- 英
- malaise, lassitude
WordNet
- physical discomfort (as mild sickness or depression) (同)unease, uneasiness
PrepTutorEJDIC
- 〈U〉(病気の前兆の)気分のすぐれない状態,不快感 / 《単数形で》不安,いらいら
- 体のだるさ,疲老,けん怠 / 無気力
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出典(authority):フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』「2013/06/12 19:58:14」(JST)
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|
この項目では、身体に現れる反応について記述しています。材料力学の現象については「疲労 (材料)」をご覧ください。 |
疲労
ICD-10 |
R53. |
ICD-9 |
780.7 |
DiseasesDB |
30079 |
MedlinePlus |
003088 |
MeSH |
D005221 |
疲労(ひろう)は、痛み、発熱と並んで生体の3大アラームと言われ、身体にとって生命と健康を維持する上で重要な信号のひとつである。健常者における生理的疲労は、精神あるいは身体に負荷を与えた際に作業効率(パフォーマンス)が一過性に低下した状態と定義できる。通常、休息を求める欲求と不快感(いわゆる倦怠感)を伴うことが多い。病者における疲労(病的疲労)では、悪性腫瘍や糖尿病、慢性疲労症候群のように、負荷の少ない状態でも慢性的な作業効率の低下や倦怠感を認めることもある。
目次
- 1 疲労の生理学
- 1.1 疲労の分類
- 1.2 他覚的疲労と自覚的疲労感
- 1.3 疲労のメカニズム
- 2 疲労の回復と予防
- 3 疲労と社会
- 4 関連項目
- 5 外部リンク
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疲労の生理学 [編集]
疲労の分類 [編集]
疲労は、末梢性疲労と中枢性疲労に分類される。末梢性疲労とは、脳以外の身体(末梢)、すなわち筋肉などに由来する疲労感覚を感じる状態である。中枢性疲労とは、脳が主体となって疲労を感じている状態である。
また、病的かどうかにより分類すると、生理的疲労と病的疲労に区別される。生理的疲労とは、基礎疾患のないもので、自然の状態で回復が可能な範囲で、活動量が休養のレベルを上回る場合に現れるものである。病的疲労とは、癌、AIDS等の身体疾患やうつ病、睡眠障害等の精神疾患が存在する場合や、慢性疲労症候群等持続的な疲労を特徴とする疾患による疲労のことである。病的疲労には発熱、リンパ節の腫れ、記憶障害などの他覚症状を伴うこともある。
疲労すると男女共に違う特徴が出る。男性は大抵疲れると無口になったり元気がなくなるが、女性の場合はイライラしたり他人に八つ当たりをする等特徴がやや違う。
他覚的疲労と自覚的疲労感 [編集]
筋肉の運動量(走行時間等)等の客観的指標で評価した疲労度と、自覚的に感じる疲労の感覚(疲労感)は、乖離することが多い。精神的な要因に大きく影響され、個人差も大きい。例えば、気分が高揚しているような場合は、通常では疲労を感じるような仕事量でも、疲労を感じないことがある。このことは、疲労についての客観的な判定基準が作りにくい原因にもなっている。 又精神的な疲れから、自我を保てない(俗に言うイライラ)になってしまい人間関係が崩れてしまうことがある。
疲労のメカニズム [編集]
疲労が生じるメカニズムとして、次のようなものが考えられている。
- エネルギー源(食事)の不足:食事により十分なエネルギーの摂取が行われないと、疲労が起こりやすくなる。
- エネルギー供給が十分でも、強度あるいは長時間の負荷により疲労は惹起される。骨格筋細胞や神経細胞に負荷が加わった際、過剰なフリーラジカルにより酸化ストレスの状態に晒されることで、細胞機能の低下やミトコンドリアにおけるATP産生能の低下を引き起こす。栄養供給が十分な日本においては、運動による身体疲労、デスクワークや運転による精神作業疲労は、むしろ、この酸化ストレスによる筋細胞あるいは神経細胞へのダメージにより引き起こされることが多いとされる。
- 脳の調整力の失調:思考や記憶を連続して行うことなどにより、脳の調整力が低下し、情報の処理がスムーズに行われなくなることで疲労する。
- セロトニン等による中枢性疲労
疲労の回復と予防 [編集]
方法 [編集]
疲労を回復するために有効と考えられる方法には、次のようなものがある。
- 睡眠
- 入浴
- マッサージ、指圧
- 体操
- 音楽療法、アロマセラピー等
- 笑い
- 薬、栄養剤、イミダゾールジペプチド
- 嗜好品(茶、コーヒー、酒等)
これ以外にも各種の方法があるが、代替医療の一部に見られるように、科学的に疲労回復の効果が認められているとは言い難いものも存在する。
超回復期 [編集]
仕事や運動に伴い、疲労により体の機能が低下した場合に、休養を取ることで体の機能を回復することができる。休養の後、一時的に体の機能が高まることがあり、超回復期と呼ばれる。しかし、休養が不足すると、体の機能は次第に低下する。
予防 [編集]
日常的に運動を行い体力を強化することで、疲労物質の蓄積が遅くなったり、代謝効率が良くなったりするため、疲労を軽減することができるようになる。ただし、運動を行うことで一時的には体力を消耗して疲労が蓄積することになる。しかしながら、運動を継続して体力が増強していくと疲労に対する耐性や許容量は高まっていくため徐々に疲れにくくなり、長期的には疲労の防止に繋がる。
それ以外には、一般的に次のような方法が有効である。ただし、疲労を完全に予防することはできない。
