- 英
- hemolytic uremic syndrome, HUS
- 同
- ガッセル症候群 Gasser syndrome
- 関
- 血栓性血小板減少性紫斑病, thrombotic thrombocytopenic purpura, TTP
HUSの3徴候
- let's memorize: Th
e Fr.(=The franch) ← TTPの5徴から精神症状と発熱を除いたもの
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出典(authority):フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』「2015/04/03 12:37:48」(JST)
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溶血性尿毒症症候群(ようけつせいにょうどくしょうしょうこうぐん、hemolytic-uremic syndrome、HUS)は、微小血管性溶血性貧血、急性腎不全および血小板減少症を特徴とする病態である。
目次
- 1 病態
- 2 症状
- 3 治療
- 4 関連項目
- 5 外部リンク
病態
典型的なHUSは主として小児に発症し、腸管出血性大腸菌(O157など)や赤痢菌に感染した際、菌の出すベロ毒素が腎臓の毛細血管内皮細胞を破壊してそこを通過する赤血球を破壊することで溶血がおき、並行して急性腎不全となり、尿毒症を発症する。
成人では、HIV感染、抗リン脂質抗体症候群、分娩後腎不全、悪性高血圧、全身性強皮症、抗がん剤治療(マイトマイシン、シクロスポリン、シスプラチン、ブレオマイシンなど)などにまれに合併することがある。
また家族性HUSと呼ばれるものもあり、HUSの症例の5 - 10%を占める。これは主として補体タンパクのうちH因子、I因子、membrane cofactor protein の変異によるもので、補体系の制御不能な活性化を起こし、再発性の血栓症により高致死率となる。
症状
腸管出血性大腸菌に経口感染すると、強い腹痛、血便を伴う激しい下痢をみる。 溶血により、黄疸(間接ビリルビンの上昇)、貧血がみられる。血小板減少症とFDPの上昇がみられ、さながらDICの所見である。
尿毒症(BUN高値による)のため、意識障害を認める。 腸管出血性大腸菌によるHUSの致死率は1 - 5%とされる。なお原因が腸管出血性大腸菌でない症例のほうが致死率が高く、後遺症も残りやすい。
治療
急性腎不全による尿毒症を血液透析(人工透析か腹膜透析)でBUN(血中尿素窒素)を除去し、血中電解質(おもにNa、K、Cl、P、Ca)を正常に保ちながら、腎機能の回復を待つ。脳症症状が起きている場合は、ステロイド・パルス療法を行うこともある。
関連項目
外部リンク
- MyMed血栓性微小血管症(HUS, TTP)
- 【告発・園内感染】(O111によるHUSの発症経過、重症児の闘病記録あり)
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Japanese Journal
- 補対制御因子factor Hの遺伝子異変を持つ非典型的溶血性尿毒症症候群の1例
- 溶血性尿毒症症候群患児から単離した腸管出血性大腸菌O165:HNMの病原性遺伝子の解析
- 成人でO157感染により溶血性尿毒症症候群を発症し,脳症を合併した1例
- 吉光 雅志,林 宣明,金子 佳史,土山 寿志
- 日本消化器病学会雑誌 108(1), 74-79, 2011
- … 症例は28歳,女性.腹痛,粘血便にて入院.O157感染による腸管出血性大腸炎に引き続き,血小板減少,腎不全を発症し,溶血性尿毒症症候群(HUS)と診断した.一時,血小板数の増加・尿量の回復を認めたが全身痙攣と一過性片麻痺にて脳症を発症した.ステロイドパルス療法や血漿交換などの治療により後遺症なく回復した.成人での脳症発症の報告は少なく,今後の治療法確立のため文献的考察を含めて報告する. …
- NAID 130000444280
Related Links
- 溶血性尿毒症症候群とはどんな病気か. 溶血性尿毒症症候群は腎臓や脳などを侵す 病気で、赤血球の破壊による貧血や、血小板という出血を防ぐ細胞の減少を引き起こし たり、急性腎不全(じんふぜん)になったりします。また脳に症状が現れて、けいれんや 意識 ...
