- 同
- MRワクチン
- 関
- 麻疹、風疹
成分
- 麻疹ワクチンと風疹ワクチンのそれぞれ1 回分に相当
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出典(authority):フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』「2013/05/11 00:47:24」(JST)
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麻疹・風疹混合ワクチン(ましん・ふうしんこんごうワクチン、MRワクチン)とは、従来の麻疹 (Measles)・風疹 (Rubella) ワクチンを混合したワクチンである。2005年6月に承認され、2006年4月から定期接種として接種が開始された。
目次
- 1 沿革
- 2 接種スケジュール
- 3 2回接種法の変遷
- 4 諸外国の現状
- 5 ムンプスワクチンによる無菌性髄膜炎について
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沿革 [編集]
麻疹の障害調整生命年(2002年、人口10万人当たり)
0 no data
0 ≦ 10
0 10 ~ 25
0 25 ~ 50
0 50 ~ 75
0 75 ~ 100
0 100 ~ 250
0 250 ~ 500
0 500 ~ 750
0 750 ~ 1000
0 1000 ~ 1500
0 1500 ~ 2000
0 ≧ 2000
1988年から定期接種が開始された麻疹・流行性耳下腺炎・風疹混合ワクチン(新三種混合ワクチン、MMRワクチン)は、ムンプスワクチンを原因とする無菌性髄膜炎の発症率が想定以上に高かった為、1993年に接種を中止した。
その後、MMRワクチンからムンプスワクチンを除いたMRワクチンが2005年6月に認可された。
実際の接種は2006年4月からであり、併せて改正された予防接種法により第1期(満1歳~2歳未満)、第2期(就学前の1年間)の2回接種法にて定期接種とされた。
MRワクチン開発及び2回接種の理由 [編集]
- 女性の社会進出に伴い、乳幼児の集団保育が増加していること。また、集団保育機会の増加が求められていること。集団保育は、その当然の帰結として感染症罹患の機会を増加させることとなる。そのため、感染力の強い疾病の予防策を強化したいという需要が生じた。また、現に感染症に罹患している際にはワクチン接種を受けられないため、ワクチン計画全体での接種回数はなるべく少ないほうがよい。そのため、2種のワクチンを別個に接種するよりも、混合接種したほうが有利であるとされた。
- 麻疹・風疹の流行が減少したことにより、ワクチン既接種者が麻疹・風疹患者に接触する機会が減少し、ワクチン接種後長期間を経過することによって抗体価の低下が起こっていること:ワクチン既接種者では、その後に対象ウイルスに接触することによりさらに抗体価が上昇する(ブースター効果)。しかし麻疹・風疹の流行が減少したため、ブースター効果が得られず、成人する頃には感染防御に十分な抗体価を有さない者も増加していると考えられる。2006年、関東の一部地域で、ワクチン既接種者に麻疹(修飾麻疹)が流行していると報じられたのも、このような背景があってのことである。2回目の接種を行うことでブースター効果を発生させ、抗体価の上昇を得る狙いがある。
- 先天性風疹症候群の危険性:先天性風疹症候群は、妊娠初期~中期の妊婦が風疹に罹患することにより、胎児が白内障、先天性心疾患、難聴、精神発達遅滞などの先天性障害を持つものである。かつては風疹ワクチンは女子のみに定期接種が行われていたが、これは性差別であるとして、男女とも幼児期に接種するように改められた。しかし、妊婦が風疹に対する抗体価を有していたとしても、不顕性感染による先天性風疹症候群の発症を予防できない可能性が示唆されている。このため、風疹ワクチンを2回接種として風疹の流行自体を予防することが必要という主張がある。
- 諸外国との関係、麻疹撲滅:先進諸国では麻疹はほとんど見られない疾患のため、小規模ながらも麻疹の流行が見られる日本は、諸外国からは麻疹の「輸出国」と見られている。麻疹は理論上は、痘瘡(天然痘)のように撲滅が可能な疾患であるため、日本は麻疹撲滅の動きの足を引っ張っているという批判もある。このため、麻疹ワクチンの接種率を高め、2回接種を徹底させて麻疹の流行を予防することが、国外からも求められるようになった。
接種スケジュール [編集]
定期接種 [編集]
- 1回目
- 月齢12~23ヶ月
- 2回目
- 小学校入学前の1年間
- 中学1年次の1年間(2008年4月~2013年3月までの時限措置の予定)
- 高校3年次の1年間(2008年4月~2013年3月までの時限措置の予定)
任意接種 [編集]
満1歳以上かつ定期接種対象及び接種対象年齢以外
2回接種法の変遷 [編集]
- 2006年4月の接種開始時点で、2回目の接種は1回目にMRワクチンの接種を受けた者に限定されていた為、2回目の接種が開始されるのは2010年4月からとなってしまい、流行予防対策としては不十分といわざるを得ず、2006年6月に予防接種法が再度改正され、1回目を単抗原ワクチンで別個に受けたものも2回目の対象に加わえられた。
- 2006年4月時点で2歳以上3歳未満であり、且つ単抗原の麻疹ワクチン・風疹ワクチンの接種を受けていないものは経過措置として多くの自治体で公費での任意接種が実施された。