- 摂取カロリーが不足している場合、糖分などエネルギー源となる食事を十分に摂取する。
- 栄養素をバランスよく摂取することが重要である。特にタンパク質は、疲労によって低下した身体機能の修復に重要な働きを持つ。
- 過度の運動や精神作業時に強い酸化ストレスに曝されないようイミダゾールジペプチドなど抗酸化物質を補う。
- 水分およびミネラルを適度に補給する。
- 適度な休息をとり、中枢の調整力が維持できるようにする。また、規則正しい生活を心掛ける。
疲労と社会 [編集]
疲労は現代人の大部分が日常的に感じているといわれ、疲労による労働力低下等の経済的問題も引き起こす。
また、過度の労働が原因となって病的疲労や過労死・過労自殺が生じた場合、労働災害として認められる場合がある。
なお、疲労した状態で自動車を運転する疲労運転(ひろううんてん)または過労運転(かろううんてん)は、重大な事故(交通事故)を引き起こす原因になりかねないことから、道路交通法における違反点数は「25点」とされる。
関連項目 [編集]
外部リンク [編集]
- 疲労の科学(『疲労および疲労感の分子・神経メカニズムとその防御に関する研究』班)
- 日本疲労学会
- 大阪市立大学大学院医学研究科 疲労医学講座
- 疲労を感じるメカニズム
- 運転免許にかかる行政処分(警視庁)
- 過重労働対策 - 労働者の疲労蓄積度チェックリスト(中央労働災害防止協会 安全衛生情報センター)
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- 81歳の女性。倦怠感と食欲不振を主訴に来院した。
- 現病歴:4年前に子宮頸癌と診断され、放射線治療を受けたが、1年前に再発した。患者の希望により追加の治療は行わず経過観察とされていた。3か月前から不正性器出血がみられ、食欲不振が出現した。また、肛門周囲の痛みも出現し、オピオイドを内服していた。1か月前から徐々に身の回りのことができなくなってきた。支えがあればポータブルトイレに移乗できたが、ふらつきが強く徐々に難しくなってきており、現在はオムツ内排泄の状態である。倦怠感が強く、食欲も低下し、水分のみ摂取可能である。悪心はあるが、嘔吐はない。
- 生活歴:喫煙歴はなく、飲酒は機会飲酒。夫(84歳)と2人暮らし。
- 家族歴:特記すべきことはない。
- 現症:意識は清明。身長 153cm、体重 42kg。体温 36.5℃。脈拍 92/分、整。血圧 128/76mmHg。呼吸数 16/分。SpO2 98%(room air)。眼瞼結膜に軽度の貧血を認める。眼球結膜に黄染を認めない。口腔内に異常を認めない。頸静脈の怒張を認めない。心音と呼吸音とに異常を認めない。腹部は平坦、軟で、肝・脾を触知しない。両側下腿に中等度の圧痕性浮腫を認める。
- 検査所見:尿はオムツ内排泄のため検査できず。血液所見:赤血球 348万、Hb 10.4g/dL、Ht 32%、白血球 8,800、血小板21万。血液生化学所見:総蛋白 6.3g/dL、アルブミン 2.0g/dL、総ビリルビン 0.6mg/dL、AST 13U/L、ALT 9U/L、LD 182U/L(基準 176~353)、γ-GTP 12U/L(基準 8~50)、CK 42U/L(基準 30~140)、尿素窒素 86mg/dL、クレアチニン 6.1mg/dL、尿酸 10.7mg/dL、血糖 104mg/dL、Na 131mEq/L、K 5.3mEq/L、Cl 101mEq/L、Ca 7.6mg/dL。心電図で異常を認めない。胸部エックス線写真で心胸郭比 53%。
- 入院し加療を行ったところ、腎機能障害は改善したが、原疾患の進行により患者は終日ベッドに臥床し、ほぼ全ての日常生活動作に介助が必要な状態となった。本人と家族は介護保険の利用を希望している。
- 退院にあたり行う説明として、正しいのはどれか。
- a 「認定された介護サービスの必要度に応じて保険給付を受けられます」
- b 「申請手続きは都道府県の担当者に代行してもらえます」
- c 「訪問看護は介護保険では利用できません」
- d 「入院中は介護保険の申請ができません」
- e 「手すりの設置は介護保険の適用外です」
[正答]
※国試ナビ4※ [113E042]←[国試_113]→[113E044]
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- 81歳の女性。倦怠感と食欲不振を主訴に来院した。
- 現病歴:4年前に子宮頸癌と診断され、放射線治療を受けたが、1年前に再発した。患者の希望により追加の治療は行わず経過観察とされていた。3か月前から不正性器出血がみられ、食欲不振が出現した。また、肛門周囲の痛みも出現し、オピオイドを内服していた。1か月前から徐々に身の回りのことができなくなってきた。支えがあればポータブルトイレに移乗できたが、ふらつきが強く徐々に難しくなってきており、現在はオムツ内排泄の状態である。倦怠感が強く、食欲も低下し、水分のみ摂取可能である。悪心はあるが、嘔吐はない。
- 生活歴:喫煙歴はなく、飲酒は機会飲酒。夫(84歳)と2人暮らし。
- 家族歴:特記すべきことはない。
- 現症:意識は清明。身長 153cm、体重 42kg。体温 36.5℃。脈拍 92/分、整。血圧 128/76mmHg。呼吸数 16/分。SpO2 98%(room air)。眼瞼結膜に軽度の貧血を認める。眼球結膜に黄染を認めない。口腔内に異常を認めない。頸静脈の怒張を認めない。心音と呼吸音とに異常を認めない。腹部は平坦、軟で、肝・脾を触知しない。両側下腿に中等度の圧痕性浮腫を認める。
