血小板減少症
UpToDate Contents
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Japanese Journal
- 特発性血小板減少性紫斑病の重症度とサイトカイン多型
- 森山 紀彦,牛江 千明,高荷 智紀,斉藤 貴之,村上 博和
- The Kitakanto medical journal 61(3), 466-466, 2011-08-01
- NAID 120003338761
- PS-065-1 成人生体肝移植後の血小板減少とADAMTS13の関係 : グラフト肝微小循環障害と予後を反映(PS-065 ポスターセッション(65)肝臓:移植-2,第111回日本外科学会定期学術集会)
- 信岡 祐,水野 修吾,和田 秀夫,大澤 一郎,岸和田 昌之,濱田 賢司,臼井 正信,櫻井 洋至,田端 正己,伊佐地 秀司
- 日本外科学会雑誌 112(臨時増刊号_1・2), 616, 2011-05-25
- NAID 110008684760
- 骨髄異形成症候群による貧血・血小板減少に十全大補湯加膠飴が奏効した1例
- 貝沼 茂三郎,迎 はる,古庄 憲浩,海野 麻美,白土 基明,村田 昌之,林 純
- 日本東洋醫學雜誌 = Japanese journal of oriental medicine 62(3), 363-368, 2011-05-20
- 症例は76歳女性。骨髄異形成症候群の1病型である不応性貧血(refractory anemia:RA)と診断されビタミンK2製剤の投与を受けていたが,汎血球減少が進行するため当科を受診。初診時,白血球数2150/μL,ヘモグロビン値9.6g/dL,血小板数2.3万/μLであった。気血両虚を目標として十全大補湯を投与し,四物湯の各成分を3gから5gまで増量,さらに黄耆建中湯合四物湯に転方したが貧血は …
- NAID 10029129626
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- 血小板の凝集 血小板の放出反応 血餅の収縮. 血小板数, ◎血小板数は:14~44万/ μL以下が正常域である。 「血小板減少症は血小板産生不全や、脾臓による血小板の 捕捉、血小板の破壊や利用の増加、血小板の希釈による。」 トロンボポエチンにより調節 ...
- 血小板減少性 紫斑病, 血小板減少であざ 血液中にある血小板の数が異常に少なくなっ て出血しやすくなる病気です。皮下出血が起き、アザ(紫斑)が出来ます。 ●なぜ紫斑が 出来るのですか? 血管に傷が付くと、血小板が集まって出血を止めてくれます。
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[★]
- 次の文を読み、16~18の問いに答えよ。
- 28歳の男性。全身倦怠態と歯肉出血とのため来院した。
- 現病歴 : 2週前から全身倦怠感を自覚していたが、3日前から起床時に歯肉に血がにじんでいるのに気付いた。
- 既往歴 : 特記すべきことはない。
- 現症 : 意識は清明。体温37.2℃。脈拍98/分、整。血圧106/62mmHg。前胸部と下腿とに点状出血を認める。眼瞼結膜は蒼白。リンパ節腫脹はない。第3肋間胸骨左縁に2/6度の収縮期雑音を認める。肺野にラ音を聴取しない。腹部は平坦で、肝・脾を触知しない。神経学的に異常を認めない。
- 検査所見 : 尿所見:蛋白1+、糖(-)、潜血2+。便潜血反応陰性。
- 血液所見 : 赤血球205万、Hb6.6 g/dl、Ht20%、網赤血球10‰、白血球2,500(桿状核好中球1%、分葉核好中球26%、好酸球2%、好塩基球1%、単球9%、リンパ球61%)、血小板2.1万、出血時間12分(基準7以下)、プロトロンビン時間98%(基準80~120)、APTT31秒(基準対照32.2)。
