- 英
- hepatitis B, HB, type B hepatitis
- 関
- B型肝炎ウイルス、慢性肝炎
まとめ
- DNAウイルスでありながら逆転写酵素をもつヘパドナウイルスでエンベロープをもつB型肝炎ウイルスの感染により起こる肝炎。感染経路は経皮的?、妊娠母子、性的接触があり、発症は若年者に多い。潜伏期は2-3ヶ月であり、急性・潜行性に発症する。慢性化することは1-10%程度(但し、新生児例がほとんど)あり、劇症化することは比較的多い(0.1-1.0%)。キャリアー化することは母子感染例ではみられるが、成人感染例では稀である。慢性化した場合、(ゲノムに組み込まれる性質も相まってか?)比較的若年で、また肝臓の状態が良好な段階でも肝細胞癌を発症しうる。日本人に多いC型は慢性化しにくいものの、重症感が強く、インターフェロンが奏功しにくく、また肝細胞癌を発症しやすい。治療はインターフェロン、ラミブジン、アデフォビル、エンテカビルがある。予防は免疫グロブリン注射と組換えHBsワクチン接種がある。
病原体
感染経路
潜伏期
検査
血清学的検査
- 消化器疾患ビジュアルブック p176
- HBs抗原:現在HBVに感染している
- HBs抗体:HBV感染既往。既にHBVに免疫がある。
- IgM型HBc抗体:感染の急性期に作られる抗体。急性肝炎にかかっているか、慢性肝炎の急性増悪。
- IgG型HBc抗体:慢性期に作られる抗体で、高ければB型肝炎キャリア、低ければ過去にB型肝炎に感染既往がある状態
- HBe抗原:HBVが多量に存在し、他人に感染しやすい状態
- HBe抗体:HBVは減少し、感染力が弱まっている状態
- HBV-DNA:HBVに感染していて、ウイルスが増殖している状態
HBVキャリアの病期とその病態
病期
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肝炎
|
血中
|
肝臓
|
DNA量
|
HBe抗原
|
HBs抗原
|
cccDNA
|
免疫寛容期
|
無症候性キャリア
|
ー
|
8~11
|
++
|
+++
|
+++
|
免疫排除期
|
慢性肝炎
|
HBe抗原陽性
|
持続
|
6~10
|
+
|
++
|
++
|
HBe抗原陰性
|
変動
|
3~8
|
ー
|
+~++
|
+~++
|
免疫監視期
|
非活動性キャリア
|
ー
|
<4
|
ー
|
+
|
+
|
回復期
|
ー
|
ー
|
ー
|
ー
|
+
|
経過
B型ウイルス抗原・抗体
- HBs抗原:早期(4週)に上昇。28週までに低下
- HBs抗体:28週から上昇
- HBc抗原:測定が非常に困難。
- HBc抗体:HBs抗原に遅れて上昇
- HBe抗原:HBs抗原、HBc抗体に遅れて検出される
- HBe抗体:16-20週ごろにHBe抗原より優位となる
B型肝炎ウイルスの母子感染と予防
- G10M.176
B型肝炎ウイルスの母子感染
- B型肝炎母子感染防止事業(1985年)に基づいて講じられている予防策である。妊娠初期の全妊婦に対してHBs抗原検査を行い、感染が確認されればHBe抗原検査を行いリスクに応じた感染予防対策を実施する。HBe抗原陰性のローリスク群では産道感染の起こる確率は10%であり、新生児が無症候性キャリアとなるのは稀なのに対し、ハイリスク群では産道感染する確率は90%であり、無症候性キャリアとなるのは80%である。従って、ローリスク群には児に対する感染予防対策を、ハイリスク群には強力な感染予防対策を行う。
母子感染の予防
- G10M.176 B型肝炎ウイルス#母子感染の予防
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ローリスク群
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ハイリスク群
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意義
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HBIG筋注
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0ヶ月
|
0ヶ月
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ウイルス粒子に対する防御
|
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2ヶ月
|
HBワクチン
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2ヶ月 3ヶ月 5ヶ月
|
2ヶ月 3ヶ月 5ヶ月
|
防御抗体の付与
|
HBs抗原検査
|
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1ヶ月
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HBV感染の確認
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6ヶ月
|
6ヶ月
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HBs抗体検査
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6ヶ月
|
6ヶ月
|
防御抗体獲得の確認
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- どうにかして覚えたい
- 予防は0,2 & 2,3,5
- 検査は1,6
B型肝炎とC型肝炎の比較
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B型肝炎
|
C型肝炎
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ソース
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感染の特徴
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慢性の肝細胞障害、 integrationによる変異誘発?
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慢性の肝細胞障害
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根拠なし
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劇症化
|
0.1-1%
|
0.1%
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HIM
|
慢性化率
|
1-10%
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85%
|
HIM
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キャリア化
|
稀。通常、母子感染でおこる
|
|
医学辞書
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肝細胞癌患者中
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約20%
|
約70%
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QB.B-281
|
肝細胞癌患者年齢
|
若年発症
|
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QB.B-281
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肝細胞癌発症形式
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突発あり
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緩徐進展
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QB.B-281
