- 英
- ossification of posterior longitudinal ligament, OPLL
- 関
- 頚椎後縦靭帯骨化症、後縦靭帯、難病
概念
- 椎体及び椎間板の後面にあり脊柱管の前壁をなす後縦靭帯が肥厚・骨化し、脊髄を緩徐に圧迫して脊髄症状を引き起こす疾患。
- 変性は頚椎に多いが胸腰椎のこともある。
- 1960年に月本により報告された。
- 難病であり、特定疾患治療研究事業の対象疾患である。
- びまん性特発性骨増殖症の部分症であることがある。
病因
疫学
- 東南アジアに多く、50歳以上の男性に多い。男性での発生頻度は4%、女性では2%。
- 頚椎部の発生は男子に、胸椎部の発生は女子に多い。
- 日本人3%、中国人0.2-1.8%、台湾人3%、アメリカ人0.12%、ドイツ人0.1%。 (SOR.447)
- 糖尿病の合併例が多い
- 患者の両親に26%、兄弟に28%と同一家族に多発
分類
骨化の型による分類
病態
- SOR.448
- 骨化占有率が50%を越えると60%の症例に脊髄症が発生
- 骨化占有率が60%を越えるとほぼ全症例に脊髄症が発生
症状
検査
[show details]
- 脊柱管の中の大部分を占める骨化像が認められる。単純X線側面像はわかりにくいが、脊柱の後方で濃度の高い部分がC3?-C5?に認められる。
治療
- SOR.449
- 重症例には手術療法をするが、軽症例に対して予防的に手術すべきかという基準はない。
- 保存療法:頚椎カラー装着により頚部の安静を保つ。
- 手術療法:除圧術により脊髄の圧迫を解除する。手指の痺れ・巧緻運動障害、下肢体幹の感覚障害、痙性歩行、膀胱直腸障害などの重症頚髄症が見られた場合には手術適応。
ガイドライン
- http://minds.jcqhc.or.jp/stc/0033/1/0033_G0000095_GL.html
参考
- http://www.nanbyou.or.jp/entry/257
- 2. [charged] 広汎性特発性骨増殖症(DISH) - uptodate [1]
国試
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出典(authority):フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』「2015/01/19 22:17:44」(JST)
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後縦靱帯骨化症(こうじゅうじんたいこっかしょう、ossification of posterior longitudinal ligament (OPLL))とは、後縦靭帯が骨化する疾患。
脊椎椎体後面を上下に走る後縦靱帯の骨化により、脊髄の通り道である脊柱管が狭くなり、神経が圧迫されて知覚障害や運動障害が症状として現れる[1]。
疫学
50歳以上の男性で好発し(男女比2:1)、糖尿病患者や肥満症患者での発生頻度が高い[1]。 症状の進行が年単位の長い経過をたどり、悪化せずにすむこともある。靱帯が骨化する原因は不明である。
合併症
脚注
- ^ a b c 骨・関節系疾患調査研究班 (2010年2月7日). “後縦靭帯骨化症(OPLL)(公費対象)”. 難病情報センター. 2011年5月17日閲覧。
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Japanese Journal
- 上位胸椎後縦靭帯骨化症に対する後方除圧固定術後に脊髄症が座位にて増悪,仰臥位にて軽快した1例 (日本脊椎インストゥルメンテーション学会 特集号)
- 加藤 啓,山崎 正志,佐久間 毅 [他]
- Journal of spine research : official journal of the Japanese Society for Spine Surgery and Related Research 3(10), 1397-1400, 2012-10-00
- NAID 40019475648
- K-line(-)の頚椎後縦靭帯骨化症に対する頚椎後方除圧固定術の成績 (日本脊椎インストゥルメンテーション学会 特集号)
- 輪湖 靖,新籾 正明,政木 豊 [他]
- Journal of spine research : official journal of the Japanese Society for Spine Surgery and Related Research 3(10), 1388-1391, 2012-10-00
- NAID 40019475589
- K-line(-)型頚椎後縦靭帯骨化症に対する脊柱管拡大術と後方除圧固定術の手術成績 (日本脊椎インストゥルメンテーション学会 特集号)
- 古矢 丈雄,山崎 正志,小西 宏昭 [他]
- Journal of spine research : official journal of the Japanese Society for Spine Surgery and Related Research 3(10), 1373-1376, 2012-10-00
- NAID 40019475532
- 図説 脊椎・脊髄疾患シリーズ(No.6)頚椎後縦靭帯骨化症
Related Links
- 後縦靭帯骨化症とは、脊椎椎体の後縁を上下に連結し、脊柱を縦走する後縦靭帯が骨 化し増大した結果、脊髄の入っている脊柱管が ... 骨化する脊椎のレベルによって それぞれ頚椎後縦靭帯骨化症、胸椎後縦靭帯骨化症、腰椎後縦靭帯骨化症と呼ばれ ます。
- 後縦靱帯骨化症(こうじゅうじんたいこっかしょう、ossification of posterior longitudinal ligament (OPLL))とは、後縦靭帯が骨化する疾患。 脊椎椎体後面を上下に走る後縦 靱帯の骨化により、脊髄の通り道である脊柱管が狭くなり、神経が圧迫されて知覚障害 ...