- 血清生化学所見:総蛋白7.0g/dl、アルブミン4.5g/dl、ハプトグロピン45mg/dl基準19~170)、尿素窒素18mg/dl、クレアチニン1。1mg/dl、尿酸4.6 mg/dl、総コレステロール135mg/dl、総ビリルビン0.8mg/dl、AST35単位、ALT30単位、LDH 350 単位(基準176~353)、Na140mEq/l、K4.0mEq/l、Cl 100 mEq/l、CRP0.8mg/dl。
- a. 血小板減少
- b. 血管壁の異常
- c. 内因系凝固障害
- d. 外因系凝固障害
- e. 血小板機能異常
[正答]
※国試ナビ4※ [099I016]←[国試_099]→[099I018]
[★]
- 78歳の男性。腹部の激痛を主訴に救急車で午後7時に搬入された。2日前に2回嘔吐し食思不振となった。その後下痢があり、本日午後4時ころ突然腹痛が出現した。いったんは寛解したが、30分位で再び痛みを覚え次第に増強、激痛が続いている。意識は清明。身長168cm、体重62kg。体温37.3℃。脈拍124/分、整。血圧88/52mmHg。眼瞼結膜に貧血はなく、眼球結膜に黄疸を認めない。腹部は平坦、軟で、臍周囲に圧痛があるが、筋性防御はない。腸雑音は聴取されず、腸管壊死を疑った。考えられる検査所見はどれか。
- a. (1)(2)(3)
- b. (1)(2)(5)
- c. (1)(4)(5)
- d. (2)(3)(4)
- e. (3)(4)(5)
[正答]
※国試ナビ4※ [097D029]←[国試_097]→[097D031]
[★]
- 61歳の女性。全身倦怠感を主訴に来院した。生来健康であったが、3日前から身の置き所のないだるさが出現した。意識は清明。身長153cm、体重51kg。体温36.8℃。呼吸数18/分。脈拍84/分、整。血圧138/82mmHg。身体所見には異常を認めなかった。採血をして帰宅させた。3時間後に検査結果が判明した。血液所見:Hb9.6g/dl、白血球10,200、血小板9.6万。血清生化学所見:随時血糖153mg/dl、総蛋白5.5g/dl、アルブミン2.7g/dl、Na 138mEq/l、K7.1mEq/l、Cl 98mEq/l。この患者の自宅に電話をして緊急に再受診を勧めた。
- 根拠として正しいのはどれか。
[正答]
※国試ナビ4※ [101D010]←[国試_101]→[101D012]
[★]
- 25歳の男性。突然の左下肢全体の腫脹と疼痛とを主訴に来院した。昨夜、飲酒後に就寝したところ、明け方に痛みのため覚醒し、次第に左下肢が腫大してきた。体温36.5℃。下肢に明らかな感染巣を認めない。左下肢は腫脹し、一部暗赤色の発赤を認める。
- 最も考えられる病態はどれか。
[正答]
※国試ナビ4※ [101A022]←[国試_101]→[101A024]
[★]
- a. (1)(2)(3)
- b. (1)(2)(5)
- c. (1)(4)(5)
- d. (2)(3)(4)
- e. (3)(4)(5)
[正答]
※国試ナビ4※ [099E039]←[国試_099]→[099E041]
[★]
[正答]
※国試ナビ4※ [113A003]←[国試_113]→[113A005]
[★]
- a. (1)(2)
- b. (1)(5)
- c. (2)(3)
- d. (3)(4)
- e. (4)(5)
[正答]
※国試ナビ4※ [098G076]←[国試_098]→[098G078]
[★]
[正答]
※国試ナビ4※ [104I014]←[国試_104]→[104I016]
[★]
- 再生不良性貧血について正しいのはどれか。2つ選べ。
[正答]
※国試ナビ4※ [111I034]←[国試_111]→[111I036]
[★]
[正答]
※国試ナビ4※ [095B068]←[国試_095]→[095B070]
[★]
[★]
[★]
- 英
- idiopathic thrombocytopenic purpura, ITP
- 同
- ヴェルルホフ紫斑病 Werlhof purpura、(immune thrombocytopenic purpura← これは上位の疾患概念?)