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遺伝子型
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B型肝炎ウイルス#遺伝子型
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A型、C型
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1b型、2a型,、2b型
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日本ではC型多く、重症化しやすいが、慢性化しにくい。しかし、インターフェロン奏効しにくく、肝細胞癌発症しやすい。
|
日本では1b型多い。インターフェロン奏効しづらい(15%)。平均は2型は奏効しやすい(80%以上でウイルス排除)
|
|
治療
|
インターフェロン ラミブジン アデフォビル エンテカビル テルビブジン
|
ペグインターフェロン+リバビリン
|
参考
- http://www.bkanen.net/
- http://idsc.nih.go.jp/idwr/kansen/k04/K04_15/k04_15.html
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出典(authority):フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』「2015/06/24 16:30:32」(JST)
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B型肝炎(Bがたかんえん、英: Hepatitis B)とは、B型肝炎ウイルス (HBV) に感染することで発症するウイルス性肝炎の一つ。
目次
- 1 ウイルス
- 2 疫学
- 3 感染
- 4 臨床像
- 4.1 初期感染
- 4.2 持続感染
- 4.3 肝硬変
- 4.4 肝細胞癌
- 5 検査
- 5.1 問診
- 5.2 血液検査
- 5.3 画像検査
- 5.4 病理組織検査
- 6 予防
- 7 治療
- 8 脚注
- 9 出典
- 10 関連項目
- 11 外部リンク
ウイルス
詳細は「B型肝炎ウイルス」を参照
2002年のB型肝炎による人口10万人当たりの障害調整生存年数(en: disability-adjusted life year)[1]
no data
≤ 10
10–20
20–30
30–40
40–50
50–80
|
80–100
100–120
120–150
150–200
200–500
≥ 500
|
疫学
日本においてB型肝炎ウイルス保有者(キャリア)は、150万人程度といわれている。そのうち10%が肝炎発症となり、慢性肝炎、肝硬変、肝細胞癌に進行する。しかし、95%は自然治癒する。したがって、キャリアのうち5%が慢性肝疾患になる。
近年、日本ではあまり見られなかったジェノタイプA(北米、欧州、アフリカ中部に多く分布する)のB型肝炎ウイルス感染が広がりつつある。ジェノタイプAのB型肝炎ウイルスに感染した場合、その10%前後が持続感染状態(キャリア化)に陥る。本来、日本に多いジェノタイプCのB型肝炎ウイルスは、成人してからの感染では、キャリア化することはまれであったことから、ジェノタイプAのB型肝炎ウイルス感染の拡大には、警戒が必要である。
感染
B型肝炎ウイルスは血液を介して感染する。感染経路は主に以下がある。成人以降での水平感染 の多くは一過性であることが多い。
- 垂直感染:母子感染
- 水平感染:性行為感染・輸血・臓器移植・刺青・針刺し事故等
かつては幼児期(7歳まで)の輸血による感染が多かったが、現在では先進国では検査体制が確立した為ほとんど見られない。針刺し事故や覚醒剤注射の回し打ち・刺青での針の再使用などもある。
日本では、戦後から昭和63年頃まで行われた幼児期の集団予防接種における注射針や注射筒の使い回しにより、HBVウイルスが蔓延した。国は昭和23年には注射針・注射筒の連続使用の危険性を認識していたが、40年にわたり使い回しの現状を放任していた。現在、推定150万人の持続感染者(キャリア)の内、集団予防接種による感染者は30%前後と言われており、[2]この集団感染は2011年現在、裁判で係争中である。
臨床像
初期感染
B型肝炎ウイルスに感染した場合、多くは無症状で経過するが、20~30%が急性肝炎を発症し、1~2%が劇症肝炎化する。D型肝炎の混合感染が生じる場合もある。成人の初感染の多くは、免疫応答でウイルスを排除しての一過性感染であるが、近年成人感染のキャリア化が報告されている。
持続感染
母子感染の90%以上は、C型肝炎と同様、B型肝炎ウイルスに持続的感染を呈する場合が多い。1986年から母子間ブロックが行われるようになってからは感染はほとんど防げている。
- HBe抗原陽性無症候性キャリア
- 血液検査にて、HBe抗原陽性を示し、ALT高値を示さない状態。B型肝炎ウイルスが増殖しているが、肝障害は呈していない状態のこと。多くの場合、自然経過でHBe抗原陰性・HBe抗体陽性を生じ、HBe抗体陽性無症候性キャリアへ移行する(HBeセロコンバージョン:HBe seroconversionという)が、一部は慢性肝炎へと移行する。
- HBe抗体陽性無症候性キャリア
- 血液検査にて、HBe抗体陽性を示し、ALT高値を示さない状態。B型肝炎ウイルスが完全には排除しきれていないが、ウイルスの増殖は抑えられ、肝障害を呈さなくなった状態のこと。多くの場合は自然経過を経る。ほとんどは、再活性化や肝硬変へは移行しない。一部のみがウイルスの再増殖による再活性化する。また肝逸脱酵素の上昇を伴わずとも肝硬変に進展していることもまれにある。
- 慢性B型肝炎
- B型肝炎ウイルスが増殖し、血液検査においてALT高値持続認め、肝障害を呈している状態。肝硬変への移行・肝細胞癌の発症を生じてくる。
- 稀に、HBs抗原陰性・HBs抗体陽性となる場合もあり(HBsセロコンバージョン:HBs seroconversionという)、予後良好である。
- de novo 急性B型肝炎
- 近年、さまざまな免疫抑制剤・抗癌剤・分子標的治療薬が開発され、それらの使用により沈静化していたB型肝炎か再燃するもの。劇症肝炎への移行率が高く、注意を要する。2001年リツキシマブとステロイドの併用により加療していた悪性リンパ腫患者が、B型肝炎を発症したことが報告されてからクローズアップされている。
肝硬変
詳細は「肝硬変」を参照
肝細胞癌
C型肝炎と異なり、B型肝炎では肝硬変を経ずに肝細胞癌の発症が見られる。無症候性キャリアであっても発症することもある。
詳細は「肝細胞癌」を参照
検査
問診
B型肝炎の感染経路は、主にB型肝炎に感染している母親から出産時の子への感染(母子感染。垂直感染)、出産後の集団予防接種、それ以外による医療者の針刺し事故・集団予防接種での注射器の使いまわし・性交渉・入れ墨で器具を消毒せず繰り返し使用した場合・覚醒剤使用時に注射器を共用した場合、等がある。(但し、成人してからの感染は慢性化する事が少なく一過性の急性肝炎が主な症状になるので、慢性B型肝炎患者の場合は予防接種・母子感染が主な感染経路になる事も考えられる) なので出生時の母親の感染有無、集団予防接種時の時期(昭和23年7月~昭和63年)、輸血暦、手術暦、針刺し事故、覚醒剤注射・異性関係などの感染の原因となりうることがあったかどうかを確認が大切である。
血液検査
- ウイルス検査
- HBs抗原:陽性であればHBV感染を示す。
- HBs抗体:中和抗体であり、陽性であれば既感染・治癒を示す。
- HBc抗体:陽性であればHBV感染を示す。多くの場合HBs抗原陽性であるが、HBs抗原陰性であってもHBc抗体陽性であればHBV感染の場合もある。
- スクリーニング検査でHBs抗体陽転の際に測定する。HBV感染であればHBc抗体陽性となり、ワクチンによるものであればHBc抗体は陰性である。
- HBc-IgM抗体:初期感染急性期または慢性肝炎急性増悪期に上昇傾向を示す。
- HBe抗原:HBV量が多いことを示す。
- HBe抗体:HBV量が少ないことを示す。
- HBV-DNA:HBVのDNA量を直接測定したもの。現在はリアルタイムPCRが用いられる。
