- 英
- serotonin, 5-HT, 5-hydroxytryptamine
- 関
- 神経伝達物質、セロトニン受容体、セロトニン作動性ニューロン、5-ヒドロキシインドール酢酸 5-HIAA
生合成
トリプトファン → 5-ヒドロキシトリプトファン
トリプトファン5-モノオキシゲナーゼ
OH
/\ /\/
-OOC-CH(NH3+)-CH2----|○| → -OOC-CH(NH3+)-CH2----| ○|
|| | | || | |
\ / \/ \ / \/
NH NH
+ +
テトラヒドロビオプテリン ジヒドロビオプテリン
+
O2
5-ヒドロキシトリプトファン → セロトニン
芳香族アミノ酸デカルボキシラーゼ
OH
/\ /\/
-OOC-CH(NH3+)-CH2----|○ | → H2N-CH2-CH2----| ○|
|| | | || | |
\ / \/ \ /\/
NH NH
薬理学
セロトニン再取り込み阻害薬
セロトニン・ノルアドレナリン再取り込み阻害薬
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セロトニン |
|
|
|
IUPAC名
5-Hydroxytryptamine or
3-(2-Aminoethyl)indol-5-ol
|
別称
5-Hydroxytryptamine, 5-HT, Enteramine; Thrombocytin, 3-(β-Aminoethyl)-5-hydroxyindole, Thrombotonin
|
識別情報 |
CAS登録番号 |
50-67-9 |
PubChem |
5202 |
ChemSpider |
5013 |
UNII |
333DO1RDJY |
KEGG |
C00780 |
MeSH |
Serotonin |
ChEBI |
CHEBI:28790 |
ChEMBL |
CHEMBL39 |
IUPHAR/BPS
|
5 |
|
- InChI=1S/C10H12N2O/c11-4-3-7-6-12-10-2-1-8(13)5-9(7)10/h1-2,5-6,12-13H,3-4,11H2
Key: QZAYGJVTTNCVMB-UHFFFAOYSA-N
InChI=1/C10H12N2O/c11-4-3-7-6-12-10-2-1-8(13)5-9(7)10/h1-2,5-6,12-13H,3-4,11H2
Key: QZAYGJVTTNCVMB-UHFFFAOYAX
|
特性 |
化学式 |
C10H12N2O |
モル質量 |
176.215 g/mol |
外観 |
White powder |
融点 |
167.7 °C, 441 K, 334 °F (121–122 °C (ligroin)[2])
|
沸点 |
416 ± 30 °C ((at 760 Torr)[3])
|
水への溶解度 |
slightly soluble |
酸解離定数 pKa |
10.16 in water at 23.5 °C[1] |
双極子モーメント |
2.98 D |
危険性 |
安全データシート(外部リンク) |
External MSDS |
半数致死量 LD50 |
750 mg/kg (subcutaneous, rat),[4] 4500 mg/kg (intraperitoneal, rat),[5] 60 mg/kg (oral, rat) |
特記なき場合、データは常温 (25 °C)・常圧 (100 kPa) におけるものである。 |
セロトニン(serotonin)、別名5-ヒドロキシトリプタミン(5-hydroxytryptamine、略称5-HT)は、動植物に広く分布する生理活性アミン、インドールアミンの一種。名称はserum(血清)とtone(トーン)に由来し、血管の緊張を調節する物質として発見・名付けられた[6]。ヒトでは主に生体リズム・神経内分泌・睡眠・体温調節などに関与する。
目次
- 1 生合成と体内での働き
- 2 受容体
- 3 神経作用
- 4 出典・注釈
- 5 関連項目
- 6 外部リンク
生合成と体内での働き
セロトニンは必須アミノ酸のトリプトファンから5-ヒドロキシトリプトファンを経てセロトニンになる。 人体内には約10mg存在し、消化管粘膜に90%、血小板中に8%、脳内の中枢神経系に2%存在する。 体内では主に小腸にある腸クロム親和性細胞、および腸クロム親和性細胞様細胞が産生し、腸の蠕動亢進に働く[6]。そのため、消化管のセロトニンが過剰に分泌されると下痢になり、分泌が少ないと便秘になる[7]。 消化管で生成されたセロトニンの一部は血小板中に取り込まれ、血液凝固・血管収縮、疼痛閾値の調節、脳血管の収縮活動の調節などに働く[8]。