- 関
- 血小板減少
概念
- 血小板に対する自己抗体によって血小板数が減少し、出血傾向をきたす自己免疫疾患
- 他の自己免疫性疾患による血小板減少は除外(除外診断)。
- 他の自己免疫性疾患との合併も多く、自己免疫性溶血性貧血・SLE・橋本病などが合併しうる。
疫学
- 小児に多い。1-3週前にウイルス感染症に罹患した後に発症。6ヶ月以内に治癒。
- 成人(10歳以上。20-40歳)女性に多い。緩慢に発症。軽快と増悪を繰り返す。
病因
- 血小板に対する自己抗体の出現による。
- 凝集に関与する糖蛋白GpIIb\GpIIIaに対する自己抗体が出現することで、自己の血小板に対する免疫反応が惹起され、血小板の破壊亢進が起こる。さらに原因は不明ではあるが粘着に関与する糖蛋白GpIb/GpIXに対する自己抗体も出現してくる。
症候
- 出血症状:皮膚の紫斑(点状出血・斑状出血)・鼻出血・歯肉出血・性器出血(月経多過)
- 関節内出血や深部出血は稀。
身体所見
- 急性特発性血小板減少性紫斑病:軽度の発熱、脾臓の軽度腫大?(10%の子供の患者にみられるが、正常な群でも同程度みられる。また、脾摘を受けた患者では脾臓の重さは正常であった。(WCH.1537) → つまり脾腫は一般的な症状とは言えない)
検査
血液
- 血小板数 10万 /μl 以下。赤血球数・白血球数は正常
骨髄検査
- 正形成。巨核球数は正常or増加
- 血小板付着を欠く巨核球が多い。
- [show details]
巨核球が若干多いかもしれないがよく分からない
免疫血清学的検査
- 血小板結合性IgG(PAIgG):高値 ←特異度低(SLE、肝硬変などでも↑)
- GPIIb・GPIIIa・GPIb・GPIXに対する自己抗体:特異度は高いが、感度が低い。民間病院レベルでは施行できない。
診断
成人の慢性ITPの診断基準
- 厚生労働省特定疾患特発性造血障害研究班(2004試案)
- 1.血小板減少(10万/ul以下)
- 2.末梢血塗沫標本は正常
- 3.以下の検査のうち3項目以上を満たすこと
- (1)貧血がない
- (2)白血球減少がない
- (3)末梢血液中の抗GPIIb/GPIIIa抗体産生B細胞の増加
- (4)血小板関連抗GPIIb/GPIIIa抗体の増加
- (5)網状血小板比率の増加
- (6)血漿トロンボポエチン軽度上昇にとどまる(<300pg/ml)
- 4.他の免疫性血小板減少を除外できる(SLE, リンパ増殖性疾患, HIV感染症, 肝硬変, 薬剤性)。
鑑別診断
治療
modality
- ステロイド
- 免疫グロブリン
- ヘリコバクター・ピロリの除菌:日本ではHP感染症との関連が統計的に明らかとなっており、ステロイドに先んじてHP除菌が試みられる。
- 脾摘:ステロイドが奏効しない場合にはやむなく脾臓摘出が検討される。小児の場合は急性例であることが多く、かつ免疫機構の一部として重要な臓器であるため、発症6ヶ月以内では脾摘は見合わせる。
- 血小板輸血は、輸血後破壊されてしまうために、緊急時以外は適応ではない。
治療の選択
- 出典不明
- 血小板数3万/ul以上:経過観察
- 血小板数1万-3万/ul以上 or 重篤な粘膜出血:経口ステロイド
- 血小板数1万以下-3万/ul以上:免疫グロブリン
参考
- 1. 妊娠により重症化した難治性特発性血小板減少性紫斑病に対して摘脾が有効であった1例
- http://www.med.osaka-cu.ac.jp/labmed/ITP.pdf
- 2. 難病情報センター | 特発性血小板減少性紫斑病(公費対象)
- http://www.nanbyou.or.jp/entry/303
uptodate
- 1. [charged] 成人における免疫性(特発性)血小板減少性紫斑病の臨床症状および診断 - uptodate [1]
