- 英
- yellow fever
- ラ
- febris flava
- 同
- 黄熱病、黒吐病 black vomit
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出典(authority):フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』「2016/06/24 08:47:13」(JST)
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黄熱(おうねつ、yellow fever)は、ネッタイシマカ (Aedes aegypti) などのカ(蚊)によって媒介されるフラビウイルス科フラビウイルス属に属する黄熱ウイルス (yellow fever virus) を病原体とする感染症。感染症法における四類感染症。黄熱病と同義。発熱を伴い、重症患者に黄疸が見られることから命名された。
目次
- 1 概要
- 2 症状
- 3 研究
- 4 関連項目
- 5 外部リンク
概要
熱帯アフリカと中南米の風土病である。黒色嘔吐を起こすことから通称を「黒吐病」という。日常生活におけるヒトからヒトへの直接感染はない。
症状
潜伏期間は3 - 6日で、突然の発熱、頭痛、背部痛、虚脱、悪心・嘔吐で発症する。発症後3 - 4日で症状が軽快し、そのまま回復することもある。しかし、重症例では、数時間から2日後に再燃し、発熱、腎障害、鼻や歯根からの出血、黒色嘔吐、下血、子宮出血、黄疸などがみられる。
特効薬は無いが、1回接種の生ワクチン (17D) によって予防可能。流行地域や流行可能地域では入国に際して公的機関発行による国際予防接種証明書(イエローカード)を求められることがある。イエローカードが有効なのは接種10日後から10年間であり、再びイエローカードを取得するには再接種しなければならないが、免疫自体は再接種せずとも健康者においては終生持続するのではないかとする見方がある。日本ではイエローカードの発行権限の関係から各地の指定された検疫所でのみ予防接種を受けられる。長年、生ワクチンには珍しく重大な副作用はないとされてきたが、近年死亡例を含む重篤な副作用の例があることが報告されている。しかし世界保健機関 (WHO) や流行国当局などは流行地においてはリスクを鑑みても接種のメリットが上回るとして当該地域における接種キャンペーンを継続している。
黄熱病の死亡率は30 - 50%とされている。
研究
キューバで開業した医師カルロス・フィンレーが蚊による媒介と伝染を提唱し、アメリカ軍の軍医だったウォルター・リードがパナマ運河建設に際し蚊の駆除を中心とした防疫対策を行い効果を挙げたことから、フィンレーの蚊媒介説の正しさが証明された。更に、野口英世によって黄熱の研究が手がけられるものの、その中途で感染し死亡。その後、南アフリカ出身のアメリカの微生物学者マックス・タイラー(Max Theiler、サイラーとも)が黄熱ワクチンを開発。このワクチン開発の功績によりタイラーは、1951年にノーベル医学生理学賞を受賞した。
関連項目
- アルボウイルス
- ワイル病:黄熱とまったくことなるレプトスピラ性発熱性疾患。野口英世は南米での発生時に黄熱と誤認している。
- 感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律
- 検疫法
- World Community Grid: 新薬開発の為の分散コンピューティング
- 黄熱で死亡した著名人
- エーベルハルディナ・コーレル・メミンジャー(クリストファー・メミンジャーの母)
- ジョン・ベル・フッド
- 野口英世
- ウイリアム・A・ヤング
- 熱帯医学
- 黄熱ワクチン
外部リンク
- 厚生労働省検疫所 黄熱について
- 国立感染症研究所 感染症の話 黄熱
- 国立感染症研究所 ウイルス第一部第2室
- 黄熱 メルクマニュアル家庭版
- 名古屋検疫所
日本の感染症法における感染症 |
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一類感染症 |
エボラ出血熱 - クリミア・コンゴ出血熱 - 痘そう - 南米出血熱 - ペスト - マールブルグ病 - ラッサ熱