一方、脳内の神経伝達物質として働くセロトニン(以下、脳内セロトニン)は脳幹の縫線核で合成される[6]。腸で生成されたセロトニンは血液脳関門を通らないため脳のニューロンに直接作用する可能性はない。5-ヒドロキシトリプトファンは血液脳関門を通過するが種々の副作用を示すため、脳内セロトニンを増やすためには栄養学的にはトリプトファンの摂取が重要となる[9]。
トリプトファンは血液脳関門の通過にあたり、他のLNAAs(large neutral amino acids)(バリン・ロイシン・イソロイシン・フェニルアラニン・チロシン・メチオニン)と共通の輸送体を使って脳内に入る。そのため、高たんぱく食などLNAAsが多い環境ではトリプトファンは脳へ取り込まれにくくなり、脳内セロトニン合成の律速段階となる[10][11]。
また、Diksicらの研究によると健常男性は女性より約52%脳内セロトニンを産生する能力が高く、セロトニンの前駆物質であるトリプトファンが欠乏すると、女性では脳内セロトニン合成が男性の4倍減少する[12]。
脳内セロトニンを生成する縫線核群は、大脳皮質、大脳辺縁系、視床下部、脳幹、脊髄など広汎な脳領域に投射しているため、脳内セロトニンが関与する生理機能は多岐にわたる[13]。生体リズム・神経内分泌・睡眠・体温調節などの生理機能と、気分障害・統合失調症・薬物依存などの病態に関与しているほか、ドーパミンやノルアドレナリンなどの感情的な情報をコントロールし、精神を安定させる働きがある。
ホルモンとしても働き、消化器系や気分、睡眠覚醒周期、心血管系、痛みの認知、食欲などを制御している。
受容体
「セロトニン受容体」を参照
神経作用
セロトニン神経(5-HT神経)の活動特性は、覚醒時に抵頻度発射(規則的な 3–5 Hz の発射活動)を継続して、標的細胞のシナプス間隙に一定のセロトニンを分泌させ、覚醒状態を維持することにある。痛みやストレスなどの内外環境からの覚醒・ストレス刺激には影響されない。徐波睡眠に移行するとその活動が減弱、レム睡眠になると、完全に消失する。
脳内のパターン形成機構によるリズム性運動(歩行運動、咀嚼運動、呼吸運動、グルーミングなど)で興奮し、覚醒状態における種々な活動に適度な緊張(抗重力筋の緊張や交感神経の緊張など)を与える役割がある。覚醒時の5-HT神経系の活動が抑制された状態はうつ病や慢性疲労症候群などの症状を惹起するとされる。
抗うつ薬にはセロトニンに関わる薬があり、TCA・SSRI・SNRI・MAO阻害剤が主に当てはまる。セロトニンの再取り込みを阻害することによってシナプス間のセロトニンの量が増えるとされる。
製薬会社は自社の抗うつ薬の宣伝として、セロトニンの欠乏を正常化するというように説明するが、これは証拠によって裏付けられていない比喩的な説明である[14]。
疼痛に関しては、延髄の大縫線核からの下行性疼痛制御系での伝達物質として働く[15]。縫線核の細胞体に存在する5-HT1A受容体(オートレセプター)にセロトニンが作用すると、終末からセロトニン放出が抑制される。この受容体の機能が低下(脱感作)すると、神経終末からセロトニン放出が促進する。
GABAを伝達物質として持つ抑制性介在ニューロンは興奮性セロトニン受容体(5-HT2A・5-HT3)と抑制的セロトニン受容体(5-HT1B・5-HT1C)を持つ。1次ニューロンの終末は興奮性セロトニン受容体(5-HT2A・5-HT3・5-HT4)と抑制的セロトニン受容体(5-HT1A・5-HT1B・5-HT1C)を、2次侵害受容ニューロンは抑制的セロトニン受容体(5-HT1A)を持つ。
疼痛抑制
- 2次ニューロンと1次ニューロン終末の抑制的セロトニン受容体にセロトニンが作用。
- 介在ニューロンの興奮性セロトニン受容体にセロトニンが作用。
疼痛促進
- 1次ニューロン終末の興奮性セロトニン受容体にセロトニンが作用。
- 介在ニューロンの抑制的セロトニン受容体にセロトニンが作用。
出典・注釈
- ^ Mazák, K.; Dóczy, V.; Kökösi, J.; Noszál, B. (2009). “Proton Speciation and Microspeciation of Serotonin and 5-Hydroxytryptophan”. Chemistry & Biodiversity 6 (4): 578–90. doi:10.1002/cbdv.200800087. PMID 19353542.