- 従前はbranched DNA probe, TMA, PCR が用いられていたが、感度の優れたリアルタイムPCRが現在は主である。
臨床的には大まかに以下のように状態評価していく。
HBs抗原 |
HBs抗体 |
HBe抗原 |
HBe抗体 |
HBV-DNA |
臨床像 |
(-) |
(+) |
(-) |
(-) |
(-) |
既感染・治癒 |
(+) |
(-) |
(-) |
(+) |
(-) |
HBe抗体陽性無症候性キャリア |
(+) |
(-) |
(+) |
(-) |
(+) |
HBe抗原陽性無症候性キャリア |
(+) |
(-) |
(+) |
(-) |
(+) |
慢性B型肝炎 |
- 肝障害
- 肝線維化
- 肝機能
- 血小板(Plt)、プロトロンビン時間(PT)、アルブミン (Alb)、コリンエステラーゼ (ChE) など
- 肝細胞癌の腫瘍マーカー
画像検査
以下の画像検査によって、慢性肝炎~肝硬変・肝細胞癌の発生を評価していく。
- 腹部超音波検査
- CT、特に造影CT
- MRI、特にEOB・MRIなど
病理組織検査
- 肝生検により肝臓の傷害について、リンパ球浸潤や線維化などの組織学的評価ができる。
- HBs抗体陽性例やHBV-DNA量が測定感度以下であり、既感染と診断されていても肝臓の組織内にcccDNAという形態でHBVが残存していることがあり注意を要する。"occult HBV"と呼ばれる。
予防
母子感染予防
現在、B型肝炎キャリアの多くは母親からの垂直感染(母子感染)であり、外国では母子感染予防の為、B型肝炎ワクチンを乳児期に定期接種している例が多い。日本では、母子感染防止対策事業として、妊婦に対するHBs抗原検査が実施され、健康保険によりHBs抗原陽性妊婦からの出生児へ、抗HBs人免疫グロプリン投与・B型肝炎ワクチン接種を施行している。
- 接種スケジュールは、一般的には1回目と2回目が4週間間隔(米国では30日)、2回目と3回目が半年間隔である。10年間抗体維持。
- 緊急接種の場合(緊急でハイリスク暴露になる可能性がある場合)、米国では次の接種法が承認された。1回目と2回目が1週間間隔、2回目と3回目が2週間間隔、3回目と4回目が1年間隔。これで、10年間の抗体維持ができるとされる。
水平感染防止
労災事故防止(対象 医療関係者・救急関係者等)の観点から実習前の段階からB型肝炎ワクチンの接種が望ましいとされているが、日本では労働安全衛生法上の義務にも関わらず一部の医療機関でB型肝炎ワクチンの予防接種の未実施や接種費用の一部の自己負担を請求している等の問題がある。
渡航者もB型肝炎ワクチンの接種対象となる。日本製、または、日本で承認されているB型肝炎ワクチンの抗原量は10マイクログラムであり、日本以外の製品の20マイクログラムの半分量であること、また、いずれの場合も、"low responder"や"non-responder"という、抗体産生反応をしにくい被接種者がいることも熟知されたい。
VD(性行為感染症)としては、コンドームの着用である程度予防することができる。
B型肝炎ウイルスに対しては、高HBIG(高力価HBs抗原ヒト免疫グロブリン)・HBワクチンにより感染の減少がみられる。
治療
慢性B型肝炎の治療の目的は、慢性肝炎の沈静化(ALTの正常化)と、その後の肝硬変への移行・肝細胞癌発症の阻止にある。急性B型肝炎は基本的に保存的加療がなされる。急性肝炎を参照。
抗ウイルス療法
抗ウイルス治療はB型肝炎ウイルスを排除する治療である。B型肝炎ウイルスは自然経過において排除抗体(HBs抗体ないしHBe抗体)を取得し、ウイルスの活性化が沈静化していき、これを「セロコンバージョン(seroconversion)」と呼ばれているが、抗ウイルス治療はこれを促していくことを目標としていく。治療適応は「HBe抗原陽性無症候性キャリア」・「慢性B型肝炎」・「B型肝硬変」である。
抗ウイルス治療は、インターフェロン(IFN)と、核酸アナログ製剤で行われる。核酸アナログ製剤は一度開始すると終生継続していく必要性があることと、希に耐性ウイルスが出現することも多く、それによる急性肝炎(breack through hepatitis)が発生することも少なくない。
- インターフェロン(IFN)
-
- IFNα (スミフェロン®、オーアイエフ®)
- IFNα2b(イントロンA®)
- IFNβ (IFN®、フエロン®)
- 核酸アナログ製剤
-
- ラミブジン Lamivudine(ゼフィックス Zefix®):LAM
- 元々HIV治療薬として開発された。耐性ウイルス出現が多く、近年は新規使用には用いられていない。
- アデフォビル Adefovir(ヘプセラ Hepsera®):ADF
- ラミブジン耐性のウイルス治療薬として承認された。ラミブジン耐性ウイルス出現時にラミブジンと併用で用いられた。
- エンテカビル Entecavir(バラクルード Bareclude®):ETV
- ラミブジンよりウイルス抑制作用が強力で、現在はほぼ核酸アナログ製剤として第一選択で用いられている。催奇形性があり、妊娠の可能性がある女性には投与できない。
- テノホビル Tenofovir(テノゼット®):TDF
- 核酸アナログ製剤の次世代薬。元々は抗HIV薬(ビリアード®)として使用されており、日本・海外で広く認可されている。催奇形性が低いとされている。
- テルビブジン Telbivudine:LdT(Sebivo® Tyzeka®)
- クレブジン Clevudine(Revoivir®)
基本的に年齢によって治療選択される。
- 35歳未満:免疫応答によるセロコンバージョンが期待され、免疫賦活作用もあるIFN治療が選択される。ウイルス量が多い場合、核酸アナログ製剤との併用療法が行われる。
- 35歳以上:セロコンバージョンの可能性が低く、核酸アナログ療法によるウイルス抑制治療が選択される。ウイルス量が多い場合、IFNとの併用療法が行われる。また、挙児希望の場合はIFNまたはTDF投与が行われる。
肝庇護療法
抗ウイルス療法以外に、ALTの正常化を計る目的で、以下が用いられる。ただ、肝庇護療法はC型肝炎には比較的効果はあるが、B型肝炎にはあまり効果を示さない場合も多い。
- グリチルリチン(SNMC:強力ネオミノファーゲンC®)
- ウルソデオキシコール酸(UDCA:ウルソ®・ウルソサン®)
- 肝臓加水水解物(プロヘパール®)
- 小柴胡湯(漢方):IFNとの併用は間質性肺炎のリスクが高まるとのことで併用禁忌薬
脚注
- ^ “Mortality and Burden of Disease Estimates for WHO Member States in 2002 (xls)”. World Health Organization (2004年12月). 2009年11月13日閲覧。
- ^ B型肝炎訴訟とはウイルス性肝炎患者の救済を求める全国B型肝炎訴訟・大阪弁護団
出典
- 疫学的視点からみたウイルス肝炎の現状 (PDF) 広島大学 田中純子
- B型肝炎 国立感染症研究所
関連項目
外部リンク
- 政府機関
- B型肝炎について 独立行政法人国立国際医療研究センター 肝炎情報センター
- 厚生労働省
- 学会
- NPOなど
- B型肝炎相談ホットライン B型肝炎の情報・相談サイト
- 全国B型肝炎訴訟弁護団 各地域の相談窓口についても掲載
UpToDate Contents
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Japanese Journal
- 急性・慢性肝炎 (特集 小児の消化器疾患 : 症候から最新の治療まで) -- (知っておくべき消化器疾患の最新治療)
- わが国のB型肝炎予防体制の現状と課題 (第1土曜特集 小児用ワクチンUpdate) -- (予防接種各論)
- 症例報告 膜性腎症の治療経過中に発症したde novo B型肝炎の1例
- B型肝炎ウイルス感染における宿主免疫応答の重要性 : 特にNKT細胞の関与について
Related Links
- B型肝炎について、原因、症状、病態、診断・治療法、予防法、検査値、用語などを総合的に解説しています。B型肝炎患者さんのための情報サイト:肝炎.net
- B型肝炎ウイルスとその感染経路 B型肝炎はB型肝炎ウイルス(HBV)が血液・体液を介して感染して起きる肝臓の病気です。HBVは感染した時期、感染したときの健康状態によって、一過性の感染に終わるもの(一過性感染)とほぼ生涯 ...