- 溶血性尿毒症症候群(hemolytic uremic syndrome:HUS)は、腎臓を主とする、血管 内皮障害(血管内皮細胞障害)で起きる。 ... 腸管出血性大腸菌(EHEC)から産生され るベロ毒素(注1)は、腎臓を始めとする毛細血管内皮細胞を障害し、HUSを合併する。
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★リンクテーブル★
[★]
- 6歳の女児。腹痛と血便を主訴に来院した。昨日から腹痛を訴え、本日血便がみられたため、母親に連れられて受診した。2日前に近所の店で焼肉を食べたという。意識は清明。体重 20kg。体温 37.5℃。脈拍 90/分、整。血圧 110/60mmHg。呼吸数 20/分。眼瞼結膜と眼球結膜とに異常を認めない。心音と呼吸音とに異常を認めない。腹部は平坦で臍周囲に軽度圧痛を認める。肝・脾を触知しない。腸雑音は亢進している。尿所見:蛋白 (-)、糖 (-)、ケトン体 2+、潜血(-)。血液所見:赤血球 420万、Hb 13.2g/dL、Ht 42%、白血球 12,300(桿状核好中球 30%、分葉核好中球 55%、好酸球 1%、好塩基球 1%、単球 6%、リンパ球 7%)、血小板 21万、PT-INR 1.2(基準 0.9~1.1)、APTT 32秒(基準対照 32.2)。血液生化学所見:総蛋白 7.5g/dL、アルブミン 3.9g/dL、総ビリルビン 0.9mg/dL、AST 28U/L、ALT 16U/L、LD 300U/L(基準 175~320)、CK 60U/L(基準 46~230)、尿素窒素 20mg/dL、クレアチニン 0.6mg/dL、血糖 98mg/dL、Na 131mEq/L、K 4.4mEq/L、Cl 97mEq/L。CRP 4.5mg/dL。便中ベロトキシン陽性であった。
- この患者で溶血性尿毒症症候群(HUS)の発症に注意するために有用な血液検査項目はどれか。3つ選べ。
[正答]
※国試ナビ4※ [113A073]←[国試_113]→[113A075]
[★]
- 1歳の女児。発熱と血便とを主訴に入院した。2日前から発熱と頻回の下痢便とがあり、本日、血便がみられた。顔面は蒼白で、皮膚に軽度の黄疸と点状出血とを認める。眼瞼と四肢とに浮腫を認める。尿所見:蛋白3+、潜血3+。血液所見:赤血球270万、Hb 7.0g/dl、白血球12,300、血小板2.2万。血液生化学所見:尿素窒素30mg/dl、クレアチニン1.3mg/dl、総ビリルビン2.5mg/dl、AST 40IU/l、ALT 32IU/l、LD <LDH> 2,860IU/l(基準260~530)。末梢血塗抹May-Giemsa染色標本を以下に示す。
- 考えられるのはどれか。
[正答]
※国試ナビ4※ [103A030]←[国試_103]→[103A032]
[★]
- 生後8か月の乳児。ぐったりしていると、母親に抱きかかえられて救急外来を受診した。児は呼吸、心拍および対光反射がなく、蘇生を試みたが反応なく、死亡が確認された。頭部や顔面に新旧混在した皮下出血の散在と両足底に多数の円形の熱傷痕とを認める。母親によるとこれまで病気を指摘されたことはなかったという。死後に行った頭部CTでは、両側に硬膜下血腫を認める。
- 最も考えられるのはどれか。
[正答]
※国試ナビ4※ [112C039]←[国試_112]→[112C041]
[★]
- 28歳の女性。下痢と粘血便とを主訴に来院した。2か月前に海外旅行から帰国後、発熱と下痢とがあった。2週前から粘血便が出現した。体温37.5℃。血圧118/62mmHg。腹部は平坦、軟で、左下腹部に圧痛を認める。筋性防御を認めない。下部消化管内視鏡写真(別冊No.18A)と糞便の顕微鏡写真(別冊No.18B)とを別に示す。
- この疾患に合併するのはどれか。
[正答]
※国試ナビ4※ [104I065]←[国試_104]→[104I067]
[★]
[正答]
※国試ナビ4※ [105I014]←[国試_105]→[105I016]
[★]
[正答]
※国試ナビ4※ [107I014]←[国試_107]→[107I016]
[★]
- 大腸疾患と合併症の組合せで正しいのはどれか。2つ選べ。
[正答]
※国試ナビ4※ [101F030]←[国試_101]→[101F032]