- ^ Pietra, S.;Farmaco, Edizione Scientifica 1958, Vol. 13, pp. 75–9.
- ^ Calculated using Advanced Chemistry Development (ACD/Labs) Software V11.02 (©1994–2011 ACD/Labs)
- ^ Erspamer, Vittorio (1952). “Ricerche preliminari sulle indolalchilamine e sulle fenilalchilamine degli estratti di pelle di Anfibio”. Ricerca Scientifica 22: 694–702.
- ^ Tammisto, Tapani (1967). “Increased toxicity of 5-hydroxytryptamine by ethanol in rats and mice”. Annales medicinae experimentalis et biologiae Fenniae 46 (3, Pt. 2): 382–4.
- ^ a b c セロトニンの生理作用
- ^ セロトニンDojo
- ^ セロトニン(5-HT)
- ^ 荒川泰昭 (2000). “特集「飽食時代の落とし穴!? 欠乏症にご用心」-脳の栄養不足は大丈夫?-” (日本語). 『食生活』 (東京: カザン) 94 ((財)国民栄養協会): 21-26. ISSN 0386-989X. 5560469. http://www.arakawa-yasuaki.com/course/brain-nutrient.html.
- ^ 横越 英彦 (2004), 『脳機能と栄養』, 幸書房, pp. 394, ISBN 4782102429
- ^ L. Voog; T. Eriksson (1992). “Diurnal rhythms in rat brain large neutral amino acids (LNAAs), monoamines and monoamine metabolites”. Journal of Neural Transmission / General Section JNT 87 (3): 215-224.
- ^ Diksic M. et al (1997). “Differences between males and females in rates of serotonin synthesis in human brain”. Proc. Natl. Acad. Sci. (USA) 94 (10): 5308-5313. http://www.pnas.org/content/94/10/5308.long.
- ^ 有田 秀穂 (2009). “特集:セロトニンの働きを考える セロトニンの生理作用”. 『小児科』 (金原出版株式会社) 50 (13).
- ^ Lacasse, Jeffrey R.; Leo, Jonathan (2006). “Questionable Advertising of Psychotropic Medications and Disease Mongering”. PLoS Medicine 3 (7): e321. doi:10.1371/journal.pmed.0030321. PMC 1518694. PMID 16848626. http://journals.plos.org/plosmedicine/article?id=10.1371/journal.pmed.0030321.
- ^ 免疫蛍光法によって、縫線核群の細胞の多くのものがセロトニンを含むことが知られている。
関連項目
外部リンク
- セロトニン - 脳科学辞典
- セロトニン神経系 - 脳科学辞典
- セロトニン DOJO
- セロトニン(5-HT) - 頭痛大学
UpToDate Contents
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Japanese Journal
- 様々な期間の寒冷暴露がラット視床下部背内側核における脳内モノアミン濃度に及ぼす影響
- 齊藤 武比斗
- 共栄大学研究論集 (9), 55-59, 2011-03-31
