- 英
- estradiol, E2, oestradiol
- 化
- 安息香酸エストラジオール, estradiol benzoate, EB、ジプロピオン酸エストラジオール, estradiol dipropionate、吉草酸エストラジオール estradiol valerate
- 商
- ペラニン、ル・エストロ、プロギノン、フェミエスト、ディビ、ジュリナ、オバホルモン、エストラーナ、エストラダームTTS、エストルモンデポー
- (ヒドロキシプロゲステロン、エストラジオール)E・P・ホルモン
- (レボノルゲストレル、エストラジオール)ウェールナラ
- (テストステロン、エストラジオール)プリモジアン、ダイホルモン、ボセルモン
- (ノルエチステロン、エストラジオール)メノエイドコンビパッチ
- (ヒドロキシプロゲステロン、エストラジオール)ルテス
- 関
- エストロゲン、17 beta-estradiol、estradiol-17beta
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出典(authority):フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』「2015/07/12 14:03:17」(JST)
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エストラジオール |
|
|
IUPAC名
(8S,9S,13S,14S,17S)-13-メチル-6,7,8,9,11,12,14,15,16,17-デカヒドロシクロペンタ[a]フェナントレン-3,17-ジオール
|
|
識別情報 |
CAS登録番号 |
50-28-2 |
KEGG |
D00105 |
特性 |
化学式 |
C18H24O2 |
モル質量 |
272.39 |
特記なき場合、データは常温 (25 °C)・常圧 (100 kPa) におけるものである。 |
エストラジオール(英Estradiol:E2)とはエストロゲンの一種。性質等は、エストロゲンに詳しい。
生成
エストロンとの可逆反応により、またはテストステロンから不可逆に生成する。上に示しているのはテストステロンからエストラジオールへの変換図である。
顆粒細胞、莢膜細胞、胎盤、副腎皮質、精巣間質細胞などが産生する。
活性
エストロゲンの中で最も強い生理活性を持ち、その活性はエストロンの2倍、エストリオールの10倍である。
環境問題
近年、人間の尿中に含まれているエストラジオールをはじめ天然、人工女性ホルモンの環境に与える影響が問題となってきている。 都市部の下水道中より17β-エストラジオール(E2)などが観測されている。 特に英国では、雌雄同体化したローチ(コイ科の魚類)が1980年代前半から下水処理場の放流先となる河川で見つかりだしており、この問題が深刻となってきている。
関連項目
- 産科学
- 安息香酸エストラジオール
- 吉草酸エストラジオール
- シピオン酸エストラジオール
内分泌器:ホルモン(ペプチドホルモン、ステロイドホルモン) |
|
視床下部 - 脳下垂体 |
視床下部
|
GnRH - TRH - ドーパミン - CRH - GHRH - ソマトスタチン - ORX - MCH - MRH - MIH
|
|
脳下垂体後葉
|
バソプレッシン - OXT
|
|
脳下垂体中葉
|
MSH(インテルメジン)
|
|
脳下垂体前葉
|
αサブユニット糖タンパク質ホルモン(FSH - LH - TSH) - GH - PRL - POMC(ACTH - エンドルフィン - リポトロピン)
|
|
|
副腎 |
副腎髄質
|
副腎髄質ホルモン(アドレナリン - ノルアドレナリン - ドーパミン)
|
|
副腎皮質
|
副腎皮質ホルモン(アルドステロン - コルチゾール - DHEA)
|
|
|
甲状腺 |
甲状腺
|
甲状腺ホルモン(T3 - T4 - カルシトニン)
|
|
副甲状腺
|
PTH
|
|
|
生殖腺 |
精巣
|
テストステロン - AMH - インヒビン
|
|
卵巣
|
エストラジオール - プロゲステロン - インヒビン/アクチビン - リラキシン(妊娠時)
|
|
|
その他の内分泌器 |
膵臓
|
グルカゴン - インスリン - ソマトスタチン
|
|
松果体
|
メラトニン
|
|
|
内分泌器でない器官 |
胎盤:hCG - HPL - エストロゲン - プロゲステロン - 腎臓:レニン - EPO - カルシトリオール - プロスタグランジン - 心臓:ANP - BNP - ET - 胃:ガストリン - グレリン - 十二指腸:CCK - GIP - セクレチン - モチリン - VIP - 回腸:エンテログルカゴン - 脂肪組織:レプチン - アディポネクチン - レジスチン - 胸腺:サイモシン - サイモポイエチン - サイムリン - STF - THF - 肝臓:IGFs(IGF-1 - IGF-2) - 耳下腺:バロチン - 末梢神経系:CGRP - P物質
