巨核球系の細胞数が多くなる。
治療
血漿交換療法を行う。免疫機能を和らげる副腎皮質ステロイドや、血小板凝固を妨げる抗血小板薬を使う事もある。LDHの値を指標とする。
- 血小板輸血は、新たな血栓形成を促進して病態を悪化させるため、絶対にしてはならない禁忌である。
- ADAMTS13インヒビターIgGが原因となる免疫異常に対してリツキシマブの治験中である。[1]
予後
後遺症として腎不全が残ることが多い。
脚注
- ^ 藤村吉博 血栓性微小血管障害症(TMA)であるTTPとHUSの診断と治療update 日医雑誌 2014; 143(1): 86-88.
関連項目
外部リンク
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Japanese Journal
- 血栓性血小板減少性紫斑病 (ここまでわかった自己免疫疾患) -- (そのほかの自己免疫疾患)
- 周産期 血栓性血小板減少性紫斑病と妊娠--その診断と治療
- 溶血性尿毒症症候群,血栓性血小板減少性紫斑病 (特集 腎障害をきたす全身性疾患--最近の進歩)
- 血栓性微小血管障害症(TMA)--TTP,HUS,移植後TMAを中心に (第1土曜特集 DIC--診断・治療の最前線) -- (DIC類似疾患--最近のトピックス)
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★リンクテーブル★
[★]
- 32歳の女性。皮膚の出血斑を主訴に来院した。5か月前から誘因なく肩や膝に径2~3cmの皮下出血斑が出現するのに気付いた。2週前から歯磨きで血がにじんだり、入浴時に強くこすった部位に点状出血斑がでるようになった。常用薬はない。貧血、黄疸、リンパ節腫大および肝脾腫を認めない。血液所見:赤沈15mm/1時間、Hb10.5g/dl、白血球4,500、血小板2万、網赤血球15‰。プロトロンビン時間(PT)95%(基準80~120)、APTT33秒(基準対照32.2)、フィブリノゲン243mg/dl(基準200~400)、FDP10μg/ml以下(基準10以下)。血清生化学所見に異常はない。免疫学所見:CRP陰性、抗核抗体陰性、直接Coombs試験陰性。骨髄穿刺所見:有核細胞数は正常。巨核球は増加しているが異型細胞を認めない。
[正答]
※国試ナビ4※ [096D034]←[国試_096]→[096D036]
[★]
- 40歳の女性。動悸と息切れとを主訴に来院した。 10日前から月経出血が止まらず、出血量もこれまでより多かった。さらに数日前から階段を昇るときに息切れと動悸とを感じるようになった。脈拍96/分、整。血圧120/78mmHg。皮膚は蒼白で前胸部と下腿とに点状出血を認める。心音と呼吸音とに異常を認めない。腹部は平盤、軟で、肝・脾を触知しない。血液所見:赤血球 250万、Hb 7.5g/dL、Ht 24%、網赤血球 3%、白血球 8,800(骨髄球1%、桿状核好中球9%、分葉核好中球55%、好酸球1%、単球9%、リンパ球25%)、血小板3,000。骨髄血塗抹May-Giemsa染色標本(別冊No.6A、B)を別に示す。
- 最も考えられるのはどれか。
[正答]
※国試ナビ4※ [105D026]←[国試_105]→[105D028]
[★]
- 32歳の女性。妊娠26週。2週前から下腿に点状出血があり来院した。血液所見:赤血球420万、Hb11.9g/dl、Ht38%、網赤血球10‰、白血球5,300、血小板2.2万、プロトロンビン時間11.5秒(基準対照11.3)、APTT32.0秒(基準対照32.2)、フィブリノゲン297mg/dl(基準200~400)、血清FDP8μg/ml(基準10以下)。骨髄血塗抹May-Giemsa染色標本を以下に示す。
[正答]
※国試ナビ4※ [099H015]←[国試_099]→[099H017]
[★]
- 急速進行性糸球体腎炎を呈した患者の腎生検の PAS染色標本 (別冊 No.6A)と蛍光抗体 IgG染色標本 (別冊 No.6B)とを別に示す。
- 最も考えられるのはどれか。
[正答]
※国試ナビ4※ [108I023]←[国試_108]→[108I025]
[★]
[正答]
※国試ナビ4※ [105D004]←[国試_105]→[105D006]
[★]
[正答]
※国試ナビ4※ [103B038]←[国試_103]→[103B040]
[★]
[正答]
※国試ナビ4※ [097B037]←[国試_097]→[097B039]
[★]
- a. (1)(2)(3)
- b. (1)(2)(5)
- c. (1)(4)(5)
- d. (2)(3)(4)
- e. (3)(4)(5)
[★]
[★]
- 英
- idiopathic thrombocytopenic purpura, ITP
- 同
- ヴェルルホフ紫斑病 Werlhof purpura、(immune thrombocytopenic purpura← これは上位の疾患概念?)