[★]
[正答]
※国試ナビ4※ [100B040]←[国試_100]→[100B042]
[★]
- 腎生検のPAS染色標本(別冊No. 3)を別に示す。この病理所見の原因となるのはどれか。
[正答]
※国試ナビ4※ [110B019]←[国試_110]→[110B021]
[★]
[正答]
※国試ナビ4※ [105E068]←[国試_105]→[105F001]
[★]
[正答]
※国試ナビ4※ [105D004]←[国試_105]→[105D006]
[★]
- a. (1)(2)
- b. (1)(5)
- c. (2)(3)
- d. (3)(4)
- e. (4)(5)
[正答]
※国試ナビ4※ [098G076]←[国試_098]→[098G078]
[★]
- a. (1)(2)
- b. (1)(5)
- c. (2)(3)
- d. (3)(4)
- e. (4)(5)
[正答]
※国試ナビ4※ [096H038]←[国試_096]→[096H040]
[★]
- 急性進行性糸球体腎炎を起こしやすい疾患はどれか。2つ選べ。
[正答]
※国試ナビ4※ [102I003]←[国試_102]→[102I005]
[★]
- 破壊の亢進によって血小板数が減少するのはどれか。2つ選べ。
[正答]
※国試ナビ4※ [103D012]←[国試_103]→[103D014]
[★]
[正答]
※国試ナビ4※ [098G057]←[国試_098]→[098G059]
[★]
[正答]
※国試ナビ4※ [102I005]←[国試_102]→[102I007]
[★]
[正答]
※国試ナビ4※ [096H064]←[国試_096]→[096H066]
[★]
- 英
- emerging infectious disease
- 関
- 感染症、再興感染症
- 新たにヒトでの感染が証明された疾患、あるいはそれまでその土地では存在しなかったが新たにそこでヒトの病気として現れてきたものなどとされています。原因が不明であった疾患のうち病原物質が明らかとなり、地域あるいは国際的に多くの人の健康に対して問題となるものも新興感染症の概念の中に含まれます。
一覧
-感染症
[★]
- 英
- HELLP syndrome hemolysis, elevated liver enzymes, low platelets
- 同
- ヘルプ症候群
概念
- 溶血、肝臓酵素上昇、血小板減少を伴う。(NGY.399)
- 本疾患の溶血は微小血管障害性に起因する(参考6)ものであり、これで肝臓酵素上昇、血小板減少が説明できると思われる。
- 放置するとDICを発症する。(NGY.399)
- 妊娠高血圧症候群に伴うことが多い(NGY.399)。しかし15-20%の本疾患の患者では発症前に高血圧や蛋白尿を示していないため、妊娠高血圧腎症とは別の疾患概念と考える専門家もいる。(参考6)
疫学
- 発生頻度:0.021%、妊娠高血圧症候群の約2%(NGY.399)
臨床所見
- 右上腹部圧痛 80%
- 浮腫を伴う体重増加 60%
- 高血圧(重症 50%, 軽症 30%, なし 20%)
症状(NGY.399)
- 上腹部痛・心窩部痛(90%)、疲労感・倦怠感(90%)、嘔気・嘔吐(50%)
合併症
- DIC 20%
- 常位胎盤早期剥離 16%
- 腎不全 7%
- 肝破裂
- (子癇発作を起こしやすい)
診断
- 参考5
- 1. 肝機能:血清AST(GOT)値70U/l 以上、血清LDH 値600U/l 以上
- 2. 溶 血:血清間接ビリルビン値1.2mg/dl 以上、血清LDH 値600U/l 以上。病的赤血球の出現
- 3. 血小板数減少:血小板数10 万/μ l 以下
- 2)Sibai の基準を全て満たさなくても以下のような基準をひとつでも満たす場合には、HELLP 症候群発症を警戒し、注意を喚起する(妊娠中毒症学会HELLP 症候群検討小委員会)
- 1. 肝機能:血清AST(GOT)値、血清LDH 値が各施設の正常域を越えて高値の場合
- 2. 溶 血:血清間接ビリルビン値、血清LDH 値が各施設の正常域を越えて高値の場合
- 3. 血小板数減少:血小板数15 万/μ l 以下の場合
- 4. その他:血中アンチトロンビン活性が正常値の80% 未満の低下を示した場合やハプトグロビン値の低下した場合
