- 英
- exercise electrocardiogram, exercise ECG
- 同
- 負荷心電図
- 関
- 心電図
運動負荷法 LAB.1519
- :Master2段階負荷試験、トレッドミル、エルゴメーター
禁忌 LAB.1519
- 不安定狭心症
- 急性心筋梗塞発症後10日以内
- 心室頻拍、重症心室性期外収縮、重症上室性不整脈、高度の徐脈、高度のブロック
- 急性心筋炎
- 急性心膜炎
- 肺塞栓症
- 重症の心不全
- コントロールされていない高血圧、甲状腺中毒症
正常人における心電図の変化 EAB.202
- 心拍数増加
- PR間隔短縮 ← 伝導速度の短縮
- P波の振幅増大(II,III,aVFで著明)、Ta波増大
- QRS複合、T波の振幅減少
- QT間隔短縮
- RRに対するQTの割合は増大する
UpToDate Contents
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Japanese Journal
- 臨床研究・症例報告 トレッドミル運動負荷心電図,ホルター心電図で心室頻拍を呈し偶然発見された無症候性早期再分極症候群の3例
- 冠動脈狭窄病変を合併した肺癌手術症例に対する治療戦略の検討
- 田中 秀弥,櫻木 徹,大間 寛子,迫田 京佳,古館 晃,光岡 正浩
- 日本呼吸器外科学会雑誌 = The journal of the Japanese Association for Chest Surgery 24(5), 11-15, 2010-07-15
- … 当科では肺癌手術の術前検査に,冠動脈狭窄病変のスクリーニング検査として,運動負荷心電図検査,負荷タリウム心筋シンチ検査,冠動脈造影検査を施行してきた.1995年6月?2006年10月まで当科で施行した原発性肺癌初回手術症例は524例で,冠動脈狭窄が疑われ,術前に冠動脈造影検査を施行した症例は24例(4.8%)であった.そのうち1例にのみ,冠動脈バイパス術同時施行時のヘパリンの使用により癒着剥離面から …
- NAID 10026485147
- 運動誘発性発作を呈するQT延長症候群の運動負荷心電図の特徴について
- 岩本 眞理,西澤 崇,渡辺 重朗,市川 泰広,志水 直,山口 和子,赤池 徹,横山 詩子,瀧聞 浄宏,佐近 琢磨,安井 清,柴田 利満,新村 一郎,横田 俊平
- 日本小児循環器学会雑誌 = Acta cardiologica paediatrica Japonica 26(1), 67-72, 2010-01-01
- NAID 10026281971
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- 狭心症や心筋梗塞などの虚血性心疾患や不整脈が疑われた時に行なう検査です。運動で心臓に負荷をかけ、これに伴う心臓の筋肉(心筋)の変化を心電図で観察します。
- 運動をしていただき、脈拍が上昇した時の心電図の波形変化を見る検査です。 労作に伴って起こる狭心症や不整脈の診断に有効です。 <運動の種類> ①階段昇降(マスターの負荷試験) ②ベルトコンベア上を歩行(トレッドミル負荷 ...