- 関
- 血小板減少
概念
- 血小板に対する自己抗体によって血小板数が減少し、出血傾向をきたす自己免疫疾患
- 他の自己免疫性疾患による血小板減少は除外(除外診断)。
- 他の自己免疫性疾患との合併も多く、自己免疫性溶血性貧血・SLE・橋本病などが合併しうる。
疫学
- 小児に多い。1-3週前にウイルス感染症に罹患した後に発症。6ヶ月以内に治癒。
- 成人(10歳以上。20-40歳)女性に多い。緩慢に発症。軽快と増悪を繰り返す。
病因
- 血小板に対する自己抗体の出現による。
- 凝集に関与する糖蛋白GpIIb\GpIIIaに対する自己抗体が出現することで、自己の血小板に対する免疫反応が惹起され、血小板の破壊亢進が起こる。さらに原因は不明ではあるが粘着に関与する糖蛋白GpIb/GpIXに対する自己抗体も出現してくる。
症候
- 出血症状:皮膚の紫斑(点状出血・斑状出血)・鼻出血・歯肉出血・性器出血(月経多過)
- 関節内出血や深部出血は稀。
身体所見
- 急性特発性血小板減少性紫斑病:軽度の発熱、脾臓の軽度腫大?(10%の子供の患者にみられるが、正常な群でも同程度みられる。また、脾摘を受けた患者では脾臓の重さは正常であった。(WCH.1537) → つまり脾腫は一般的な症状とは言えない)
検査
血液
- 血小板数 10万 /μl 以下。赤血球数・白血球数は正常
骨髄検査
- 正形成。巨核球数は正常or増加
- 血小板付着を欠く巨核球が多い。
- [show details]
巨核球が若干多いかもしれないがよく分からない
免疫血清学的検査
- 血小板結合性IgG(PAIgG):高値 ←特異度低(SLE、肝硬変などでも↑)
- GPIIb・GPIIIa・GPIb・GPIXに対する自己抗体:特異度は高いが、感度が低い。民間病院レベルでは施行できない。
診断
成人の慢性ITPの診断基準
- 厚生労働省特定疾患特発性造血障害研究班(2004試案)
- 1.血小板減少(10万/ul以下)
- 2.末梢血塗沫標本は正常
- 3.以下の検査のうち3項目以上を満たすこと
- (1)貧血がない
- (2)白血球減少がない
- (3)末梢血液中の抗GPIIb/GPIIIa抗体産生B細胞の増加
- (4)血小板関連抗GPIIb/GPIIIa抗体の増加
- (5)網状血小板比率の増加
- (6)血漿トロンボポエチン軽度上昇にとどまる(<300pg/ml)
- 4.他の免疫性血小板減少を除外できる(SLE, リンパ増殖性疾患, HIV感染症, 肝硬変, 薬剤性)。
鑑別診断
治療
modality
- ステロイド
- 免疫グロブリン
- ヘリコバクター・ピロリの除菌:日本ではHP感染症との関連が統計的に明らかとなっており、ステロイドに先んじてHP除菌が試みられる。
- 脾摘:ステロイドが奏効しない場合にはやむなく脾臓摘出が検討される。小児の場合は急性例であることが多く、かつ免疫機構の一部として重要な臓器であるため、発症6ヶ月以内では脾摘は見合わせる。
- 血小板輸血は、輸血後破壊されてしまうために、緊急時以外は適応ではない。
治療の選択
- 出典不明
- 血小板数3万/ul以上:経過観察
- 血小板数1万-3万/ul以上 or 重篤な粘膜出血:経口ステロイド
- 血小板数1万以下-3万/ul以上:免疫グロブリン
参考
- 1. 妊娠により重症化した難治性特発性血小板減少性紫斑病に対して摘脾が有効であった1例
- http://www.med.osaka-cu.ac.jp/labmed/ITP.pdf
- 2. 難病情報センター | 特発性血小板減少性紫斑病(公費対象)
- http://www.nanbyou.or.jp/entry/303
uptodate