|
|
誘導タンパク質 |
NGF - BDNF - NT-3
|
|
ステロイド |
|
前駆体 |
スクアレン · ラノステロール
|
|
一般 |
コレステロール · プレグネノロン · 17-ヒドロキシプレグネノロン · DHEA · アンドロステンジオン · アンドロスタンジオール
|
|
性ホルモン |
エストロゲン
|
エストラジオール · エストリオール · エストロン
|
|
アンドロゲン
|
テストステロン · デヒドロテストステロン · アンドロステロン
|
|
プロゲストーゲン
|
プロゲステロン · 17-ヒドロキシプロゲステロン · プロゲスチン
|
|
|
副腎皮質ホルモン |
糖質コルチコイド
|
コルチゾール · プレドニゾン · コルチコステロン · コルチゾン · プロゲステロン
|
|
鉱質コルチコイド
|
アルドステロン
|
|
|
フィトステロール |
スチグマステロール · ブラシカステロール
|
|
エルゴステロール |
エルゴステロール · エルゴカルシフェロール
|
|
主要な生体物質:炭水化物(アルコール、糖タンパク質、配糖体) · 脂質(エイコサノイド · 脂肪酸/脂肪酸の代謝中間体 · リン脂質 · スフィンゴ脂質 · ステロイド) · 核酸(核酸塩基 · ヌクレオチド代謝中間体) · タンパク質(タンパク質を構成するアミノ酸/アミノ酸の代謝中間体) · テトラピロール · ヘムの代謝中間体 |
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UpToDate Contents
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Japanese Journal
- P-0835 CYP1B1によるエチニルエストラジオールの代謝(一般演題 ポスター発表,薬物病態(基礎),Enjoy Pharmacists' Lifestyles)
- 未成熟卵体外受精胚移植法における血中エストラジオール値と臨床成績の検討
- 尾形 龍哉,樽井 幸与,今田 絢子,灘本 圭子,水野 里志,杉原 研吾,井田 守,春木 篤,福田 愛作,森本 義晴
- Journal of mammalian ova research = 日本哺乳動物卵子学会誌 28(2), 49, 2011-04-01
- NAID 10028124347
- 下水処理水中に残存するエストロゲンの好気性生物膜法による除去
Related Pictures
★リンクテーブル★
[★]
- 62歳の女性。高血圧を主訴に来院した。10年前から高血圧を指摘され、様々な降圧薬を内服したが、正常血圧の維持が困難であった。意識は清明。身長154cm、体重40kg。体温36.4℃。脈拍76/分、整。血圧160/96mmHg。心尖部にIV音を聴取する。肝・脾を触知しない。臍周囲に血管性雑音を認める。下肢に浮腫を認めない。尿所見:蛋白(-)、糖(-)。血液所見:赤血球 416万、Hb 12.2g/dl、Ht32%、白血球6,800、血小板28万。血液生化学所見:血糖96mg/dL、総蛋白7.2g/dl、アルブミン4.6g/dl、尿素窒素20mg/dl、クレアチニン1.01ng/dl、尿酸6.0mg/dl、総コレステロール272mg/dl、トリグリセリド160mg/dl、Na 140mEq/l、K3.4mEq/l、Cl 106mEq/l。腹部造影CT血管写真(腹部CTA)(別冊No.6)を別に示す。
- 異常値が予測されるのはどれか。2つ選べ。
[正答]
※国試ナビ4※ [104A023]←[国試_104]→[104A025]
[★]
- 53歳の女性。2回経妊2回経産婦。不正性器出血を主訴に来院した。50歳で閉経。3か月前から少量の性器出血が出現したため受診した。内診で子宮は鶏卵大で、右付属器が手拳大に腫大していた。血液生化学所見:LH 4.8mIU/mL、FSH 0.1mIU/mL未満(基準閉経後 30以上)、プロラクチン 4.8ng/mL(基準 15以下)、エストラジオール 270pg/mL(基準閉経後 20以下)、プロゲステロン 0.3ng/mL、CEA 0.9ng/mL(基準 5以下)、CA19-9 40U/mL(基準 37以下)、CA125 11U/mL(基準 35以下)。経腟超音波検査で子宮内膜の肥厚を認め、子宮内膜生検で子宮内膜増殖症を認める。摘出した右卵巣腫瘍のH-E染色標本(別冊No. 21)を別に示す。
- 診断はどれか。
[正答]
※国試ナビ4※ [109A043]←[国試_109]→[109A045]
[★]
- 33歳の女性。未経妊。無月経を主訴に来院した。初経13歳。月経周期は不規則であり、29歳以降無月経となっていたがそのままにしていた。身長 161cm、体重 58kg。脈拍76/分、整。血圧 114/74mmHg。胸腹部と四肢とに異常を認めない。恥毛は正常女性型。血液生化学所見:血糖 86mg/dL、TSH 1.3μU/mL(基準 0.4~4.0)、LH 2.0mIU/mL(基準 1.8~7.6)、FSH 6.4mIU/mL(基準 5.2~14.4)、プロラクチン 79ng/mL(基準 15以下)、FT4 0.8ng/dL(基準 0.8~1.8)、コルチゾール 10ng/dL(基準 5.2~12.6)、エストラジオール 15pg/mL(基準 25~75)、IGF-I 155ng/mL(基準 93~236)。頭部造影MRIのT1強調冠状断像(別冊No. 30)を別に示す。