- … 本研究においては、様々な期間の寒冷暴露が視床下部背内側核(DMH)の脳内モノアミン類(ノルエピネフリン、セロトニン、ドーパミン)濃度にどのように影響するか検討することを目的とした。 … さらにセロトニン及びドーパミンは寒冷暴露の影響を受けなかった。 …
- NAID 110008428292
- 内臓感覚から作られる情動の役割(日本心身医学会・東北大学脳科学GCOE合同シンポジウム:医学・生物学これからの50年の大問題:心脳問題をいかに解明してゆくか,2010年,第51回日本心身医学会総会ならびに学術講演会(仙台))
- 福土 審
- 心身医学 51(1), 45-52, 2011-01-01
- … ,腹痛と陰性情動も強い.これらの内臓刺激による中枢処理は個体のもつ性格,遺伝子,先行する強い陰性情動体験によってパターンが異なる.これまでの研究から,島,扁桃体,前帯状回を中心とする局所脳の活性化の程度とセロトニンやcorticotropin-releasing hormone(CRH)などの制御物質が腹痛と陰性情動を決めることが示唆される.次の課題はこれらがどのような回路,細胞,物質の動態により制御されるかを明らかにすることであろう. …
- NAID 110008006726
- カルチノイド腫瘍(神経内分泌腫瘍)の病態生理と臨床像 (内分泌腺腫瘍--基礎・臨床研究のアップデート) -- (カルチノイド腫瘍(神経内分泌腫瘍))
- 分泌機構と解剖学的特徴 消化管内分泌細胞 (内分泌腺腫瘍--基礎・臨床研究のアップデート) -- (内分泌腺の解剖学と生理学)
Related Links
- セロトニン(serotonin)、別名5-ヒドロキシトリプタミン(5-hydroxytryptamine、略称5-HT )は、動植物に広く分布する生理活性アミン、インドールアミンの一種。ヒトでは主に生体 リズム・神経内分泌・睡眠・体温調節などに関与する。
- セロトニンは、ノルアドレナリンやドーパミンの暴走を抑え、心のバランスを整える作用の ある伝達物質で、セロトニンが不足すると精神のバランスが崩れて、暴力的( ... セロトニンの名前はうつ病などの精神疾患に関する話題と同時に語られることが多い ようです。
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★リンクテーブル★
[★]
- 52歳の男性。顔面から首にかけて発作性の皮膚紅潮をきたすため来院した。数か月前から発作が生じるようになり、次第に回数が増加してきた。発作は5分ほど持続し、しばしば腹痛と水様性下痢とを伴う。身長167cm、体重65kg。脈拍68/分、整。血圧130/70mmHg。血清free T4 1.2ng/dl(基準0.8~2.2)、血清コルチゾール8.1μg/dl(基準5.2~12.6)。尿中17-0HCS 5.2 mg/日(基準3~8)、尿中アドレナリン10μg/日(基準1~23)。腹部CTでは異常所見はなく、小腸造影で径2cmの腫瘤陰影が認められた。診断に最も有用なのはどれか。
[正答]
※国試ナビ4※ [095D050]←[国試_095]→[095D052]
[★]
- 46歳の男性。脱力感を主訴に来院した、3か月前、胃癌のため胃全摘術を受けた。1か月前から食後2、3時間すると脱力感が出現し、動悸、冷汗および手指振戦を認めるようになった。意識は清明。身長 172cm、体重 62kg。脈拍 72/分、整。血圧 134/86mmHg。眼瞼結膜に貧血を認めない。心音と呼吸音とに異常を認めない。腹部は正中部に手術創瘢痕を認め、平坦、軟で、肝・脾を触知しない。
- この病態に関係しているのはどれか。
[正答]
※国試ナビ4※ [104G044]←[国試_104]→[104G046]
[★]
[正答]
※国試ナビ4※ [102B036]←[国試_102]→[102B038]
[★]
- a. (1)(2)
- b. (1)(5)
- c. (2)(3)
- d. (3)(4)
- e. (4)(5)
[正答]
※国試ナビ4※ [096B014]←[国試_096]→[096B016]
[★]
- a 男性に多い。
- b 入眠中に多い。
- c 拍動性の痛みが多い。
- d セロトニンが関与する。
- e 発作予防にトリプタンを用いる。
[正答]
※国試ナビ4※ [109I039]←[国試_109]→[109I041]
[★]
- 英
- schizophrenia
- 同
- 精神分裂病、分裂病
- 関
- 精神疾患、向精神薬、抗精神病薬
ICD-10
