| 病態 | レイノー現象 | 抗核抗体 | リウマトイド因子 | 抗好中球細胞質抗体 | 皮疹 | 皮下結節 | 関節炎 | 筋炎 | 漿膜炎 | 自己抗体 | |
| SS-A | SS-B | ||||||||||
| 病理 | 壊死性血管炎 | 糸球体腎炎 | 間質性肺炎 | 心炎 | 唾液腺炎 | オニオンスキン病変 | ワイヤーループ病変 | ヘマトキシリン体 | LE細胞 | ||
| Table 317-2 原発性シェーグレン症候群での腺外症状の割合 | |
| 臨床症状 | (%) |
| 関節痛/関節炎 | 60 |
| レイノー症候群 | 37 |
| リンパ節腫 | 14 |
| 肺病変 | 14 |
| 血管炎 | 11 |
| 腎病変 | 9 |
| 肝病変 | 6 |
| リンパ腫 | 6 |
| 脾腫 | 3 |
| 末梢ニューロパチー | 2 |
| 筋炎 | 1 |
(略)
| 抗核抗体 | 74% |
| 抗Ro抗体/抗SS-A抗体 | 40% |
| リウマチ因子 | 38% |
| 抗平滑筋抗体 | 35% |
| 抗La抗体/抗SS-B抗体 | 26% |
| 抗壁細胞抗体 | 20% |
| 抗甲状腺ペルオキシダーゼ抗体 | 18% |
| 抗サイログロブリン抗体 | 13% |
| 低CH50血症 | 12% |
| 低C4血症 | 8% |
| クリオグロブリン血症 | 9% |
| 他の自己免疫疾患 | 全身性エリテマトーデス(SLE)、全身性強皮症(SSc)、PN(結節性多発性動脈炎)、多発性筋炎/皮膚筋炎(PM/DM)、環状紅斑、特発性血小板減少性紫斑(ITP) |
| 関節 | 関節リウマチ(RA) |
| 甲状腺 | 橋本病 |
| 血液・リンパ系 | 自己免疫性溶血性貧血、悪性リンパ腫、高γグロブリン血症、マクログロブリン血症 |
| 肺 | 間質性肺炎 |
| 胃 | 萎縮性胃炎 |
| 膵 | 急性膵炎 |
| 肝 | 原発性胆汁性肝硬変 |
| 腎 | 尿細管性アシドーシス |
出典(authority):フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』「2015/03/06 23:43:29」(JST)
| シェーグレン症候群のデータ | |
| ICD-10 | M35.0 |
| 統計 | |
| 世界の患者数 | |
| 日本の患者数 | 10万~50万人[1] |
| 関連学会等 | |
| 日本 | 日本シェーグレン症候群研究会 |
| 世界 | |
| この記事はウィキプロジェクトの雛形を用いています | |
シェーグレン症候群(Sjögren's syndrome)とは、自己免疫疾患の一種であり、涙腺の涙分泌を障害、唾液腺の唾液分泌などを障害する。40~60歳の中年女性に好発し、男女比は1対14である[1]。シェーグレンは、スウェーデンの眼科医の名前ヘンリク・フェーグレアン(Henrik Sjögren)に由来する。アメリカでの発音は「ショーグレンズ」が近い。
抗SS-A/Ro抗体・抗SS-B/La抗体(ともに非ヒストン核タンパクに対する抗体)といった自己抗体が存在することから自己免疫応答が関わると考えられるが、その直接的な原因は不明である。遺伝的要素、環境要素、性ホルモンの影響なども関わると考えられている。
1997年に徳島大学歯学部の林良夫教授らのグループが、モデルマウスによる実験の結果、唾液腺から採取した細胞膜を構成する「αフォドリン」と呼ばれるタンパク質に異常があることを発見。人とも共通する原因であることを「サイエンス」誌上に発表した[2]。また、2008年には女性ホルモン低下により「RbAp」というタンパク質をつくる遺伝子が活性化し、RbApが過剰に働くとシェーグレン症候群に似た症状が出るのを確かめた。RbApは涙腺などに細胞死を引き起こし、それにより炎症反応が惹起されるという循環が解明された。林教授らは「更年期の女性が発症しやすいメカニズムがようやく分かった」とし、このタンパク質を薬などで抑えることができれば新たな治療法の開発につながる可能性があるとしている[3]。 2012年、鶴見大学歯学部の研究グループは、ダイオキシンの一種であるTCDDがEBウイルスを活性化することでシェーグレン症候群の発症に関与することを発表した[4]。