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Japan Pharmaceutical Reference
薬効分類名
販売名
ヘプタバックス−II
組成
製法の概要
- 本剤は、組換えDNA技術を応用して、酵母により産生されたB型肝炎ウイルス表面抗原(HBs抗原)を含む液にアルミニウム塩を加えてHBs抗原を不溶性とした液剤である。
組成
有効成分の名称
容量
含量
- 10μg (組換えHBs抗原たん白質 (酵母由来) として)
添加物
- アルミニウムヒドロキシホスフェイト硫酸塩(アルミニウムとして)0.25mg、塩化ナトリウム4.5mg、ホウ砂35μg
禁忌
(予防接種を受けることが適当でない者)
- 被接種者が次のいずれかに該当すると認められる場合には、接種を行ってはならない。
- 明らかな発熱を呈している者
- 重篤な急性疾患にかかっていることが明らかな者
- 本剤の成分によってアナフィラキシーを呈したことがあることが明らかな者
- 上記に掲げる者のほか、予防接種を行うことが不適当な状態にある者
効能または効果
- B型肝炎の予防
- 通常、0.5mLずつを4週間隔で2回、更に、20〜24週を経過した後に1回0.5mLを皮下又は筋肉内に注射する。ただし、10歳未満の者には、0.25mLずつを同様の投与間隔で皮下に注射する。
ただし、能動的HBs抗体が獲得されていない場合には追加注射する。
- B型肝炎ウイルス母子感染の予防 (抗HBs人免疫グロブリンとの併用)
- 通常、0.25mLを1回、生後12時間以内を目安に皮下に注射する。更に、0.25mLずつを初回注射の1箇月後及び6箇月後の2回、同様の用法で注射する。
ただし、能動的HBs抗体が獲得されていない場合には追加注射する。
- HBs抗原陽性でかつHBe抗原陽性の血液による汚染事故後のB型肝炎発症予防 (抗HBs人免疫グロブリンとの併用)
- 通常、0.5mLを1回、事故発生後7日以内に皮下又は筋肉内に注射する。更に0.5mLずつを初回注射の1箇月後及び3〜6箇月後の2回、同様の用法で注射する。なお、10歳未満の者には、0.25mLずつを同様の投与間隔で皮下に注射する。
ただし、能動的HBs抗体が獲得されていない場合には追加注射する。
一般的注意
- B型肝炎ウイルス母子感染の予防及びHBs抗原陽性でかつHBe抗原陽性の血液による汚染事故後のB型肝炎発症予防には、抗HBs人免疫グロブリンを併用すること。
- B型肝炎ウイルス母子感染の予防における初回注射の時期は、被接種者の状況に応じて生後12時間以降とすることもできるが、その場合であっても生後できるだけ早期に行うこと。1)
- 本剤の3回目接種1〜2箇月後2)、3)を目途に抗体検査を行い、HBs抗体が獲得されていない被接種者には追加接種を考慮すること。
他のワクチン製剤との接種間隔
- 生ワクチンの接種を受けた者は、通常、27日以上、また他の不活化ワクチンの接種を受けた者は、通常、6日以上間隔を置いて本剤を接種すること。ただし、医師が必要と認めた場合には、同時に接種することができる(なお、本剤を他のワクチンと混合して接種してはならない)。
慎重投与
(接種の判断を行うに際し、注意を要する者)
- 被接種者が次のいずれかに該当すると認められる場合は、健康状態及び体質を勘案し、診察及び接種適否の判定を慎重に行い、予防接種の必要性、副反応、有用性について十分な説明を行い、同意を確実に得た上で、注意して接種すること。
- 心臓血管系疾患、腎臓疾患、肝臓疾患、血液疾患、発育障害等の基礎疾患を有する者
- 予防接種で接種後2日以内に発熱のみられた者及び全身性発疹等のアレルギーを疑う症状を呈したことがある者
- 過去に痙攣の既往のある者
- 過去に免疫不全の診断がなされている者及び近親者に先天性免疫不全症の者がいる者
- 本剤の成分に対してアレルギーを呈するおそれのある者
- 妊婦又は妊娠している可能性のある婦人〔「妊婦、産婦、授乳婦等への接種」の項参照〕
重大な副作用
ショック(0.1%未満)、アナフィラキシー(頻度不明)
- ショック、アナフィラキシー(血圧低下、呼吸困難、顔面蒼白等)があらわれることがあるので、接種後は観察を十分に行い、異常が認められた場合には適切な処置を行うこと。
多発性硬化症、急性散在性脳脊髄炎、脊髄炎、視神経炎、ギラン・バレー症候群、末梢神経障害(いずれも頻度不明)
薬効薬理
薬理作用
- チンパンジーを用いたB型肝炎ウイルス感染防御試験において本剤10μg3回筋肉内接種によりHBs抗体の産生が認められ、このチンパンジーにB型肝炎ウイルスを感染させてもB型肝炎の発症はみられなかった。またマウスを用いた試験において本剤は血漿由来ワクチンと同程度のHBs抗体産生能をもつことが認められた。
作用機序
- ワクチンの主成分は、遺伝子組換えによって酵母中に産生させたB型肝炎ウイルス表面抗原 (HBs抗原) たん白質である。このHBs抗原を生体に投与することにより、B型肝炎ウイルスの中和抗体であるHBs抗体を産生させる。
★リンクテーブル★
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- 20歳の男性。医学部在籍中の2年次学生である。1週間の病院実習に初めての参加を予定しており、10か月前(1年次)に受けた抗体検査の結果を持って病院実習担当の医師に相談に来た。
- 既往歴:感染症の既往はないという。予防接種で発熱などの副反応が出たことはない。
- 生活歴:喫煙歴と飲酒歴はない。家族歴:特記すべきことはない。
- 検査所見:10か月前の抗体検査の報告書を示す。
- 血中抗体価報告書氏名◯◯◯◯
|
測定方法
|
検査結果
|
病院実習の基準を満たす陽性
|
単位
|
麻疹
|
(IgG-EIA法)
|
20.4
|
(≧ 16.0)
|
|
風疹
|
(IgG-EIA法)
|
10
|
(≧ 8.0)
|
|
水痘
|
(IgG-EIA法)
|
6.4
|
(≧ 4.0)
|
|
流行性耳下腺炎
|
(IgG-EIA法)
|
陽性
|
陽性
|
|
B型肝炎
|
(CLIA法)
|
4.8
|
(≧ 10.0)
|
mIU/mL
|
結核
|
(IGRA)*
|
陰性
|
陰性
|
|
- *結核菌特異的全血インターフェロン γ遊離測定法
- その後の経過:相談に来た学生は医学部を卒業し、5年後に研修医として同じ大学病院で勤務を始めた。この研修医が平日に救急外来で勤務していたところ、54歳の男性が自転車の転倒による挫創のため来院した。初診患者でこの病院に受診歴はない。この研修医が創部の縫合処置を行っている最中、誤って縫合針を自分の指に刺した。研修医は創部から血を絞り出し流水で十分に洗浄すると同時に、直ちに研修医自身と患者の血液検査を行った。
- 外傷患者の血液検査結果が陽性だった場合、できるだけ早期に研修医に対する内服予防投与の開始が必要なのはどれか。
[正答]
※国試ナビ4※ [114E045]←[国試_114]→[114E047]
[★]
- 次の文を読み、45、46の問いに答えよ。
- 20歳の男性。医学部在籍中の2年次学生である。1週間の病院実習に初めての参加を予定しており、10か月前(1年次)に受けた抗体検査の結果を持って病院実習担当の医師に相談に来た。
- 既往歴:感染症の既往はないという。予防接種で発熱などの副反応が出たことはない。
- 生活歴:喫煙歴と飲酒歴はない。家族歴:特記すべきことはない。
- 検査所見:10か月前の抗体検査の報告書を示す。
- 血中抗体価報告書氏名◯◯◯◯
|
測定方法
|
検査結果
|
病院実習の基準を満たす陽性
|
単位
|
麻疹
|
(IgG-EIA法)
|
20.4
|
(≧ 16.0)
|
|
風疹
|
(IgG-EIA法)
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10
|
(≧ 8.0)
|
|
水痘
|
(IgG-EIA法)
|
6.4
|
(≧ 4.0)
|
|
流行性耳下腺炎
|
(IgG-EIA法)
|
陽性
|
陽性
|
|
B型肝炎
|
(CLIA法)
|
4.8
|
(≧ 10.0)
|
mIU/mL
|
結核
|
(IGRA)*
|
陰性
|
陰性
|
|
- *結核菌特異的全血インターフェロン γ遊離測定法
- a 「BCG接種が必要です」
- b 「MRワクチンの再接種が必要です」
- c 「帯状疱疹になる可能性が高いです」
- d 「B型肝炎ワクチンの接種状況を教えてください」
- e 「流行性耳下腺炎患者の診療には参加できません」
[正答]
※国試ナビ4※ [114E044]←[国試_114]→[114E046]
[★]
- 次の文を読み、 50-52の問いに答えよ。
- 76歳の男性。転居に伴いB型慢性肝疾患の治療継続目的で紹介され来院した。
- 現病歴 10年前に自宅近くの医療機関でB型慢性肝炎と診断され、ウルソデオキシコール酸を服用していた。自覚症状は特にない。
- 生活歴 飲酒は機会飲酒。
- 既往歴・家族歴 特記すべきことはない。
- 現 症 意識は清明。身長176cm、体重64kg。体温36.4℃。脈拍76/分、整。血圧132/68mmHg。腹部は平坦で、心窩部に肝を1cm触知するが、圧痛を認めない。左肋骨弓下に脾を1cm触知する。下肢に浮腫を認めない。