- 検査所見:尿はオムツ内排泄のため検査できず。血液所見:赤血球 348万、Hb 10.4g/dL、Ht 32%、白血球 8,800、血小板21万。血液生化学所見:総蛋白 6.3g/dL、アルブミン 2.0g/dL、総ビリルビン 0.6mg/dL、AST 13U/L、ALT 9U/L、LD 182U/L(基準 176~353)、γ-GTP 12U/L(基準 8~50)、CK 42U/L(基準 30~140)、尿素窒素 86mg/dL、クレアチニン 6.1mg/dL、尿酸 10.7mg/dL、血糖 104mg/dL、Na 131mEq/L、K 5.3mEq/L、Cl 101mEq/L、Ca 7.6mg/dL。心電図で異常を認めない。胸部エックス線写真で心胸郭比 53%。
- 次に行うべきなのはどれか。
[正答]
※国試ナビ4※ [113E041]←[国試_113]→[113E043]
[★]
- 76歳の女性。一過性意識障害と四肢冷感とを主訴に来院した。2日前に前頚部に突然痛みが出現し、その後胸痛が加わったため早めに就寝した。背部痛で一時覚醒したが、翌朝には胸痛と背部痛とは軽減していた。かかりつけの診療所を受診し、高血圧に対してβ遮断薬を処方された。本日の午前3時ころ排尿後に約5分間意識消失した。意識回復後、四肢冷感と倦怠感とが持続したため 午前10時独歩で受診した。52歳時に高血圧症、74歳時に糖尿病を指摘されている。意識は清明。体温 35.8℃。脈拍 72/分、整。血圧 104/80mmHg。経皮的動脈血酸素飽和度(SpO2) 96%。胸部と腹部とに異常を認めない。神経学的所見に異常を認めない。血液所見: 赤血球 418万、Hb 12.7g/dl、Ht 40%、白血球 9,300、血小板 13万。血液生化学所見: 血糖 229mg/dl、尿素窒素 23mg/dl、クレアチニン 1.0mg/dl、AST 98 IU/l ALT 50IU/l、LD 526IU/l(基準176-353)、ALP 189IU/l(基準115-359)、CK 215IU/l(基準30-140)、CK-MB 15IU/l(基準20以下)、Na 135mEq/l、K 4.8mEq/l、Cl 100mEq/l。CRP 2.1mg/dl。胸部エックス線写真(別冊No.2A)と12誘導心電図(別冊No.2B)とを別に示す。
- 次に行うのはどれか。
[正答]
※国試ナビ4※ [104F019]←[国試_104]→[104F021]
[★]
- 58歳の男性。倦怠感と歩行時の息切れとを主訴に来院した。 20年前に糖尿病を指摘されたが治療は受けていない。 5年前から蛋白尿、 2年前から高血圧を認めていた。母親が糖尿病である。意識は清明。身長 170 cm、体重 68 kg。脈拍 96/分、整。血圧 168/96 mmHg。眼瞼結膜は貧血様である。 II /VIの収縮期心雑音を認める。両側の下胸部に coarse cracklesを聴取する。下腿に浮腫を認める。尿所見:蛋白 2+、糖 (-)、沈渣に赤血球 1~ 4 / 1視野。血液所見:赤血球 270万、 Hb 8.0 g/dl、Ht 25%、白血球 7,200、血小板 12万。血液生化学所見:総蛋白 6.4 g/dl、アルブミン 3.2 g/dl、フェリチン 85 ng/ml(基準 20~120)、尿素窒素 58 mg/dl、クレアチニン 5.1 mg/dl、尿酸 9.5 mg/dl、空腹時血糖 140 mg/dl、HbA1c(NGSP) 7.2% (基準 4.6~6.2)、総コレステロール 190 mg/dl、Na 140 mEq/l、K 5.5 mEq/l、Cl 111 mEq/l、Ca 8.0 mg/dl、 P 5.5 mg/dl、Fe 80μg/dl、総鉄結合能〈TIBC〉300 μg/dl(基準 290~390)。動脈血ガ-ス分析 ( room air): pH 7.34、PaCO2 35 Torr、PaO2 92 Torr、HCO3 16.5 mEq/l。腹部超音波検査で両腎の大きさは正常である。
- この患者に対する治療薬として適切でないのはどれか。
[正答]
※国試ナビ4※ [108I066]←[国試_108]→[108I068]
[★]
- 54歳の男性。倦怠感を主訴に来院した。2年前から冬季になると体調不良を自覚していた。今年の冬は1か月前から今までになく倦怠感が強くなった。同時期から、時々指尖が冷たく、痛くなった。生来健康で喫煙歴はない。意識は清明。体温37.3℃。脈拍96/分、整。血圧114/58mmHg。皮膚に発疹はない。心音と呼吸音とに異常を認めない。左肋骨弓下に脾の先端を触れる。尿潜血1+。血液所見:赤血球252万、Hb7.9g/dl、Ht24%、網赤血球4.8%、白血球6,700、血小板34万。血液生化学所見:総蛋白8.0g/dl、アルブミン4.7g/dl、尿素窒素14.0mg/dl、クレアチニン1.0mg/dl、尿酸7.2mg/dl、総コレステロール220mg/dl、トリグリセライド154mg/dl、総ビリルビン3.2mg/dl、直接ビリルビン0.8mg/dl、AST35IU/l、ALT35IU/l、LDH770IU/l(基準176~353)、ALP220IU/l(基準260以下)、免疫学所見:CRPO.3mg/dl、抗核抗体陰性。末梢血塗抹Wrigtht-Giemsa染色標本を以下に示す。
- この患者にみられる検査所見はどれか。
[正答]
※国試ナビ4※ [102D045]←[国試_102]→[102D047]
[★]
- 66歳の女性。倦怠感と腰痛とを主訴に来院した。半年程前から倦怠感があり徐々に増惑していたが、昨夕から急に腰痛を生じた。意識は清明。身長165cm、体重58kg。体温35.8℃。脈拍88/分、整。血圧128/76mmHg。肝・脾を触知しない。尿所見:蛋白1+、糖(-)。血液所見:赤血球 320万、Hb 9.8g/dl、Ht 30%、網赤血球 1.2%、白血球 6,300(桿状核好中球4%、分葉核好中球56%、好酸球3%、好塩基球1%、単球4%、リンパ球32%)、血小板 13万。血液生化学所見:血糖 96mg/dl、総蛋白 9.8g/dl、アルブミン 3.4g/dl、尿素窒素 38mg/dl、クレアチニン 2.1mg/dl、尿酸 8.2mg/dl、総コレステロール 212mg/dl、トリグリセリド 120mg/dl、総ビリルビン 1.0mg/dl、直接ビリルビン 0.4mg/dl、AST 28IU/l、ALT 32IU/l、LD 280IU/l(基準176-353)、Na 142mEq/l、K 4.2mEq/l、Cl 102mEq/l、Ca 10.4mg/dl、P 4.0mg/dl。血清蛋白電気泳動検査結果(別冊No.14)を別に示す。