- この患者にみられる可能性が高いのはどれか。
[正答]
※国試ナビ4※ [109A055]←[国試_109]→[109A057]
[★]
- 29歳の女性。不妊と月経不順とを主訴に来院.した。身長152cm、体重65kg、内診で子宮は正常大である。経腟超音波検査で両側卵巣は軽度に腰大している。基礎体温は一相性で、黄体ホルモン剤投与で消退出血を認める。血中ホルモン所見:LH 12.4mIU/ml(基準1.8-7.6)、FSH 7.2mlU/ml(基準5.2-14.4)、テストステロン 100ng/dl(基準30-90)、エストラジオール 60pg/ml(基準25-75)。
- まず行うべき対応で適切なのはどれか。 2つ選べ。
[正答]
※国試ナビ4※ [105A055]←[国試_105]→[105A057]
[★]
- 51歳の女性。 3日前に認められた少量の不正性器出血を主訴に来院した。約1年前から月経が不規則となり、のぼせと発汗とが頻繁になったという。体温36.6℃。脈拍92/分、整。血圧142/90mmHg。内診所見上、子宮は正常大で可動性は良好である。卵巣を触知しない。子宮頸部と内膜の細胞診で異常を認めない。
- 状態を評価するために有用な血中ホルモンはどれか。 2つ選べ。
[正答]
※国試ナビ4※ [106I076]←[国試_106]→[106I078]
[★]
- 36歳の女性。未経妊。無月経を主訴に来院した。1年前から月経周期が35~60日に延長するようになった。約7か月前から無月経となり受診した。内診で子宮は正常大で付属器は触知しない。初経12歳。身長 156cm、体重 53㎏。血液生化学所見:LH 30mIU/mL(基準 1.8~7.6)、FSH 42mIU/mL(基準 5.2~14.4)、プロラクチン 10ng/mL(基準 15以下)、エストラジオール 10pg/mL(基準 25~75)。
- 無月経の原因部位はどれか。
[正答]
※国試ナビ4※ [109A023]←[国試_109]→[109A025]
[★]
- 65歳の女性。検診のマンモグラフィで異常陰影を指摘され来院した。右乳房に長径2cmの腫瘤を触知する。腫瘤は円形、弾性硬で、可動性は良好で圧痛を認めない。乳頭からの分泌物を認めない。マンモグラム(別冊No. 23)を別に示す。乳房超音波検査で辺縁不整な低エコー腫瘤像を認める。
- 次に行うべき検査はどれか。
[正答]
※国試ナビ4※ [113A053]←[国試_113]→[113A055]
[★]
- 52歳の女性。6か月前からの発汗と不眠とを主訴に来院した。血圧128/62mmHg。血清生化学所見:総コレステロール190mg/dlトリグリセライド110mg/dl(基準50~130)。LH48mIU/ml (基準2.1~7.0)、FSH94mIU/ml (基準4.4~8.6)、プロラクチン7.4ng/ml(基準15.0以下)、free T4 1.2 ng/dl (基準0.8~2.2)、エストラジオール10pg/ml以下(基準25~75)。適切な治療はどれか。
[正答]
※国試ナビ4※ [096D040]←[国試_096]→[096D042]
[★]
- 月経開始から次の月経開始までの血中ホルモン値の変動について誤っているのはどれか。
[正答]
※国試ナビ4※ [107E010]←[国試_107]→[107E012]
[★]
- 32歳の女性。1回経妊、1回経産。1年間の無月経を主訴に来院した。1か月前からのぼせとイライラ感とが出現している。挙児希望がある。経腟超音波検査で子宮はやや萎縮しており、卵巣には卵胞が認められない。
- 高値を示すのはどれか。
[正答]
※国試ナビ4※ [105D045]←[国試_105]→[105D047]
[★]
- 55歳の女性。2回経妊、2回経産。顔のほてりと夜間の発汗とを主訴に来院した。2年前に閉経。既往歴と家族歴とに特記すべきことはない。身長160cm、体重62kg。
- 血中ホルモン値で正しいのはどれか。
[正答]
※国試ナビ4※ [102I042]←[国試_102]→[102I044]
[★]
- a. (1)(2)
- b. (1)(5)
- c. (2)(3)
- d. (3)(4)
- e. (4)(5)
[正答]
※国試ナビ4※ [097G043]←[国試_097]→[097G045]
[★]
- 卵巣腫瘍と産生されるホルモンとの組み合わせで正しいのはどれか?
- a. (1)(2)
- b. (1)(5)
- c. (2)(3)
- d. (3)(4)
- e. (4)(5)
[★]
- 英
- estrogen ES, estrogens, E2?
- 関
