- 英
- restrictive cardiomyopathy, RCM
- 同
- 拘束性心筋症
- 関
- 心筋症、難病
定義
- (1)硬い左心室、(2)左室拡大や肥大の欠如、(3)正常または正常に近い左室収縮機能、(4)原因不明を満たす疾患
- 難病
病因
-
疫学
- 拡張型心筋症:14.0/10万人対
- 肥大型心筋症:17.3/10万人対
- 拘束型心筋症:0.2人/10万人対
病態
- 左心室拡張障害によるうっ血性心不全
- 左室内腔の拡大(×DCM)や壁肥厚はない(×HCM)。
- 収縮能は正常。
- 左房径は増大 ← 左心房は拡張(LAもrigitになる気がするけど、それでもやっぱり心房の方がコンプライアンスが高いから?そもそも、心室に血液を送り込めないから拡張せざるを得ないのだろう?)
身体所見
症状
検査
- 左室圧におけるa波が増大し、LVEDPが上昇。
- 左室圧波形:dip and plateau (square root sign)
診断
治療
鑑別疾患
収縮性心膜炎との鑑別
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収縮性心膜炎
|
拘束型心筋症
|
contrictive endocarditis
|
restricted cardiomyopathy
|
心カテーテル検査
|
両親室の拡張末期圧同じ
|
左室拡張末期圧 - 右室拡張末期圧 > 5mmHg
|
右室拡張末期圧 > 右室収縮末期圧/3
|
右室収縮期圧 > 50mmHg
|
右室経静脈的心内膜心筋生検
|
|
線維化や浸潤(アミロイド、鉄、転移性腫瘍などの浸潤)がみられる。
|
CT
|
肥厚した心内膜が観察される。石灰化があれば白く見える
|
|
MRI
|
肥厚した心内膜が観察される
|
|
- LVとRVの壁厚を考慮すると、ある病因によるコンプライアンスの低下がLVでより顕著になると考えればよい?なんでだろう?
参考
- http://www.nanbyou.or.jp/upload_files/036_s.pdf
- http://www.nanbyou.or.jp/entry/259
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出典(authority):フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』「2014/03/28 13:16:13」(JST)
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拘束型心筋症 |
分類及び外部参照情報 |
心アミロイドーシスの光顯像。本症の原因の一つである。
|
ICD-10 |
I42.5 |
ICD-9 |
425.4 |
DiseasesDB |
11390 |
MedlinePlus |
000189 |
eMedicine |
med/291 |
MeSH |
D002313 |
プロジェクト:病気/Portal:医学と医療 |
テンプレートを表示 |
拘束型心筋症(こうそくがたしんきんしょう、英語: Restrictive cardiomyopathy, RCM)は、心筋症のひとつ。心室において、拘束性の拡張障害と拡張期容量の減少を認めるが、心室壁の厚さと収縮能は保たれている[1]。
1998年の調査では、日本全国で300例の報告があるのみであり、頻度が低く稀な疾患である[1]。日本では、厚生労働省が実施する難治性疾患克服研究事業において特定疾患として指定されている。長い経過を示し、長年にわたって重症心不全が続く例が多い[1]。
本症の病態の本態は、左心室のコンプライアンス低下による左心室の拡張期圧が上昇と、これによる左心房・右心系圧の上昇にある。肉眼所見としては、上述の通り心室の肥大や拡大は認められないか弱いが、容量負荷により、心房は拡大を認める。光顯所見としては、特異的な病理所見はないが、上記のような病態を反映して、心内膜の肥厚、結合組織の増殖、心筋細胞の肥大・錯綜配列などが認められる[1]。
臨床所見としては心不全、動悸、胸痛、塞栓などが認められる。これらの臨床所見を認める症例において、心臓超音波検査上で
- 左心室壁の肥厚を認めない
- 心膜の肥厚を認めない
- (重症の)弁膜症を認めない
- 顕著な心房の拡大を認める
の4点を確認することが診断上重要である。RCMは稀な疾患である上に、臨床所見上、他の心筋症や心膜炎と類似する点も多いことから、心内膜心筋生検で組織像を確認することも、鑑別診断上重要である[1]。
現在のところ、本症に対する根治療法は存在せず、利尿薬を中心として、塞栓症状がある場合は抗血小板・抗凝固療法を併用する対症療法が基本となる。近年では、心筋のコンプライアンス低下と細胞内カルシウム濃度低下の関連を仮定して、カルシウム拮抗剤の使用を提唱する仮説もあるが、十分に受け入れられているとは言い難いのが現状である[1]。
参考文献[編集]
- ^ a b c d e f 松森 昭 「1. 心筋症」『新臨床内科学 第9版』 医学書院、2009年。ISBN 978-4-260-00305-6。
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治療 |
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内科的治療
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循環作動薬
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抗不整脈薬
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Ia群: プロカインアミド, キニジン
Ib群: リドカイン, フェニトイン
Ic群: フレカイニド(en), プロパフェノン(en)
II群: 交感神経β受容体遮断薬(プロプラノロールなど)
III群: アミオダロン, ソタロール(en)
IV群: カルシウム拮抗剤(ベラパミル, ジルチアゼムなど)
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心不全治療薬(en)
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利尿薬 | 血管拡張薬 | 強心配糖体 | 強心剤 | PDEⅢ阻害薬
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狭心症治療薬
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交感神経β受容体遮断薬 | 硝酸薬
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高血圧治療薬
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利尿薬 | 交感神経β受容体遮断薬 | レニン-アンジオテンシン系 (ACE阻害薬、アンジオテンシンII受容体拮抗薬、レニン阻害薬(en)) | カルシウム拮抗剤 | アドレナリン作動薬 | 脂質降下薬
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経皮的冠動脈形成術
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循環器系の正常構造・生理 |
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UpToDate Contents
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- 1. 特発性拘束性心筋症 idiopathic restrictive cardiomyopathy
- 2. 収縮性心膜炎と拘束性心筋症の区別 differentiating constrictive pericarditis and restrictive cardiomyopathy
- 3. 心筋症の定義および分類 definition and classification of the cardiomyopathies
- 4. 乳幼児および小児における心不全の病因および診断 etiology and diagnosis of heart failure in infants and children
- 5. 心筋症の心エコーによる認識 echocardiographic recognition of cardiomyopathies
Japanese Journal
- 特発性心筋症 (第38回内科学の展望(平成22年度) 難治性内科疾患の克服に向けて)
- 津田 悦子,小野 安生,塚野 真也,矢崎 諭,北野 正尚,宮崎 文,黒嵜 健一,大内 秀雄,山田 修
- 日本小児科学会雑誌 113(5), 821-826, 2009-05-01
- NAID 10024843475
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- これまで拘束型心筋症に関する疫学的調査は少なく正確な頻度(有病率・罹患率)は不明 ですが、日本や欧米先進国では、この病気は 拡張型心筋症や肥大型心筋症よりもはるか に少ないと考えられます。原因不明の特発性拘束型心筋症はとくに稀で、原因が判明 ...