鑑別疾患
治療
- 参考6
- 初期治療の方針:母体の安定化と胎児の評価を行い、急速遂娩の必要性を評価
- 1. termination:最良の治療法
- 以下に当てはまれば急速遂娩の適応:(1)妊娠34週以降である、(2)胎児の状態がnon-assureing statusである、(3)重篤な母体状態(多臓器不全、DIC、肝梗塞、肝出血、腎不全、早期胎盤剥離)である。
治療の禁忌
- 参考5
- 病態に交感神経活性化があるために、β受容体拮抗薬(リトドリン)、副交感神経遮断薬(ブスコパン)は血管攣縮を助長するため禁 ← 前者はα受容体の相対的活性化、後者は交感神経優位となるため、と思う。
予後
資料
- 1. HELLP, TTP, HUS の診断およびその管理
- http://www.jsog.or.jp/PDF/51/5102-31.pdf
- 2. 妊娠高血圧症候群 - 日本産科婦人科学会 - 日産婦誌58巻5号
- http://www.jsog.or.jp/PDF/58/5805-061.pdf
- 3. 2)妊娠中毒症(妊娠高血圧症候群) HELLP 症候群 - 日本産科婦人科学会
- http://www.jsog.or.jp/PDF/57/5709-257.pdf
- 4. HELLP症候群の診断と対応(児娩出後の悪化への対応) - 日本産科婦人科学会 - 日産婦誌62巻9号
- http://www.jsog.or.jp/PDF/62/6209-273.pdf
- 5. C.産科疾患の診断・治療・管理 6.異常分娩の管理と処置 - 日産婦誌56巻6号
- http://www.jsog.or.jp/PDF/56/5606-107.pdf
- 6. [charged] HELLP syndrome - uptodate [1]
[★]
- 英
- platelet (Z), blood platelet (Z), PLT
- 同
- 栓球 thrombocyte
- 関
- 血小板血栓。血小板数 platelet count PLC
- GOO. 1468(血小板凝集 platelet aggregation)
- 半減期:1週間(異常値の出るメカニズム第2版)。4日 (SP.505)。
- 寿命:10日
- 体積:5-10 fl
- 直径:2-5μm。
- 無核。
基準値
- 15万 - 40万 /μl (2007前期解剖学授業プリント, SP.505)
- 15万 - 35万 /μl (2007前期生理学授業プリント, PT.233)
新生児
- 出典不明
産生組織
- トロンボポエチンにより巨核球の細胞質がちぎれて血流に放出される (SP.505)
貯蔵組織
組織学
- P-セレクチンを膜上に持つ
- フィブリノーゲン、フィブロネクチン、第V因子、第VIII因子、platelet factor 4、PDGF、TGF-α (BPT.89)
- ADP、ATP、Ca2+、ヒスタミン、セロトニン、エピネフリン (BPT.89)
機能 (SAN.236-237)
1.一次止血
- TXA2,セロトニンは血管収縮作用
- ADP, TXA2,セロトニンは血小板凝集
- 血小板のGpIIb/GpIIIa複合体がフィブリノゲンと結合し編み目を形成
2.血液凝固の促進
3.毛細血管機能の維持
- 毛細血管内皮細胞に融合し血管内皮を補強している → 血小板減少により点状出血を来すことになる。
膜タンパク
血小板減少による症状
- 5-10万 :症状なし-やや止血しにくい程度
- 2-3万 :下肢に点状出血 (→皮下出血)
- 1万以下 :粘膜出血→臓器出血の危険あり
検査
- 抗凝固剤としてEDTAを用いた場合、EDTA依存性偽血小板減少をきたすことがある。
臨床関連
数の異常
機能の異常
[★]
- 英
- interferon-α-2b IFN-α-2b
- 同
- インターフェロンアルファ-2b
- 商
- イントロンA、ペグイントロン
効能又は効果
- イントロンA
- 次のいずれかのC型慢性肝炎におけるウイルス血症の改善
- (1) 本剤単独の場合
- 1) 血中HCV RNA量が高値ではない患者
- (2) リバビリンとの併用の場合
- 1) 血中HCV RNA量が高値の患者