- 負荷心電図とは心臓に負担を加え、安静時心電図ではみられない心電図変化を見出すための検査です。従来は虚血性心疾患の診断が主でしたが、最近は心疾患患者の運動処方作成など、その目的は広がってきています。
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[★]
- 次の文を読み、57~59の問いに答えよ。
- 63歳の女性。結腸癌のため開腹手術が予定されている。
- 現病歴:2か月前に受けた健診で貧血と便潜血反応陽性とを指摘された。2週間前の下部消化管内視鏡検査で上行結腸に腫瘤を認め、生検で大腸癌と診断された。胸腹部CTで転移を認めなかった。上行結腸切除術が予定されている。労作時の息切れや胸部圧迫感、動悸、腹痛、便秘、下痢および体重減少を認めない。
- 既往歴:45歳ごろから、高血圧症と糖尿病のため内服治療中。
- 生活歴:営業職で外回りをしている。ゴルフが趣味で現在も続けている。喫煙は20本/日を40年間。飲酒は機会飲酒。
- 家族歴:父親が心筋梗塞で死亡。母親が胃癌で死亡。
- 現症:意識は清明。身長 155cm、体重 62kg。体温 36.2℃。脈拍 84/分、整。血圧 154/84mmHg。呼吸数 18/分。SpO2 96%(room air)。眼瞼結膜は貧血様であり、眼球結膜に黄染を認めない。表在リンパ節を触知しない。頸静脈の怒張を認めない。頸部で血管雑音を聴取しない。胸骨右縁第2肋間にてⅢ/Ⅵの収縮期駆出性雑音を聴取する。呼吸音に異常を認めない。腹部は平坦、軟で、肝・脾を触知しない。下腿に浮腫を認めない。神経学的所見に異常を認めない。
- 検査所見:尿所見:蛋白1+、糖(-)。血液所見:赤血球 410万、Hb 10.8g/dL、Ht 34%、白血球 6,400、血小板 24万、PT-INR 1.0(基準 0.9~1.1)。血液生化学所見:総蛋白 7.0g/dL、アルブミン 4.0g/dL、総ビリルビン 0.3mg/dL、AST 26U/L、ALT 32U/L、尿素窒素 24mg/dL、クレアチニン 1.0mg/dL、血糖 116mg/dL、HbA1c 6.6%(基準 4.6~6.2)、総コレステロール 204mg/dL、トリグリセリド 180mg/dL、HDLコレステロール 46mg/dL、Na 138mEq/L、K 4.4mEq/L、Cl 102mEq/L。CRP 0.3mg/dL。胸部エックス線写真と心電図とに異常を認めない。
- 術前検査として行うべきなのはどれか。2つ選べ。
[正答]
※国試ナビ4※ [112C056]←[国試_112]→[112C058]
[★]
- 次の文を読み、26、27の問いに答えよ。
- 56歳の男性。胸痛を主訴に来院した。
- 現病歴:2時間前にテレビを見ていたとき突然、前胸部の締めつけられるような痛みを感じた。痛みは約15分続いた後いったん消失した。1時間前から再び出現したため家族の運転する自家用車で来院した。来院時には胸痛は消失していた。
- 既往歴:51歳時に健康診断で高血圧を指摘されたが治療は受けていない。
- 家族歴:特記すべきことはない。
- 現症:身長162cm、体重85kg。体温36.6℃。脈拍88/分、整。血圧162/102mmHg。呼吸数16/分。SpO2 97%(room air)。皮膚は湿潤である。眼瞼結膜と眼球結膜とに異常を認めない。頸静脈の怒張を認めない。甲状腺と頸部リンパ節とを触知しない。心音と呼吸音とに異常を認めない。橈骨動脈の触知は良好で左右差を認めない。足背動脈の触知は良好で左右差を認めない。下腿浮腫を認めない。