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二類感染症 |
急性灰白髄炎 - 結核 - ジフテリア - 重症急性呼吸器症候群(病原体がコロナウイルス属SARSコロナウイルスであるものに限る) - 中東呼吸器症候群(病原体がコロナウイルス属MERSコロナウイルスであるものに限る) - 鳥インフルエンザ (H5N1) - 鳥インフルエンザ (H7N9)
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三類感染症 |
コレラ - 細菌性赤痢 - 腸管出血性大腸菌感染症 - 腸チフス - パラチフス
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四類感染症 |
E型肝炎 - ウエストナイル熱 - A型肝炎 - エキノコックス症 - 黄熱 - オウム病 - オムスク出血熱 - 回帰熱 - キャサヌル森林病 - Q熱 - 狂犬病 - コクシジオイデス症 - サル痘 - ジカウイルス感染症 - 重症熱性血小板減少症候群(病原体がフレボウイルス属SFTSウイルスであるものに限る) - 腎症候性出血熱 - 西部ウマ脳炎 - ダニ媒介脳炎 - 炭疽 - チクングニア熱 - つつが虫病 - デング熱 - 東部ウマ脳炎 - 鳥インフルエンザ(鳥インフルエンザ(H5N1及びH7N9)を除く) - ニパウイルス感染症 - 日本紅斑熱 - 日本脳炎 - ハンタウイルス - Bウイルス病 - 鼻疽 - ブルセラ症 - ベネズエラウマ脳炎 - ヘンドラウイルス感染症 - 発しんチフス - ボツリヌス症 - マラリア - 野兎病 - ライム病 - リッサウイルス感染症 - リフトバレー熱 - 類鼻疽 - レジオネラ症 - レプトスピラ症 - ロッキー山紅斑熱
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五類感染症 |
アメーバ赤痢 - ウイルス性肝炎(E型肝炎及びA型肝炎を除く) - 急性脳炎(ウエストナイル脳炎、西部ウマ脳炎、ダニ媒介脳炎、東部ウマ脳炎、日本脳炎、ベネズエラウマ脳炎及びリフトバレー熱を除く) - クリプトスポリジウム症 - クロイツフェルト・ヤコブ病 - 劇症型溶血性レンサ球菌感染症 - 後天性免疫不全症候群 - ジアルジア症 - 先天性風しん症候群 - 梅毒 - 破傷風 - バンコマイシン耐性黄色ブドウ球菌感染症 - バンコマイシン耐性腸球菌感染症 - 風しん - 麻しん - 侵襲性インフルエンザ菌感染症 - 侵襲性髄膜炎菌感染症 - 侵襲性肺炎球菌感染症 - RSウイルス感染症 - 咽頭結膜熱 - A群溶血性レンサ球菌咽頭炎 - 感染性胃腸炎 - 水痘 - 手足口病 - 伝染性紅斑 - 突発性発しん - 百日咳 - ヘルパンギーナ - 流行性耳下腺炎 - インフルエンザ(鳥インフルエンザ及び新型インフルエンザ等感染症を除く) - 急性出血性結膜炎 - 流行性角結膜炎 - 性器クラミジア感染症 - 性器ヘルペスウイルス感染症 - 尖圭コンジローマ - 淋菌感染症 - クラミジア肺炎(オウム病を除く) - 細菌性髄膜炎 - マイコプラズマ肺炎 - 無菌性髄膜炎 - ペニシリン耐性肺炎球菌感染症 - メチシリン耐性黄色ブドウ球菌感染症 - 薬剤耐性アシネトバクター感染症 - 薬剤耐性緑膿菌感染症
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- 魅力的な読み物資料の特質と活用(第19回)高学年の魅力的な読み物資料(7)「黄熱病とのたたかい」「小川笙船」
- 蚊に媒介される感染症とその対策 (特集 旅行する子どもの病気への対処 : 旅行中の発病・持病について知っておきたいこと,準備すべきこと) -- (旅行中に子どもが病気に…)
Related Links
- 厚生労働省検疫所「FORTH」、海外で健康に過ごすために。 ... アフリカ地域(WHOのホームページ) アメリカ地域(WHOのホームページ) ※黄熱ワクチンは、黄熱ウイルスへの暴露が低い地域(ヒト黄熱症例の報告がなく、過去に黄熱 ...