ビオチンというビタミンB群の欠乏により発症するという説がある。
本症候群は、腺細胞からの分泌物の低下が基礎となり、様々な症状が現れる。
主な症状は、まず眼症状である。涙の分泌様式は2種類あり、基礎分泌と反射性分泌であり、本症候群は両分泌に障害を与え、ドライアイなどをきたす。
口腔症状はドライマウス(口腔乾燥症)で、自己免疫現象により自らの唾液腺が破壊され唾液の分泌が減少により起こる。唾液には抗菌作用を持つラクトフェリン、リゾチーム、分泌型IgAといった物質が含まれる。またカルシウム、リン、フッ素といったミネラルによって歯を守る。よって唾液分泌の減少は虫歯や酸蝕症の増加、その他の自覚症状としては、味覚変化、口内炎の好発や乾燥が喉まで至り食べ物が喉を通らなかったり、声のかすれもある。また他覚的な症状としては舌乳頭の萎縮で舌が平坦になることが特徴である。
本症候群は他に関節、筋肉、腎臓、甲状腺、神経、皮膚、肺などで様々な症状をきたす。眼、口以外の症状(腺外症状)としては以下のものがみられる。
本症は単独では生活に支障を来たすことは多くても生命の危険のあることは少ない疾患であるが、関節リウマチや全身性エリテマトーデスをはじめとする膠原病を合併していることが全体の1/3程度ある[1]。また、本症患者は悪性リンパ腫(非ホジキンリンパ腫)を発症することが多い(通常の16-44倍と報告される)ことがわかっている。これは、本症がリンパ節に慢性の炎症を来たしているため、リンパ球の破壊と再生を繰り返すうちについには一部が癌化するものと考えられている。
基本的に対症療法が中心となる。
ドライマウスは、まず唾液減少による虫歯の治療予防には含嗽剤、トローチ、口腔用軟膏、人工唾液、内服薬等がある。含嗽剤には含嗽用のアズレン®、イソジンガーグル®が比較的よく用いられており、また歯質の脱灰の回復を目的にミネラルの供給液としてカルシウム塩と燐酸塩を混ぜて使うタイプのものがある。口腔用軟膏は、副腎皮質ホルモン(ステロイドホルモン)または抗生剤を含んでいるものを用いるが、消炎の効果はあるものの長期使用により菌交代現象や口腔カンジダを起こす。最も一般的な人工唾液・サリベート®は、作用時間が短いことや睡眠中は使用できない。また、唾液分泌を促進するサリグレン®なども用いられる。睡眠中は、モイスチャー・プレートにより口渇による睡眠障害が解消された例もある。内服薬としては、気道潤滑去痰剤であるムコソルバン®、気道粘液溶解剤であるビソルボン®、口渇、空咳に効くと言われている麦門冬湯(漢方薬)等がある。関節痛はアスピリン等の非ステロイド抗炎症剤が用いられる。まれにステロイド剤(副腎皮質ホルモン)も用いられるが、副作用があり注意である。なお、ムスカリン受容体刺激薬は、気管支喘息、虚血性心疾患、パーキンソニズムまたはパーキンソン病、てんかん、虹彩炎を併発している患者には禁忌である。 人工唾液が発売される以前は有効な薬剤がほとんど無かったため、ドライマウスや角膜乾燥に唾液腺ホルモン剤・パロチン®が使われ、ある程度の効果も見られたがエビデンスの確立が難しく効能追加もされなかったため、現在ではごく少数の医療施設で細々と投与されているのが現状である。
主要臓器症状(間質性肺炎、間質性腎炎、中枢神経症状など)にはステロイド剤や、免疫抑制剤であるシクロフォスファミド(エンドキサンP®)などの投与を積極的に検討する。
ビオチンがシェーグレン症候群の治療に効果的であるという研究がある。ビオチンを参照のこと。
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| 国試過去問 | 「105D034」 |
| リンク元 | 「難病リスト」「関節リウマチ」「C型肝炎」「自己免疫性肝炎」「遠位尿細管性アシドーシス」 |
※国試ナビ4※ [105D033]←[国試_105]→[105D035]
