- 英
- pseudohypoparathyroidism PHP
- 同
- 偽性上皮小体機能低下症、仮性副甲状腺機能低下症
- 関
- 副甲状腺機能低下症
概念
- 副甲状腺ホルモン(PTH)の欠乏が見られないにもかかわらず、症候的には副甲状腺機能低下症を呈する疾患。
- PTHに対する標的臓器(腎臓、骨)に反応が見られない(不応性を呈する)ことが原因である。
- 原発性・続発性の副甲状腺機能低下症と区別するために「偽性」を冠してオールブライト(Albright F)らが命名した(1942)と言われている。
検査所見
- 血液検査:PTH低値、低カルシウム血症、高リン血症
症状
副甲状腺機能低下症に共通した症状(YN.D51)
偽性副甲状腺機能低下症に特有の症状(YN.D51)
- 知能低下
- 低身長、肥満、円形顔貌
- 全身けいれん発作、四肢筋のひきつれ
検査
血液生化学
ホルモン
参考
- http://www.nurs.or.jp/~academy/igaku/s3/s32332.htm
- 2. Pseudohypoparathyroidism - pubmed health
- http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmedhealth/PMH0001403/
- http://www.hypoparathyroidism.org.uk/details05.asp?id=-1990863324
- http://www.endotext.org/parathyroid/parathy
UpToDate Contents
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Japanese Journal
- 副甲状腺機能低下症と偽性副甲状腺機能低下症 (特集 最近話題の遺伝子異常による内分泌および類縁疾患)
- 症例報告 乳児の多発性皮膚骨腫より診断に至った偽性副甲状腺機能低下症1a型の母子例
- 副甲状腺疾患 (特集 フローチャートでみる私の処方) -- (内分泌疾患の処方)
Related Links
- 概念・定義. 副甲状腺ホルモン(parathyroid hormone: PTH)分泌は保たれているにも かかわらず、標的臓器のPTHに対する先天的不応性により、低カルシウム血症や高リン 血症などの副甲状腺機能低下状態を呈する疾患の総称である。本症は、外因性のPTH ...
- 偽性副甲状腺機能低下症とは. 血液中カルシウム濃度の維持に欠かせない副甲状腺 ホルモンの分泌は保たれていますが、副甲状腺ホルモンが作用する臓器の反応性が 障害されているために、血中のカルシウム濃度の低下やリン濃度の上昇など、副甲状腺 ...
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★リンクテーブル★
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- 54歳の女性。持続する腰痛、胸郭変形および諸検査の異常のため来院した。2年前から腰痛があり、自宅近くの整形外科医院で非ステロイド性抗炎症薬を処方されていたが痛みは持続し、半年前から胸郭が変形し身長が12cm低くなった。最近、腰痛が増悪し、歯の痛みや全身のしびれ感も出現したために、血液検査とエックス線撮影が施行されたところ、骨折線を伴う著明な骨変形を含む多数の異常を指摘され紹介されて受診した。身長 138cm、体重 40kg。体温 36.5℃。脈拍 84/分、整。血圧 150/96mmHg。眼瞼結膜と眼球結膜とに異常を認めない。口腔内は湿潤しており、う歯を多数認める。表在リンパ節に腫大を認めない。胸郭は変形と陥凹が著明である。心音と呼吸音とに異常を認めない。腹部は平坦、軟で、肝・脾を触知しない。脳神経に異常を認めない。上肢の筋力は正常だが、体幹と下肢の筋力は痛みのために低下している。腱反射は下肢で減弱している。血液所見:赤血球 412万、Hb 13.5g/dL、白血球 5,800、血小板 22万。血液生化学所見:総蛋白 7.4g/dL、アルブミン 4.5g/dL、総ビリルビン 0.7mg/dL、AST 21U/L、ALT 15U/L、ALP 1,725U/L(基準 115~359)、γ-GTP 10U/L(基準 8~50)、尿素窒素 14mg/dL、クレアチニン 0.6mg/dL、Na 144mEq/L、K 4.7mEq/L、Cl 109mEq/L、Ca 8.7mg/dL、P 0.9mg/dL。CRP 0.1mg/dL。