[正答]
※国試ナビ4※ [104A032]←[国試_104]→[104A034]
[★]
- 45歳の女性。発熱を主訴に来院した。2週前から倦怠感、食欲不振および発熱があった。既往歴に特記すべきことはない。意識は清明。身長155cm、体重70kg。体温37.5℃。脈拍88/分、整。血圧120/60mmHg。眼瞼結膜に点状出血を認める。第3肋間胸骨左緑で2/6度の拡張期逆流性雑音を聴取する。呼吸音に異常を認めない。左小指末節の指腹部に圧痛を伴う赤色の結節を2か所認める。腹部は平坦、軟で、圧痛を認めない。肝・脾を触知しない。下肢に浮腫を認めない。尿所見: 蛋白1+、糖(-)、潜血1+、沈渣に赤血球10-20/1視野。血液所見: 赤血球 405万、Hb 11.0g/dl、Ht 33%、白血球 9,200、血小板 35万。血液生化学所見: 総蛋白 8.0g/dl、アルブミン 4.0g/dl、尿素窒素 18mg/dl、クレアチニン 0.8mg/dl、総ビリルビン 1.0mg/dl、AST 20IU/l、ALT 15IU/l。CRP 2.6mg/dl。心電図と胸部エックス線写真とに異常を認めない。経胸壁心エコー検査で弁の疣贅を認めない。
- 診断に有用なのはどれか。
[正答]
※国試ナビ4※ [104I046]←[国試_104]→[104I048]
[★]
- 50歳の男性。倦怠感を主訴に来院した。3か月前から倦怠感と息切れとが出現し徐々に増悪したため受診した。体温 36.4℃。脈拍 80/分、整。血圧 132/78mmHg。腹部は平坦、軟で、肝・脾を触知しない。血液所見:赤血球 285万、Hb 8.6g/dL、Ht 26%、白血球 8,400(桿状核好中球 10%、分葉核好中球 45%、好酸球 2%、単球 6%、リンパ球 37%)、血小板 24万。血液生化学所見:総蛋白 15.5g/dL、アルブミン 3.2g/dL、IgG 9,133mg/dL(基準 960~1,960)、IgA 22mg/dL(基準 110~410)、IgM 28mg/dL(基準 65~350)、総ビリルビン 0.6mg/dL、AST 22IU/L、ALT 25IU/L、LD 251IU/L(基準 176~353)、尿素窒素 15mg/dL、クレアチニン 0.9mg/dL、Ca 11.8mg/dL。骨髄血塗抹May-Giemsa染色標本(別冊No. 18A)と頭蓋骨エックス線写真(別冊No. 18B)とを別に示す。最も適切な対応はどれか。
[正答]
※国試ナビ4※ [109D039]←[国試_109]→[109D041]
[★]
- 14歳の女子。学校の健康診療で高コレステロール血症を指摘されたため精査目的で来院した。1年半前から友人と一緒に食事量を減らしてダイエットを開始した。半年前からは筋力トレーニングも開始した。最近は倦怠感を強く自覚している。減量開始前の体重は43kgであった。意識は清明だが、表情は乏しい。身長151cm(-0.9SD)、体重27kg(-2.8SD)。体温35.6℃、脈拍44/分、整。血圧110/92mmHg、心音と呼吸音とに異常を認めない。腹部は平坦、軟。皮膚は乾燥が目立ち、四肢に冷感を認める。血液生化学所見:総コレステロール268mg/dl、トリグリセリド82mg/dl、TSH 4.6μU/m/(基準0.2-4.0)、FT3 1.8pg/ml(基準2.5-4.5)、FT4 0.8ng/ml(基準0.8-2.2)。頭部MRIで軽度の脳萎縮を認める。
- この疾患に諦められる症候はどれか。3つ選べ。
[正答]
※国試ナビ4※ [105D054]←[国試_105]→[105D056]
[★]
- 68歳の女性。発熱と咳嗽とを主訴に来院した。5日前から発熱、咳および喀痰がみられ、昨日から倦怠感が強くなったため受診した。胸部エックス線写真で両側下肺野に浸潤影を認め、急性肺炎と診断された。入院時、意識は清明。身長158cm、体重46kg。体温38.3℃。脈拍88/分、整。血圧108/64mmHg。呼吸数24/分。SpO2 96%(room air)。皮膚と粘膜とに明らかな出血傾向を認めない。両側下肺にcoarse cracklesを聴取する。血液所見:赤血球390万、Hb 11.4g/dl、Ht 37%、白血球18,000(桿状核好中球8%、分葉核好中球80%、リンパ球12%)、血小板6.3万、PT 68%(基準80~120)、APTT 48秒(基準対照32.2)、フィブリノゲン130mg/dl(基準200~400)、血清FDP 60μg/ml(基準10以下)。CRP 21mg/dl。
- 抗菌薬の投与とともに行う処置で適切なのはどれか。
[正答]
※国試ナビ4※ [107I061]←[国試_107]→[107I063]
[★]
- 84歳の女性。全身倦怠感と食欲不振とを主訴に来院した。6か月前に肺転移を伴う高度進行胃癌の診断を受けた。抗癌化学療法などの積極的治療を拒否し自宅で療養していたが、2週前から倦怠感が出現し、徐々に食欲の減退を自覚するようになったため受診した。現在は薬剤の内服と1日600kcal程度の軟らかい食事の摂取は可能である。がんによる悪液質が進行しており余命は1か月程度と考えられる。長男夫婦と3人暮らしで患者本人と家族はともに延命治療を望まず、このまま自然に任せることを希望している。
- 今後の方針として適切なのはどれか。
[正答]
※国試ナビ4※ [109B039]←[国試_109]→[109B041]
[★]