- 1. [charged] 成人における免疫性(特発性)血小板減少性紫斑病の臨床症状および診断 - uptodate [3]
- 2. [charged] 成人における免疫性(特発性)血小板減少性紫斑病の治療および診断 - uptodate [4]
- 3. [charged] 成人における慢性難治性免疫性(特発性)血小板減少性紫斑病 - uptodate [5]
- 4. [charged] 小児における免疫性(特発性)血小板減少性紫斑病の臨床症状および診断 - uptodate [6]
- 5. [charged] 小児における免疫性(特発性)血小板減少性紫斑病の治療および予後 - uptodate [7]
国試
[★]
- 英
- HELLP syndrome hemolysis, elevated liver enzymes, low platelets
- 同
- ヘルプ症候群
概念
- 溶血、肝臓酵素上昇、血小板減少を伴う。(NGY.399)
- 本疾患の溶血は微小血管障害性に起因する(参考6)ものであり、これで肝臓酵素上昇、血小板減少が説明できると思われる。
- 放置するとDICを発症する。(NGY.399)
- 妊娠高血圧症候群に伴うことが多い(NGY.399)。しかし15-20%の本疾患の患者では発症前に高血圧や蛋白尿を示していないため、妊娠高血圧腎症とは別の疾患概念と考える専門家もいる。(参考6)
疫学
- 発生頻度:0.021%、妊娠高血圧症候群の約2%(NGY.399)
臨床所見
- 右上腹部圧痛 80%
- 浮腫を伴う体重増加 60%
- 高血圧(重症 50%, 軽症 30%, なし 20%)
症状(NGY.399)
- 上腹部痛・心窩部痛(90%)、疲労感・倦怠感(90%)、嘔気・嘔吐(50%)
合併症
- DIC 20%
- 常位胎盤早期剥離 16%
- 腎不全 7%
- 肝破裂
- (子癇発作を起こしやすい)
診断
- 参考5
- 1. 肝機能:血清AST(GOT)値70U/l 以上、血清LDH 値600U/l 以上
- 2. 溶 血:血清間接ビリルビン値1.2mg/dl 以上、血清LDH 値600U/l 以上。病的赤血球の出現
- 3. 血小板数減少:血小板数10 万/μ l 以下
- 2)Sibai の基準を全て満たさなくても以下のような基準をひとつでも満たす場合には、HELLP 症候群発症を警戒し、注意を喚起する(妊娠中毒症学会HELLP 症候群検討小委員会)
- 1. 肝機能:血清AST(GOT)値、血清LDH 値が各施設の正常域を越えて高値の場合
- 2. 溶 血:血清間接ビリルビン値、血清LDH 値が各施設の正常域を越えて高値の場合
- 3. 血小板数減少:血小板数15 万/μ l 以下の場合
- 4. その他:血中アンチトロンビン活性が正常値の80% 未満の低下を示した場合やハプトグロビン値の低下した場合
鑑別疾患
治療
- 参考6
- 初期治療の方針:母体の安定化と胎児の評価を行い、急速遂娩の必要性を評価
- 1. termination:最良の治療法
- 以下に当てはまれば急速遂娩の適応:(1)妊娠34週以降である、(2)胎児の状態がnon-assureing statusである、(3)重篤な母体状態(多臓器不全、DIC、肝梗塞、肝出血、腎不全、早期胎盤剥離)である。
治療の禁忌
- 参考5
- 病態に交感神経活性化があるために、β受容体拮抗薬(リトドリン)、副交感神経遮断薬(ブスコパン)は血管攣縮を助長するため禁 ← 前者はα受容体の相対的活性化、後者は交感神経優位となるため、と思う。
予後
資料
- 1. HELLP, TTP, HUS の診断およびその管理
- http://www.jsog.or.jp/PDF/51/5102-31.pdf
