ラニチジン
UpToDate Contents
全文を閲覧するには購読必要です。 To read the full text you will need to subscribe.
Japanese Journal
- P2-27-3 化学療法前投薬でもアナフィラキシーは起こりうる : 塩酸ラニチジン(ザンタック),リン酸デキサメタゾンナトリウム(デカドロン)によってアナフィラキシーショックを呈した3症例(Group129 婦人科悪性腫瘍・症例3,一般演題,第63回日本産科婦人科学会学術講演会)
- 高岡 亜妃,小山 瑠梨子,平尾 明日香,大竹 紀子,北村 幸子,須賀 真美,宮本 和尚,今村 裕子,山田 曜子,星野 達二,北 正人
- 日本産科婦人科學會雜誌 63(2), 885, 2011-02-01
- NAID 110008510077
- 内科医が使う薬の副作用・相互作用 ; 消化器薬. H2受容体拮抗薬 (タガメット, ザンタック, ガスター, アルタット, アシノン, プロテカジン)
Related Links
- ザンタックとは?ラニチジンの効能,副作用等を説明,ジェネリックや薬価も調べられる( おくすり110番:薬事典版)
- グラクソ・スミスクライン株式会社のザンタック錠75(消化器官用薬)、一般名塩酸 ラニチジン(Ranitidine hydrochloride) の効果と副作用、写真、保管方法等を掲載。
Related Pictures
Japan Pharmaceutical Reference
薬効分類名
販売名
ザンタック錠75
組成
1錠中の日局ラニチジン塩酸塩(ラニチジンとして)含量
添加物
- 結晶セルロース、クロスカルメロースナトリウム、ステアリン酸マグネシウム、ヒプロメロース、トリアセチン、酸化チタン
禁忌
効能または効果
- 胃潰瘍、十二指腸潰瘍、吻合部潰瘍、Zollinger-Ellison症候群、逆流性食道炎、上部消化管出血(消化性潰瘍、急性ストレス潰瘍、急性胃粘膜病変による)
- 通常、成人には、ラニチジン塩酸塩をラニチジンとして1回150mgを1日2回(朝食後、就寝前)経口投与する。また、1回300mgを1日1回(就寝前)経口投与することもできる。なお、症状により適宜増減する。
上部消化管出血に対しては、通常注射剤で治療を開始し、内服可能となった後、経口投与に切りかえる。
- 下記疾患の胃粘膜病変(びらん、出血、発赤、浮腫)の改善
- 急性胃炎、慢性胃炎の急性増悪期
- 通常、成人には、ラニチジン塩酸塩をラニチジンとして1回75mgを1日2回(朝食後、就寝前)経口投与する。また、1回150mgを1日1回(就寝前)経口投与することもできる。なお、症状により適宜増減する。
- 麻酔前投薬
- 通常、成人には、ラニチジン塩酸塩をラニチジンとして1回150mgを手術前日就寝前および手術当日麻酔導入2時間前の2回経口投与する。
- 腎機能低下患者では血中濃度半減期が延長し、血中濃度が増大するので、腎機能の低下に応じて次のような方法により投与量、投与間隔の調節が必要である。1)
クレアチニンクリアランス(mL/min):Ccr>70
クレアチニンクリアランス(mL/min):70≧Ccr≧30
クレアチニンクリアランス(mL/min):30>Ccr
慎重投与
- 腎障害のある患者[血中濃度が持続するので、投与量を減ずるか投与間隔をあけて使用すること(「用法・用量に関連する使用上の注意」の項参照)]
- 肝障害のある患者[本剤は主として肝臓で代謝されるので、血中濃度が上昇するおそれがある]
- 薬物過敏症の既往歴のある患者
- 高齢者[「高齢者への投与」の項参照]
重大な副作用
- ショック、アナフィラキシー様症状を起こすことがある(頻度不明注1))ので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し適切な処置を行うこと。
- 再生不良性貧血、汎血球減少、無顆粒球症、血小板減少があらわれることがある(頻度不明注1))ので、初期症状として全身けん怠感、脱力、皮下・粘膜下出血、発熱等がみられたら、その時点で血液検査を実施し、異常が認められた場合には直ちに投与を中止し適切な処置を行うこと。
肝機能障害、黄疸
- AST(GOT)、ALT(GPT)、γ-GTPの上昇を伴う肝機能障害や黄疸があらわれることがある(頻度不明注1))ので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止すること。
横紋筋融解症
- 筋肉痛、脱力感、CK(CPK)上昇、血中及び尿中ミオグロビン上昇を特徴とする横紋筋融解症があらわれることがある(頻度不明注1))ので、異常が認められた場合には投与を中止すること。
意識障害、痙攣、ミオクローヌス
- 意識障害、痙攣(強直性等)、ミオクローヌスがあらわれることがある(頻度不明注1))ので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し適切な処置を行うこと。特に腎機能障害を有する患者においてあらわれやすいので、注意すること。
