- 生後12日の新生児。出血斑を主訴に来院した。在胎40週2日、体重3,300gで出生した。出生時から左大腿部に直径5cmの暗赤色の腫瘤があり、血管腫の疑いにて経過観察とし、生後6日目に退院した。生後8日から顔面と前胸部とに出血斑が出現し、増加してきた。血液所見:赤血球 280万、Hb 8.5g/dl、Ht25%、白血球 5,800、網赤血球 8.3%、血小板 8,000、PT 16.2秒(基準12.2)、APTT 65.4秒(基準対照32.2)。血液生化学所見:AST 56IU/l、ALT23IU/l。CRP O.1mg/dl。
[正答]
※国試ナビ4※ [104A033]←[国試_104]→[104A035]
★リンクテーブル★
[★]
- 66歳の女性。倦怠感と腰痛とを主訴に来院した。半年程前から倦怠感があり徐々に増惑していたが、昨夕から急に腰痛を生じた。意識は清明。身長165cm、体重58kg。体温35.8℃。脈拍88/分、整。血圧128/76mmHg。肝・脾を触知しない。尿所見:蛋白1+、糖(-)。血液所見:赤血球 320万、Hb 9.8g/dl、Ht 30%、網赤血球 1.2%、白血球 6,300(桿状核好中球4%、分葉核好中球56%、好酸球3%、好塩基球1%、単球4%、リンパ球32%)、血小板 13万。血液生化学所見:血糖 96mg/dl、総蛋白 9.8g/dl、アルブミン 3.4g/dl、尿素窒素 38mg/dl、クレアチニン 2.1mg/dl、尿酸 8.2mg/dl、総コレステロール 212mg/dl、トリグリセリド 120mg/dl、総ビリルビン 1.0mg/dl、直接ビリルビン 0.4mg/dl、AST 28IU/l、ALT 32IU/l、LD 280IU/l(基準176-353)、Na 142mEq/l、K 4.2mEq/l、Cl 102mEq/l、Ca 10.4mg/dl、P 4.0mg/dl。血清蛋白電気泳動検査結果(別冊No.14)を別に示す。
[正答]
※国試ナビ4※ [104A032]←[国試_104]→[104A034]
[★]
- 21歳の女性。下肢の脱力を主訴に来院した。これまで時々手足のしびれや脱力を自覚していたが自然に軽快していた。意識は清明。身長155cm、体重40kg。血圧98/66mmHg。眼瞼結膜に軽度の貧血を認める。四肢に筋力低下を認める。尿所見:蛋白(-)、潜血(-)。血液所見:赤血球 350万、Hb 11.0g/dl、Ht 32%、白血球 6,800、血小板 26万。血液生化学所見:総蛋白 6.8g/dl、アルブミン 3.5g/dl、クレアチニン 0.8mg/dl、尿酸 4.2mg/dl、Na 138mEq/l K 2.8mEq/l、Cl 96mEq/l、Ca 9.0mg/dl、P 3.8mg/dl、血漿レニン活性 PRA 5.0ng/ml/時間(基準1.2-2.5)、アルドステロン 45ng/dl(基準5-10)。動脈血ガス分析(自発呼吸、room air):pH 7.44, PaO2 96Torr、PaCO2 42Torr、HCO3- 28mEq/l。
- 考えられるのはどれか。
[正答]
※国試ナビ4※ [104A034]←[国試_104]→[104A036]
[★]
[★]
- 英
- Kasabach-Merritt syndrome
- 同
- (国試)Kasabach-Merritt症候群、血管腫血小板減少症候群 thrombocytopenia-hemangioma syndrome, giant hemangioma with purpura、
概念
- 先天的に血管腫を生じる疾患で、巨大血管腫、血小板減少、全身性紫斑が特徴的な症候群
文献
- 鬼田 智子,七野 浩之,陳 基明,長野 伸彦,梁 尚弘,斉藤 勉,麦島 秀雄
- 日大醫學雜誌 68(6), 339-342, 2009-12-01
- LINKOUT CiNii Article
- 小児外科疾患に対する標準的治療指針(2)血管腫とリンパ管腫
- 窪田 昭男,川原 央好,奥山 宏臣 [他]
- 外科治療 94(3), 309-316, 2006-03
- LINKOUT CiNii Article
参考
uptodate
- 1. [charged] 幼児血管腫の疫学、病因、臨床的特徴、および合併症 - uptodate [1]
- 2. [charged] 新生児血小板減少症 - uptodate [2]
- 3. [charged] 幼児および小児における播種性血管内凝固 - uptodate [3]
- 4. [charged] 機械的損傷による外因性非免疫性溶血性貧血:断片化溶血および脾機能亢進 - uptodate [4]
国試