- 53歳の男性。倦怠感を主訴に来院した。10年前から肝障害を指摘されていたが放置していた。飲酒は日本酒5合/日を33年間。意識は清明。身長168cm、体重54kg。体温37.2℃。眼球結膜に黄染を認めない。前胸部にくも状血管膿を認める。下腿に浮腫を認める。右肋骨弓下に肝を5cm触知する。脾を触知しない。神経学的に異常はない。血液所見:赤血球380万、白血球2,800、血小板5万、PT 48%(基準80~120)。血液生化学所見:総蛋白5.8g/dl、アルブミン2.8g/dl、総コレステロール118mg/dl、総ビリルビン2.0mg/dl、AST156IU/l、ALT72IU/l、LDH480IU/l(基準176~353)、ALP480IU/l(基準260以下)、γ-GTP580IU/l(基準8~50)。免疫学所見:HBs抗原陰性、HCV抗体陰性。
- ICG試験(15分値)として予想されるのはどれか。
- a. 1%
- b. 3%
- c. 10%
- d. 30%
- e. 80%
[正答]
※国試ナビ4※ [102G052]←[国試_102]→[102G054]
[★]
- 12歳の女児。 7日前からの発熱と全身の倦怠感とを主訴に来院した。生来健康であった。 2週前から活気のないことに家族が気付いていた。 7日前から発熱し、自宅近くの診療所で抗菌薬を投与されたが改善しなかった。顔色は不良である。腹部では肝臓を右季肋下に 4 cm、脾臓を左季肋下に 2 cm触知する。血液所見:赤血球 316万、 Hb 6.4 g/dl、Ht 27%、白血球 32,000(異常細胞 65% )、血小板 2.3万。 LD3,015 IU/l(基準 176~353)。骨髄穿刺所見:細胞数 60万/mm3(基準 10万~ 25万 )(異常細胞 98% )、異常細胞のペルオキシダーゼ染色は陰性、表面抗原検査は CD10とCD19は陽性、 CD3と CD13は陰性。
- この疾患の予後に影響する因子はどれか。2つ選べ。
[正答]
※国試ナビ4※ [108A054]←[国試_108]→[108A056]
[★]
- 25歳の男性。歩行障害を主訴に来院した。昨夜、夕食後2時間卓球をして就寝した。今朝から四肢がだるく、力が入らないことに気付いた。その後、次第に筋力低下と倦怠感とが強くなり、歩行不能となった。10か月前にも会社のスポーツ大会があった日の深夜に同様の症状があったが、翌日の午前中には回復していた。意識は清明。脈拍104/分、整。腱反射は消失している。感覚障害はない。食事はきちんととっているが、体重は1年で6kg減少している。血液生化学所見:総コレステロール 120mg/dl、AST 25IU/l、ALT 16IU/l、CK 76IU/l(基準30-140)。Na 145mEq/l、K 2.1 mEq/l、Cl 105 mEq/l。
[正答]
※国試ナビ4※ [104A048]←[国試_104]→[104A050]
[★]
- 35歳の男性。頭痛と複視とを主訴に家族に伴われて来院した。6か月前から体重減少と倦怠感とを自覚し、1か月前から発熱を繰り返してきた。意識レベルはJCS II-10。身長170cm、体重56kg。体温37.7℃。脈拍88/分、整。口腔内に白苔を認める。項部硬直を認める。血液所見:赤血球 380万、Hb 12.6g/dl、Ht 39%、白血球 3,500(桿状核好中球12%、分葉核好中球66%、好酸球5%、単球9%、リンパ球8%)、血小板 11万。血液生化学所見:穂蛋白 6.5g/dl、アルブミン 3.2g/dl。免疫学所見: CRP 3.4mg/dl、リンパ球サブセットでCD4陽性細胞数が著しく減少している。
- この疾患でみられないのはどれか。
[正答]
※国試ナビ4※ [104D045]←[国試_104]→[104D047]
[★]
- 30歳の男性。大企業の営業職。気分が晴れず職場に行くことができないことを主訴に妻に付き添われて来院した。3か月前に商品納入のトラブルで取引先の会社の担当者に罵倒され、その後、自責の念が強くなり、抑うつ気分、早朝覚醒および倦怠感が続き、3日前から会社に行けないと休むようになった。2週前の会社の健康診断では異常を指摘されていない。身体所見、臨床検査および画像検査で異常を認めない。
- 抑うつへの治療とともにとるべき対応として適切なのはどれか。
- a 労働災害の認定をする。
- b 労働基準監督署に連絡する。
- c 直ちに転職することを勧める。
- d 産業医にも相談することを勧める。
- e 取引先の産業医に状況を確認する。
[正答]
※国試ナビ4※ [109I069]←[国試_109]→[109I071]
[★]
- 28歳の男性。息切れと空咳とを主訴に来院した。3か月前から体重減少と倦怠感とが出現し、1週前から息切れと空咳とを自覚している。身長172cm、体重54kg。体温37.6℃。呼吸数20/分。脈拍92/分、整。血圧96/62mmHg。口腔内に多発する白苔を認める。血液生化学所見:総蛋白 6.0g/dl、アルブミン 3.2g/dl、LD 384IU/l(基準176-353)、免疫学所見:CRP 12.4mg/dl、β-D-グルカン 118pg/ml(基準10以下)、HTLV-1抗体陰性。胸部エックス線写真で両側肺野に淡いすりガラス陰影を認める。
- この患者の白血球分画で著明に減少している可能性が高いのはどれか。
[正答]
※国試ナビ4※ [105G042]←[国試_105]→[105G044]
[★]
- 57歳の男性。38℃台の発熱と倦怠感とを主訴に来院した。頭部に小指頭大のリンパ節を数個触知する。腹部は平坦、軟で、肝・脾を触知しない。既往歴と家族歴とに特記すべきことはない。血液所見: 赤血球 210万、Hb 7.4g/dl、Ht 23%、白血球 16,000(異常細胞60%)。血小板 5.6万。異常細胞のペルオキシダーゼ反応は陰性。骨髄塗抹May-Giemsa染色標本(別冊No.10)を別に示す。
- 診断はどれか。
[正答]
※国試ナビ4※ [104I050]←[国試_104]→[104I052]