| 病態 | レイノー現象 | 抗核抗体 | リウマトイド因子 | 抗好中球細胞質抗体 | 皮疹 | 皮下結節 | 関節炎 | 筋炎 | 漿膜炎 | 自己抗体 |
| RF | ||||||||||
| 病理 | 壊死性血管炎 | 糸球体腎炎 | 間質性肺炎 | 心炎 | 唾液腺炎 | オニオンスキン病変 | ワイヤーループ病変 | ヘマトキシリン体 | LE細胞 | |
| 7項目中、4項目以上を満たすとき、関節リウマチと診断される | 備考 | |
| 1 | 1時間以上持続する朝のこわばりが、6週間以上あること | |
| 2 | 3領域以上の関節の腫れが、6週間以上あること | 領域は、PIP関節・MP関節・手・肘・膝・足・MTP関節の14領域に分けられる |
| 3 | 手関節またはMP関節またはPIP関節の腫れが、6週間以上あること | 少なくとも1ヵ所での軟部組織腫脹 |
| 4 | 対称性関節腫脹 | PIP、MCP、MTP関節は完全に対象である必要はない |
| 5 | リウマトイド結節 | 骨突起部、伸側表面/関節近傍の皮下結節 |
| 6 | リウマトイド因子が陽性 | 正常人コントロールで5%以下の陽性率を示す測定法を用いること |
| 7 | X線、関節リウマチに特有の骨びらんが見られる | 手・指を中心に見る、びらん以上の破壊も含む |
| 一般名 | 略号 | 販売名 | 作用点 | |
| アスナプレビル | asunaprevir | ASV | スンベプラ | HCV NS3/4Aプロテアーゼ阻害 |
| エルバスビル | elbasvir | EBR | エレルサ | HCV NS5A阻害 |
| グラゾプレビル | grazoprevir | GZR | グラジナ | HCV NS3/4Aプロテアーゼ阻害 |
| グレカプレビル・ピブレンタスビル | glecaprevir/pibrentasvir | GLE/PIB | マヴィレット配合 | HCV NS3/4Aプロテアーゼ阻害・HCV NS5A阻害 |
| ソホスブビル | sofosbuvir | SOF | ソバルディ | 核酸アナログ |
| ソホスブビル・ベルパタスビル | sofosbuvir/velpatasvir | SOF/VEL | エプクルーサ配合 | 核酸アナログ |
| ダクラタスビル | daclatasvir | DCV | ダクルインザ | HCV NS5A複製複合体阻害 |
| リバビリン | ribavirin | RBV | レベトール、コペガス | 核酸アナログ |
| レジパスビル・ソホスブビル | sofosbuvir/ledipasvir | SOF/LDV | ハーボニー配合 | HCV NS5A阻害・核酸アナログ |
| C型肝炎ウイルスの遺伝子型 | DAA治療歴のない慢性肝炎 | ||
| 一般名 | 備考 | ||
| 1型 | SOF/LDV | sofosbuvir/ledipasvir | 腎障害では禁 |
| EBR+GZR | elbasvir+grazoprevir | ||
| GLE/PIB | glecaprevir/pibrentasvir | ||
| 2型 | SOF+RBV | sofosbuvir+ribavirin | 腎障害では禁 |
| GLE/PIB | glecaprevir/pibrentasvir | ||
| SOF/LDV | sofosbuvir/ledipasvir | 腎障害では禁 | |
| C型肝炎ウイルスの遺伝子型 | DAA治療歴のない代償性肝硬変 | ||
| 一般名 | 備考 | ||
| 1型 | SOF/LDV | sofosbuvir/ledipasvir | 腎障害では禁 |
| EBR+GZR | elbasvir+grazoprevir | ||
| GLE/PIB | glecaprevir/pibrentasvir | ||
| 2型 | SOF+RBV | sofosbuvir+ribavirin | 腎障害では禁 |
| GLE/PIB | glecaprevir/pibrentasvir | ||