- F20.0 Paranoid schizophrenia
- F20.1 Hebephrenic schizophrenia
- F20.2 Catatonic schizophrenia
- F20.3 Undifferentiated schizophrenia
- F20.4 Post-schizophrenic depression
- F20.5 Residual schizophrenia
- F20.6 Simple schizophrenia
- F20.8 Other schizophrenia
- F20.9 Schizophrenia, unspecified
DSM-IV
概念
- 統合失調症 schizophrenia (=精神分裂病 shizo(分裂) + phrenia(心))
- 感情、思考、行動の統合がとれていない。
歴史
- クレペリン Kraepelin,E.(1899):早発性痴呆として統合失調症を分離
- ブロイラー Bleuler,E. (1911):schizophreniaの名称を与えた。ブロイラーの基本症状
- シュナイダー Schneider,K.(1939):シュナイダーの一級症状
疫学
- 100人に1人が罹患している。120人に1人とも(発病危険率0.8%)
- 発症年齢:15-35歳に集中。10歳以下や40歳以降に発症することは少なく、55歳におこるのはまれ。
- 性差:男性の方が発症年齢が少ない。
遺伝性
- 参考1
- 発症には遺伝要因と環境要因の関与が考えられる。
リスクファクター
病前性格
- 非社交的、物静か、控えめ、生真面目、変人
- 臆病、繊細、敏感、神経質、興奮しやすい、自然や書物に親しむ
- 従順、善良、温和、無頓着、鈍感
病型
病因
- 前頭葉、辺縁系、線条体、視床下部 → ドーパミンD2受容体遮断薬が治療薬 (抗精神病薬)
統合失調症の特徴
- 1.意識障害はおこらない
- 2.知的障害は起こらない
- 3. 特異的な症状がない
- 4. 個々の精神機能はそれ自体は障害は起こらない
ブロイラーの4つのA
- ①連合弛緩 Assosiationslockerung
- ②感動鈍麻 Affekverblodung
- ③両価性 Ambivalence
- ④自閉 Autisumus
統合失調症の陽性、陰性症状
- 陽性症状:本来あるべきでないことがあるもの:幻聴
- 陰性症状:本来あるべきものがないもの:感情の鈍麻
症状
- PSY.255-256
- 意欲・感情:不安、緊張、興奮。昏迷、カタレプシー
- 自我:自我の能動性が障害され、自らの思考や行動が他人の意志によって影響されていると思いこむこと。
- 知能:知的能力は低下しない。異常体験に支配されている場合や人格の崩壊が進行した例では、的確な判断能力が損なわれる。
- 疎通性:異常体験に支配されていたり、強い興奮や昏迷を示す場合には疎通性は得られない。
- 病識:統合失調患者は自らが異常な状態にあることを認識できない
診断基準
DSM-IVによる統合失調症の診断基準
A.
|
特徴的症状:以下のうち2つ以上が1ヶ月以上の存在
|
(1) 妄想
|
(2) 幻覚
|
(3) 解体した会話
|
(4) ひどく解体したまたは緊張病性の行動
|
(5) 陰性症状:感情平板化、思考貧困、意欲欠如
|
B.
|
社会的または職業的機能の低下
|
C.
|
期間:少なくとも6ヶ月間存在
|
D.
|
失調感覚障害(統合失調感情障害)と気分障害を除外
|
E.
|
物質や一般身体疾患の除外
|
F.
|
広汎性発達障害との関係:自閉性障害や 他の広汎性発達障害の既往歴がある場合、 顕著な幻覚や妄想が少なくとも1ヶ月存在すること
|
ICD-10による統合失調症の診断基準
- 一ヶ月以上ほとんどいつも明らかに存在すること
検査
治療
- 薬物療法
- 精神療法:支持的精神療法(安定した医師患者関係を樹立する)
- 電気痙攣療法:陽性症状が顕著で薬物療法の効果が見られない場合に適応。陽性症状の有無にかかわらず自殺のおそれがあり、他の治療によって改善に見られない場合も適応。
- 社会復帰のための治療:
- 作業療法:自発性と対人接触が改善。
- レクリエーション療法:
- 認知行動療法:生活技能訓練(ここの患者に適した目標を設定して行動療法を行う。対人及び社会的技能を学習し、実際の生活に応用していく)
参考
- 1. 統合失調症 学習テキスト 病客様とご家族の皆様がともに学んでいただくために 医療法人梁風会高梁病院 心理教育委員会編集