- 考えられるのはどれか。
[正答]
※国試ナビ4※ [112A017]←[国試_112]→[112A019]
[★]
[正答]
※国試ナビ4※ [107D008]←[国試_107]→[107D010]
[★]
[正答]
※国試ナビ4※ [095B058]←[国試_095]→[095B060]
[★]
- 血液中の副甲状腺ホルモン(PTH)とカルシウムが同方向に変化(両方とも増加、または、両方とも減少)するのはどれか。
[正答]
※国試ナビ4※ [111B024]←[国試_111]→[111B026]
[★]
- a. (1)(2)(3)
- b. (1)(2)(5)
- c. (1)(4)(5)
- d. (2)(3)(4)
- e. (3)(4)(5)
[正答]
※国試ナビ4※ [096H055]←[国試_096]→[096H057]
[★]
- a. (1)(2)
- b. (1)(5)
- c. (2)(3)
- d. (3)(4)
- e. (4)(5)
[正答]
※国試ナビ4※ [099D070]←[国試_099]→[099D072]
[★]
[正答]
※国試ナビ4※ [102I021]←[国試_102]→[102I023]
[★]
[正答]
※国試ナビ4※ [097G065]←[国試_097]→[097G067]
[★]
[★]
- 英
- parathyroid hormone, PTH
- 同
- 上皮小体ホルモン, パラソルモン parathormone
- 関
- 上皮小体、カルシトニン
- 副甲状腺、甲状腺
- カルシウム
- 「血中カルシウムイオンの低下」により分泌され、「血中カルシウムイオン濃度を上げる」ホルモン
分類
性状
産生組織
標的組織
作用
2007年度後期生理学授業プリント
-
- リン酸の再吸収↓ ← ビタミンDはリン酸の再吸収↑
- HCO3-排出↑ → 原発性副甲状腺機能亢進症では代謝性アシドーシスを起こす
- 活性ビタミンD3産生↑ (副甲状腺に対してネガティブフィードバックをかける)
-
- カルシウム再吸収↑
- 活性ビタミンD3存在下で、腸管からのカルシウム取り込み↑
YN.D46
- 1. 遠位尿細管でのCa2+再吸収↑→血中Ca↑
- 2. 近位尿細管でのP再吸収↓→血中P↓
- 3. 近位尿細管でのHCO3-再吸収↓→排泄↑→高Cl性代謝性アシドーシス
- 4. 近位尿細管で1α水酸化酵素活性化→1,25-(OH)2-D産生↑→腸管でのCaとPの吸収↑
- 5. 骨芽細胞に作用は破骨細胞の形成・機能↑→Ca2+遊離→血中Ca2+, P, H+↑
骨の形成と吸収 YN.D46
分泌の調節 (2007年度後期生理学授業プリント)
- 血中カルシウムイオン濃度↓→PTH分泌↑
- 血中カルシウムイオン濃度↑→PTH分泌↓
分泌調節のポイント:カルシトニン ←Ca2+ + protein binding Ca 。 副甲状腺ホルモン ←Ca2+
分子機構
臨床関連
臨床関連
[★]
- 英
- Ellsworth-Howard test
- 同
- エルスワース-ハワード試験、Ellsworth-Howard試験
- 副甲状腺ホルモン負荷試験 parathyroid hormone infusion test PTH infusion test
概念
- PTH投与による偽性副甲状腺機能低下症検査
- PTHの静注により、投与前後の尿中リン排泄、cAMPの変動を調べる。 → 尿細管でのcAMPの産生を見ている?PTHの細胞シグナル伝達においてcAMPが関与しているのであろう。
- 副甲状腺機能低下が明らかとなった場合、特発性副甲状腺機能低下症か?偽性副甲状腺機能低下症か?もしそうなら、どの病型かを鑑別する検査
-Ellsworth-Howard試験
[★]
参考
[★]
- 英
- Albright's sign
- 関