[★]
- 46歳の男性。咳と痰とを主訴に来院した。3か月前から倦怠感と食思不振を自覚し、体重が減少してきた。最近、痰の量が増加し、時々、血液が混じるようになった。アルコール依存症で入院歴がある。意識は清明。呼吸数24/分。血圧118/82mmHg。経皮的動脈血酸素飽和度(SpO2)95%。著しいるいそうを認める。マスクの種類と装着方法(別冊No.3 ①-⑤)を別に示す。
- 医師が患者の診察を進める際のマスクとその装着方法として適切なのはどれか。
[正答]
※国試ナビ4※ [105F024]←[国試_105]→[105F026]
[★]
- 48歳の男性。倦怠感、日中の眠気および不眠を訴えて来院した。6か月前から時々全身倦怠感とふらつきとを自覚していた。最近日中の眠気が強く、夜間頻回に覚醒するようになった。身長166cm、体重80kg。血圧160/94mmHg。血清生化学検査では異常を認めない。
- 診断のために最も有用なのはどれか。
[正答]
※国試ナビ4※ [095D004]←[国試_095]→[095D006]
[★]
- 英
- heat illness, heat stroke( → 熱射病という意味で使う(YN.K-38))
- 関
重症度による分類
- 熱疲労と熱射病の違いは中枢神経障害の有無(beyond resident 2-156)
- WMM.707
- ICU.607
- YN.K-38改変
- beyond resident 2-154
- 研修医直御法度第5版 155
- 研修医直御法度症例帳 143
- マイナーエマージェンシー 6
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熱痙攣
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熱疲労
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熱射病
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heat cramp
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heat exhaustion
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heat stroke
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古典的熱射病
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努力性熱射病
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疫学
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幼小児、老人 基礎疾患(脳血管障害、虚血性心疾患、アルコール依存症) 薬剤性(フェノチアジン系(抗精神病薬)、抗コリン薬、利尿薬) 死亡率:40%
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小児~成人 死亡率:10% 横紋筋融解症、DIC、MOF合併多い
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原因
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電解質喪失
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脱水
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温熱中枢障害
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熱産生>>熱放射
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病態生理
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細胞外液の減少(≒循環血漿量の減少)→頻脈、
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高温により熱中枢が障害される あるいは、心拍出量、発汗能力、血管調節能力の低下により体温調節能が失われる ↓ 汗が出ないことがある。
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意識
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意識障害あり
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体温
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→
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↑~↑↑
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↑~↑↑↑
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↑↑↑
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血圧
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低血圧
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?