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[正答]
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[★]
- 英
- Kussmaul sign, Kussmaul's sign
- 同
- クスマウル Kussmaul
- 関
- 頚静脈怒張
- 吸気時に観察される頚静脈拡張。中心静脈圧、右心房圧の高度の上昇による ← 健康な状態では吸気時には心房に血液が流れ込んで頚静脈は虚脱するはずなのに
原因疾患
[★]
- 英
- restrictive
[★]
[★]
- 英
- cardiac muscle (K), heart muscle, myocard cardiac muscle, myocardium
- 関
- 心筋の活動電位、横紋筋、筋肉
- 筋小胞体が発達していない
心筋の酸素消費量 (SPC.226)
- (tension-time index)=左心室内圧曲線収縮期相の面積(mmHg/s)×心拍数
- (doble product)∝(tension-time index)
- 1. 骨格筋細胞と違い心筋細胞は介在板を有しており、介在板近傍に存在するギャップ結合によって活動電位が伝播する。
- 2. ギャップジャンクションを通じて活動電位が伝播すると、心筋細胞膜上の電位依存性Na+チャネルが開き、脱分極が筋細胞全体に広がる。
- 3. 脱分極はT細管(横行管)に伝わり、T細管に存在する電位依存性のタンパク質の構造を変化させ、筋小胞体上のCa2+放出チャネルを開く。
- 4. さらに少し遅れてCa2+/Na+チャネルが長時間開口し、細胞内に多量のCa2+/Na+を取り込む。
- 5. 心筋細胞のT細管は細胞外部に開口しており、Ca2+の取り込みが容易になっている。
- 6. このようにして、細胞外と筋小胞体中のCa2+が細胞質に拡散する。
- 7. ここで、筋収縮に関わるアクチンフィラメントにトロポミオシンとトロポニンが結合し、収縮開始を妨げているが、Ca2+がトロポニンに結合すると、トロポミオシンがアクチンフィラメント上で場所を変える。
- 8. この結果、トロポミオシンが覆い隠していたアクチンフィラメントのミオシン結合部位が露出する。
- 9. ミオシンはATPの加水分解のエネルギーを使って、アクチンフィラメントに結合できる構造をとり、アクチンに結合する。
- 10. ミオシンがアクチンフィラメントで首振り運動をすることで筋収縮が起こる。
Henry Gray (1825-1861). Anatomy of the Human Body. 1918.
[★]
- 英
- cardiomyopathy CM
- 関
心筋症比較
- HIM.1482
YN
|
C-132
|
C-134
|
C-136
|
HIM
|
1481
|
1484
|
1485
|
|
拡張型心筋症
|
肥大型心筋症
|
拘束型心筋症
|
DCM
|
HCM
|
RCM
|
胸部単純X線写真
|
中等度~重度心陰影拡大
|
中等度~重度心陰影拡大
|
軽度心陰影拡大
|
肺静脈拡張
|
|
|
心電図
|
ST領域、T波の異常
|
ST領域、T波の異常
|
低電位
|
|
左室肥大
|
伝導障害
|
|
異常Q波
|
|
心エコー
|
左心室拡張・機能不全
|
非対称性中隔肥大
|
左心室壁肥厚
|
|
収縮期僧帽弁前方運動
|
収縮能:正常~軽度減少
|
核医学検査
|
左心室拡張・機能不全
|
収縮能亢進
|
収縮能:正常~軽度減少
|
|
血液還流異常(201Tl/Tc-MIBI)
|
|
心カテーテル検査
|
左心室拡張・機能不全
|
収縮能亢進
|
収縮能:正常~軽度減少
|
左室・(右室)充満圧上昇
|
左室・右室充満圧上昇
|
左室・右室充満圧上昇
|
心拍出量減少
|
左室流出路狭窄
|
|
[★]
- 英
- restraint、commitment、confinement、immobilization、restrain、confine、imprison
- 関
- 限局、限定、固定化、制限、不動化、抑制、預託、関係づけ、傾・、献身、コミットメント、収監
[★]
- 英
- sis, pathy