- 黄熱ワクチンは、歴史的・世界的に非常に副反応の少ない安全性の高いワクチンとして知られている。しかし、発育鶏卵に接種して作られているので、卵アレルギーでは禁忌である。また、2001年にCDCから7例の重い副反応(6例が死亡 ...
Japan Pharmaceutical Reference
販売名
黄熱ワクチン溶解液
組成
組成
- 本剤は3mL中に塩化ナトリウム0.027g (0.9w/v%) を含有する水性注射液である。
(電解質濃度: 理論値)
性状
- 本剤は無色澄明の液で、弱い塩味がある。
pH 4.5〜8.0
浸透圧比 (生理食塩液に対する比) 1
効能または効果
- 黄熱ワクチンの溶解剤
- 適量をとり黄熱ワクチンの溶解に用いる。
慎重投与
- 心臓、循環器系機能障害のある患者〔心臓、循環器系機能障害が悪化するおそれがある〕
- 腎障害のある患者〔腎障害が悪化するおそれがある〕
有効成分に関する理化学的知見
一般名:
- 塩化ナトリウム (Sodium Chloride)
分子式:
分子量:
性状:
- 無色又は白色の結晶又は結晶性の粉末で、においはなく、味は塩辛い。
水に溶けやすく、エタノールに極めて溶けにくく、ジエチルエーテルにほとんど溶けない。
★リンクテーブル★
[★]
[正答]
※国試ナビ4※ [101B018]←[国試_101]→[101B020]
[★]
[正答]
※国試ナビ4※ [100G004]←[国試_100]→[100G006]
[★]
- 英
- vaccine
- 関
- 予防接種 immunization、感染症、感染症予防法、シードロット・システム。immunization
種類
副反応
風疹ワクチン
おたふくかぜワクチン
- 2-3週間後、まれに、発熱、耳下腺腫脹、咳、鼻水
- MMRの際に無菌性髄膜炎が数千人に一人
- 髄膜炎の症状:発熱、頭痛、嘔吐
学校伝染病、予防接種、ワクチン (学校伝染病、予防接種、ワクチン.xls)
日本で使われているワクチン
その他マイナーなワクチン
- 1ヶ月に1回、6ヶ月続けて。
- 適応は低体重児と免疫不全児だった気がする
接種間隔
参考
- 1. 国立感染症研究所 感染症情報センター:予防接種のページ
- http://idsc.nih.go.jp/vaccine/vaccine-j.html
- 2. 日本で接種可能なワクチンの種類 - 国立感染症研究所
- http://idsc.nih.go.jp/vaccine/atopics/atpcs003.html
[★]
- 英
- afferent infection disease, imported infectious disease
- 同
- 旅行者感染症?、輸入伝染病 imported communicable disease
- 関
定義
- 日本に存在しない伝染病が旅行者や輸入食品などによって国内に持ち込まれたもの
↓拡張
- 過去に日本で存在したが激減した急性伝染病、性感染症を含む。
疫学
- 旅行者下痢症(30-80%)、マラリア、急性呼吸感染症、消化器感染症、性感染症
輸入感染症
- テーブルが載っている
[★]
- 英
- relative bradycardia
- 同
- relative sinus bradycardia?、相対的徐脈、相対性徐脈
- 関
- 熱型、徐脈
定義
- QB.H-165では体温1℃の上昇につき脈拍が8-10/分上昇するのが正常であるが、脈拍の上昇幅がこれいかのものを比較的徐脈としている。
- 参考1では体温に対して一義的に脈拍を決めている
病因
- 重症感染症で心拍数の調節が失われる、らしい(要調査)。
原因疾患
参考
- http://pulmonary.exblog.jp/13451923/
- Cunha BA: Diagnostic significancer of relative bradycardia. Infect Dis Pract 21: 38-40, 1997.
