ナファモスタット
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Japanese Journal
- 経皮的心肺補助併用手術にて救命し得た大量喀血肺癌の1例
- 蘆田 良,重光 希公生,横山 幸房
- 日本呼吸器外科学会雑誌 = The journal of the Japanese Association for Chest Surgery 24(6), 980-985, 2010-09-15
- … は59歳男性.左肺門部癌に対し,手術待機中に大量喀血した.この気道内出血による呼吸不全に対し経皮的心肺補助(PCPS)を設置した上で左上葉切除+気管支形成術を施行した.術中の抗凝固剤にメシル酸ナファモスタットを使用した.PCPSからの離脱は術直後に円滑に行えた.術後5日に人工呼吸器から離脱できた.術後14日にPCPSカテーテル留置側の左下肢に深部静脈血栓症を併発したため,下大静脈フィルターを留置 …
- NAID 10026639782
- OP-173-4 出血性合併症を有する患者に対する体外循環時ヘパリン減量のための工夫 : メシル酸ナファモスタットを併用した抗凝固による体外循環(心臓-1,一般口演,第110回日本外科学会定期学術集会)
- 坂本 敏仁,白坂 知識,大村 篤史,野村 拓生,野村 佳克,田中 亜紀子,藤田 靖之,宗像 宏,松森 正術,岡 隆紀,北川 敦士,南 一司,長谷川 智巳,岡田 健次,大北 裕
- 日本外科学会雑誌 111(臨時増刊号_2), 556, 2010-03-05
- NAID 110007717261
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- 該当する医療用医薬品情報は登録されていません。 [
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- 血液透析で使用される抗凝固剤であるヘパリン、低分子へパリン、メシル酸ナファモスタット(フサン)、アルガトロバンについて詳しくまとめました。
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Japan Pharmaceutical Reference
薬効分類名
販売名
注射用ナファタット10
組成
注射用ナファタット10
1バイアル中ナファモスタットメシル酸塩10mgを含有する。
添加物としてD-マンニトール20mg,pH調節剤を含有する。
禁忌
効能または効果
- 膵炎の急性症状(急性膵炎,慢性膵炎の急性増悪期,術後の急性膵炎,膵管造影後の急性膵炎,外傷性膵炎)の改善
- 汎発性血管内血液凝固症(DIC)
- 出血性病変又は出血傾向を有する患者の血液体外循環時の灌流血液の凝固防止(血液透析及びプラスマフェレーシス)
膵炎の急性症状の改善に使用する場合
- 通常,1回,ナファモスタットメシル酸塩として10mgを5%ブドウ糖注射液500mLに溶解し,約2時間前後かけて1日1〜2回静脈内に点滴注入する。
なお,症状に応じ適宜増減する。
汎発性血管内血液凝固症(DIC)に使用する場合
- 通常,1日量を5%ブドウ糖注射液1,000mLに溶解し,ナファモスタットメシル酸塩として毎時0.06〜0.20mg/kgを24時間かけて静脈内に持続注入する。
出血性病変又は出血傾向を有する患者の血液体外循環時の灌流血液の凝固防止に使用する場合
- 通常,体外循環開始に先だち,ナファモスタットメシル酸塩として20mgを生理食塩液500mLに溶解した液で血液回路内の洗浄・充てんを行い,体外循環開始後は,ナファモスタットメシル酸塩として毎時20〜50mgを5%ブドウ糖注射液に溶解し,抗凝固剤注入ラインより持続注入する。
なお,症状に応じ適宜増減する。
注射液の調製法
本剤の使用にあたっては以下の手順で注射液を調製すること。
膵炎の急性症状の改善に使用する場合
- 本剤1バイアルに1mL以上の5%ブドウ糖注射液又は注射用水を加え,完全に溶解する。
- 溶解した液を5%ブドウ糖注射液に混和する。
汎発性血管内血液凝固症(DIC)に使用する場合
- 本剤1バイアルに1mL以上の5%ブドウ糖注射液又は注射用水を加え,完全に溶解する。
- 溶解した液を5%ブドウ糖注射液に混和する。
出血性病変又は出血傾向を有する患者の血液体外循環時の灌流血液の凝固防止に使用する場合
血液回路内の洗浄・充てん
- 本剤1バイアルに1mLの5%ブドウ糖注射液又は注射用水を加え,完全に溶解する。
- ナファモスタットメシル酸塩20mgを含む溶解液を生理食塩液に混和する。
体外循環時
- 本剤1バイアルに1mLの5%ブドウ糖注射液又は注射用水を加え,完全に溶解する。
- 溶解した液を抗凝固剤持続注入器の容量に合わせ,5%ブドウ糖注射液で希釈する。