- 検査所見 尿所見:蛋白(-)、糖(-)。血液所見:赤血球 311万、Hb 10.9g/dl、Ht 32%、白血球 3,600。血液生化学所見:総蛋白 6.0g/dl、アルブミン 2.6g/dl、クレアチニン0.8mg/dl、総ビリルビン 0.9mg/dl、AST 84IU/l、ALT 68IU/l、ALP 220IU/l(基準115-359)。免疫学所見:HBs抗原陽性、HCV抗体陰性、AFP 140ng/ml(基準20以下)。食道内視鏡写真(別冊No.7)を別に示す。
- 血液検査所見で予想されるのはどれか。
[正答]
※国試ナビ4※ [105B049]←[国試_105]→[105B051]
[★]
- 28歳の女性。1年前から口唇ヘルペスで3回の治療を受けた。歩行時の息苦しさを主訴に受診し、ニューモシスチス肺炎と診断された。ニューモシスチス肺炎の治療と同時に基礎疾患が検索され、HIV感染症と診断された。性交渉のパートナーは男性のみで特定の3人である。喫煙は22歳から10本/日。飲酒はビール350mL/日。血液所見:赤血球 468万、Hb 14.7g/dL、白血球 7,600(好中球 60%、好酸球 3%、好塩基球 1%、単球 8%、リンパ球 28%)、CD4陽性細胞数 180/mm3(基準 800~1,200)、血小板 15万。血液生化学所見:総ビリルビン 0.7mg/dL、AST 68U/L、ALT 128U/L、LD 305U/L(基準 176~353)、尿素窒素 15mg/dL、クレアチニン 1.0mg/dL。免疫血清学所見:HBs抗原陽性、HBs抗体陰性、HBV-DNA陽性、HCV抗体陰性。
- この患者の抗HIV治療薬の選択において最も重要なのはどれか。
[正答]
※国試ナビ4※ [112B026]←[国試_112]→[112B028]
[★]
- 68歳の男性。進行する下腿の浮腫を主訴に来院した。2か月前から両側下腿の浮腫を自覚していたが、次第に増惑するため紹介されて受診した。10年前から高血圧症で降圧薬を服用している。6年前から関節リウマチで自宅近くの診療所にて薬物治療中である。脈拍76/分、整。血圧138/86mmHg。尿所見:蛋白3+、糖(+)、潜血(±)。血液生化学所見:総蛋白 5.5g/dL、アルブミン 2.6g/dl、総コレステロール 368mg/dl、尿素窒素 22mg/dl、クレアチニン 1.1mg/dl、尿酸 7.4 mg/dl。腎生検の蛍光抗体IgG染色標本(別冊No.26)を別に示す。
- この腎病変をきたす原因として可能性が低いのはどれか。
[正答]
※国試ナビ4※ [105I078]←[国試_105]→[105I080]
[★]
- 56歳の男性。食欲低下と全身倦怠感とを主訴に来院した。薬物の服用はない。3日前から症状が出現し、家族に目の黄染を指摘された。4週前バーベキューでイノシシ肉を食べたが一緒に食べた人も同様の症状を訴えている。血液所見:赤血球440万、Hb14.9g/dl、Ht43%、白血球5,500、血小板26万、プロトロンビン時間46%(基準80~120)。血清生化学所見:総蛋白8.3g/dl、アルブミン4.7g/dl、IgG1,780mg/dl(基準960~1,960)、総ビリルビン4.7mg/dl、直接ビリルビン3.9mg/dl、AST659単位、ALT1,222単位、ALP278単位(基準260以下)、γ-GTP192単位(基準8~50)。免疫学所見:CRP0.4mg/dl、lgM型HA抗体(-)、HBs抗原(-)、HBs抗体(+)、HCV抗体(-)、HCV-RNA(-)、VCA-IgG抗体(+)、CMV-lgG抗体(+)、抗核抗体(-)。最も考えられるのはどれか。
[正答]
※国試ナビ4※ [100A029]←[国試_100]→[100A031]
[★]
[正答]
※国試ナビ4※ [104G027]←[国試_104]→[104G029]
[★]
- (1) 定期と臨時の接種がある。
- (2) 実施義務者は市町村長である。
- (3) 国民に義務付けられている。
- (4) B型肝炎の予防接種が含まれている。
- (5) 健康被害の救済措置が規定されている。
- a. (1)(2)(3)
- b. (1)(2)(5)
- c. (1)(4)(5)
- d. (2)(3)(4)
- e. (3)(4)(5)
[正答]
※国試ナビ4※ [096G024]←[国試_096]→[096G026]
[★]
- a. (1)(2)
- b. (1)(5)
- c. (2)(3)
- d. (3)(4)
- e. (4)(5)
[★]
- 腎生検のPAM染色標本(別冊No.2A)と蛍光抗体IgG染色標本(別冊No.2B)とを別に示す。
- 原因として考えられるのはどれか。3つ選べ。
[正答]
※国試ナビ4※ [107A018]←[国試_107]→[107A020]
[★]
- 予防接種後に他の疾患の予防接種を行うまで、1か月以上の間隔をおいた方がよいのはどれか。
- a. (1)(2)
- b. (1)(5)
- c. (2)(3)
- d. (3)(4)
- e. (4)(5)
[正答]
※国試ナビ4※ [096B008]←[国試_096]→[096B010]
[★]
- あるウイルス性疾患の我が国における月別発生数の傾向を示す。
[正答]
※国試ナビ4※ [110B024]←[国試_110]→[110B026]
[★]
[正答]
※国試ナビ4※ [105D012]←[国試_105]→[105D014]
[★]
- a. (1)(2)(3)
- b. (1)(2)(5)
- c. (1)(4)(5)
- d. (2)(3)(4)
- e. (3)(4)(5)
[★]
[正答]
※国試ナビ4※ [097H066]←[国試_097]→[097H068]
[★]
- 予防接種後、他の種類の予防接種までに 4週以上の間隔をおいた方が良いのはどれか。2つ選べ。
[正答]
※国試ナビ4※ [108E034]←[国試_108]→[108E036]
[★]
[正答]
※国試ナビ4※ [113F018]←[国試_113]→[113F020]
[★]
- 予防接種後、他の予防接種までに4週以上の間隔をおいた方が良いのはどれか。2つ選べ。
[正答]
※国試ナビ4※ [102B022]←[国試_102]→[102B024]
[★]
[正答]
※国試ナビ4※ [111I009]←[国試_111]→[111I011]
[★]
[正答]
※国試ナビ4※ [105E032]←[国試_105]→[105E034]
[★]
- 英
- hepatitis B virus, HBV, hepatitis virus B
- 関
- ウイルス、肝炎、B型肝炎、肝炎ウイルス
ウイルス学
抗原&および抗体
HBs抗原
|
HBsAg
|
表面抗原である。HBs抗原(+)はウイルスが体内に存在することを示す。
|
抗HBs抗体
|
anti-HBs
|
中和抗体である。抗HBs抗体(+)は過去にHBVに感染して治癒しているか、HBVワクチンを接種されているかをしめす。
|
HBc抗原
|
HBcAg
|
HBVを構成するタンパク質であるが、キャプシド内のタンパク質である。
|
抗HBc抗体-IgM
|
IgM anti-HBc
|
感染初期に現れ、数ヶ月後に消える。急性肝炎の診断に使用される。
|
抗HBc抗体-IgG
|
IgG anti-HBc
|
抗HBc抗体-IgMに少し遅れて現れ、ほぼ生涯にわたって血中に存在する。過去にHBVにかかったことを示す。
|
HBe抗原
|
HBe
|
HBe抗原は発症に遅れて一ヶ月後から増加し始め、治癒した後2,3ヶ月かけて減少する。HBe抗原(+):HBVが増殖する際に過剰に作られるタンパク質。HBVの活発な増殖を示しており、感染力が強いことを示す。
|
抗HBe抗体
|
anti HBe
|
抗HBe抗体(+):HBVウイルス量と増殖が落ち着いていることを示しており、感染力が弱いことを示す。
|
HBcAg
- HIM.1935
- ヌクレオキャプシドはC geneがコードしている。ヌクレオキャプシド:に発現している抗原をHBcAgという。
HBeAg
- HIM.1935
- C geneがコード。スタートコドンが箇所有り、precore regionから開始するものは小胞体シグナルを含み、細胞外に分泌される。core regionから翻訳されたものがnucleocapsid particleの組み立てに用いられる。この蛋白はRNAと結合する。ウイルスの増殖性・感染性と関係がある。HBs-Ag陽性キャリアの母親が妊娠・出産して子供にHBVが伝播する確率は、HBeAg陽性で90%、HBe陰性で10-15%。3ヶ月を越えてHBeAg陽性だったら、慢性化した事の証。(HIM.1933)
- HBeAgは、HBsAgと同時かあるいはそのちょっと後に出現する。急性のB型肝炎の場合は、ALTがピークをつけたあたりで検出できなくなる。
初感染時に、末梢血でみられる血清学的変化の順番
- IgM anti-HBc (対応抗原が末梢血に出てこないから検出が容易という訳じゃよ、たぶん) -> anti-HBe ->anti-HBs
HBV抗原の局在
- QB.278
- HBsAg:肝細胞質内
- HBeAg:肝細胞質内
- HBcAg:肝細胞核内? ← ホントかな。末梢血に出ないというだけじゃね?