- 2. [charged]洞徐脈 - uptodate [1]
[★]
- 同
- 4類感染症
- 関
- 感染症法
- 動物又はその死体、飲食物、衣類、寝具その他の物件を介して人に感染し、国民の健康に影響を与えるおそれのある感染症(現在30疾患)
- 動物の輸入禁止、輸入検疫
- 一類から四類感染症
- 対象感染症に該当する患者等を診断した医師は、直ちに届け出ることになっています(現在44疾患)。
- E型肝炎,ウエストナイル熱(ウエストナイル脳炎を含む),A型肝炎,エキノコックス症,黄熱,オムスク出血熱,オウム病,回帰熱,キャサヌル森林病,Q熱,狂犬病,コクシジオイデス症,サル痘,腎症候性出血熱,西部ウマ脳炎,ダニ媒介脳炎,炭疽,つつが虫病,デング熱,東部ウマ脳炎,鳥インフルエンザ,ニパウイルス感染症,日本紅斑熱,日本脳炎,ハンタウイルス肺症候群,Bウイルス病,鼻疽,ブルセラ症,ベネズエラウマ脳炎,ヘンドラウイルス感染症,発しんチフス,ボツリヌス症,マラリア,野兎病,ライム病,リッサウイルス感染症,リストバレー熱,類鼻疽,レジオネラ症,レプトスピラ症,ロッキー山紅斑熱
[★]
- 英
- live vaccine
- 同
- Lワクチン、生菌ワクチン、弱毒化ワクチン、弱毒生ワクチン live attenuated vaccine attenuated live vaccine
- 関
- 不活化ワクチン、ワクチン、予防接種、弱毒株。混合ワクチン、多価ワクチン、予防接種、ワクチン
概念
- 生きている細菌やウイルスの病原性が弱まった株をワクチンとしている。
特徴
- 生ワクチンを接種したら次のワクチンを打つまでには1ヶ月空ける、
妊婦
- 弱毒化された生ワクチンとはいえ、胎児に感染する可能性がある。そのため、生ワクチンを接種後は2ヶ月避妊するように指導されることがある。
種類
- まるぽおむすび(麻疹、風疹、ポリオ、黄熱、ムンプス、水痘、BCG)
[★]
- 英
- yellow fever virus
- 関
- 黄熱、ウイルス一覧、蚊、感染症、感染症法
ウイルス学
潜伏期間
感染経路
疫学
- アフリカ(Guinea,Sierra Leone, Liberia, Ivory Coast Ghana, Togo, Benin, Nigeria)・中南米に分布
- 中国の東北地区で頻繁に発生。朝鮮半島でも104のオーダーで患者がいるらしい
症状
軽症
重症
- 黄疸、出血、腎炎、脳炎
- 3-4日で死亡。致命率は25-30%(土着民は5%)
経過
- 感染期:発熱。頻脈から徐脈へ。Faget's sign
- 緩解期:感染4日後に解熱傾向
- 中毒期:発熱、上腹部痛、嘔吐、乏尿・無尿
治療
検査
- 第3病期までの血液から哺乳類マウスへの脳内接種、培養細胞への接種。
予防
[★]
- 英
- yellow fever vaccine
- 関
- ワクチン類
- 黄熱ウイルス(17D-204株)
[★]
- 英
- yellow fever vaccination
- 関
- 黄熱病ワクチン、黄熱病
[★]
- 英
- yellow fever virus, YFV
- 関
- 黄熱病、黄熱
[★]
- 英
- heat、hot、 fever(→発熱)
- 関
- アイソトープ、加温、発情、発情期、放射性、加熱、熱い、熱感、ホット