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★リンクテーブル★
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- 62歳の男性。四肢のしびれと歩行障害とを主訴に妻に伴われて来院した。4年前から手の動かしにくさとしびれ感とを感じていた。1年前から階段を下りるときに手すりが必要になったが、医療機関を受診しなかった。昨日、敷居に足が引っかかりよろめいてから四肢のしびれが強くなり、自力で歩けなくなった。健康診断で軽度の糖尿病を指摘されたことがある。家族歴と生活歴とに特記すべきことはない。意識は清明。身長167cm、体重67kg。坐位はとれるが、介助しても立位は不可能。徒手筋力テストでは上下肢ともほぼ3(fair)である。深部腱反射は上腕二頭筋以下すべて亢進し、Babinski徴候は陽性である。四肢に末梢優位の表在感覚低下を認める。明らかな膀胱・直腸障害はない。頚椎エックス線写真の側面像(別冊No、19A)と頚椎単純CT(別冊No、19B)とを別に示す。
[正答]
※国試ナビ4※ [104A041]←[国試_104]→[104A043]
[★]
- 44歳の男性。両手が不自由になったことを主訴に来院した。
- 10年前から徐々に両手に力が入らなくなり、2、3年前から両手の筋肉がやせてきた。熱い風呂の湯加減を手でみようとするときや、誤って火のついた煙草を手に落としたときなど、手に火傷を負ったことがこれまで何回かあった。
- 意識は清明、痴呆はない。両上肢遠位部の筋萎縮と筋力低下、両上肢の深部反射消失、両下肢の深部反射亢進および両側のBabinski徴候陽性を認める。
- 痛覚と温度覚とが著しく鈍麻している部位を以下に示す。
- 視力・聴力障害、構音・嚥下障害、排尿障害および触覚・深部感覚の鈍麻を認めない。頭部MRIのT2強調正中矢状断像(別冊No.32B)と横断像とを以下に示す。
[正答]
※国試ナビ4※ [098D046]←[国試_098]→[098D048]
[★]
- 61歳の男性。両手のしびれ感を主訴に来院した。半年前から両手指のしびれ感を自覚していた。徐々に食事動作や書字動作がしにくくなり、歩行時の足のもつれも生じるようになったため受診した。上肢の巧緻性の低下と下肢腱反射の亢進とを認める。頸椎単純エックス線写真(別冊No.5)を別に示す。
- 考えられるのはどれか。
[正答]
※国試ナビ4※ [107H024]←[国試_107]→[107H026]
[★]
- a. (1)(2)(3)
- b. (1)(2)(5)
- c. (1)(4)(5)
- d. (2)(3)(4)
- e. (3)(4)(5)
[正答]
※国試ナビ4※ [095B078]←[国試_095]→[095B080]
[★]
[★]
- 英
- long-term care insurance system
- 関
- 介護保険、介護保険法
根拠法
保険者
被保険者
- 年齢:40-64歳の医療保険加入者
- 要件:要介護・要支援 かつ 加齢に伴う疾患(特定疾患)
特定疾患
財源
- 市町村:12.5%
- 都道府県:12.5%
- 国:25%(うち5%は調整交付金)
国試
[★]
- 英
- Lhermitte's sign, Lhermitte sign
- 同
- Lhermitte徴候、床屋の椅子徴候 barber chair sign、レルミット電気徴候
概念
[★]
後縦靭帯骨化症 ossification of posterior longitudinal ligament
[★]
後縦靭帯骨化症 OPLL
[★]
- 英
- ossification of posterior longitudinal ligament in the cervical spine, OPLL in the cervical spine, ossification of posterior longitudinal ligament of cervical spine OPLL
- 同
- 頸椎後縦靭帯骨化症、頚椎後縦靱帯骨化症
- 関
- 脊椎靭帯骨化症、難病
[★]
- 英
- ossification of posterior longitudinal ligament in thoracic spine
[★]
頚椎後縦靭帯骨化症
[★]
- 英
- posterior longitudinal ligament (M), PLL
- ラ
- ligamentum longitudinale posterius
- 関
- 前縦靭帯、蓋膜
- 脊柱管の前壁にあり、椎体後面を縦に連結する構造物
- 後縦靭帯は上方では蓋膜となり、硬膜と癒着する
臨床関連
[★]
- 英
- ligaments, ligament
- ラ
- ligamenta, ligamentum
- 同
- 靱帯
[show details]
靱帯 : 約 231,000 件
靭帯 : 約 2,330,000 件
[★]
- 英
- sis, pathy
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- 英
- longitudinal ligament
- 関
- 縦靱帯、前縦靭帯、後縦靭帯
[★]
- 英
- ossification
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- 骨形成