- 78歳の男性。気分不良のため搬入された。3年前から慢性腎不全のため血液透析を受けている。昨日午後の透析後、発熱と気分不良とを認め、安静にしていたが改善しないため今朝8時に救急搬送された。身長 158cm、体重 55kg。体温 37.5℃。脈拍 140/分、整。血圧 86/56mmHg。右殿部から大腿にかけて発赤と腫脹とを認め、会陰部右側と陰嚢とに潰瘍があり、悪臭のある膿が出ている。血液所見:赤血球 378万、Hb 11.8g/dL、Ht 36%、白血球 16,900(桿状核好中球 36%、分葉核好中球 60%)、血小板 14万。血液生化学所見:総蛋白 6.1g/dL、アルブミン 3.0g/dL、AST 14IU/L、ALT 8IU/L、LD 245IU/L(基準 176~353)、尿素窒素 45mg/dL、クレアチニン 7.8mg/dL、Na 137mEq/L、K 3.9mEq/L、Cl 100mEq/L、プロカルシトニン 23.4ng/mL(基準 0.05以下)。CRP 21mg/dL。外陰部の写真(別冊No. 26A)と腹部・骨盤部単純CT(別冊No. 26B)とを別に示す。
- 輸液による循環管理と抗菌薬全身投与とともに、早期に行うべき治療はどれか。
[正答]
※国試ナビ4※ [109I070]←[国試_109]→[109I072]
★リンクテーブル★
[★]
- 75歳の女性。顔面紅潮を主訴に来院した。半年前から家族に顔が赤くなったと言われるようになった。めまいや頭重感を時々自覚するようになったため受診した。喫煙歴はない。身長 145cm、体重 50kg。体温 36.5℃。脈拍 68/分、整。血圧 158/90mmHg。顔面は紅潮している。腹部は平坦、軟で、肝・脾を触知しない。血液所見:赤血球 773万、Hb 19.3g/dL、Ht 61%、白血球 15,320(桿状核好中球 20%、分葉核好中球 55%、好酸球 2%、単球 6%、リンパ球 17%)、血小板 59万、好中球アルカリフォスファターゼスコア 440(基準 120~320)。血液生化学所見:総蛋白 6.6g/dL、総ビリルビン 0.5mg/dL、AST 20IU/L、ALT 25IU/L、LD 471IU/L(基準 176~353)、尿素窒素 18mg/dL、クレアチニン 0.6mg/dL、尿酸 8.0mg/dL、Fe 29ng/dL、ビタミンB12 1,200pg/mL(基準 250~950)、エリスロポエチン 2mIU/mL(基準 8~36)。CRP 0.1mg/dL。腹部超音波像で軽度の脾腫を認める。骨髄穿刺検査では有核細胞数 72.5万で、赤芽球、顆粒球および巨核球の3血球系統が増加している。
- 今後の治療として適切なのはどれか。2つ選べ。
[正答]
※国試ナビ4※ [109I071]←[国試_109]→[109I073]
[★]
- 30歳の男性。大企業の営業職。気分が晴れず職場に行くことができないことを主訴に妻に付き添われて来院した。3か月前に商品納入のトラブルで取引先の会社の担当者に罵倒され、その後、自責の念が強くなり、抑うつ気分、早朝覚醒および倦怠感が続き、3日前から会社に行けないと休むようになった。2週前の会社の健康診断では異常を指摘されていない。身体所見、臨床検査および画像検査で異常を認めない。
- 抑うつへの治療とともにとるべき対応として適切なのはどれか。
- a 労働災害の認定をする。
- b 労働基準監督署に連絡する。
- c 直ちに転職することを勧める。
- d 産業医にも相談することを勧める。
- e 取引先の産業医に状況を確認する。
[正答]
※国試ナビ4※ [109I069]←[国試_109]→[109I071]
[★]