- 2007年のout breakの対策として一部の自治体で2回目の接種年齢を超過した児童・生徒に公費での任意接種を行われた。
- 国としての経過措置として2008年4月より5年間の時限措置で中学1年生及び高校3年生も定期接種が行われている。
- 2008年より過去の罹患歴の有無に関わらず、ワクチン接種を行うことが出来るようになった。このため、例えば風しん罹患歴のある者に対してもMRワクチンの接種が可能となった。風しんの罹患歴は、溶連菌感染症、エンテロウイルス感染症などの誤診である場合もあり、より確実な風しん抗体の獲得機会が得られることになった。なお、実際の罹患歴があってもワクチンの接種による不利益の増大はない。
諸外国の現状 [編集]
2004年現在でMMRを定期接種するのは105ヶ国であり、ロシア連邦では麻疹・ムンプス混合ワクチンを接種している。
2005年9月、米国食品医薬品局(FDA)は、MMRにさらに水痘-帯状疱疹ワクチンを加えたMMRVワクチンを認可し、2006年より接種が開始された。
ムンプスワクチンによる無菌性髄膜炎について [編集]
日本・イギリス・フランス・カナダ等で使用された占部株やロシア連邦等で使用されたレニングラード・ザグレブ株をムンプスワクチンとして接種した場合に無菌性髄膜炎の発生頻度が非常に高く、この事が原因で日本ではMMRワクチンの接種を中止した(イギリス等はMMRに含まれるワクチン株をJeryl Lynn株に変更して接種を継続)。
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Japanese Journal
- 麻疹・風疹混合ワクチン1期および2期接種の全国累積接種率調査 : 2011年の調査結果
- わが国の風疹の現状と課題 (特集 風疹の今を考える)
Related Links
- 麻疹・風疹混合ワクチン(ましん・ふうしんこんごうワクチン、MRワクチン)とは、従来の 麻疹(Measles)・風疹(Rubella)ワクチンを混合したワクチンである。2005年6月に承認 され、2006年4月から定期接種として接種が開始された。
- 2011年8月16日 ... 麻疹、風疹は特効薬がないので予防が大切になります。予防法で効果的なのが予防 接種です。麻疹(measles)、風疹(rubella)の頭文字を取ってMRワクチンと言います。 MRワクチンの効果、発熱などの副作用、間隔等の基礎知識について ...
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★リンクテーブル★
[★]
麻疹・風疹混合ワクチン
[★]
- 英
- vaccine
- 関
- 予防接種 immunization、感染症、感染症予防法、シードロット・システム。immunization
種類
副反応
風疹ワクチン
おたふくかぜワクチン
- 2-3週間後、まれに、発熱、耳下腺腫脹、咳、鼻水
- MMRの際に無菌性髄膜炎が数千人に一人
- 髄膜炎の症状:発熱、頭痛、嘔吐
学校伝染病、予防接種、ワクチン (学校伝染病、予防接種、ワクチン.xls)
日本で使われているワクチン
その他マイナーなワクチン
- 1ヶ月に1回、6ヶ月続けて。
- 適応は低体重児と免疫不全児だった気がする
接種間隔
参考
- 1. 国立感染症研究所 感染症情報センター:予防接種のページ
- http://idsc.nih.go.jp/vaccine/vaccine-j.html
- 2. 日本で接種可能なワクチンの種類 - 国立感染症研究所
- http://idsc.nih.go.jp/vaccine/atopics/atpcs003.html
[★]
- 日
- ましん
- 英
- measles, rubeola
- 同
- はしか、麻しん
- 関
- 麻疹ウイルス、感染症法、ワクチン、学校伝染病。修飾麻疹
特徴
病原体
疫学
感染経路
- 空気感染
- 上気道粘膜に進入・増殖 → 所属リンパ節で増殖 → ウイルス血症 → 全身諸臓器で増殖
- 感染性のある時期は、前駆症状(鼻汁、咳嗽、全身倦怠感、結膜充血)が出現する直前から発疹出現後4日間である。
潜伏期
経過、症状
- NDE.437
- 1. カタル期:1-5病日:発熱、くしゃみ、鼻水、目脂。コプリック斑
-
- 白血球が劇的に低下し、2000-3000まで落ち込むことがある。
- カタル期終わりの1-2病日に解熱してコプリック斑が発生
- カタル期の鼻汁、唾液、涙液、気道分泌液は感染性有り
- 2. 発疹期:6-10病日:発熱。発疹は耳後部、頚部から始まり体幹から四肢へ。色素沈着を残す ⇔風疹
細胞性免疫の低下
- リンパ球への感染→細胞性免疫が低下
- 結核に罹患している場合、粟粒結核に進展することがある
合併症
晩期合併症
- M蛋白の欠損した麻疹ウイルスによる、らしい
- 麻疹に感染し、小児期に知能低下、ミオクローヌスなどを、初発症状として発症し、意識障害をきたし致命的となる。
妊娠
検査
診断
- 原則的には血清学的検査でペア血清による4倍以上の抗体価の上昇を証明する。ただし、検体を凍結保存する必要があり、2回目の検体は感染後2週間後の血清を用いることになり、迅速な診断には向かない。RT-PCRは効果であり、商業レベルで普及しておらず、実臨床では麻疹IgMの抗体価でもって診断をしているのが現状である。
鑑別疾患
治療
- 対症療法
- 合併症の治療:肺炎、中耳炎などの細菌性二次感染が多く、予防のために抗菌薬投与が行われる
- 学校保健安全法では、解熱後3日経過するまで出席停止(NDE.438)
出席停止の解除は、主要症状が消退したあと7日?