抗原/抗体の状態
|
HBs抗原
|
抗HBs抗体
|
抗HBc抗体
|
HBe抗原
|
抗HBe抗体
|
RT-PCR
|
未感染者
|
-
|
-
|
-
|
-
|
-
|
-
|
ワクチン接種者
|
-
|
+
|
-
|
-
|
-
|
-
|
既感染者
|
-
|
+
|
+
|
-
|
+
|
-
|
キャリア
|
+
|
-
|
+++
|
+
|
-
|
+
|
-
|
+
|
慢性化
- HBsAgが6ヶ月以上陽性で、IgG anti-HBcが優性となり、anti-HBsは検出できないか検出限界以下となる。このころにHBV DNAは末梢血・肝細胞の核内に存在し、free or episomal form(エピソーム)として存在する。
- 1. replacative stage: HBVの増殖や肝障害が激しい。このstageにおいてHBV DNAは量的, HBeAgは質的なマーカーとなる。
- 2. nonreplacative stage: 年に~10%の割合で起こる。HBeAg陽性からanti-HBeへの血清変換(seroconversion)が起こる。この時期にたいていALTが上昇するが、身体の細胞性免疫がウイルスを排除したと考えられている。このころにはHBV DNAは核内に存在して、宿主のゲノム内にintegrateされている。末梢血にはウイルス粒子ではなく、球状・管状のウイルス粒子がみられる。肝臓の障害もやんでいる傾向にある。時に、HBeAgへの血清変換とHBV DNAの上昇、IgM anti-HBcの出現を伴ってウイルスの再活性化が起こる。IgM anti-HBcはウイルスの再活性化でも起こるから、初感染の指標としては使えないね。患者の病歴が重要。(HIM.1935)
- 血清変換は細胞性免疫が減弱した老人で起こりにくく、若者に多い。
- 3. inactive HBV carrier: nonreplicative stageに入った患者のうち、活動性の肝障害がないヒトを指している。
ウイルスの生活環
- when packaging within viral peoteins is complete, synthesis of the incomplete plus strand stops
侵入&増殖
- ウイルスDNAは核内に移行
- ニックの入った鎖がDNAポリメラーゼに修復され2本鎖環状DNAとなる
遺伝子型
遺伝子型
|
A
|
C
|
地域
|
海外?
|
日本
|
慢性化
|
する
|
しにくい
|
重症度
|
軽い
|
重い
|
IFN効果
|
奏効しやすい
|
奏効しにくい
|
腫瘍
|
|
肝細胞癌発症しやすい
|
潜伏期
- 60-160日
- 約35日でHBV DNAが検出可能
- 約59日でHBs抗原が検出可能
感染経路
- 血液、体液、分泌液(唾液)が粘膜と接触することで引き起こされる
- 垂直感染:母子感染(経産道感染。経胎盤感染しない。母乳感染なし。) ⇔ ときに経胎盤感染するらしい(G10M.168)
G10M.168
疫学
- 世界中に存在する
- 流行地:中国、東南アジア、サハラ砂漠地域、アマゾン川流域、太平洋湾岸地域
症状
急性肝炎
慢性肝炎
合併症
経過
- 感染後、10%がキャリアーとなり慢性化する
急性B型肝炎 (SMB.547)
- 急性B型肝炎→慢性B型肝炎
- 免疫能が正常な人に感染した場合、長い潜伏期の後にA型肝炎様の症状を発症する。2-4ヶ月で治癒する
- 1-2%の確率で劇症肝炎を引き起こす
慢性B型肝炎 (SMB.547)
- HBVキャリア:血中のHBs抗原が6ヶ月以上にわたり陽性である
- 無症候性キャリア:自発症状がない
- キャリアとなるとウイルス量は多いが肝障害がない無症候性キャリアとなる ← 免疫系が誘導されていない。免疫寛容の状態
- 10-30歳で肝炎を発症し、多くの場合、B型肝炎ウイルスを排除する方向に向かっていく(HBe抗体が立ち上がる)が、10%の症例で肝炎が持続する。HBe抗体が立ち上がっても5-10%の症例で変異型HBVにより肝炎が持続する。肝炎が持続すると肝硬変、原発性肝癌を生じる (SMB.547)
検査
治療
治療薬
急性肝炎
慢性肝炎
インターフェロン
- seroconversion(HBe抗原→HBe抗体)しにくいHBe抗原陽性活動性肝炎
- HBV DNA陽性・HBe抗体陽性活動性肝炎
ラミブジン
- 目的:救命
- 絶対適応:重症化、重症化の予想される慢性肝炎、活動性肝硬変、F3/A3の慢性肝炎、発症早期の劇症肝炎
- 相対適応:35歳以上のF2/A2慢性肝炎
- 禁忌 :35歳以下でF1/A1慢性肝炎
- 炎症:A1<A2<A3、線維化の程度F1<F2<F3<F4
ラミブジン耐性株
検査
予防
- HBs抗原の遺伝子を酵母に遺伝子導入して作らせた成分ワクチン
母子感染の予防
- ↓陽性
- 2-a.(HBe陽性)ウイルス量が多い場合の予後 :感染率100%, キャリア化率80-90%
- 0ヶ月:HBIG
- 1ヶ月: →HBs抗原検査
- 2ヶ月:HBIG:B型肝炎ワクチン
- 3ヶ月:B型肝炎ワクチン
- 4ヶ月:
- 5ヶ月:B型肝炎ワクチン
- 6ヶ月: →HBs抗原/HBs抗体検査
- 2-b.(HBe陰性)ウイルス量が少ない場合の予後:感染率 10%, キャリア化率まれ
- 0ヶ月:HBIG
- 1ヶ月:
- 2ヶ月:B型肝炎ワクチン
- 3ヶ月:B型肝炎ワクチン
- 4ヶ月:
- 5ヶ月:B型肝炎ワクチン
- 6ヶ月: →HBs抗原/HBs抗体検査
消毒薬
- アルコールでは不十分
- 0.5%次亜塩素酸、2%グルタルアルデヒドを用いる
ステロイド使用
- http://www.kenei-pharm.com/medical/academic-info/icnews/2015/4072/
- http://www.ryumachi-jp.com/info/news110926_gl.pdf#search=%27%E3%82%B9%E3%83%86%E3%83%AD%E3%82%A4%E3%83%89+B%E5%9E%8B%E8%82%9D%E7%82%8E+%E9%99%A4%E5%A4%96%27
関連疾患
参考
- http://www.bml.co.jp/genome/product_service/invader01.html
[★]
- 関
- 感染症法、感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律施行規則
概念
- 国が感染症発生動向調査を行い、その結果等に基づいて必要な情報を国民や医療関係者等に提供・公開していくことによって、発生・拡大を防止すべき感染症(現在42疾患)
- 発生動向の収集把握と情報の提供を行う。
五類感染症
全数把握疾患
定数把握疾患
統計
- 五類感染症のうち、全数把握とされる疾患。
- 診断後7日以内に届出。
- 参考1を改変
西暦
|
1999
|
2000
|
2001
|
2002
|
2003
|
2004
|
2005
|
2006
|
2007
|
2008
|
2009
|
元号
|
平成11
|
平成12
|
平成13
|
平成14
|
平成15
|
平成16
|
平成17
|
平成18
|
平成19
|
平成20
|
平成21
|
アメーバ赤痢
|
276
|
378
|
429
|
465
|
520
|
610
|
698
|
752
|
801
|
871
|
786
|
ウイルス性肝炎
|
B型肝炎
|
510
|
425
|
330
|
332
|
245
|
241
|
209
|
228
|
199
|
178
|
178
|
C型肝炎
|
136
|
119
|
65
|
61
|
65
|
43
|
57
|
46
|
34
|
52
|
40
|
D型肝炎
|
0
|
0
|
0
|
0
|
0
|
0
|
0
|
0
|
0
|
0
|
0
|
その他
|
74
|
41
|
29
|
23
|
19
|
7
|
10
|
6
|
4
|
8
|
5
|
不明
|
36
|
22
|
14
|
14
|
4
|
2
|
1
|
0
|
0
|
0
|
0
|
急性脳炎
|
...