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低血圧
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発汗
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++
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+++
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-~+++
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+++
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筋肉
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有痛性筋収縮
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筋肉崩壊
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その他症状
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悪心・嘔吐、頭痛、めまい
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治療
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ストレッチ、マッサージ 経口補液(飲めねば静注)
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冷却(外部冷却)。⇔冷却は必要なし(ICU.607)
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冷却(外部冷却・内部冷却)
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熱中症の新分類
- 内科救急診療指針1st
身体所見
- まず、バイタル!ショックを評価。心不全はあるかどうか?
検査
- 血液検査(生化学(浸透圧も評価)、血算、凝固(熱射病疑いとして))
- 尿検査(尿ミオグロビンを捕まえる → 赤血球(-)かつ潜血(+) )
治療
- (心不全症状なければ)輸液 ← 末梢静脈ラインを確保すると同時に採血
- YN.K-39
- (血漿浸透圧330mOsm未満)生理食塩水 尿あれば乳酸リンゲルでok
- (血漿浸透圧330mOsm以上)生理食塩水+5%ブドウ糖
死因
救急外来stragegy
- 1. バイタルチェック(体温、血圧、脈拍) → 熱中症に合致しそうか? ちなみに直腸温はかれないときはどうする?
- 2. 現病歴 → ひととおりさらっと聴く
- 3. 現症
- 発汗の有無、皮膚の乾燥・湿潤、
- 筋痙攣 → 熱痙攣を疑いたくなる
- 悪心、嘔吐、頭痛、倦怠感 → 熱疲労~熱射病を疑いたくなる
- 筋肉痛、筋攣縮、中枢神経機能異常(譫妄、運動失調、昏睡、痙攣)、DIC、MOF → 熱射病を疑いたくなる
- 感染症による発熱を疑いたくなったら、頚部リンパ節、咽頭所見、感冒症状、関節痛、呼吸音、尿回数・量、CVA叩打痛、項部硬直、Jolt accentuationをチェック
- 古典的熱射病で心不全を有している場合、輸液不可より昇圧剤を使えと(beyond resident 2-154)
- 5. 末梢静脈ルート確保して採血(生化学、血算、凝固)し、まずは生理食塩水を落とす。血漿浸透圧高値が明らかになれば1/2生理食塩水に切り替え。
- 6. 尿検査提出
- 7. 適切なクーリングをしつつ、結果を待つ。
職場における予防
- 職場における熱中症予防対策マニュアル - 厚生労働省労働基準局安全衛生部労働衛生課
- https://www.mhlw.go.jp/file/06-Seisakujouhou-11200000-Roudoukijunkyoku/manual.pdf
- WBGT値の低減
- 休憩所などの整備:高温多湿作業場所の近隣に冷房を備えた休憩場所、あるいは風通しのよい日陰等の休憩場所を整備する。氷、冷たい飲料が摂取でき、水風呂やシャワーを浴びることができる設備を設置。
- 作業時間の短縮:休憩時間を確保し、熱暑での作業が連続しないようすること、身体作業強度が高い作業を避けること、作業場所を変更すること。
- 熱への馴化:7日以上かけて熱暑への暴露時間を長くしていく。
- 水分及び塩分の摂取
- 服装・帽子:熱を吸収し熱を蓄えやすい服装を避け、透湿性・通気性の良い服装を装着させるようにする。
- 作業中の巡視
- 健康診断の結果などによる対応
- 日常の健康管理など
- 労働者の健康状態の確認
- 自発的脱水
- 予防的・定期的な水分・塩分補給:口渇、口腔内乾燥、尿量減少、体温・心拍の増加は脱水に夜体重減少が2-5%になると自覚されるが、既に脱水に陥っていることになる。そのため、口渇を感じなくても定期的に水分・塩分を摂ることが必要である。
- 身体の状況の確認
- 労働衛生教育
参考
- http://www.nies.go.jp/health/HeatStroke/
- 2. 熱中症環境保健マニュアル 2018 - 環境省
- https://www.wbgt.env.go.jp/pdf/manual/heatillness_manual_full.pdf
- 3. 暑さ指数と熱中症救急搬送者数との関係 - 環境省
- http://www.wbgt.env.go.jp/heatillness_report.php
- 4. 熱中症を防ごう / スポーツ医・科学 - 日体協
- http://www.japan-sports.or.jp/medicine/guidebook1.html
- 5. 熱中症診療ガイドライン2015 - 厚生労働省
- https://www.mhlw.go.jp/file/06-Seisakujouhou-10800000-Iseikyoku/heatstroke2015.pdf
- 6. 「日常生活における熱中症予防指針」Ver.3確定版 日本生気象学会