- http://www.ryoufhu.com/hp/sctekisuto.pdf
- 2. 【0738】一卵性双生児の統合失調症について
- http://kokoro.squares.net/psyqa0738.html
[★]
- 英
- gastrointestinal hormone
- 同
- 胃腸ホルモン gut hormone
- 資料によって書いてあることがバラバラ
種類
胃腸内分泌細胞と消化管ホルモン (HIS.332)
[★]
- 英
- serotonin receptor
- 同
- 5-HT受容体
- 関
- セロトニン
セロトニン受容体 (GOO.300)
- 5-HT3受容体はリガンドの結合により開閉してNa+, K+の等価に関わる。ニコチン性受容体に似ている。(GOO.299)
セロトニン受容体
-
- リガンドの結合に共役してK+チャネルを開口→過分極→電位依存性カルシウムチャネルを抑制
- 脳幹の縫線核、に局在
- 鎮静作用をしめすセロトニン作動性ニューロンが存在
- somatodendritic 5-HT1A autoreceptors descrease raphe cell fireing when activated by 5-HT released from axon collaterals of the same or adjacent neurons. (GOO.301)
- 5-HT1B
- 5-HT1C
- 5-HT1D
- 5-HT1E
[★]
- 英
- imipramine
- 化
- 塩酸イミプラミン imipramine hydrochloride
- 商
- イミドール、トフラニール Tofranil
分類
作用機序
重大な副作用
- イミドール糖衣錠(10)/イミドール糖衣錠(25)
- 1. 悪性症候群(Syndrome malin)(頻度不明)
- 無動緘黙,強度の筋強剛,嚥下困難,頻脈,血圧の変動,発汗等が発現し,それに引き続き発熱がみられる場合は,投与を中止し,体冷却,水分補給等の全身管理とともに適切な処置を行う.
本症発症時には,白血球の増加や血清CK(CPK)の上昇がみられることが多く,またミオグロビン尿を伴う腎機能の低下がみられることがある.なお,高熱が持続し,意識障害,呼吸困難,循環虚脱,脱水症状,急性腎不全へと移行し,死亡した例が報告されている.
- 不安,焦燥,せん妄,興奮,発熱,発汗,頻脈,振戦,ミオクロヌス,反射亢進,下痢等を主症状とするセロトニン症候群があらわれることがあるので,これらの症状が出現した場合には投与を中止し,水分補給等の全身管理とともに適切な処置を行うこと.
- てんかん発作があらわれることがあるので,観察を十分に行い,異常が認められた場合には投与を中止し,適切な処置を行うこと.
- 無顆粒球症(前駆症状として,発熱,咽頭痛,インフルエンザ様症状等)があらわれることがあるので,定期的に血液検査を実施するなど観察を十分に行い,異常が認められた場合には投与を中止し,適切な処置を行うこと.
- 腸管麻痺(食欲不振,悪心・嘔吐,著しい便秘,腹部の膨満あるいは弛緩及び腸内容物のうっ滞等の症状)を来し,麻痺性イレウスに移行することがあるので,腸管麻痺があらわれた場合には投与を中止すること.なお,この悪心・嘔吐は,本剤の制吐作用により不顕性化することもあるので注意すること.
- 発熱,咳嗽,呼吸困難,肺音の異常(捻髪音)等が認められた場合には投与を中止し,速やかに胸部X線等の検査を実施し,副腎皮質ホルモン剤の投与等の適切な処置を行うこと.
- 心不全があらわれることがあるので,観察を十分に行い,異常が認められた場合には投与を中止し,適切な処置を行うこと.
- 8. QT延長,心室頻拍(Torsades de pointesを含む)(頻度不明)
- 定期的に心電図検査を行うなど観察を十分に行い,異常が認められた場合には投与を中止し,適切な処置を行うこと.
- 9. 抗利尿ホルモン不適合分泌症候群(SIADH)(頻度不明)
- 症状として低ナトリウム血症,低浸透圧血症,尿中ナトリウム排泄量の増加,高張尿,痙攣,意識障害等があらわれることがあるので,このような場合には投与を中止し,水分摂取の制限等適切な処置を行うこと1).
- AST(GOT),ALT(GPT),γ-GTPの上昇等を伴う肝機能障害,黄疸があらわれることがあるので,観察を十分に行い,異常が認められた場合には投与を中止し,適切な処置を行うこと.