- 2. 妊娠高血圧症候群 - 日本産科婦人科学会 - 日産婦誌58巻5号
- http://www.jsog.or.jp/PDF/58/5805-061.pdf
- 3. 2)妊娠中毒症(妊娠高血圧症候群) HELLP 症候群 - 日本産科婦人科学会
- http://www.jsog.or.jp/PDF/57/5709-257.pdf
- 4. HELLP症候群の診断と対応(児娩出後の悪化への対応) - 日本産科婦人科学会 - 日産婦誌62巻9号
- http://www.jsog.or.jp/PDF/62/6209-273.pdf
- 5. C.産科疾患の診断・治療・管理 6.異常分娩の管理と処置 - 日産婦誌56巻6号
- http://www.jsog.or.jp/PDF/56/5606-107.pdf
- 6. [charged] HELLP syndrome - uptodate [8]
[★]
- 英
- interferon-α-2b IFN-α-2b
- 同
- インターフェロンアルファ-2b
- 商
- イントロンA、ペグイントロン
効能又は効果
- イントロンA
- 次のいずれかのC型慢性肝炎におけるウイルス血症の改善
- (1) 本剤単独の場合
- 1) 血中HCV RNA量が高値ではない患者
- (2) リバビリンとの併用の場合
- 1) 血中HCV RNA量が高値の患者
- 2) インターフェロン製剤単独療法で無効の患者又はインターフェロン製剤単独療法後再燃した患者
禁忌
- イントロンA
- 1. 本剤又は他のインターフェロン製剤に対し過敏症の既往歴のある患者
- 2. ワクチン等生物学的製剤に対して過敏症の既往歴のある患者
- 3. 小柴胡湯を投与中の患者(「相互作用」の項参照)
- 4. 自己免疫性肝炎の患者[自己免疫性肝炎が悪化することがある。]
重大な副作用
- イントロンA
- (1)間質性肺炎(0.1~5%未満)、肺線維症(0.1%未満)、肺水腫(頻度不明) → 副腎皮質ステロイド投与など
- (2)抑うつ・うつ病(0.1~5%未満)、自殺企図、躁状態(0.1%未満)、攻撃的行動(頻度不明) → 不眠、不安、焦燥、興奮、攻撃性、易刺激性等があらわれた場合には投与を中止
- (3)意識障害、興奮(頻度不明)、痙攣、見当識障害、せん妄、幻覚、妄想、統合失調症様症状、失神、認知症様症状(特に高齢者)、難聴(0.1%未満)、錯乱(0.1~5%未満) → 中止
- (4)自己免疫現象(0.1%未満) → 甲状腺機能異常、肝炎、溶血性貧血、特発性血小板減少性紫斑病(ITP)、潰瘍性大腸炎、関節リウマチ、乾癬、全身性エリテマトーデス、血管炎、フォークト・小柳・原田病、インスリン依存型糖尿病(IDDM)の増悪又は発症
- (5)溶血性尿毒症症候群(HUS)、血栓性血小板減少性紫斑病(TTP)(頻度不明)
- (6)糖尿病(0.1~5%未満) → 糖尿病[インスリン依存型(IDDM)及びインスリン非依存型(NIDDM)]の増悪・発症 → 糖尿病性ケトアシドーシス、昏睡
- (7)重篤な肝障害(頻度不明) → 中止
- (8)急性腎不全等の重篤な腎障害(頻度不明)
- (9)再生不良性貧血(頻度不明)、汎血球減少(0.1~5%未満)、無顆粒球症、白血球減少(2,000/mm3未満)、血小板減少(50,000/mm3未満)(頻度不明)
- (10)ショック(0.1%未満)
- (11)心筋症(頻度不明)、心不全(0.1%未満)、心筋梗塞(頻度不明)、狭心症(0.1%未満)
- (12)不整脈(0.1~5%未満)
- (13)消化管出血(下血、血便等)、消化性潰瘍(0.1%未満)、虚血性大腸炎(頻度不明)
- (14)脳出血(0.1%未満)