溶解時の注意
- 白濁あるいは結晶が析出する場合があるので,生理食塩液又は無機塩類を含有する溶液をバイアルに直接加えないこと。
重大な副作用
ショック,アナフィラキシー様症状(頻度不明)
- ショック,アナフィラキシー様症状があらわれることがあるので,観察を十分に行い,血圧低下,意識障害,呼吸困難,気管支喘息様発作,喘鳴,胸部不快,腹痛,嘔吐,発熱,冷汗,そう痒感,紅潮,発赤,しびれ等があらわれた場合には直ちに投与を中止し,適切な処置を行うこと。
高カリウム血症(頻度不明)
- 高カリウム血症があらわれることがあるので,カリウム含有製剤(輸液等),カリウム保持性利尿剤等を併用する場合には,特に観察を十分に行い,異常が認められた場合には直ちに投与を中止し,適切な処置を行うこと。
なお,高カリウム血症の発現によって不整脈を誘発した例が報告されている。
低ナトリウム血症(頻度不明)
- 低ナトリウム血症があらわれることがあるので,異常が認められた場合には直ちに投与を中止し,適切な処置を行うこと。
血小板減少(頻度不明)
- 血小板減少があらわれることがあるので,血液検査等の観察を十分に行い,異常が認められた場合には投与を中止し,適切な処置を行うこと。
白血球減少(頻度不明)
- 白血球減少があらわれることがあるので,血液検査等の観察を十分に行い,異常が認められた場合には投与を中止し,適切な処置を行うこと。
肝機能障害,黄疸(頻度不明)
- AST(GOT),ALT(GPT),γ-GTPの上昇等を伴う肝機能障害,黄疸があらわれることがあるので,観察を十分に行い,異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
有効成分に関する理化学的知見
一般名
- ナファモスタットメシル酸塩(Nafamostat Mesilate)
化学名
- 6‐Amidinonaphthalen‐2‐yl 4‐guanidinobenzoate bis(methanesulfonate)
分子式
分子量
性状
- 白色の結晶性の粉末である。
ギ酸に溶けやすく,水にやや溶けやすく,エタノール(99.5)にほとんど溶けない。
0.01mol/L塩酸試液に溶ける。
融点
★リンクテーブル★
[★]
- 英
- HELLP syndrome hemolysis, elevated liver enzymes, low platelets
- 同
- ヘルプ症候群
概念
- 溶血、肝臓酵素上昇、血小板減少を伴う。(NGY.399)
- 本疾患の溶血は微小血管障害性に起因する(参考6)ものであり、これで肝臓酵素上昇、血小板減少が説明できると思われる。
- 放置するとDICを発症する。(NGY.399)
- 妊娠高血圧症候群に伴うことが多い(NGY.399)。しかし15-20%の本疾患の患者では発症前に高血圧や蛋白尿を示していないため、妊娠高血圧腎症とは別の疾患概念と考える専門家もいる。(参考6)
疫学
- 発生頻度:0.021%、妊娠高血圧症候群の約2%(NGY.399)
臨床所見
- 右上腹部圧痛 80%
- 浮腫を伴う体重増加 60%
- 高血圧(重症 50%, 軽症 30%, なし 20%)
症状(NGY.399)
- 上腹部痛・心窩部痛(90%)、疲労感・倦怠感(90%)、嘔気・嘔吐(50%)
合併症
- DIC 20%
- 常位胎盤早期剥離 16%
- 腎不全 7%
- 肝破裂
- (子癇発作を起こしやすい)
診断
- 参考5
- 1. 肝機能:血清AST(GOT)値70U/l 以上、血清LDH 値600U/l 以上
- 2. 溶 血:血清間接ビリルビン値1.2mg/dl 以上、血清LDH 値600U/l 以上。病的赤血球の出現
- 3. 血小板数減少:血小板数10 万/μ l 以下
- 2)Sibai の基準を全て満たさなくても以下のような基準をひとつでも満たす場合には、HELLP 症候群発症を警戒し、注意を喚起する(妊娠中毒症学会HELLP 症候群検討小委員会)
- 1. 肝機能:血清AST(GOT)値、血清LDH 値が各施設の正常域を越えて高値の場合
- 2. 溶 血:血清間接ビリルビン値、血清LDH 値が各施設の正常域を越えて高値の場合
- 3. 血小板数減少:血小板数15 万/μ l 以下の場合
- 4. その他:血中アンチトロンビン活性が正常値の80% 未満の低下を示した場合やハプトグロビン値の低下した場合
鑑別疾患
治療
- 参考6
- 初期治療の方針:母体の安定化と胎児の評価を行い、急速遂娩の必要性を評価
- 1. termination:最良の治療法
- 以下に当てはまれば急速遂娩の適応:(1)妊娠34週以降である、(2)胎児の状態がnon-assureing statusである、(3)重篤な母体状態(多臓器不全、DIC、肝梗塞、肝出血、腎不全、早期胎盤剥離)である。