| SOF/LDV | sofosbuvir/ledipasvir | 腎障害では禁 | |
| B型肝炎 | C型肝炎 | ソース | |
| 感染の特徴 | 慢性の肝細胞障害、 integrationによる変異誘発? |
慢性の肝細胞障害 | 根拠なし |
| 劇症化 | 0.1-1% | 0.1% | HIM |
| 慢性化率 | 1-10% | 85% | HIM |
| キャリア化 | 稀。通常、母子感染でおこる | 医学辞書 | |
| 肝細胞癌患者中 | 約20% | 約70% | QB.B-281 |
| 肝細胞癌患者年齢 | 若年発症 | QB.B-281 | |
| 肝細胞癌発症形式 | 突発あり | 緩徐進展 | QB.B-281 |
| 遺伝子型 | B型肝炎ウイルス#遺伝子型 | ||
| A型、C型 | 1b型、2a型,、2b型 | ||
| 日本ではC型多く、重症化しやすいが、慢性化しにくい。しかし、インターフェロン奏効しにくく、肝細胞癌発症しやすい。 | 日本では1b型多い。インターフェロン奏効しづらい(15%)。平均は2型は奏効しやすい(80%以上でウイルス排除) | ||
| 治療 | インターフェロン ラミブジン アデフォビル エンテカビル テルビブジン |
ペグインターフェロン+リバビリン |
| AIH | 自己抗体 | HCV感染 | |||
| 抗核抗体 | 抗平滑筋抗体 | 抗LKM-1抗体 | 抗SLA抗体 | ||
| ANA | ASMA | ||||
| I型 | + | + | - | - | - |
| IIa型 | - | - | + | - | - |
| IIb型 | - | - | + | - | + |
| III型 | - | - | - | + | - |
| IV型 | - | + | - | - | - |
| 1. 血中自己抗体(特に抗核抗体、抗平滑筋抗体など)が陽性。 |
| 2. 血清γグロブリン値またはIgGの上昇 (2g/dl以上)。 |
| 3. 持続性または反復性の血清トランスアミナーゼ値の異常。 |
| 4. 肝炎ウィルスマーカーは原則として陰性。 |
| 5. 組織学的には肝細胞壊死所見およびpiecemeal necrosisに伴う慢性肝炎あるいは肝硬変であり、しばしば著明な形質細胞浸潤を認める。時に急性肝炎像を呈する。 |
| 註 * 本邦ではHLA-DR4陽性症例が多い ** 本邦ではC型肝炎ウィルス血症を伴う自己免疫性肝炎がある。 *** C型肝炎ウィルス感染が明らかな症例では、インターフェロン治療が奏功する例もある。 |
ja
尿細管性アシドーシスI型 : 30 件 尿細管性アシドーシス1型 : 63 件 I型尿細管性アシドーシス : 42 件 1型尿細管性アシドーシス : 27 件 1型腎尿細管性アシドーシス : 1 件 I型腎尿細管性アシドーシス : 7 件 腎尿細管性アシドーシス1型 : 10 件 腎尿細管性アシドーシスI型 : 5 件 type 1 renal tubular acidosis : 11 件 type I renal tubular acidosis : 15 件 renal tubular acidosis type 1 : 7 件 renal tubular acidosis type I : 28 件
en
type 1 renal tubular acidosis : 約 34,400 件 type I renal tubular acidosis : 約 12,200 件 renal tubular acidosis type 1 : 約 25,100 件 renal tubular acidosis type I : 約 41,700 件 type 1 RTA : 約 59,800 件 type I RTA : 約 4,600 件 RTA type 1 : 約 27,000 件 RTA type I : 約 30,300 件
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