- http://seikishou.jp/pdf/news/shishin.pdf
- http://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%86%B1%E4%B8%AD%E7%97%87
[★]
- ☆case52 全身性の筋力低下
- ■glossary
- 筋力低下、筋無力、筋脱力 muscle weakness, muscular weakness
- denture 義歯
- leg 脚、下肢
- bruising 打撲、打撲傷
- hair follicle 毛包
- edentulous adj. 歯のない。歯を失った、全歯欠損の
- ■症例
- 82歳、男性
- 主訴:筋力低下と全身の倦怠感
- 現病歴:(以前から続く)筋痛。関節痛(特に肘、手首、膝)。3週間前に転倒して足を打ち、足に局所的な痛みがある。喫煙歴なし。飲酒歴なし。服用薬なし。
- 既往歴:12年前に心筋梗塞になった。心筋梗塞のβブロッカーを処方されていたが、過去6年間は処方薬を持ってなかった。20年前に胆嚢摘出術。
- 家族歴:
- 社会歴:労働者として働いていた。63歳に退職。2階のアパート(in a second-floor flat)に単身で住んでいる。妻は5年前に死亡。息子が一人おり、アイルランドに在住している。息子とは3年間会っていない。
- ・診察 examination
- 肢帯周辺の筋肉に圧痛。肘、手首、肘周辺にも圧痛。口には異常がないが舌がかなり平坦化。歯はなく、義歯は無くしている。循環器系、呼吸器系、消化器系に異常なし。下肢では右脚の脛の前面に(superficial laceration)が認められる。このlacerationは血かにじみ出ており治癒していない。下肢には出血斑が認められる部分がある。腕や脚に打撲傷がみとめられる広い範囲がある。彼が言うには、この打撲傷はどんな外傷とも関係がないとのことである。
- ・検査 investigation
- ヘモグロビン低値、MCV低値
- ■答え
- (第一パラグラフ)
- ・dietary historyは重要なhistoryの中でも重要な部分。
- ・特に今回のような症例では重要。
- ・今回の症例では、多くの特徴が栄養的な問題を示している。
- ・家族の援助が無く、5年間widowerである。
- ・2階のアパートに独りで住んでいる。get outが困難である。
- ・義歯を無くしており、食べるのが痕案である。
- (第二パラグラフ)
- ・凝固異常に関係しうる点状出血の皮疹(petechial rash)が見られるが、血小板数は正常。
- ・毛包の周りに分布しているかどうかを見るために皮疹を注意深く診察することが重要。 ← どういうこと?
- ・多くの特徴が壊血病を示唆。
- ・体内のビタミンCストックは2-3ヶ月。
- ・壊血病の特徴:皮疹、筋肉と関節の痛みと圧痛、創傷治癒の遅延、小球性貧血
- ・全歯欠損している患者では、古典的な壊血病の特徴である歯肉出血はないであろう(would not be present)
- (第三パラグラフ)
- ・血清中のビタミンCレベルは正常な患者で広い範囲にあるので、測定は難しい。
- ・この患者ではアスコルビン酸を経口的にビタミンCレベルを正常に戻すことで(replacement)することで、2週間で症状が消えた。
- ・この状況で(in this situation)、他の栄養の欠乏を探したり、退院後再発しない状況を保証するための手続きをすることが重要である。
- ■KEY POINTS
- ・特に老人では栄養歴は臨床的評価に入れるべき
- ・ビタミン不足はあらゆる栄養吸収不良の問題がない場合、貧しい食生活を送っている患者に起こる。
[★]
- 英
- cyclophosphamide, CPA CPM
- ラ
- cyclophosphamidum
- 商
- Cytoxan, Neosar、エンドキサン
- 関
- first aid step1 2006 p.207,257,309,324,326,386
特徴
- プロドラッグであり、肝臓で加水分解を受けて薬効を及ぼす
構造
作用機序
薬理作用
抗菌スペクトル
動態
適応
- non-Hodgkin’s lymphoma, breast and ovarian carcinomas
- immunosuppressants
注意
禁忌
副作用
- 出血性膀胱炎、骨髄抑制
- myelosuppression; hemorrhagic cystitis, which can be partially prevented with mesna
副作用(再評価結果より)
- 再評価結果時の自覚的並びに他覚的症状緩和における安全性評価対象例5021例(経口投与を含む)中,主なものは,白血球減少1903例(37.90%),悪心・嘔吐1041例(20.73%),脱毛1221例(24.32%)等であった。また,急性白血病等の造血幹細胞移植の前治療における本剤の第2相臨床試験の安全性評価対象例67例中,主なものは悪心・嘔吐61例(91%),下痢,口内炎各42例(各63%),脱毛38例(57%)であった。
重大な副作用
再評価結果における安全性評価例の集計
添付文書
- 注射用エンドキサン100mg/注射用エンドキサン500mg
- http://www.info.pmda.go.jp/go/pack/4211401D1033_1_10/4211401D1033_1_10?view=body
[★]
- 日
- しんぶとう
- 関
- 水滞(全身型)
- 生薬:茯苓、芍薬、蒼朮、生姜、附子
- 易疲労(倦怠感)、めまい感、尿量減少、浮腫、下痢、全身の冷え
- 目標:少陰病期、虚証
- 身体の新陳代謝が低下して、体が冷えきったために生ずる諸症状を賦活する。
- 附子を含んでおり、体を温める作用を有する
鑑別
- 1)人参湯:体力低下、唾液分泌過多、易疲労、冷え、顔色不良、下痢
- 2)小建中湯:易疲労、小児夜尿症、腹直筋の緊張、腹痛
- 3)大建中湯:体力低下、手足・腹の冷え、腹痛、腸の蠕動亢進、鼓腸
[★]
- 関
- fatigue、malaise、tiredness
[★]
- malaise
- 英
- general malaise, fatigue
- 関
- 全身倦怠
[★]
- 英
- boredom、malaise
- 関
- 倦怠感、退屈感