出典(authority):フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』「2015/06/08 13:52:51」(JST)
閉塞性血栓性血管炎(へいそくせいけっせんせいけっかんえん、ラテン語Thromboangiitis Obliterans: TAO)は、末梢動脈に閉塞性の内膜炎を起こし、末梢部に潰瘍や壊疽を引き起こす病気。フェリックス・フォン・ヴィニヴァルターによって報告された。
一般に、発見者であるレオ・ビュルガーにちなんだ名前であるBuerger's diseaseとして、ビュルガー病(ドイツ語読み)或いはバージャー病(英語読み)で知られている。
日本においては、14番目の特定疾患治療研究対象疾患(難病)に定められており、国からの治療費等の補助が受けられる。
末梢動脈に血栓を生じ、それが結合組織に置き換えられて動脈が閉塞し血流の途絶を招き、結果的に末梢部の壊死を引き起こす。
東京医科歯科大学の研究調査により、病変部位より高率に歯周病菌スピロヘータ科トレポネーマ属 Treponema denticola が発見されていることが報告され、発症との因果関係が注目されている。
男性患者が9割であり、女性は少ない。20歳から50歳まで特に30代の喫煙者でストレスが過多な患者に多発。受動喫煙者を含めるとほぼ全員が喫煙に関与していると言う。日本には約1万人の罹患者がいるとされる。近年日本での患者は減少気味。
将来的に内膜炎が血管閉塞を引き起こし末梢を壊死させるのを防ぐ為に、血管の収縮を招くストレスに晒さない事が求められる。寒気を避け、温浴、マッサージ、運動等で血流を良くする事が求められる。また患部を清潔に保つ事も効果があるとされる。 喫煙は血管収縮を招く事から、絶対禁止が求められる。禁煙を遵守しない場合、足趾や下肢切断等に至る場合が多い。歯周病治療および口腔内ケアの徹底が望まれる。 医学的にもプロスタグランジンなど血小板凝縮抑制や血管拡張、血管バイパス形成等による血行再建手術、交感神経節切除などの対症療法が主流であるが、病変が末梢部にあるので血行再建手術は難しいとされる。現在自己造血幹細胞を用いた再生医療が試みられている。
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断を厳密に行う。
ASO | TAO | |
好発年齢と性差 | 中高年の男性 (50歳以上) |
若年男性 (20-40歳) |
全身性合併症 (基礎疾患) |
高血圧,糖尿病,脂質異常症 | なし |
好発部位 | 大動脈分枝部~大腿動脈 (下肢の中枢側) |
膝窩動脈以下 (下肢の末梢側) |
遊走性静脈炎 | なし | あり |
喫煙 | 危険因子の一つ | 増悪 |
血管造影 | 虫食い像、動脈壁硬化 | 先細り像、Corkscrew状側副路。多発性分節的閉塞(閉塞は途絶状) |
石灰化 | 多い | 少ない |
予後 | 不良 | 良好 |
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