- 2) インターフェロン製剤単独療法で無効の患者又はインターフェロン製剤単独療法後再燃した患者
禁忌
- イントロンA
- 1. 本剤又は他のインターフェロン製剤に対し過敏症の既往歴のある患者
- 2. ワクチン等生物学的製剤に対して過敏症の既往歴のある患者
- 3. 小柴胡湯を投与中の患者(「相互作用」の項参照)
- 4. 自己免疫性肝炎の患者[自己免疫性肝炎が悪化することがある。]
重大な副作用
- イントロンA
- (1)間質性肺炎(0.1~5%未満)、肺線維症(0.1%未満)、肺水腫(頻度不明) → 副腎皮質ステロイド投与など
- (2)抑うつ・うつ病(0.1~5%未満)、自殺企図、躁状態(0.1%未満)、攻撃的行動(頻度不明) → 不眠、不安、焦燥、興奮、攻撃性、易刺激性等があらわれた場合には投与を中止
- (3)意識障害、興奮(頻度不明)、痙攣、見当識障害、せん妄、幻覚、妄想、統合失調症様症状、失神、認知症様症状(特に高齢者)、難聴(0.1%未満)、錯乱(0.1~5%未満) → 中止
- (4)自己免疫現象(0.1%未満) → 甲状腺機能異常、肝炎、溶血性貧血、特発性血小板減少性紫斑病(ITP)、潰瘍性大腸炎、関節リウマチ、乾癬、全身性エリテマトーデス、血管炎、フォークト・小柳・原田病、インスリン依存型糖尿病(IDDM)の増悪又は発症
- (5)溶血性尿毒症症候群(HUS)、血栓性血小板減少性紫斑病(TTP)(頻度不明)
- (6)糖尿病(0.1~5%未満) → 糖尿病[インスリン依存型(IDDM)及びインスリン非依存型(NIDDM)]の増悪・発症 → 糖尿病性ケトアシドーシス、昏睡
- (7)重篤な肝障害(頻度不明) → 中止
- (8)急性腎不全等の重篤な腎障害(頻度不明)
- (9)再生不良性貧血(頻度不明)、汎血球減少(0.1~5%未満)、無顆粒球症、白血球減少(2,000/mm3未満)、血小板減少(50,000/mm3未満)(頻度不明)
- (10)ショック(0.1%未満)
- (11)心筋症(頻度不明)、心不全(0.1%未満)、心筋梗塞(頻度不明)、狭心症(0.1%未満)
- (12)不整脈(0.1~5%未満)
- (13)消化管出血(下血、血便等)、消化性潰瘍(0.1%未満)、虚血性大腸炎(頻度不明)
- (14)脳出血(0.1%未満)
- (15)脳梗塞(頻度不明)
- (16)敗血症(0.1%未満) → 易感染性
- (17)網膜症(0.1~5%未満) →網膜出血や糖尿病網膜症の増悪に注意
- (18)中毒性表皮壊死融解症(Toxic Epidermal Necrolysis TEN)(頻度不明)、皮膚粘膜眼症候群(Stevens-Johnson症候群)(0.1%未満)
- (19)横紋筋融解症(頻度不明)
国試
[★]
- 英
- thrombotic thrombocytopenic purpura, TTP
- 同
- モシュコビッツ症候群 モシュコウィッツ病 Moschkowitz's syndrome Moschcowitz disease
- 関
- 溶血性尿毒症症候群 hemolytic uremic syndrome HUS、血小板減少、難病
- 同
- TTP
- ICU.594やuptodate([2] [3])も参考になった
病型
- 特発性:VWF-CP に対する自己抗体産生
- 二次性:自己免疫疾患、薬物(チクロピジン)、妊娠などによる自己抗体の出現
病因
- 1. 先天的な酵素活性の低下
- 2. vWF切断酵素に対する自己抗体
病態
- IMD.985 YN.G-83
- vWF切断酵素(ADAMTS13)活性の低下 → unusually large vWFマルチマーが分解されない → 血小板凝固促進
- 1. 血小板消費 → 出血傾向
- 2. 微小血管血小板血栓
- 2-1. 循環障害 → 腎臓(腎不全)、脳の障害(精神症状)
- 2-2. 狭窄血管の中への赤血球循環 → 破砕赤血球(MAHA) → 溶血性貧血
TTPの5徴候
- let's memorize: The Fr.(=The franch)
(⇔溶血性尿毒症症候群 HUS は血小板減少、細血管障害性溶血性貧血、腎障害。精神症状と発熱は特徴的ではない)
鑑別診断
治療