- 検査所見:尿所見:蛋白(-)、糖(-)、ケトン体(-)、潜血(-)。血液所見:赤血球460万、Hb 13.0g/dl、Ht 42%、白血球8,400、血小板21万。血液生化学所見:血糖138mg/dl、HbA1c(NGSP)5.4%(基準4.6~6.2)、総蛋白7.4g/dl、アルブミン3.9g/dl、尿素窒素11mg/dl、クレアチニン0.9mg/dl、尿酸7.5mg/dl、総コレステロール223mg/dl、トリグリセリド256mg/dl、総ビリルビン0.8mg/dl、直接ビリルビン0.3mg/dl、AST 22IU/l、ALT 14IU/l、LD 172IU/l(基準176~353)、ALP 225IU/l(基準115~359)、γ-GTP 36IU/l(基準8~50)、アミラーゼ48IU/l(基準37~160)、CK 138IU/l(基準30~140)、Na 144mEq/l、K 3.8mEq/l、Cl 105mEq/l、Ca 9.9mg/dl、P 3.3mg/dl。12誘導心電図は洞調律で有意なST-T変化を認めない。胸部エックス線写真は心胸郭比46%で肺うっ血を認めない。心エコーでは壁肥厚、壁運動低下および右心負荷所見を認めない。
- 現時点で、他に実施すべき検査はどれか。
- a 運動負荷心電図
- b 胸部単純CT
- c 呼吸機能検査
- d 心筋トロポニンT測定
- e 脳性ナトリウム利尿ペプチド測定(BNP測定)
[正答]
※国試ナビ4※ [107C026]←[国試_107]→[107C028]
[★]
- 次の文を読み、63~65の問いに答えよ。
- 46歳の男性。心窩部から左前胸部にかけての痛みを主訴に来院した。
- 現病歴:本日、午前9時、職場の会議中に心窩部から左前胸部にかけての締め付けられるような痛みが出現した。同時に咽頭部と左肩にも痛みを感じたという。そのまま安静にしていたところ、15分程度で改善したため様子をみていたが、午前9時30分、会議終了時に再び発作が生じた。これも15分程度で治まったが、症状が繰り返すため心配になって、仕事を早退して午前10時30分に来院した。
- 既往歴:10年前から高血圧症と脂質異常症で内服治療中。
- 生活歴:妻と2人暮らし。喫煙は40歳まで10本/日を20年間。飲酒は機会飲酒。
- 家族歴:特記すべきことはない。
- 現症:意識は清明。身長 162cm、体重 60kg。脈拍 60/分、整。血圧 140/80mmHgで左右差を認めない。呼吸数 16/分。SpO2 99%(room air)。心音と呼吸音とに異常を認めない。腹部は平坦、軟で、肝・脾を触知しない。
- 検査所見:尿所見:蛋白(-)、糖(-)。血液所見:赤血球 450万、Hb 13.3g/dL、Ht 40%、白血球 6,200(桿状核好中球 2%、分葉核好中球 58%、好酸球 3%、好塩基球 1%、単球 8%、リンパ球 28%)、血小板 18万、Dダイマー 0.6μg/mL(基準 1.0以下)。血液生化学所見:AST 32U/L、ALT 45U/L、LD 260U/L(基準 176~353)、CK 98U/L(基準 30~140)、尿素窒素 11mg/dL、クレアチニン 0.9mg/dL。心筋トロポニンT陰性。胸部エックス線写真(別冊No. 14A)と心電図(別冊No. 14B)とを別に示す。心エコーで前壁から心尖部にかけて軽度の収縮性低下を認める。
- 今後、繰り返し検査して経時的に所見を確認すべきなのはどれか。2つ選べ。
[正答]
※国試ナビ4※ [111E064]←[国試_111]→[111E066]
[★]
- 68歳の男性。労作時の前胸部圧迫感を主訴に来院した。半年前から早足で歩くときなどに前胸部圧迫感を自覚していた。症状は咽頭部から顎にかけての詰まる感じを伴うが、安静により3分程度で良くなるので医療機関は受診していなかった。3週前から軽労作でも症状が生じるようになり、生活が制限されるようになってきた。今朝8時には、朝食後に症状が出現し10分程度続いた。同時に一過性の眼前暗黒感も生じたため受診した。意識は清明。身長 168cm、体重 68kg。体温 36.2℃。脈拍 76/分、整。血圧 150/88mmHg。呼吸数 16/分。SpO2 98%(room air)。胸部の聴診でⅡ音の奇異性分裂、Ⅲ音およびⅣ音を認め、胸骨右縁第2肋間を最強点とするⅣ/Ⅵの収縮期駆出性雑音を聴取する。呼吸音に異常を認めない。腹部に異常を認めない。血液所見:赤血球 443万、Hb 14.4g/dL、Ht 41%、白血球 4,800、血小板 14万。血液生化学所見:総蛋白 7.2g/dL、アルブミン 3.8g/dL、総ビリルビン 1.2mg/dL、AST 56IU/L、ALT 48IU/L、LD 222IU/L(基準 176~353)、ALP 356IU/L(基準 115~359)、γ-GTP 50IU/L(基準8~50)、アミラーゼ 118IU/L(基準 37~160)、尿素窒素 18mg/dL、クレアチニン 0.9mg/dL。Na 138mEq/L、K 4.2mEq/L、Cl 102mEq/L。CRP 0.3mg/dL。胸部エックス線写真で左第1弓の軽度の突出を認める。心電図は心拍数78/分の洞調律で左室高電位の所見を認める。呼吸機能検査で異常を認めない。