- ethinyl estradiol、エストロゲン補充療法、月経周期
分類
性状
産生組織
- 月経周期の1-14日の間に卵胞が発育していくが、この間FSHは月経周期の初期にピークをつけたあとLHの増加と裏腹に減少していく。そして顆粒膜細胞からはエストロゲン(エストラジオール17β)の放出が徐々に高まってくる。(NGY.27,月経周期)
標的組織
受容体
作用
- G9M.9 参考2
- 卵胞の発育期:エストロゲンはLH, FSHの分泌にたいしnegative feedback作用を及ぼす
- 排卵期の高濃度で急増加する時期:positive feedback作用を及ぼす
- 肝臓 :LDL受容体増加
- 血管・血液:血管拡張作用、凝固能亢進(経口避妊薬による血栓症につながる)、血管保護作用(LDLコレステロール低下、HDLコレステロール増加)
- 骨 :骨量の維持、コラーゲンの合成促進
- (1)副甲状腺ホルモンの骨に対する感受性を抑制 (カルシトニンと協同作用)
- (2)腎近位尿細管での活性化ビタミンDの合成促進 (ビタミンDと協同作用)
- (3)腸管からのカルシウム吸収の促進 (ビタミンDと協同作用)
- (4)破骨細胞、骨芽細胞に直接作用し、骨吸収を抑制 (詳しくは参考2)
G9M.8
|
エストロゲン
|
プロゲステロン
|
乳房
|
思春期
|
乳管の発育
|
-
|
非妊娠時
|
-
|
乳腺の発育
|
妊娠時
|
乳管上皮の増殖
|
乳腺腺房の増殖
|
乳汁分泌抑制
|
乳汁分泌抑制
|
子宮
|
非妊娠時
|
子宮内膜の増殖・肥厚
|
子宮内膜の分泌期様変化
|
頚管粘液
|
頚管粘液
|
分泌亢進
|
分泌低下
|
粘稠度低下
|
粘稠度上昇
|
牽糸性上昇
|
牽糸性低下
|
妊娠時
|
子宮筋の発育・増大
|
子宮内膜の脱落膜様変化
|
頚管熟化
|
子宮筋の収縮抑制
|
|
子宮筋層内の毛細血管の増加
|
卵巣
|
-
|
排卵抑制
|
膣
|
膣粘膜の角化・肥厚
|
膣粘膜の菲薄化
|
その他
|
LDLコレステロールの低下
|
基礎体温の上昇
|
基礎体温の低下
|
|
骨量維持
|
|
分泌の調整
- ネガティブフィードバック:エストロゲンは間脳下垂体系(視床下部・下垂体)に対して抑制的に作用。
- ポジティブフィードバック:エストロゲンがあるレベル以上となると、ポジティブフィードバックにより間脳下垂体系(視床下部・下垂体)に対して促進的に作用する。エストロゲンのピークはLHサージの1-2日前?である。
「二細胞説 two-cell theory」
- LH刺激により莢膜細胞は主にアンドロゲンを合成し、このアンドロゲンは一部卵巣静脈に流出するが、残りは基底膜を通り卵胞内に流入する。グラーフ卵胞内の顆粒膜細胞は高い芳香化活性を持ち、莢膜細胞由来のアンドロゲンからエストロゲンを合成する。このため卵胞には多量のエストロゲンが含まれる。この芳香化酵素の活性はFSHにより刺激される。卵胞には血中の1000倍ものエストロゲンが含まれ、このエストロゲンは局所的に作用して卵胞の発育を促進する。(NGY.27)
生合成
臨床関連
- 女性新生児の性器出血:生後4-8日から性器出血が一週間持続。胎生期中に移行した胎盤ホルモン(エストロゲンの減少)の消失による。
- 老人性膣炎:エストロゲンの消失により膣上皮が萎縮し、粘膜下出血を来す。
性周期・月経との関連
- 卵胞期:漸増。排卵期に先立ってピーク
- 排卵期以降漸減
- 黄体期:漸減後、再び増加して高値で経過。プロゲステロンと並行して月経期に向かって漸減 ← 月経一週間前あたりがピーク。
LAB.724
|
エストロゲン
|
プロゲステロン
|
エストロン
|
エストラジオール
|
エストリオール
|
|
(pg/ml)
|
(pg/ml)
|
(pg/ml)
|
(ng/ml)
|
女性
|
卵胞期
|
10~60
|
10~150
|
0~20
|
0.5~1.5
|
排卵期
|
25~100
|
50~380
|
5~40
|
1.5~6.8
|
黄体期
|
25~80
|
30~300
|
5~40
|
5.0~28.0
|
更年期
|
20~80
|
10~50
|
0~20
|
0.3~0.4
|
男性
|
30~60
|
10~60
|
0~15
|
0.2~0.4
|
添付文書
- http://www.info.pmda.go.jp/go/pack/2479004F1033_3_01/2479004F1033_3_01?view=body
参考
- 1. [charged] Molecular biology and physiology of estrogen action - uptodate [1]
- 2. 〔閉経シリーズ〕 閉経と骨代謝の変化および管理 - 日産婦誌52巻10号
- http://www.jsog.or.jp/PDF/52/5210-355.pdf
[★]
- 英
- polycystic ovary syndrome, polycystic ovarian syndrome, PCOS
- 同