間質性腎炎
- 間質性腎炎があらわれることがある(頻度不明注1))ので、初期症状として発熱、皮疹、腎機能検査値異常(BUN・クレアチニン上昇等)等が認められた場合には直ちに投与を中止し、適切な処置を行うこと。
皮膚粘膜眼症候群、中毒性表皮壊死症
- 皮膚粘膜眼症候群(Stevens-Johnson症候群)、中毒性表皮壊死症(Lyell症候群)があらわれることがある(頻度不明注1))ので、観察を十分に行い、このような症状があらわれた場合には直ちに投与を中止し、適切な処置を行うこと。
薬効薬理
ヒトでの作用
胃酸分泌抑制作用
基礎分泌
- 胃、十二指腸潰瘍患者に150mgを1回経口投与した場合、投与2、4時間後における1時間酸分泌量はそれぞれ95.2%、99.9%抑制される。34),35)
テトラガストリン刺激分泌
- 胃、十二指腸潰瘍患者に150mgを1回経口投与した場合、テトラガストリン4μg/kg筋肉内投与による刺激分泌は投与2時間後の1時間刺激酸分泌量で79.6%抑制される。35)
夜間分泌
- 十二指腸潰瘍患者に1回150mgを1日2回又は1回300mgを1日1回(午後9時)経口投与した場合、夜間酸分泌はそれぞれ72.5%、84.3%と著明に抑制される。36)
24時間分泌
- 十二指腸潰瘍患者に1回150mgを1日2回又は1回300mgを1日1回(午後9時)経口投与した場合、24時間の平均水素イオン濃度はそれぞれ63%、62%抑制される。36)
食餌刺激分泌
- 健康成人に150mgを1回経口投与した場合、1時間後の蛋白流動食刺激による酸分泌量は食餌刺激後0〜90分間で82%抑制される。37)
ペプシン分泌抑制作用
- 十二指腸潰瘍患者に150mgを1回経口投与した場合、投与後4〜5時間の1時間ペプシン基礎分泌量は97.5%抑制され、投与後5〜7時間のテトラガストリン刺激による2時間ペプシン分泌量は69.4%抑制される。34)
酸分泌能に及ぼす影響
- 十二指腸潰瘍患者に連続4週間経口投与した場合、投与前と投与中止36時間後の基礎分泌及びペンタガストリン刺激酸分泌能には有意な変動はみられない。このことは壁細胞数及びその刺激に対する酸分泌能に影響を及ぼさないことを示している。38)また投与中止による酸分泌能の上昇は認められない。
膵外分泌能に及ぼす影響
- 十二指腸潰瘍患者に0.5mg/kg/hrを静脈内投与した場合、膵外分泌には有意な変動を及ぼさない。38)
胃粘膜電位差に対する作用
- 健康成人に1mg及び50mgを静脈内投与した場合、胃粘膜電位差が上昇する。また酸分泌に影響を及ぼさない0.1mgの少量投与においても、タウロコール酸ナトリウムによる胃粘膜電位差の低下を抑制することから、本剤の胃粘膜保護作用が推測される。39)
胃粘膜出血抑制作用
- 健康成人に10mg(酸分泌抑制作用を示さない用量)を経口投与した場合においても、PGE2を0.5mg/kg経口投与時と同様にアスピリン胃内出血を有意に抑制する。40)
動物での作用
各種実験的胃粘膜損傷に対する作用
- ラットにおいて、塩酸−アスピリン、塩酸−エタノール、ヒスタミン−脱血ストレス及び塩酸−脱血ストレスによる胃粘膜損傷を抑制する。41)またラットにおいて、シンコフェン胃粘膜損傷に対しても治癒促進効果を示す。42)
胃出血に対する作用
- ラットにおいて2-デオキシグルコース・インドメタシンによる胃出血を抑制する。43)
胃粘膜下血流に対する作用
- ラットにおいて、胃粘膜下組織における血流量を増加させる。44)
ヘキソサミン含量に対する作用
- ビーグル犬において、粘液成分であるヘキソサミン含量に対し、胃粘膜では影響しないが、十二指腸粘膜では増加傾向を示す。44)
有効成分に関する理化学的知見
一般名
- ラニチジン塩酸塩(Ranitidine Hydrochloride)
化学名
- (1EZ)-N-{2-[({5-[(Dimethylamino)methyl]furan-2-yl}methyl)sulfanyl]ethyl}-N'-methyl-2-nitroethene-1,1-diamine monohydrochloride
分子式
分子量
性状
- 白色〜微黄色の結晶性又は細粒状の粉末である。水に極めて溶けやすく、メタノールに溶けやすく、エタノール(99.5)に溶けにくい。
吸湿性である。光によって徐々に着色する。
融点
分配係数(logP)
★リンクテーブル★
[★]
商品
[★]
- 英
- drug-induced hypoglycemia
- 同
- 薬剤性低血糖症
- 関
- 低血糖
低血糖を引きおこす薬剤
- DMR.295
[★]
- 英
- ranitidine
- 化
- 塩酸ラニチジン ranitidine hydrochloride
- 商
- ザンタック Zantac、ツルデック、ブラウリベラ、ラデン、ラニザック、ラニタック、ラニチザン
-