- 次に行うべき検査はどれか。
[正答]
※国試ナビ4※ [110D039]←[国試_110]→[110D041]
[★]
- 76歳の女性。一過性意識障害と四肢冷感とを主訴に来院した。2日前に前頚部に突然痛みが出現し、その後胸痛が加わったため早めに就寝した。背部痛で一時覚醒したが、翌朝には胸痛と背部痛とは軽減していた。かかりつけの診療所を受診し、高血圧に対してβ遮断薬を処方された。本日の午前3時ころ排尿後に約5分間意識消失した。意識回復後、四肢冷感と倦怠感とが持続したため 午前10時独歩で受診した。52歳時に高血圧症、74歳時に糖尿病を指摘されている。意識は清明。体温 35.8℃。脈拍 72/分、整。血圧 104/80mmHg。経皮的動脈血酸素飽和度(SpO2) 96%。胸部と腹部とに異常を認めない。神経学的所見に異常を認めない。血液所見: 赤血球 418万、Hb 12.7g/dl、Ht 40%、白血球 9,300、血小板 13万。血液生化学所見: 血糖 229mg/dl、尿素窒素 23mg/dl、クレアチニン 1.0mg/dl、AST 98 IU/l ALT 50IU/l、LD 526IU/l(基準176-353)、ALP 189IU/l(基準115-359)、CK 215IU/l(基準30-140)、CK-MB 15IU/l(基準20以下)、Na 135mEq/l、K 4.8mEq/l、Cl 100mEq/l。CRP 2.1mg/dl。胸部エックス線写真(別冊No.2A)と12誘導心電図(別冊No.2B)とを別に示す。
- 次に行うのはどれか。
[正答]
※国試ナビ4※ [104F019]←[国試_104]→[104F021]
[★]
- 次の文を読み、25~27の問いに答えよ。
- 55歳の男性。激しい胸痛のため救急車で搬入された。
- 現病歴:1週前から階段を昇るときに前胸部痛を自覚したが安静にて消失するため放置していた。今朝から激しい前胸部痛が出現し持続している。
- 既往歴:48歳から高脂血症で加療中である。
- 現症:意識は清明。顔面は苦悶様である。体温36.6℃。呼吸数25/分。脈拍64/分、整。血圧144/96mmHg。貧血と黄疸とを認めない。皮膚は冷汗をかき湿潤である。心雑音はない。呼吸音に異常を認めない。腹部は平坦。下腿に浮腫を認めない。
- 検査所見:尿所見:比重1.018、蛋白(-)、糖(-)、潜血(-)、沈渣に異常を認めない。血液所見:赤血球520万、Hb16.7g/dl、Ht50%、白血球10,400、血小板26万。血清生化学所見:尿素窒素28mg/dl、クレアチニン1.1mg/dl、AST55単位、ALT20単位、LDH350単位(基準176~353)、CK680単位(基準10~40)、Na144mEq/l、K4.2mEq/l、Cl106mEq/l。心電図を以下に示す。
心エコー検査中に意識が低下した。そのときの心電図を以下別に示す。行う処置はどれか
[正答]
※国試ナビ4※ [100C026]←[国試_100]→[100C028]
[★]
- 52歳の男性。呼吸困難を主訴に来院した。
- 現病歴 : 半年前から夕方になると足背部が腫れることに気付いた。下肢のむくみは次第に増強して大腿にも広がり、体重が10kg増加した。5日前から睡眠中に胸苦しくなり目覚めるようになった。坐っていると呼吸が少し楽になる。
- 既往歴 : 35歳で生命保険加入時に尿糖を指摘された。