- 2. [charged] 成人における免疫性(特発性)血小板減少性紫斑病の治療および診断 - uptodate [2]
- 3. [charged] 成人における慢性難治性免疫性(特発性)血小板減少性紫斑病 - uptodate [3]
- 4. [charged] 小児における免疫性(特発性)血小板減少性紫斑病の臨床症状および診断 - uptodate [4]
- 5. [charged] 小児における免疫性(特発性)血小板減少性紫斑病の治療および予後 - uptodate [5]
国試
[★]
- 英
- antiphospholipid syndrome, antiphospholipid antibody syndrome, anti-phospholipid syndrome, anti-phospholipid antibody syndrome, APS
- 同
- 抗リン脂質症候群
- 関
- [[]]
概念
分類
- 全身性エリテマトーデスに合併(SLEの20-40%に合併)
- 劇症型(catastrophic APS):血小板減少症・重症、3部位以上の多臓器不全
病因
疫学
症状
- 胎盤内の血栓形成→胎盤機能不全。妊娠5-6か月に多い。明らかな基礎疾患のない習慣流産患者のうちの20%を占める。3回続けて流産した場合は疑われる。
- 1. 静脈血栓症:深部静脈血栓症(Budd-Chiari症候群、下肢、腎、網膜など)、肺塞栓症、腸間膜静脈血栓症
- 2. 動脈血栓症:脳血管障害(一過性脳虚血発作、脳梗塞)、末梢動脈閉塞、腸間膜動脈血栓症、心筋梗塞、網膜動脈血栓症
- 3. 習慣性流産:子宮内胎児死亡
- 4. 血小板減少症(出血傾向は来さないことが多い)
- 5. その他:網状皮斑(livedo),皮膚潰瘍、溶血性貧血、偏頭痛、舞踏病、てんかん、肺高血圧症など
REU.188
- SLE様症状(蝶形紅斑、DLE、光線過敏症など)もありうる
診断
診断基準 REU.190
- 臨床症状1椎上、検査基準1つ以上を満たしたとき、抗リン脂質抗体症候群と診断
- 1. 血栓症:動脈、静脈、小血管
- 2. 妊娠合併症
- a. 妊娠10週以降の胎児死亡
- b. 重症子癇前症、子癇、あるいは重症胎盤機能不全による34週以前の早産
- c. 3回以上続けての妊娠10週以前の自然流産
検査
- → 梅毒血清反応(STS):偽陽性
- 抗β2-GFI/カルジオリピン複合体抗体
- → リン脂質依存性の血液凝固反応の阻害(内因系) → APTT:延長。PT:正常
治療
- 動脈血栓症の再発予防・・・アスピリン少量内服が第一選択
- 静脈血栓症の再発予防・・・ワルファリン
予後
予防
[★]
- 英
- interferon interferons IFN
- 商
- オーアイエフ、IFNβモチダ、アドバフェロン、アボネックス、イムノマックス-γ、イントロンA、スミフェロン、フエロン、ベタフェロン、ペガシス、ペグイントロン
概念
- サイトカインの一種で抗ウイルス作用、免疫修飾作用、抗増殖活性を有する。(GOO.1261)
種類
- ウイルスに感染して誘導され、強い抗ウイルス作用を有する
- 非ウイルス誘導性
表(SMB.426)
各インターフェロンについて
- GOO.1261
- ウイルス感染に対する非特異的な初期防御に関わる
- 意義:ウイルス感染に対する非特異的な初期防御に関わる
- 産生細胞:ほとんど全ての細胞
- 産生のトリガー:二本鎖RNA、ある種のサイトカイン(IL-1, IL-2, TNF)
- 作用:抗ウイルス作用、抗増殖作用:(1) リンパ球、NK細胞、およびマクロファージの細胞障害作用の亢進、(2) MHC class Iの発現の亢進作用 ← 抗ウイルス活性
- 意義:マクロファージの活性化
- 産生細胞:T細胞、NK細胞、マクロファージのみ!