禁忌
- イミドール糖衣錠(10)/イミドール糖衣錠(25)
- 1. 緑内障の患者〔抗コリン作用により眼圧を上昇させるおそれがある.〕
- 2. 本剤の成分又は三環系抗うつ剤に対し過敏症の既往歴のある患者
- 3. 心筋梗塞の回復初期の患者〔症状を悪化させるおそれがある.〕
- 4. 尿閉(前立腺疾患等)のある患者〔抗コリン作用により症状が悪化することがある.〕
- 5. モノアミン酸化酵素阻害剤(セレギリン)を投与中あるいは投与中止後2週間以内の患者〔発汗,不穏,全身痙攣,異常高熱,昏睡等があらわれるおそれがある.〕(「相互作用」の項参照)
- 6. QT延長症候群のある患者〔心室性不整脈を起こすおそれがある.〕
効能又は効果
- イミドール糖衣錠(10)/イミドール糖衣錠(25)
- 精神科領域におけるうつ病・うつ状態
- 遺尿症(昼,夜)
薬効薬理
- イミドール糖衣錠(10)/イミドール糖衣錠(25)
- 動物での作用
- (1) ラットを用いたin vivo の実験で,脳内ノルアドレナリン及びセロトニンの再取り込みを抑制する4).
- (2) ラットを用いた実験で,レセルピンによる眼瞼下垂及び下痢に対して拮抗作用が認められている5).またラットのテトラベナジンによるカタレプシーに対しても拮抗作用が認められている5).
- (3) マウスを用いた実験で,メタンフェタミン投与による運動亢進作用を有意に増強する6).
- (4) ラットの脳を用いたin vitro の実験で,脳内のイミプラミン特異的結合部位に対して親和性を示す6).
添付文書
- イミドール糖衣錠(10)/イミドール糖衣錠(25)
- http://www.info.pmda.go.jp/go/pack/1174006F1027_4_10/1174006F1027_4_10?view=body
[★]
- 英
- platelet (Z), blood platelet (Z), PLT
- 同
- 栓球 thrombocyte
- 関
- 血小板血栓。血小板数 platelet count PLC
- GOO. 1468(血小板凝集 platelet aggregation)
- 半減期:1週間(異常値の出るメカニズム第2版)。4日 (SP.505)。
- 寿命:10日
- 体積:5-10 fl
- 直径:2-5μm。
- 無核。
基準値
- 15万 - 40万 /μl (2007前期解剖学授業プリント, SP.505)
- 15万 - 35万 /μl (2007前期生理学授業プリント, PT.233)
新生児
- 出典不明
産生組織
- トロンボポエチンにより巨核球の細胞質がちぎれて血流に放出される (SP.505)
貯蔵組織
組織学
- P-セレクチンを膜上に持つ
- フィブリノーゲン、フィブロネクチン、第V因子、第VIII因子、platelet factor 4、PDGF、TGF-α (BPT.89)
- ADP、ATP、Ca2+、ヒスタミン、セロトニン、エピネフリン (BPT.89)
機能 (SAN.236-237)
1.一次止血
- TXA2,セロトニンは血管収縮作用
- ADP, TXA2,セロトニンは血小板凝集
- 血小板のGpIIb/GpIIIa複合体がフィブリノゲンと結合し編み目を形成
2.血液凝固の促進
3.毛細血管機能の維持
- 毛細血管内皮細胞に融合し血管内皮を補強している → 血小板減少により点状出血を来すことになる。
膜タンパク
血小板減少による症状
- 5-10万 :症状なし-やや止血しにくい程度
- 2-3万 :下肢に点状出血 (→皮下出血)
- 1万以下 :粘膜出血→臓器出血の危険あり
検査
- 抗凝固剤としてEDTAを用いた場合、EDTA依存性偽血小板減少をきたすことがある。
臨床関連
数の異常
機能の異常
[★]
- 英
- serotonin reuptake inhibitor
- 関
- セロトニン再取り込み阻害薬、セロトニン再取り込み阻害剤、セロトニン再取り込み抑制薬
[★]
- 英
- serotonin reuptake inhibitor
- 関
- セロトニン再取り込み阻害薬、セロトニン再取り込み阻害剤、セロトニン再取り込み抑制剤
[★]
- 英
- 5-HT1 serotonin receptor
- 関
- 5-HT1受容体、5-HT1セロトニンレセプター、セロトニン1レセプター
[★]
- 英
- serotonin receptor agonist
- 関
- セロトニン受容体作動薬、セロトニン受容体刺激薬
[★]
- 英
- 5-HT2C serotonin receptor
- 関
- 5-HT2Cセロトニンレセプター