- 現症 : 意識は清明。身長166cm、体重78kg。体温36.5℃。呼吸数24/分。脈拍112/分、整。血圧168/90mmHg。心雑音はなく、両肺野にcoarse cracklesを聴取する。腹部は軽度膨隆し、肝を右肋骨弓下に3cm触知する。両下肢に著明な浮腫を認める。膝蓋腱反射は両側とも減弱している。
- 検査所見 : 尿所見:蛋白3+、糖1+、ケトン体(-)、潜血(-)、沈渣に赤血球2~3/1視野、白血球2~3/1視野。
- 血液所見:赤血球311万、Hb9.4g/dl、Ht30%、白血球5,000、血小板22万。
- 血清生化学所見:血糖182mg/dl、総蛋白4.8g/dl、アルブミン2.0g/dl、尿素窒素32mg/dl、クレアチニン2.8mg/dl、AST36単位、ALT24単位、LDH350単位(基準176~353)、Na130mEq/l、K5.0 mEq/l、Cl 102mEq/l。
[正答]
※国試ナビ4※ [099C032]←[国試_099]→[099C034]
[★]
- 58歳の男性。息苦しさと左胸部痛を主訴に救急車で搬入された。
- 現病歴:30分前に職場でデスクワーク中、突然の息苦しさと左胸部全体の痛みが出現した。症状が強く、職場の同僚が救急車を要請した。
- 既往歴:特記すべきことはない。
- 生活歴:喫煙歴はない。飲酒はビール350mL/日。
- 家族歴:父親が胃癌で死亡。
- 現症:意識は清明。身長 160cm、体重 86kg。体温 36.2℃。脈拍 108/分、整。血圧 128/70mmHg。呼吸数 30/分。SpO2 93%(リザーバー付マスク 10L/分酸素投与下)。眼瞼結膜と眼球結膜とに異常を認めない。Ⅱ音の亢進を聴取する。呼吸音に異常を認めない。腹部は平坦、軟で、肝・脾を触知しない。神経診察に異常を認めない。ポータブルの胸部エックス線写真で異常を認めない。
- 検査所見:血液所見:赤血球 450万、Hb 13.3g/dL、Ht 40%、白血球 6,200、血小板 18万。血液生化学所見:AST 32U/L、ALT 45U/L、LD 260U/L(基準 176~353)、CK 98U/L(基準30~140)、尿素窒素 11mg/dL、クレアチニン 0.6mg/dL、血糖 102mg/dL。心エコー検査で右心系の拡大および左室の圧排像を認める。
- 診断確定のために行うべき検査はどれか。
[正答]
※国試ナビ4※ [113C057]←[国試_113]→[113C059]
[★]
- 次の文を読み、43、44の問いに答えよ。
- 75歳の女性。胸痛を主訴に来院した。
- 現病歴 : 5時間前から胸部圧迫感を自覚し、次第に増悪するため受診した。
- 既往歴 : 50歳代から高血圧と高コレステロール血症とで加療中である。72歳時に脳出血の既往があり、左半身に軽い麻痺が残っている。
- 現症 : 意識清明だが苦悶様。身長158cm、体重62kg。脈拍76/分、整。血圧110/72mmHg。胸部聴診で心雑音はなく、呼吸音の異常は認めない。腹部は平坦、軟。四肢は冷たい。
- 検査所見 :血液所見:赤血球380万、Hb12.5g/dl、白血球9,800、血小板16万。
- 血清生化学所見:尿素窒素20mg/dl、クレアチニン0.9mg/dl、AST34単位(基準40以下)、ALT36単位(基準35以下)、LDH320単位(基準176~353)、CK122単位(基準10~40)。来院時の12誘導心電図を以下に示す。
[正答]
※国試ナビ4※ [098F042]←[国試_098]→[098F044]
[★]
- 50歳の男性。頭痛と動悸とを主訴に来院した。半年前ごろから時々排便時や運動中に突然、頭痛と動悸とを感じることがあった。15分程度安静にしていると症状は自然に治まるが少し脱力感を感じるという。職場の産業医に勧められて血圧を測定したところ、発作時は200/100mmHgを超えるが治まった後は110/60mmHg程度に下がるという。身長 175cm、体重 60kg。脈拍 96/分、整。血圧 150/92mmHg。身体所見に異常を認めない。尿所見:蛋白(±)、糖(-)、ケトン体(-)、潜血(±)。血液生化学所見:尿素窒素 20mg/dL、クレアチニン 0.9mg/dL、空腹時血糖 118mg/dL、HbA1c 5.9%(基準 4.6~6.2)、Na 141mEq/L、K 4.2mEq/L、Cl 104mEq/L。胸部エックス線写真と安静時の心電図とに異常を認めない。