- 奏功するはっきりとしたメカニズムは不明だが、異常なvWF重合体、血小板活性化因子 PAF、あるいは免疫複合体除去、ULvWF重合体やプロスタサイクリンの置換(血漿交換で血漿内に入れる)によるものと考えられている(WCH.1559)
- 血漿輸注療法 → 先天性のTTPの場合
- 抗血小板薬
- 副腎皮質ステロイド
- 血小板輸血は原則禁忌:血小板輸血の間に腎機能や神経学的状態(neurologic status)が著明に悪化するため(WCH.1559)
USMLE
予後
- 寛解後した患者の1/3が初期再発(完全寛解後1ヶ月間)、あるいは後期再発(late relapse)(最初のエピソードから10年以内)する。
参考
- http://www.nanbyou.or.jp/sikkan/026_i.htm
[★]
- 英
- syndrome, symptom-complex
- 同
- 症状群
- 関
- [[]]
- 成因や病理学的所見からではなく、複数の症候の組み合わせによって診断される診断名あるいは疾患。
内分泌
先天的代謝異常
高プロラクチン血症
- 分娩後の視床下部障害によるプロラクチン分泌抑制因子の分泌抑制のため、高プロラクチン血症を呈する。
- 分娩に関係なくプロラクチン分泌抑制因子の分泌抑制をきたし、高プロラクチン血症を呈する。
性腺機能低下
- 嗅覚の低下・脱出、低ゴナドトロピン性性腺機能低下症
- 肥満、網膜色素変性症、知能低下、低ゴナドトロピン性性器発育不全、多指症、低身長
性早熟
- 思春期早発症、多発性線維性骨異形成症、皮膚色素沈着
- 女性型の肥満、性器の発育障害の2主徴を示し、視床下部に器質的障害をもつ疾患群。
脳神経外科・神経内科
[★]
- 英
- hemolysis, hematolysis
- 関
- HELLP syndrome
- 溶血性疾患 see → OLM.125
溶血と臨床検査
- 採血した血液の溶血により影響の大きい測定項目はLDHとASTである。
- しかしながら下表によれば、LDH、Fe、酸ホスファターゼ、カリウム、AST、ALTの順に影響が大きいとある。
血清と赤血球の生化学成分の濃度差
- LAB.465
成分
|
単位
|
血漿
|
赤血球
|
赤血球/血漿
|
クレアチニン
|
mg/dl
|
1.1
|
1.8
|
1.63636363636364
|
非タンパク性窒素
|
mg/dl
|
8
|
14.4
|
1.8
|
Mg
|
mEq/l
|
2.2
|
5.5
|
2.5
|
非糖性還元物質
|
mg/dl
|
8
|
40
|
5
|
ALT
|
IU/l
|
30
|
150
|
5
|
AST
|
IU/l
|
25
|
500
|
20
|
カリウム
|
mEq/l
|
1.1
|
100
|
90.9090909090909
|
酸性ホスファターゼ
|
IU/l
|
3
|
200
|
66.6666666666667
|
Fe
|
ug/dl
|
100
|
9700
|
97
|
LDH
|
IU/l
|
360
|
58000
|
161.111111111111
|
アルギナーゼ
|
IU/l
|
trace
|
12
|
>1,000,000
|
[★]
- 英
- uremia
- 関
- 腎不全
概念
- 腎不全 + 嘔気・嘔吐、中枢神経症状など = 尿毒症
- Ccrが正常の10%以下になると尿毒症症状が出現する(YN.E-28)
- 末期腎不全に見られる病態。
症候
- 全身:浮腫、全身倦怠感
- 神経:
- 眼:
- 味覚:
- 呼吸器:クスマウル大呼吸、尿毒症肺(肺水腫、肺うっ血)、胸膜炎、呼吸困難、胸水貯留
- 循環器:高血圧、心不全、心膜炎(心嚢炎)、心筋炎、不整脈
- 消化器:、嘔気・嘔吐、食欲不振、便秘・下痢、消化管出血、潰瘍、腹痛、イレウス、腹水
- 口腔 :味覚障害、口内炎、アンモニア口臭
- 骨代謝:
- 筋:
- 性機能:
- 皮膚:掻痒感、出血斑、茶褐色化、皮膚出血、紫斑
- 血液:
- 貧血:
- 血小板機能不全による出血傾向 (参考1):血小板凝集能低下と血小板粘着能の低下
参考
- 1. [charged]尿毒症における血小板機能不全 - uptodate [4]
[★]
- 英
- group
- 関
- グループ、集団、分類、群れ、基、グループ化
[★]
- 英
- uremia、uremic
- 関
- 尿毒症、尿毒性、尿毒症性