- (15)脳梗塞(頻度不明)
- (16)敗血症(0.1%未満) → 易感染性
- (17)網膜症(0.1~5%未満) →網膜出血や糖尿病網膜症の増悪に注意
- (18)中毒性表皮壊死融解症(Toxic Epidermal Necrolysis TEN)(頻度不明)、皮膚粘膜眼症候群(Stevens-Johnson症候群)(0.1%未満)
- (19)横紋筋融解症(頻度不明)
国試
[★]
- 英
- thrombocytopenia, thrombopenia
- 同
- 血小板減少
- 関
- 血小板、血小板輸血、血小板増加症
分類
原因
-
- UCSF p.307
アプローチ
[★]
- 英
- platelet (Z), blood platelet (Z), PLT
- 同
- 栓球 thrombocyte
- 関
- 血小板血栓。血小板数 platelet count PLC
- GOO. 1468(血小板凝集 platelet aggregation)
- 半減期:1週間(異常値の出るメカニズム第2版)。4日 (SP.505)。
- 寿命:10日
- 体積:5-10 fl
- 直径:2-5μm。
- 無核。
基準値
- 15万 - 40万 /μl (2007前期解剖学授業プリント, SP.505)
- 15万 - 35万 /μl (2007前期生理学授業プリント, PT.233)
新生児
- 出典不明
産生組織
- トロンボポエチンにより巨核球の細胞質がちぎれて血流に放出される (SP.505)
貯蔵組織
組織学
- P-セレクチンを膜上に持つ
- フィブリノーゲン、フィブロネクチン、第V因子、第VIII因子、platelet factor 4、PDGF、TGF-α (BPT.89)
- ADP、ATP、Ca2+、ヒスタミン、セロトニン、エピネフリン (BPT.89)
機能 (SAN.236-237)
1.一次止血
- TXA2,セロトニンは血管収縮作用
- ADP, TXA2,セロトニンは血小板凝集
- 血小板のGpIIb/GpIIIa複合体がフィブリノゲンと結合し編み目を形成
2.血液凝固の促進
3.毛細血管機能の維持
- 毛細血管内皮細胞に融合し血管内皮を補強している → 血小板減少により点状出血を来すことになる。
膜タンパク
血小板減少による症状
- 5-10万 :症状なし-やや止血しにくい程度
- 2-3万 :下肢に点状出血 (→皮下出血)
- 1万以下 :粘膜出血→臓器出血の危険あり
検査
- 抗凝固剤としてEDTAを用いた場合、EDTA依存性偽血小板減少をきたすことがある。
臨床関連
数の異常
機能の異常
[★]
- 英
- thrombus, thrombi TH
- 関
- 血栓症
分類
心筋梗塞における血栓
- ST上昇型急性冠症候群の症例ではフィブリンと赤血球主体の赤色血栓が認められ、非ST上昇型急性冠症候群で心筋トロポニンが上昇した症例では血小板主体の白色血栓が存在していることが明らかとなった。
参考文献
- 岡松健太郎1 清野精彦1 水野杏一2, 血管内視鏡を用いた急性冠症候群の洞察(II),日医大医会誌2009; 5(1)
- 1日本医科大学千葉北総病院循環器内科
- 2日本医科大学大学院医学研究科器官機能病態内科学
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- 英
- purpura
- 関
- 紫斑病
紫斑
治療
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- 英
- disease、sickness
- 関
- 疾病、不調、病害、病気、疾患
[★]
- 関
- 胚盤、盤状体