- 次に行うべき検査はどれか。2つ選べ。
[正答]
※国試ナビ4※ [111A056]←[国試_111]→[111A058]
[★]
- 58歳の女性。1か月前からの労作時の呼吸困難を主訴に来院した。2年前に健康診断で心電図異常を指摘されていたが、そのままにしていた。脈拍68/分、不整。血圧108/62mmHg。III音を聴取する。呼吸音に異常を認めない。両下~に浮腫を認めない。頸部リンパ節を触知しない。皮膚に異常を認めない。血液生化学所見では血清ACEの上昇がみられる。胸部エックス線写真で両側の肺門リンパ節が腫大している。心電図(別冊No.13A)と心エコー図(別冊No.13B、C)とを別に示す。
- 診断に有用な検査はどれか。
[正答]
※国試ナビ4※ [107D031]←[国試_107]→[107D033]
[★]
- 9歳の男児。発熱を主訴に来院した。軽症の心室中隔欠損症で経過を観察されている。1か月前に抜歯を行った。2週前から発熱があり、3日前から食欲が低下し、だるさを訴えるようになり、今朝突然に右腰背部痛を訴えた。体温38.6℃。胸骨左縁下部に2/6度の収縮期雑音を聴取する。肝は触知しない。脾を左肋骨弓下に3cm触知する。尿所見:蛋白2+、糖(-)、沈渣に赤血球多数/1視野、白血球5~10/1視野。血液所見:赤沈80mm/1時間、赤血球350万、Hb 9.4g/dl、Ht32%、白血球14,500、血小板22万。CRP12.5mg/dl(基準0.3以下)。診断に必要な検査はどれか。
- a. (1)(2)(3)
- b. (1)(2)(5)
- c. (1)(4)(5)
- d. (2)(3)(4)
- e. (3)(4)(5)
[正答]
※国試ナビ4※ [096D018]←[国試_096]→[096D020]
[★]
- 68歳の男性。30分以上続く強い胸痛を主訴に来院した。喫煙30本/日を20年間。身長175cm、体重72kg。脈拍92/分、整。血圧148/90mmHg。心雑音はない。両側下肺野にcoarse cracklesを聴取する。血液所見:赤血球505万、Hb15.8g/dl、Ht46%、白血球12,100、血小板22万。血清生化学所見:総蛋白7.5g/dl、総コレステロール224mg/dl、トリグリセライド174mg/dl、AST75単位、ALT26単位、CK329単位(基準10~40)、LDH329単位(基準176~353)。心電図を以下に示す。対応として誤っているのはどれか。
[正答]
※国試ナビ4※ [100A021]←[国試_100]→[100A023]
[★]
- 今朝4時ころ胸部圧追想が出現した。横になり朝まで我慢していたが、胸痛はますます強くなり、冷汗と嘔吐とを伴うようになった。脈拍68/分、整。血圧110/80mmHg。肺野にcoarse crackles(湿性ラ音)を聴取する。
- 来院直後の心電図を以下に示す。
- 診断に有用な検査はどれか。
[正答]
※国試ナビ4※ [096F017]←[国試_096]→[096F019]
[★]
- 42歳の女性。左側胸痛を訴えて来院した。数年前から時々左側胸痛を自覚している。痛みは数分程度持続し、体動時だけでなく安静時にも起こる。心尖部で収縮中期クリックと3/6度の収縮後期雑音を聴取する。この患者の診断に最も有用な検査はどれか。
[正答]
※国試ナビ4※ [095C033]←[国試_095]→[095C035]
[★]
- 関
- exercise ECG
[★]
- 関
- exercise electrocardiogram
[★]
- 英
- electrocardiogram ECG, electrocardiography
- 同
- elektrokardiogramm EKG
- 図:PT.268,279(心臓の構造と興奮伝導系)
- 心電図の読み方:PHD.108
概念
- 心臓全体の電気的活動を体表面から経時的に記録したもの。