- 偽性偽性副甲状腺機能低下症、偽性副甲状腺機能低下症
[★]
- 英
- pseudopseudohypoparathyroidism, pseudo-pseudohypoparathyroidism
- 同
- 偽性偽性上皮小体機能低下症
- 関
- マクキューン・オルブライト症候群
- 腹腔所湯煎からは機能を有しないproPTHが分泌されるが、現在の分析系ではProPTHとPTHを区別できない。見かけ上PTHが正常であるにもかかわらず副甲状腺機能低下症の病態を示すので、この病態では偽性副甲状腺機能低下症と区別できない。
[★]
- 英
- thyroid gland
- ラ
- glandula thyroidea
- 関
- 甲状腺ホルモン、副甲状腺(上皮小体)
- 喉頭
- 図:N.24(全面の筋),25(全面の筋),70(血管),71(血管)
解剖学
部位
性状
- 成人の正常重量15-25g、女性の方が少し重い。妊娠中や性周期で重量が変化する。分泌期初期(early secretary phase排卵後2-5日目)には50%も重量が増加する。
大きさ
- よくわかる甲状腺疾患のすべて 永井書店 (2004/01) ISBN 481591673X
- 単位はmm?
|
n
|
峡部
|
横断厚
|
横径
|
縦経(右)
|
縦経(左)
|
男性
|
34
|
1.8±0.6
|
18±3.0
|
48±4.8
|
49±3.7
|
49±3.8
|
女性
|
16
|
1.3±0.8
|
16±2.2
|
46±3.6
|
45±6.0
|
46±3.0
|
血管
動脈
静脈
神経
- 声帯を支配する神経が甲状腺の裏側を通過 N.71
画像
- (高エコー)筋肉>甲状腺>気道(低エコー) ← 要確認
組織学
- 成人甲状腺全体の0.1%を占める
- カルシトニン産生細胞、HEでは判別困難。
- 銀染色(Glimerius)、免疫組織化学(chromogranin A、synaprophysin, carcitoninなど)により明らかとなる。
- 電顕では、electron dense な顆粒を有する(神経内分泌顆粒)。
機能
発生
神経支配
- 上頚部交感神経節、中頚部交感神経節。交感神経神経線維は濾胞近傍に終末し、分泌に影響を及ぼす。
臨床関連
診察所見と疾患
非腫瘍性疾患
- a) 無形成 Agenesis
- b) 低形成 Hypoplasia
- c) 異所性甲状腺:異残物
- mynocyclineによるblack thyroid:消耗性色素リポフスチンと他の物質(lipid-drug complexによりlysosomeに色素が沈着する)。
- a) 濾胞腺腫 follicular adenoma
- a) 乳頭癌 papillary carcinoma 88%
- b) 濾胞癌 follicular carcinoma 4.2% 甲状腺濾胞癌 thyroid follicular carcinoma
- c) 低分化癌 poorly differentiated carcinoma
- d) 未分化癌 undifferentiated carcinoma 1.5%
- e) 髄様癌(C細胞癌) medullary carcinoma, C-cell carcinoma 1.4%
- f) 悪性リンパ腫 malignant lymphoma 3.5%
Henry Gray (1825-1861). Anatomy of the Human Body. 1918.
Henry Gray (1825-1861). Anatomy of the Human Body. 1918.
Henry Gray (1825-1861). Anatomy of the Human Body. 1918.
分類
[★]
- 英
- parathyroid gland (KH)
- ラ
- glandura parathyroidea
- 同
- 上皮小体
[show details]
機能
解剖
血管
動脈
臨床関連
[★]
- 関
- 関数、官能基、機能性、機能的、作動、手術、操作、官能性、機能上、運用、操縦
[★]
- 関
- 機能低下症、機能不全、低機能、活動性低下
[★]
- 英
- sis, pathy