|
...
|
...
|
...
|
12
|
167
|
188
|
167
|
228
|
192
|
526
|
クリプトスポリジウム症
|
4
|
3
|
11
|
109
|
8
|
92
|
12
|
18
|
6
|
10
|
17
|
クロイツフェルト・ヤコブ病
|
92
|
108
|
133
|
147
|
118
|
176
|
153
|
178
|
157
|
151
|
142
|
劇症型溶血性レンサ球菌感染症
|
21
|
44
|
46
|
92
|
52
|
52
|
60
|
106
|
95
|
104
|
103
|
後天性免疫不全症候群
|
合計
|
588
|
794
|
947
|
916
|
970
|
1162
|
1203
|
1348
|
1493
|
1565
|
1446
|
無症候性キャリア
|
346
|
413
|
570
|
547
|
564
|
699
|
753
|
852
|
951
|
1000
|
882
|
AIDS
|
215
|
331
|
320
|
312
|
337
|
386
|
359
|
406
|
414
|
441
|
429
|
その他
|
27
|
50
|
57
|
57
|
69
|
77
|
91
|
90
|
128
|
124
|
135
|
ジアルジア症
|
42
|
98
|
137
|
113
|
103
|
94
|
86
|
86
|
53
|
73
|
70
|
髄膜炎菌性髄膜炎
|
10
|
15
|
8
|
9
|
18
|
21
|
10
|
14
|
17
|
10
|
10
|
先天性風しん症候群
|
0
|
1
|
1
|
1
|
1
|
10
|
2
|
0
|
0
|
0
|
2
|
梅毒
|
I期梅毒
|
112
|
129
|
104
|
99
|
114
|
136
|
151
|
175
|
198
|
172
|
142
|
II期梅毒
|
126
|
157
|
134
|
121
|
127
|
179
|
180
|
205
|
234
|
282
|
251
|
晩期顕症梅毒
|
47
|
46
|
40
|
53
|
54
|
54
|
37
|
50
|
55
|
65
|
44
|
先天梅毒
|
9
|
8
|
6
|
9
|
5
|
7
|
3
|
12
|
7
|
9
|
5
|
無症候
|
457
|
421
|
301
|
293
|
209
|
160
|
172
|
195
|
225
|
299
|
249
|
破傷風
|
66
|
91
|
80
|
106
|
73
|
101
|
115
|
117
|
89
|
123
|
113
|
バンコマイシン耐性黄色ブドウ球菌感染症
|
...
|
...
|
...
|
...
|
0
|
0
|
0
|
0
|
0
|
0
|
0
|
バンコマイシン耐性腸球菌感染症
|
23
|
36
|
40
|
44
|
59
|
58
|
69
|
83
|
84
|
80
|
116
|
風疹
|
...
|
...
|
...
|
...
|
...
|
...
|
...
|
...
|
...
|
293
|
147
|
麻疹
|
...
|
...
|
...
|
...
|
...
|
...
|
...
|
...
|
...
|
11012
|
732
|
参考
- 年別報告数一覧(その1:全数把握) 一類~五類感染症、新型インフルエンザ等感染症および指定感染症(全数)
- http://idsc.nih.go.jp/idwr/ydata/report-Ja.html
国試
[★]
- 英
- hepatitis C HC
- 関
- C型肝炎ウイルス、慢性肝炎、肝炎。C型慢性肝炎。非A非B型肝炎
まとめ
- RNAウイルスでありエンベロープを有するフラビウイルスに属するC型肝炎ウイルスの感染により生じる肝炎である。潜伏期は60日程度であり、発症は潜行性である。感染経路は血液の接触に夜物が多い。劇症化することは稀(0.1%)であるが、非常に慢性化しやすい(85%)。慢性化例では肝機能の低下・荒廃を来しついには肝細胞癌を生じる。日本に多い1b型(70%)はインターフェロンが奏効しにくい。治療はインターフェロンとリバビリンである。予防は感染源との接触を避けることである。
概念
- C型肝炎ウイルスによる感染症である。
- 五類感染症(全数把握)
- C型肝炎ウイルスの感染により生じる。C型急性肝炎はA型やB型に比べて自覚症状は軽く劇症化することは稀であるが、70%程度の例でC型慢性肝炎に移行する(A-E型肝炎の中で最高)。以前は非A非B型肝炎と呼ばれており、同定されたのは1989年で、検出系が確立されたのは1988年である。
疫学
- C型肝炎患者+持続感染者(キャリア):150-200万人(参考1)
- C型肝炎患者数:C型ウイルス肝炎の総患者数は34万7千人(2005年10月時点, 『患者調査』【Z41-842】2005年版 上巻(全国編)p.652)(参考5)
病原体
- C型肝炎ウイルス:遺伝子型(1b型: 70%、2a型: 20%、2b型: 8-10%)
感染経路
- 血液感染:輸血(第二世代HCV抗体導入後は輸血後肝炎の発生はほとんどない)、針刺し事故、入れ墨、覚醒剤の回し打ち。頻度が比較的多い
- 性的接触:B型肝炎ウイルスに比較すると頻度は少ない。
- 垂直感染:低率
経過
- 自然治癒は稀
- 10-30年の経過で肝硬変 → 肝細胞癌
- 癌化には5,11,17番染色体の染色体異常が関わっている?
