- 英
- bucillamine
- 商
- ブシラミン、ブシラント、ブシレート、リマチル、レマルク
- 関
- 抗リウマチ薬
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ブシラミン
|
IUPAC命名法による物質名 |
2-[(2-methyl-2-sulfanylpropanoyl)amino]-3-sulfanylpropanoic acid |
臨床データ |
AHFS/Drugs.com |
International Drug Names |
胎児危険度分類 |
? |
法的規制 |
劇薬、処方せん医薬品 |
投与方法 |
経口 |
薬物動態的データ |
半減期 |
1.03 hr |
排泄 |
尿中排泄 |
識別 |
CAS登録番号 |
65002-17-7 |
ATCコード |
M01CC02 |
PubChem |
CID 656604 |
ChemSpider |
570965 |
UNII |
R80LRA5WTF |
KEGG |
D01809 |
ChEMBL |
CHEMBL80830 |
化学的データ |
化学式 |
C7H13NO3S2 |
分子量 |
223.31302 g/mol |
SMILES
- O=C(O)[C@@H](NC(=O)C(S)(C)C)CS
|
InChI
-
InChI=1S/C7H13NO3S2/c1-7(2,13)6(11)8-4(3-12)5(9)10/h4,12-13H,3H2,1-2H3,(H,8,11)(H,9,10)/t4-/m0/s1
Key:VUAFHZCUKUDDBC-BYPYZUCNSA-N
|
ブシラミン(Bucillamine)は、関節リウマチ治療薬のひとつ。 チオプロニン(tiopronin)からの誘導体。日本で開発され、日本と韓国でしか用いられていない。しかし、日本発のメソトレキセートとの比較・併用の研究結果[1]などによりエビデンスに基づきAランクの薬剤と認められている。[2]日本での商品名は「リマチル」(参天製薬)が代表的。
目次
- 1 化学構造
- 2 適応症
- 3 副作用
- 4 References
|
化学構造
ブシラミンはシステインの誘導体でもある。同様に関節リウマチ治療薬でありSH製剤であるD-ペニシラミンとの違いはSH基の数である。(D-ペニシラミンはひとつ。ブシラミンは2つ)
適応症
副作用
蛋白尿、皮疹、黄色爪症候群、味覚障害、間質性肺炎、骨髄障害など。
- 蛋白尿は薬剤性膜性腎症によるものもある。蛋白尿はブシラミン服用者では、常に留意すべきであり、受診のたびに検尿を行なうことがすすめられる。[3]
References
- ^ Ichikawa Y etal., Mod Rheumatol 15: 323-328, 2005.
- ^ 三森経世: 関節リウマチの診療マニュアル(改訂版), 2004, 84-98.
- ^ 伊藤 聡, 日内会誌 100: 2937, 2011.
UpToDate Contents
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- 1. 膜性腎症の原因および診断 causes and diagnosis of membranous nephropathy
Japanese Journal
- 松木 美貴,竹村 浩之,上野 剛,脇田 満,久野 豊,堀井 隆,田部 陽子,大坂 顯通
- 医学検査 63(5), 586-589, 2014
- … 尿中ケトン体測定は,日常検査法としてニトロプルシドナトリウム反応を使用した試験紙が用いられているが,本反応では薬剤による偽陽性が多く報告されている.特に抗リウマチ薬であるブシラミンなどスルフヒドリル基(SH基)を有する薬剤と反応し,偽陽性を示すことが問題となる.「ウロペーパーα III'栄研'改良ケトン体試験紙」(改良KET試験紙:栄研化学)は,SH基を含む薬剤による偽陽性反応の回避を目的と …
- NAID 130004709172
- IgG4関連疾患と考えられる多房性胸腺嚢胞の一切除例
- 井上 尚,大泉 弘幸,加藤 博久,渡會 光,貞弘 光章
- 日本呼吸器外科学会雑誌 28(5), 580-584, 2014
- … 症例は69歳,女性.40歳頃より関節リウマチに罹患し,ブシラミンおよびプレドニゾロン内服していた.咳嗽出現し前医受診.CTで前縦隔に多房性嚢胞を伴った腫瘤を認めたため精査.CTガイド下針生検施行するも診断がつかなかったため当科紹介.明らかな重症筋無力症症状認めなかったが,抗AchR抗体は1.4 nmol/lと軽度上昇.CTでは前縦隔に8.3×5.5×2.2 cm大の多房性腫瘤を認め,石灰化を伴っていた.FDG-PETでSUVmax=4程度の …
- NAID 130004678883
- P2-11-5 ブシラミン内服中に黄色爪症候群を呈し,胸膜生検にて濾胞性胸膜炎を認めた関節リウマチの1例(腹腔鏡-5,一般演題ポスター,第36回日本呼吸器内視鏡学会学術集会)
- 長谷 衣佐乃,渡邊 譲,藤生 浩一,宮元 秀昭,滝澤 秀典,山口 文平,石井 芳樹
- 気管支学 : 日本気管支研究会雑誌 35(増刊), S263, 2013-05-20
- NAID 110009702252
Related Links
- ブシラミンとは。効果、副作用、使用上の注意。 関節リウマチ の治療に用いる薬です。関節リウマチなどで炎症がおこると、変性した蛋白質(たんぱくしつ)(変性蛋白)が生じて炎症を悪化させます。また、リウマチ性疾患では ...