- 特殊心筋の活動電位は記録されない。固有心筋の活動電位のみ
医学大事典より
- 心臓は拍動のたびに電気を発生し、これを心起電力(cardiac electromotive force)と呼ぶ。
- 心起電力により体表面に電流が流れると四肢や胸壁など、体表面の異なった部位間に電位差が生じる。
- この電位差を導出するための装置を心電計と呼び、心電計により時間軸に沿って記録された電位の変化を心電図という。
意義
- 心電図は心臓の電気的興奮の伝達を記録したものである。P波は心房の脱分極を、QRS波は心室の心筋細胞の脱分極を表す。T波は心室の再分極を表す。つまり心筋の異常がある場合何かしらの変化が心電図上に表れるということである。心電図は身体に侵襲的な影響を及ぼさない検査である。このことはこの検査を心臓の疾患を疑ったら即行ってよいということである。
- 心電図は、不整脈、心筋梗塞、心筋虚血、心膜炎、心房負荷、心室肥大・心室拡大、電解質異常などの判断に有用である。
施行する目的
- 心臓疾患疑い(狭心症・心筋梗塞・不整脈など)
- スクリーニング(学校検診、職場検診など)
心電図の種類
電極の部位による分類
表現形式による分類
- ベクトル心電図:心起電力をベクトル環として三次元的に描く
- スカラー心電図:時間軸に沿った電位の記録
心電図の記録サイズ
- 縦軸:10mm = 1mV
- 横軸: 5mm = 0.2s
標準12誘導心電図
- 標準肢誘導(I,II,III) + 単極肢誘導(aVR, aVF, aVL) + 胸部誘導(V1, V2, V3, V4, V5, V6) = 12誘導
電極の取り付け位置・電極の色
単極肢誘導
- EAB.5改変
V1
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右第4肋間
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赤
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V2
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左第4肋間
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黄
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V3
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V2とV4の中点
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緑
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V4
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左第5肋間かつ鎖骨中線
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茶
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V5
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V4と同じ高さで前腋窩線との交点
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黒
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V6
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V4と同じ高さで中腋窩線との交点
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紫
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心電図の波