- HCVの初感染から30年間以上経過している患者では年間の肝細胞癌発症率は1-4%である(HIM.1963)
- C型肝炎を背景に肝細胞癌を発症した場合、C型肝炎ウイルスを駆逐し、肝細胞癌が治癒した後であっても発癌リスクは変わらない、らしい(出典不明)
症状
- 慢性肝炎では多くの場合症状が無くトランスアミナーゼ上昇のみで、長い経過の中で肝硬変や肝細胞癌を発症する。
合併症
検査
-
- 2. HCVコア抗体:コア粒子
- 3. E2/NS-1抗体:エンベロープ
- 4. NS抗体、C100-3抗体C-33c抗体、NS5抗体:被構造タンパク
- NATによるHCV-RNAの検出。ウインドウ期は1-2週間
病態の評価 - 目的別
- 肝障害の評価 → ALT
- 残存肝機能 → 血小板数(肝臓で産生されるトロンボポエチンを反映するはず)
- 治療効果判定 → HCV-RNA
治療
- インターフェロンとリバビリンの併用が有効な治療法とされたが、HCVが排除され肝炎が治癒する確率は40~50%程度であった。
- 近年核酸アナログの開発により、肝炎の治療が進展してきた。
抗ウイルス薬 - C型肝炎
治療フローチャート
治療に影響を及ぼす因子
- HCV RNA(少ない方が良い)、遺伝子型(2型が良好)、線維化(軽度)、年齢、性別、血小板。(参考(3))
- 年齢<45、感染期間が短い、HCV RNAが少ないこと、遺伝子型が1型でないこと(HIM.1095)
- HCV-RNA量、HCB遺伝子型、肝組織化の程度(QB.B-282)
B型肝炎とC型肝炎の比較
|
B型肝炎
|
C型肝炎
|
ソース
|
感染の特徴
|
慢性の肝細胞障害、 integrationによる変異誘発?
|
慢性の肝細胞障害
|
根拠なし
|
劇症化
|
0.1-1%
|
0.1%
|
HIM
|
慢性化率
|
1-10%
|
85%
|
HIM
|
キャリア化
|
稀。通常、母子感染でおこる
|
|
医学辞書
|
肝細胞癌患者中
|
約20%
|
約70%
|
QB.B-281
|
肝細胞癌患者年齢
|
若年発症
|
|
QB.B-281
|
肝細胞癌発症形式
|
突発あり
|
緩徐進展
|
QB.B-281
|
遺伝子型
|
B型肝炎ウイルス#遺伝子型
|
|
|
A型、C型
|
1b型、2a型,、2b型
|
|
日本ではC型多く、重症化しやすいが、慢性化しにくい。しかし、インターフェロン奏効しにくく、肝細胞癌発症しやすい。
|
日本では1b型多い。インターフェロン奏効しづらい(15%)。平均は2型は奏効しやすい(80%以上でウイルス排除)
|
|
治療
|
インターフェロン ラミブジン アデフォビル エンテカビル テルビブジン
|
ペグインターフェロン+リバビリン
|
参考
- http://www.c-kan.net/
- 2. 独立行政法人国立国際医療研究センター 肝炎情報センター│C型肝炎およびC型肝炎ウイルス
- http://www.ncgm.go.jp/center/forcomedi_hcv.html
- http://kousei-hosp.com/C-PPT.pdf
- https://www.jsh.or.jp/medical/guidelines/jsh_guidlines/hepatitis_c
- 5. C型肝炎について - 国立国会図書館 リサーチナビ
- http://rnavi.ndl.go.jp/research_guide/entry/theme-honbun-400257.php
- http://idsc.nih.go.jp/idwr/kansen/k04/k04_12.html
[★]
- 英
- vaccine
- 関
- 予防接種 immunization、感染症、感染症予防法、シードロット・システム。immunization
種類
副反応
風疹ワクチン
おたふくかぜワクチン
- 2-3週間後、まれに、発熱、耳下腺腫脹、咳、鼻水
- MMRの際に無菌性髄膜炎が数千人に一人
- 髄膜炎の症状:発熱、頭痛、嘔吐
学校伝染病、予防接種、ワクチン (学校伝染病、予防接種、ワクチン.xls)
日本で使われているワクチン
その他マイナーなワクチン
- 1ヶ月に1回、6ヶ月続けて。
- 適応は低体重児と免疫不全児だった気がする
接種間隔
参考
- 1. 国立感染症研究所 感染症情報センター:予防接種のページ
- http://idsc.nih.go.jp/vaccine/vaccine-j.html
- 2. 日本で接種可能なワクチンの種類 - 国立感染症研究所
- http://idsc.nih.go.jp/vaccine/atopics/atpcs003.html
[★]
- 英
- chronic inflammatory demyelinating polyradiculoneuropathy, chronic inflammatory demyelinating polyneuropathy, CIDP
- 同
- 慢性炎症性脱髄性多発根神経炎、慢性炎症性脱髄性多発ニューロパチー、慢性炎症性脱髄性多発性根神経障害、慢性炎症性脱髄性多発神経障害、慢性炎症性脱髄性多発根神経炎
- 関
- 難病
[show details]
概念
病因
- 末梢神経ミエリンの構成成分に対する免疫異常に基づく自己免疫性疾患と考えられている。
uptodateの見解
- 参考2
- CIDPが単一の疾患なのか症候群なのかは議論が分かれるところである。以下の疾患はいずれも慢性、脱髄、炎症、あるいは免疫の媒介(immune-mediation)を共通に有する (略) (以下、鑑別疾患に上げられると思われるため、列挙。現時点でのCIDPの疾患概念はとにかく原因不明ということ)
- CIDP
- 多巣性運動ニューロパチー、multifocal motor neuropathy、MMN
- Lewis-Sumner症候群、Lewis-Sumner syndrome、MADSAM
- IgM異常蛋白をともなう遠位脱髄性神経炎±抗MAG抗体、distal demyelinating neuropathy with IgM paraprotein, with or without anti-myelin associated glycoprotein
- IgG, IgA異常蛋白をともなう脱髄性神経炎、demyelinating neuropathy with IgG or IgA paraprotein
- POEMS症候群、POEMS syndrome
- 感覚優位型脱髄性神経炎、sensory predominant demyelinating neuropathy
- 中枢神経系の脱髄を伴う脱髄性神経炎、demyelinating neuropathy with central nervous system demyelination
- その他の膠原病・血管炎、甲状腺中毒症、臓器移植・骨髄移植、遺伝性ニューロパチー、ネフローゼ症候群、炎症性腸疾患。
- 全身疾患に関連する脱髄性神経炎:B型肝炎、C型肝炎、HIV感染、リンパ腫、糖尿病、全身性エリテマトーデス
検査
診断基準
- 参考1
- 診断:( 1.の1)2) ) and ( 2.の1) ) and ( 2.の2)~5)のうち1つ )
主要項目
1. 発症と経過
- 1) 2ヶ月以上の経過の、寛解・増悪を繰り返すか、慢性進行性の経過をとる多発ニューロパチーである。
- 2) 当該患者の多発ニューロパチーを説明できる明らかな基礎疾患、薬物使用、毒物への曝露がなく、類似疾患の遺伝歴がない。
2. 検査所見
- 1) 末梢神経伝導検査で、2本以上の運動神経において、脱髄を示唆する所見を示す。(伝導速度の低下、伝導ブロックまたは時間的分散の存在、遠位潜時の延長、F波欠如または最短潜時の延長)
- 2) 脳脊髄液検査で、蛋白増加をみとめ、細胞数は10/mm3未満である。
- 3) 免疫グロブリン大量療法、副腎皮質ステロイド薬、血液浄化療法、その他の免疫療法などにより改善を示した病歴がある。
- 4) MRIで神経根あるいは馬尾の肥厚または造影所見がある。
- 5) 末梢神経生検で脱髄を示唆する所見がある。
鑑別診断
治療
参考
- 1. 慢性炎症性脱髄性多発神経炎(公費対象) - 難病情報センター
- http://www.nanbyou.or.jp/entry/333
- 2. [charged] Chronic inflammatory demyelinating polyneuropathy: Etiology, clinical features, and diagnosis - uptodate [1]
- 3. [charged] Chronic inflammatory demyelinating polyneuropathy: Treatment and prognosisFind Print Email - uptodate [2]