- リマチルとは?ブシラミンの効能,副作用等を説明,ジェネリックや薬価も調べられる(おくすり110番:病気別版) ... 概説 関節リウマチを治療するお薬です。 作用 リウマチは、体の免疫系がかかわっている膠原病の一種です。関節に強い ...
- ブシラミン(関節リウマチの治療薬 )について主な作用 副作用 用い方と注意点を説明します ... 主な作用 関節リウマチの原因はまだ不明ですが、免疫異常説などが有力です。活動性の症状の患者に投与すると、免疫反応や炎症反応を ...
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Japan Pharmaceutical Reference
薬効分類名
販売名
ブシレート錠50
組成
ブシレート錠50
1錠中ブシラミン50mgを含有する。
添加物としてD-マンニトール,セルロース,ヒドロキシプロピルセルロース,ステアリン酸マグネシウム,タルク,ヒプロメロース,白糖,酸化チタン,ポリオキシエチレンポリオキシプロピレングリコール,マクロゴール,カルナウバロウを含有する。
禁忌
- 血液障害のある患者及び骨髄機能が低下している患者[骨髄機能低下による重篤な血液障害の報告がある。]
- 腎障害のある患者[ネフローゼ症候群等の重篤な腎障害を起こすおそれがある。]
- 本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者
効能または効果
- 関節リウマチ
- 本剤は消炎鎮痛剤などで十分な効果が得られない場合に使用すること。通常成人,1回ブシラミンとして100mgを1日3回(300mg)食後に経口投与する。
なお,患者の年齢,症状,忍容性,本剤に対する反応等に応じ,また,効果の得られた後には1日量100〜300mgの範囲で投与する。1日最大用量は300mgとする。
慎重投与
- 血液障害の既往歴のある患者[骨髄機能低下による重篤な血液障害を起こすおそれがある。]
- 腎障害の既往歴のある患者[ネフローゼ症候群等の重篤な腎障害を起こすおそれがある。]
- 肝障害のある患者[肝機能検査値の上昇等を起こすおそれがある。]
重大な副作用
再生不良性貧血,赤芽球癆,汎血球減少,無顆粒球症,血小板減少(頻度不明)
- 再生不良性貧血,赤芽球癆,汎血球減少,無顆粒球症,血小板減少があらわれることがあるので,投与中は毎月1回血液検査を実施し(「重要な基本的注意」の項参照),異常が認められた場合には直ちに投与を中止し,適切な処置を行うこと。なお,投与前は必ず血液検査を実施し,血液障害のある患者や骨髄機能の低下している患者には投与しないこと。(「禁忌」の項参照)
過敏性血管炎(頻度不明)
- 過敏性血管炎があらわれることがあるので,異常が認められた場合には直ちに投与を中止し,適切な処置を行うこと。
間質性肺炎,好酸球性肺炎,肺線維症,胸膜炎(頻度不明)
- 間質性肺炎,好酸球性肺炎,肺線維症,胸膜炎(胸水貯留)があらわれることがあるので,呼吸困難,咳嗽等の呼吸器症状並びに発熱等がみられた場合には投与を中止し,速やかに胸部X線等の検査を実施し,適切な処置を行うこと。
急性腎不全,ネフローゼ症候群(膜性腎症等)(頻度不明)
- 急性腎不全,ネフローゼ症候群(膜性腎症等)があらわれることがあるので,投与中は毎月1回尿検査等を実施し(「重要な基本的注意」の項参照),異常が認められた場合には直ちに投与を中止し,適切な処置を行うこと。
肝機能障害,黄疸(頻度不明)
- AST(GOT),ALT(GPT),Al-P,ビリルビンの上昇等を伴う肝機能障害,黄疸があらわれることがあるので,投与中は定期的に肝機能検査を実施し,異常が認められた場合には投与を中止し,適切な処置を行うこと。
皮膚粘膜眼症候群(Stevens‐Johnson症候群),中毒性表皮壊死症(Lyell症候群),天疱瘡様症状,紅皮症型薬疹(頻度不明)
- 皮膚粘膜眼症候群(Stevens‐Johnson症候群),中毒性表皮壊死症(Lyell症候群),天疱瘡様症状,紅皮症型薬疹があらわれることがあるので,異常が認められた場合には直ちに投与を中止し,適切な処置を行うこと。