- 産生のトリガー:抗原刺激、mitogen、特定のサイトカイン
- 作用:抗ウイルス作用は弱い。強力な免疫調整作用:(1) マクロファージの強力な活性化、(2) MHC class IIの発現の亢進、(3) 局所炎症反応の仲介(madiation)
インターフェロンの抗ウイルス作用
- インターフェロンをシグナルとして受け取った細胞は以下の物質を産生して抗ウイルス作用を発揮する。
適応
副作用
[★]
- 英
- Wiskott-Aldrich syndrome, WAS
- 同
- ウィスコット・オールドリッチ症候群, ウィスコット・アルドリック症候群, ウィスコット・アルドリッヒ症候群, Wiskott-Aldrich症候群
- アルドリッチ症候群 オールドリッチ症候群、オールドリッチ症候群、オルドリック症候群、Aldrich症候群、Aldrich syndrome
- 関
- 血小板減少、免疫不全症候群、原発性免疫不全症候群
概念
- 血小板減少と湿疹を伴う免疫不全症
- B細胞-活性化↓
- 男児のみ
- 免疫不全症、血小板減少、湿疹
遺伝
病因
- Xp11.22:WASP遺伝子 (WCH.49によれば、Xp 11-23)の異常による。
病態
- 細胞骨格となるアクチンの再構築に関与している。この機能が損なわれることで免疫シナプスの形成に打撃を与える。
症状
- 1) recurrent infefction 免疫不全 細胞性免疫、IgE高値
- 2) thrombocytepenia 出血性素因 血小板減少による、血便。進行性。
- 3) dermatitis アトピー性皮膚炎 難治性湿疹
- 4) 自己免疫疾患:40-70%の患者で報告がある (参考1)
- 5) 悪性腫瘍:小児でも起こりうるが、思春期と若年男性に好発 (参考1)
免疫不全
- Triad of symptoms includes recurrent pyogenic Infections, thrombocytopenic Purpura, Eczema (WIPE)
- capsular polysaccharides of bacteriaに対するIgMの反応が起こせなくなる
- 緑膿菌、黄色ブドウ球菌、ヘルペスウイルス属、カンジダ属
皮膚症状=
-
合併症=
検査
- 参考1
- T細胞数の減少と機能低下。Treg細胞の機能低下 B細胞も伴うらしい。
- 免疫グロブリン:(減少~正常)IgG, IgM, (増加) IgA, IgE
- 特定のワクチン抗原に対する反応の欠如
- NK細胞数は正常~増加、細胞殺傷能力低下
- 食細胞(好中球など)の遊走能低下。
- リンパ球数:幼小児時は正常、成長につれて減少。
治療
予後
参考
- 1. [charged] Wiskott-Aldrich syndrome - uptodate [6]
国試
[★]
- 英
- thrombotic thrombocytopenic purpura, TTP
- 同
- モシュコビッツ症候群 モシュコウィッツ病 Moschkowitz's syndrome Moschcowitz disease
- 関
- 溶血性尿毒症症候群 hemolytic uremic syndrome HUS、血小板減少、難病
- 同
- TTP
- ICU.594やuptodate([7] [8])も参考になった
病型
- 特発性:VWF-CP に対する自己抗体産生
- 二次性:自己免疫疾患、薬物(チクロピジン)、妊娠などによる自己抗体の出現
病因
- 1. 先天的な酵素活性の低下
- 2. vWF切断酵素に対する自己抗体
病態
- IMD.985 YN.G-83
- vWF切断酵素(ADAMTS13)活性の低下 → unusually large vWFマルチマーが分解されない → 血小板凝固促進