- スタイン・レーヴェンタール症候群 スタイン・レーベンタール症候群 スタイン-リヴェンサール症候群 Stein-Leventhal症候群 Stein-Leventhal syndrome
- 関
- 多嚢胞性卵巣症候群、スタイン・レヴェンタール症候群
[show details]
概念
- 両側の多嚢胞卵巣、排卵障害、月経異常(無月経)、不妊、不育、肥満、多毛、男性化症状などを呈する病態
病因
- インスリン抵抗性 → 高インスリン血症 → 莢膜細胞肥厚 → アンドロゲン産生促進
病態生理
- 過剰産生されたアンドロステンジオンは末梢の脂肪組織でエストロゲンに変換される。
- 卵巣の白膜が肥厚、卵胞の発育抑制 ← アンドロゲン過剰による
-
- 過剰のテストステロン・アンドロゲン → にきび、声の低音化、多毛、男性化症状
- 卵巣の顆粒細胞層は萎縮し、アロマターゼ活性低下 → エストラジオール産生は増加しない。
症状
- 日本では月経異常(92%)、不妊(99%)の訴えが多い。多毛(23%)、肥満(20%)は少ない
合併症
- 耐糖能異常、脂質代謝異常、2型糖尿病、高血圧、心血管病、閉塞性睡眠時無呼吸症候群
- 子宮体癌
- 参考1
- メタボリックシンドロームの臨床像である耐糖能異常、脂質代謝異常、2型糖尿病、高血圧、心血管病、閉塞性睡眠時無呼吸症候群を罹患する、あるいは将来罹患すると考えられている。排卵障害に起因するエストロゲンへの恒常的曝露により、子宮体癌に進展するリスクが高い。
- 参考2
- 過剰に産生されたアンドロステンジオンは脂肪組織でエストロゲンに変換され、子宮内膜がエストロゲンに暴露され、無排卵周期であるためにプロゲステロンが分泌されず暴露は継続的となる(子宮体癌との関連は限定的という研究もあるが)。しかし、PCOSでは高インスリン血症、IGF-1高値、抗アンドロゲン血症、肥満が見られ、これは子宮体癌のリスクファクターとなっている。
- 参考3
- PCOSでは排卵の頻度が少ないかあるいは無敗卵となるために正常量のプロゲステロンが分泌されない。高レベルのエストロゲンを拮抗できないために子宮内膜過形成と過多月経のリスクを上げる。
検査
ホルモン検査
- (also see 参考3)
- アンドロゲン:高値
- LH/FSH≧1 LH:高値 。FSH正常~低値
- LHRL負荷試験:LH:過剰反応。FSH:正常範囲
経腟超音波検査
診断
- 続発性無月経、不妊を主訴 → 視診(多毛、陰核肥大、肥満など) → 内診(両側卵巣腫大) → 経膣超音波検査(多数の卵胞が卵巣表面に並んで見える) → 血液生化学(LH高値、アンドロゲン高値、LH-RH負荷テストでLHの過剰反応) → (治療的検査?)腹腔鏡検査
治療
排卵障害・月経異常
- 参考1
- 1) クロミフェン療法:第1度無月経を呈するPCOSに対してクロミフェンを投与。50%の排卵率と10-20%の妊娠率が得られる
- 2) ゴナドトロピン療法(hMG-hCG療法):クロミフェン療法が無効の場合に適応となる。多胎と卵巣過剰刺激症候群が起こりやすいので注意する。
- 3) 腹腔鏡下卵巣多孔術:クロミフェン療法が無効の場合に適応となる。電気メスやレーザーにより、卵巣表面に多数の穴を開ける腹腔下手術である。メリット:効果はゴナドトロピン療法に匹敵、OHSSや多胎のリスクが少ない、受診回数が少なくて済むなど。デメリット:排卵誘発剤の補助的併用が必要になる場合がある、効果の持続は1-2年以内と比較的短い、手術のリスク。
- 4) 生殖補助技術:1)-3)で不成功に終わった場合適応。
参考
- 1. E.婦人科疾患の診断・治療・管理 3.内分泌疾患 - 日産婦誌60巻11号
- http://www.jsog.or.jp/PDF/60/6011-477.pdf
- 2. [charged]Clinical manifestations of polycystic ovary syndrome in adults - uptodate [2]
- 3. [charged] Steroid hormone metabolism in polycystic ovary syndrome - uptodate [3]
国試
[★]
- 英
- progesterone (Z), P4
- 同
- 黄体ホルモン corpus luteum hormone、プロジェステロン
- 商
- プロゲホルモン ルテウム プロゲストン, Crinone, Prochieve, Progestasert
- 関
- エストロゲン、月経周期、ホルモン
分類
性状
産生組織
- G10M.37
標的組織
生理作用
- 子宮内膜:プロスタグランジンの合成を制御(増殖期には低値、月経期には高値) → 月経前症候群・月経困難症との関連
- 妊娠中には下垂体前葉に作用してLHの分泌を抑制し、排卵を抑制する。(G10M.37)
- 乳腺組織のPRL受容体を減少させ、乳汁分泌を抑制する。(G10M.37)
作用機序
分泌調節
性周期・月経・妊娠との関連
非妊時
- 卵胞期:低値
- 排卵期~黄体期:高値
- 黄体期後期:漸減
妊娠時