治療の禁忌
- 参考5
- 病態に交感神経活性化があるために、β受容体拮抗薬(リトドリン)、副交感神経遮断薬(ブスコパン)は血管攣縮を助長するため禁 ← 前者はα受容体の相対的活性化、後者は交感神経優位となるため、と思う。
予後
資料
- 1. HELLP, TTP, HUS の診断およびその管理
- http://www.jsog.or.jp/PDF/51/5102-31.pdf
- 2. 妊娠高血圧症候群 - 日本産科婦人科学会 - 日産婦誌58巻5号
- http://www.jsog.or.jp/PDF/58/5805-061.pdf
- 3. 2)妊娠中毒症(妊娠高血圧症候群) HELLP 症候群 - 日本産科婦人科学会
- http://www.jsog.or.jp/PDF/57/5709-257.pdf
- 4. HELLP症候群の診断と対応(児娩出後の悪化への対応) - 日本産科婦人科学会 - 日産婦誌62巻9号
- http://www.jsog.or.jp/PDF/62/6209-273.pdf
- 5. C.産科疾患の診断・治療・管理 6.異常分娩の管理と処置 - 日産婦誌56巻6号
- http://www.jsog.or.jp/PDF/56/5606-107.pdf
- 6. [charged] HELLP syndrome - uptodate [1]
[★]
- 関
- nafamostat
[★]
- 英
- nafamostat
- 化
- メシル酸ナファモスタット nafamostat mesilate
- 商
- オプサン、コアヒビター、サメット、ストリーム、ナオタミン、ナファストン、ナファタット、ナモスタット、パスロン、ファモセット、ブイペル、フサン、ブセロン、ベラブ、ロナスタット
分類
構造
作用機序
- トロンビン、活性型凝固因子、カリクレイン、プラスミン、補体、トリプシンなどの蛋白分解酵素を強力に阻害するとともに血小板凝集を抑制
薬理作用
薬効薬理
- 注射用フサン50
- 本品はトロンビン、活性型凝固因子(XIIa、Xa、VIIa)、カリクレイン、プラスミン、補体(C1r-、C1s-)、トリプシン等の蛋白分解酵素を強力に阻害し、ホスホリパーゼA2に対しても阻害作用を示す。
トロンビンに対する阻害作用は、ATIIIを介さずに発現する。またα2-マクログロブリンに結合したトリプシンを遊離型トリプシンと同様に阻害する(in vitro)。
- 本品はトリプシン、エンテロキナーゼ及びエンドトキシンを膵管内に逆行性に注入して惹起した各種実験的膵炎に対し、死亡率を低下させる(ラット、ウサギ)。
- 本品は各種凝固時間(APTT、PT、TT、LWCT、CCT)を延長させる(in vitro)。
- 本品はトロンビン、アドレナリン、ADP、コラゲン及びエンドトキシンによる血小板凝集を抑制する(in vitro)。
- 本品はエンドトキシン投与による実験的DICに対し、各種凝血学的検査値を改善し、腎糸球体のフィブリン血栓形成を抑制する(ラット、ウサギ)。
- 6. 体外循環路内の抗凝固作用2),17),28)
- 本剤を血液透析及びプラスマフェレーシスの抗凝固薬として使用したとき、血中濃度に相関した血液凝固時間の延長が体外循環路内にほぼ限局して認められた(ヒト)。
- 7. カリクレイン-キニン系に対する作用19),32)
- 本品は静脈内投与後採取した血漿において、ガラス粉によるキニン生成を抑制する(ラット)。本剤を膵炎患者に投与した結果、カリクレインの活性化に基づく総キニノゲン量の減少が改善された。
- 本品は補体溶血反応を抑制する(in vitro)。
動態
適応
- 膵炎の急性症状の改善、播種性血管内血液凝固症候群(DIC)、出血性病変・出血傾向を有する患者の血液体外循環時の灌流血液の凝固防止
効能又は効果
- 注射用フサン50
- 1. 汎発性血管内血液凝固症(DIC)
- 2. 出血性病変又は出血傾向を有する患者の血液体外循環時の灌流血液の凝固防止(血液透析及びプラスマフェレーシス)
禁忌
副作用
相互作用
添付文書
- コアヒビター注射用10mg/コアヒビター注射用50mg/コアヒビター注射用100mg/コアヒビター注射用150mg
- http://www.info.pmda.go.jp/go/pack/3999407D1190_2_02/3999407D1190_2_02?view=body
- http://www.info.pmda.go.jp/go/pack/3999407D2021_1_10/3999407D2021_1_10?view=body
[★]
- 英
- mesylate、mesilate
- 関
- メシル酸塩、メシレート、メタンスルホン酸塩
[★]
- 英
- acid
- 関
- 塩基
ブランステッド-ローリーの定義
ルイスの定義