- 1. 血小板消費 → 出血傾向
- 2. 微小血管血小板血栓
- 2-1. 循環障害 → 腎臓(腎不全)、脳の障害(精神症状)
- 2-2. 狭窄血管の中への赤血球循環 → 破砕赤血球(MAHA) → 溶血性貧血
TTPの5徴候
- let's memorize: The Fr.(=The franch)
(⇔溶血性尿毒症症候群 HUS は血小板減少、細血管障害性溶血性貧血、腎障害。精神症状と発熱は特徴的ではない)
鑑別診断
治療
- 奏功するはっきりとしたメカニズムは不明だが、異常なvWF重合体、血小板活性化因子 PAF、あるいは免疫複合体除去、ULvWF重合体やプロスタサイクリンの置換(血漿交換で血漿内に入れる)によるものと考えられている(WCH.1559)
- 血漿輸注療法 → 先天性のTTPの場合
- 抗血小板薬
- 副腎皮質ステロイド
- 血小板輸血は原則禁忌:血小板輸血の間に腎機能や神経学的状態(neurologic status)が著明に悪化するため(WCH.1559)
USMLE
予後
- 寛解後した患者の1/3が初期再発(完全寛解後1ヶ月間)、あるいは後期再発(late relapse)(最初のエピソードから10年以内)する。
参考
- http://www.nanbyou.or.jp/sikkan/026_i.htm
[★]
- ICD-10
- D69.5
- 関
- 血小板減少症
続発性血小板減少症
[★]
- 英
- thrombocytopenic purpura, thrombocytopenia purpura, TTP
- 関
- 紫斑病
[★]
- 英
- drug-induced immune thrombocytopenia
[★]
ヘパリン起因性血小板減少症
[★]
特発性血小板減少性紫斑病
[★]
- 英
- platelet (Z), blood platelet (Z), PLT
- 同
- 栓球 thrombocyte
- 関
- 血小板血栓。血小板数 platelet count PLC
- GOO. 1468(血小板凝集 platelet aggregation)
- 半減期:1週間(異常値の出るメカニズム第2版)。4日 (SP.505)。
- 寿命:10日
- 体積:5-10 fl
- 直径:2-5μm。
- 無核。
基準値
- 15万 - 40万 /μl (2007前期解剖学授業プリント, SP.505)
- 15万 - 35万 /μl (2007前期生理学授業プリント, PT.233)
新生児
- 出典不明
産生組織
- トロンボポエチンにより巨核球の細胞質がちぎれて血流に放出される (SP.505)
貯蔵組織
組織学
- P-セレクチンを膜上に持つ
- フィブリノーゲン、フィブロネクチン、第V因子、第VIII因子、platelet factor 4、PDGF、TGF-α (BPT.89)
- ADP、ATP、Ca2+、ヒスタミン、セロトニン、エピネフリン (BPT.89)
機能 (SAN.236-237)
1.一次止血
- TXA2,セロトニンは血管収縮作用
- ADP, TXA2,セロトニンは血小板凝集
- 血小板のGpIIb/GpIIIa複合体がフィブリノゲンと結合し編み目を形成
2.血液凝固の促進
3.毛細血管機能の維持
- 毛細血管内皮細胞に融合し血管内皮を補強している → 血小板減少により点状出血を来すことになる。
膜タンパク
血小板減少による症状
- 5-10万 :症状なし-やや止血しにくい程度
- 2-3万 :下肢に点状出血 (→皮下出血)
- 1万以下 :粘膜出血→臓器出血の危険あり
検査
- 抗凝固剤としてEDTAを用いた場合、EDTA依存性偽血小板減少をきたすことがある。
臨床関連
数の異常
機能の異常
[★]
- 関
- 胚盤、盤状体
[★]
- 英
- oligo
- 関
- オリゴ