重症筋無力症,筋力低下,多発性筋炎(頻度不明)
- 重症筋無力症,筋力低下,多発性筋炎があらわれることがあるので,異常が認められた場合には直ちに投与を中止し,適切な処置を行うこと。
ショック,アナフィラキシー様症状(頻度不明)
- ショック,アナフィラキシー様症状があらわれることがあるので,観察を十分に行い,紅斑,発疹,嘔吐,呼吸困難,血圧低下等の症状があらわれた場合には投与を中止し,適切な処置を行うこと。
薬効薬理
- 疾患修飾性リウマチ薬disease‐modifying antirheumatic drug(DMARD)に分類される慢性関節リウマチ薬である。分子内に2個のSH基を有し,サプレッサーT細胞の活性化,B細胞系の抑制作用等の免疫調節作用により抗リウマチ効果を示すと考えられている。ヒトでは,リウマチ患者において低下したサプレッサーT細胞比率の上昇作用,リウマトイド因子の改善作用,免疫グロブリン(IgG,IgA,IgM)の低下作用を示すことが報告されている。また,in vitro試験において,T細胞のヒト血管内皮細胞への接着抑制作用,T細胞増殖抑制作用,B細胞のIgM産生抑制作用等が認められている。動物モデルでは,リウマチの疾患モデルであるアジュバント関節炎,タイプIIコラーゲン関節炎,MRL/lマウスの関節病変の治療効果が認められている。ステロイド剤及び非ステロイド性消炎鎮痛剤とは異なり,実験的急性及び亜急性炎症モデルに対してはほとんど影響を与えず,その作用は遅延性である。3)
有効成分に関する理化学的知見
一般名
化学名
- (2R)-2-(2-Methyl-2-sulfanylpropanoylamino)-3-sulfanylpropanoic acid
分子式
分子量
性状
- 白色の結晶又は結晶性の粉末である。
メタノール又はエタノール(95)に溶けやすく,水に溶けにくい。
融点
★リンクテーブル★
[★]
- 66歳の女性。下腿の浮腫を主訴に来院した。2年前に関節リウマチと診断された。発症時には朝のこわばりが昼過ぎまで続き家事にも支障があったが、現在はプレドニゾロンとブシラミンの内服治療で症状はほとんどない。1か月前から顔と両下腿の浮腫を自覚し、体重が2kg増加したため受診した。今まで尿所見に異常は認められなかった。家族歴で父方祖母に関節リウマチがあるが、腎疾患はない。身長 160cm、体重 55kg。脈拍 72/分、整。血圧 154/80mmHg。呼吸数 12/分。頭頸部と胸腹部に異常を認めない。両下腿に圧痕を残す浮腫を認める。関節の圧痛、腫脹、変形を認めない。尿所見:蛋白 3+、糖 (-)、潜血 (±)、沈渣に変形赤血球 2~3/HPFを認める。随時尿の尿蛋白/クレアチニン比は1.5g/gクレアチニン(基準 0.15未満)。血液所見:赤血球 395万、Hb 13.2g/dL、Ht 40%、白血球 7,800、血小板 10万。血液生化学所見:総蛋白 6.2g/dL、アルブミン 3.5g/dL、尿素窒素 13mg/dL、クレアチニン 0.5mg/dL。CRP 0.2mg/dL。腹部超音波検査で腎臓に異常を認めない。
- 対応として最も適切なのはどれか。
[正答]
※国試ナビ4※ [113A042]←[国試_113]→[113A044]
[★]
- 英
- antirheumatic drug
- 同
- 疾患修飾性抗リウマチ薬 disease-modifying antirheumatic drug DMARD、遅効性抗リウマチ薬 slow-acting antirheumatic drug SAARD
- 関
定義
- 1. 関節リウマチの治療薬であって、関節破壊を抑制する薬剤のことを指す(出典不明)
- 遅効性:一般的にこれらの薬剤は効果が出るまでに数ヶ月要する(別名:SAARDs, slow-acting antirheumatic drugs, 遅効性抗リウマチ薬)。
- 2. 関節リウマチの治療薬のこと。金剤、D-ペニシラミンなど。DMARDsとも呼ばれる(REU.66)