予防
- 麻疹生ワクチン
- 免疫不全患者にはγグロブリン製剤(ガンマグロブリン筋注)
- 免疫があれば重症化しない
暴露後発症予防
- 麻疹抗体を持たない健常者が麻疹患者と接触した場合、72時間以内であれば麻疹ワクチンを接種することにより麻疹の発症を予防できる可能性がある。また発症しても症状を軽減しうる。
- 免疫不全者、1歳以下の乳児、妊婦などが暴露された場合や麻疹ワクチンが禁忌の人では、暴露後6日以内であれば、免疫グロブリンを投与することにより、あるい程度の発症予防効果、症状軽減効果があるとされる。
予後
参考
uptodate
- 1. [charged] 麻疹の臨床症状および診断 - uptodate [1]
- 2. [charged] 麻疹の予防および治療 - uptodate [2]
- 3. [charged] 麻疹の疫学および伝染 - uptodate [3]
[★]
- 英
- rubella
- 同
- 三日はしか
- 関
- 風疹ウイルス、感染症法
特徴
感染経路
- 経気道感染(SMB.455)←つまり飛沫感染?。別の資料:飛沫経気道感染
疫学
- 好発年齢:5~15歳。 別の資料:4-9歳が先体の60%を占める(ウイルス学授業プリント)
- 季節性:春から初夏
- 不顕性感染率は約25%
- 終生免疫あり
潜伏期
- 18日 (ウイルス学授業プリント)。別の資料:16~18日間が多い
症状
- 丘疹:紅斑状の発疹が顔面に出現し、次第に体幹、四肢に広がる。発疹は癒合しない (⇔麻疹)。発疹消退後、色素沈着無し
- 軽度の発熱(38℃)、耳後、後頭部のリンパ節の腫脹、結膜炎、咽頭痛を呈する。
3大主症状
合併症
- 関節炎 (成人女性に多い)
- 血小板減少性紫斑病 (3000例に1例)
- 脳炎(6000例に1例)
- 溶血性貧血(まれ)
経過
- 病期:6-7日
- 発症前(発疹出現前)から伝染力有り。大体、感染時より10日後(SMB.455)
- このころには口腔、咽頭、気道分泌液中にウイルスが存在(SMB.455)
- 発症7日前からウイルス血症
- 発疹より先立って頚部のリンパ節が腫脹し、発疹消失後数週間に渡って持続
- 発疹出現-3~5日-発疹消失
- 発疹と共に発熱-2~3日-解熱 →三日はしか
検査
- IgG(陰性)2.0未満
- IgN(陰性)0.8未満
治療
予防
- 米ではMMRワクチンを12-15月、4-6歳の2回接種
出席停止の解除(学校保険法)
- 妊娠初期(妊娠3ヶ月以内)の妊婦に感染した場合は、胎児の多くが先天性異常を持って生まれてくる
先天性異常
- 聴覚障害:神経知覚性難聴
- 眼症状:白内障、緑内障、小眼症、網膜症
- 心疾患:動脈管開存、肺動脈狭窄、中隔欠損
- その他:小頭症、身体発育遅滞、骨透明症、肝脾種、血小板減少性紫斑病
発生率
- 妊娠4週まで :50%以上
- 妊娠 5~ 8週:35%
- 妊娠 9~12週:15%
- 妊娠13~16週: 8%
- 妊娠20週以降:まれ==ウイルス学==
鑑別
[★]
- 英
- mixture、mix、admixture、(切り混ぜ)shuffling、(配合)blend、mix、merge、admix
- 関
- 混合物、配合、合併、混ぜる
[★]
- 英
- cutin
- 関
- 角皮素