- 6つの棘波よりなる
- P波:心房の電気的興奮。:0.12-0.20s (3-5mm)
- QRS複合:心室の電気的興奮:0.06-0.15s :正常; 0.06-0.08s (1.5-2mm), 不完全脚ブロック; 0.08-0.12s (2-3mm), 完全脚ブロック ≧0.12s (≧3mm)
- T波:心室の再分極(心室筋興奮の回復過程):
- U波
心電図の波の間隔
- PQ時間:房室間伝導遅延:0.12-0.20s
- QT時間:電気的心室収縮時間:心拍数と相関関係がある
- QTc=QT/sqrt(RR)
- 心拍数によらずほぼ一定の値を示す
正常心電図における波
心電図による得られる情報 (SP.536)
- 1. 心臓内の興奮伝導の障害
- ex. 房室ブロック
- 2. 不整脈:脈拍のリズムと心拍数の異常
- ex. 心房粗動、心室細動
- 3. 冠循環の異常
- ex. 心筋梗塞
- 4. 心室肥大
- 5. 血漿中の電解質濃度の異常
各誘導で取りやすい所見
特徴的な所見
新生児・幼小児の心電図
- SPE.428-
- 電気軸:右軸偏位 → 左軸偏位 胎児循環では右心系が主に体循環に関わっていたが、成人で見られる循環では左心系が関わる。生後一ヶ月らいまでは+120~130°程度の右軸偏位
- 呼吸性不整脈:小児では顕著。吸気時に心拍数増加、呼気時に心拍数減少
- 右室肥大:新生児~乳児では肺血管抵抗がまだ高いために右室肥大が持続。
心電図と心疾患
- 心臓を栄養している血管が急激に閉塞するため、全く血液が供給されない状態。
- 急性期と慢性期では異なった心電図をとる。
- 異常Q、ST上昇、冠性T
- 心臓に器質的疾患を持たないにもかかわらず、心電図上でQT時間の延長(QT時間が0.46秒以上)を認める病態。
疾患と心電図
- 心膜炎 心外膜炎:90%の患者に異常が見られる。aVR, V1を除いたST上昇。いくつかの電極でPR部の低下(PR segment depression)
- 肺性心(肺気腫):肺性P、不完全右脚ブロック、右軸偏位、V1-V3のT波陰転・平坦化、II,III,aVFでST低下。肺高血圧、最初の3つは右室負荷を反映
- 肥大型心筋症:ST-T変化(ストレイン型の陰性T波は、上に凸のST低下を伴い、非対称性陰性T波)。Sv1, Rv5の増大。QRS時間の延長。
- 心房中隔欠損症:PR延長、不完全右脚ブロック、右軸偏位。右心系の容量負荷による遠心性心肥大。
- 心室中隔欠損症:
- ブルガダ症候群:右側胸部誘導(V1-V2(V3))のST上昇(coved型あるいはsaddle back型) 。完全あるいは不完全右脚ブロック様QRS波形(つまり、V1-V3でJ波が見られる)。
- 脚ブロック
- WPW症候群:Δ波。PQ短縮、QRS延長。V1に特徴的変化「A型: 高いR波。左室自由壁」「B型: rS型。右側」「C型: Qr/QS。中隔」
- 肺血栓塞栓症:右側胸部誘導の陰性T波、洞性頻脈、SⅠQⅢTⅢ、右脚ブロック、ST低下、肺性P、時計方向回転
- 肺気腫:V1,V2でrS/QSパターン
注意点
- 胸をさらすことになるので、女性の患者では特に配慮する。誘導の電極が正しい位置に貼られていないと記録される結果が異なってくるので、正確な位置に貼る。また、心電図は筋肉の活動も拾ってしまうので、筋緊張を和らげるため患者にはリラックスしてもらい、リラックスできる状況を作ることを心がける。
参考
- http://www.cardiac.jp/
[★]
- 英
- load、charge、load
- 関
- 荷電、チャージ、電荷、荷重、帯電、負担、ロード
循環器
PT.291
前負荷 preload
- 心室の拡張終期に心室にある血液量、すなわち拡張終期容量(EDV)
後負荷 afterload
[★]
- 英
- figure、plate、plot、diagram、drawing、fig
- 関
- 形、杢、シャーレ、図示、板状、プレート、プロット、図表、蒔く、イチジク
[★]
- 英
- exercise tolerance
- 関
- 運動耐容能
[★]
運動負荷心電図