- 妊娠時には0-10週にかけてなだらかに上昇してから下降するが、以降漸増する。(NGY.47)
- 妊娠時には10週までなだらかに増加し、以降増加。(G10M.37)
LAB.724
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エストロゲン
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プロゲステロン
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エストロン
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エストラジオール
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エストリオール
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(pg/ml)
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(pg/ml)
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(pg/ml)
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(ng/ml)
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女性
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卵胞期
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10~60
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10~150
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0~20
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0.5~1.5
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排卵期
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25~100
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50~380
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5~40
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1.5~6.8
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黄体期
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25~80
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30~300
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5~40
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5.0~28.0
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更年期
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20~80
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10~50
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0~20
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0.3~0.4
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男性
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30~60
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10~60
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0~15
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0.2~0.4
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[★]
| name=ノニルフェノール
| 構造式=構造式
| IUPAC=4-Nonylphenol
| 別名=p-Nonylphenol
| 分子式=C15H24O
| 分子量=220.35
| CAS登録番号=104-40-5
| 形状=白色の固体
| 密度=0.94 | 相=
| 相対蒸気密度=
| 融点=2 | 融点注=
| 沸点=295-304 | 沸点注=
| 昇華点= | 昇華点注=
| SMILES=CCCCCCCCCC1=CC=C(C=C1)O
| 出典=
ノニルフェノールはアルキルフェノール類に分類される有機化合物。
合成
プロピレンの三重合体であるノネンとフェノールの合成によって得られる。
用途
ノニオン性界面活性剤の一種であるノニルフェノールエトキシレート(nonylphenol ethoxylates、ノニルフェノールとエチレンオキシドを合成すると得られる)や
ゴム用老化防止剤、酸化防止剤のTNPP(Tri nonyl phenyl phosphite)の原料として用いられる。
内分泌攪乱作用
1991年にタフツ大学のアナ・ソトーとカルロス・ソネンシャインが行った乳癌細胞を増殖させる実験中に、エストロゲンを投与しない試料にも異常増殖がみられた。
ヒト乳癌細胞のMCF-7はエストロゲンが存在するときのみ増殖する。MCF-7が増殖した理由は、弱いエストロゲン様作用を有するノニルフェノールが試験器具から溶出したためと指摘された。<ref>Soto, A.M., Justicia, H., Wray, J.W., Sonnenschein, C., p-Nonyl-phenol : an estrogenic xenobiotic released from "modified" polystyrene. </ref>
イングランド南部にあるリー川において魚の雌雄両性個体がみられた。その原因を究明するため、ブルネル大学のジョン・サンプターとジョブリングは、
複数の河川の下水処理場下流域を中心に、ニジマス中のビテロジェニン濃度と河川水中のノニルフェノール濃度を測定した。
その結果、織物工場で羊毛の洗浄に用いられる洗剤に起因するノニルフェノールが原因の一つである可能性を指摘している。<ref>JP Sumpter, S Jobling.,Vitellogenesis as a biomarker for estrogenic contamination of the aquatic environment ,Environ.</ref>
またニジマスに3日間暴露するとエストラジオールの投与と同様のビテロジェニン遺伝子を発現した。<ref>Ren L, Lewis SK, Lech JJ, Effects of estrogen and nonylphenol on the post-transcriptional regulation of vitellogenin gene expression.</ref>
参考文献
<references/>
[★]
- 英
- ethinylestradiol, ethynylestradiol
- 商
- プロセキソール
- 経口避妊剤(経口避妊薬)
- (ノルエチステロン、エチニルエストラジオール)オーソ777-21、ノリニール、ルナベル、オーソM-21、シンフェーズT28
- (レボノルゲストレル、エチニルエストラジオール)トライディオール21、トライディオール28、トリキュラー、アンジュ
- (デソゲストレル、エチニルエストラジオール)ファボワール、マーベロン
- (ノルゲストレル、エチニルエストラジオール)プラノバール
- (ドロスピレノン、エチニルエストラジオール)ヤーズ
- 関
- エストラジオール
[★]
- 英
- estradiol antagonist
- 関
- 女性ホルモン拮抗薬、エストラジオール遮断薬
[★]
- 英
- estradiol antagonist
- 関
- 女性ホルモン拮抗薬、エストラジオール拮抗薬
[★]
- 英
- 17 beta-estradiol
- 関
- 17βエストラジオール、17β-エストラジオール
[★]
- 英
- estradiol congener
- 関
- 合成エストロゲン、エストロゲン類似体
[★]
- 英
- ethinyl estradiol-norgestrel combination
[★]
- 英
- id
- 独
- Es
- 同
- イド
- 関
- リビドー
- フリードリヒ・ニーチェが使用し、ゲオルグ・グロデック(Georg・Groddeck)の『エスとの対話』("Gesellschaft")などで使われた用語で、彼と交流があったジークムント・フロイトが採用した精神分析学用語ともなった。(なお、1953年にジェイムズ・ストレイチーによるフロイト翻訳全集の英訳の際、エスはイド(ラテン語)と訳されアメリカ系の精神分析学で流布された。)自我参照。(wikipedia jaより)
参考
[★]
- 英
- radio
- 関
- 放射性
[★]
プレグナンジオール