- 免疫抑制薬は、抗リウマチ薬が奏功しない、あるいは疾患の活動性が高いときに切り札的に用いられるが、これを抗リウマチ薬にふくめるかどうかは謎。(REU.66では抗リウマチ薬に含めていない)
- Disease-modifying antirheumatic drugs (DMARDs) is a category of otherwise unrelated drugs defined by their use in rheumatoid arthritis to slow down disease progression. The term is often used in contrast to non-steroidal anti-inflammatory drug, which refers to agents that treat the inflammation but not the underlying cause.
- The term "antirheumatic" can be used in similar contexts, but without making a claim about an effect on the course.
- 抗リウマチ薬はRAの進行を抑えるかどうかは問わない。抗リウマチ薬の下位概念としてDMARDがある(NSAIDsも含まれると考えて良いだろう)。DMARDはNSAIDsを待避させた概念か。
抗リウマチ薬 (リウマチ ガイドライン?より)
抗リウマチ薬の薬剤性肺障害
副作用
- 出現率:50%
- 皮疹、口内炎、脱毛
- 胃腸障害、味覚障害
- 間質性肺炎
- 骨髄抑制
- 肝機能障害
- 蛋白尿
[★]
- 英
- interstitial pneumonitis, interstitial lung disease, pneumonitis, interstitial pneumonia
- 同
- びまん性間質性肺炎 diffuse interstitial pneumonia、びまん性線維性肺胞炎 diffuse fibrosisalveolitis、肺臓炎 pneumonitis
- 関
- 肺炎、間質性肺疾患
間質性肺炎と実質性肺炎
- 実質性肺炎・・・いわゆる肺炎。実質(肺胞上皮細胞および肺胞腔)の炎症。区域性の分布
- 間質性肺炎・・・実質の間を埋める間質が炎症の場。胞隔炎。びまん性の分布
定義
- 間質(肺胞壁や細気管支、細動静脈周囲など)を病変の主座とする炎症性疾患に対する病理組織学的総称。大葉性・小葉性肺炎(肺胞、肺胞道などの気腔内への滲出性病変)に対比して用いられる。
検査
病因による分類
- 間質性肺炎を来す疾患として、塵肺(無機塵・有機塵、エアロゾル?)、膠原病(PSS, SLE, RAなど)、感染症(ウイルス感染、細菌感染)、薬物誘起性肺炎、放射線肺炎など
[★]
- 英
- taste disorder, dysgeusia
- 同
- 味覚異常
- 関
- 味覚、味盲 taste blindness、味覚消失 ageusia
病因
- 1. 舌乳頭の異常:鉄欠乏、亜鉛欠乏、ビタミンB12欠乏、シェーグレン症候群、およびこれらに起因する舌炎
- 2. 神経障害:顔面神経、舌咽神経、聴神経腫瘍、中枢神経障害
- 3. 精神障害(心因性を含む)
- 4. 代謝障害(腎不全、肝不全、糖尿病)
- 5. 薬剤性:ブシラミン、ペンタミジン、ACE阻害薬
- 6. 医原性:放射線照射
- 7. 生理的変化:加齢
- DIF.424
診断
参考
- 味覚障害の疫学と臨床像 - 日本医師会雑誌 2014年3月号 p2617
- 主にZn欠乏について採り上げている
[★]
商品
[★]
- 英
- bucillamine nephropathy
[★]
- 英
- aconite root
- ラ
- aconiti tuber
- 同
- 附子、烏頭 ウズ
[★]
- 英
- (ns)louse, (np)lice
- 関
[★]
- 英
- lamin
- 関
- 核ラミン