- 英
- pituitary adenoma
- 関
- 脳腫瘍、下垂体腫瘍、下垂体前葉ホルモン、下垂体
概念
- 脳下垂体前葉(の内分泌腺細胞)を発生母地とする良性腫瘍。
分類
-
- 成長ホルモン産生腺腫 GH産生腺腫
- プロラクチン産生腺腫 PRL産生腺腫
- 副腎皮質刺激ホルモン産生腺腫 ACTH産生腺腫
- 甲状腺刺激ホルモン産生腺腫 TSH産生腺腫
- ゴナドトロピン産生腺腫
- 混合腺腫
- 非機能性腺腫
放射線診断学的分類
- 鞍内型(enclosed type):手術による治療率が高い、とかなんとか?
- 浸潤型
大きさによる分類
- マクロアデノーマ macroadenoma:10mm以上
- 微小腺腫 マイクロアデノーマ microadenoma:10mm以下
疫学
- 原発性脳腫瘍の16%(IMD.1040)。(頭蓋内腫瘍の約10%。全脳腫瘍の約17%(2000年統計)。)
- 成人の下垂体の5-20%に腺腫が存在するらしい(IMD.1040)。
- 好発年齢:成人(30-50歳)。小児はまれ。
症状
- 下垂体の上に視交叉があるため、下垂体が広がるとトルコ鞍の骨を薄くし風船のように膨らむので視交叉を圧迫するので、視力低下が進行し両耳側半盲などになる。
- 腫瘍組織による下垂体前葉機能低下
- 腫瘍組織より分泌されるホルモンによる機能障害
下垂体腺腫 鞍上部腫瘍の圧迫による内分泌障害
- 生殖・成長に関わるホルモンは真っ先に切られる。
- TSHは代謝のアクセル。代謝をゆるめてみる?
- ACTHはストレス耐性、異化・同化に関わるから重要。
- PRL・・・授乳は生命維持と必要ない・・・けど、下垂体前葉の内分泌細胞数として2番目に多いからと理解?
病理
- 組織学的に一様な腺腫細胞が、血管に富んだ結合組織の隔壁によって分画。(IMD)
検査
画像検査 IMD.1041,YN J-198
- トルコ鞍の拡大(ballooning)。前後13mm、深さ17mm以上
- トルコ鞍底の二重輪郭(double floor)。
- 血管造影:前大脳動脈水平部(A1)および前交通動脈の挙上。
- 頭部CT:トルコ鞍から鞍上槽部へ進展する
- 単純:等吸収~高吸収。微小腺腫は低吸収
- 造影:ほぼ均一に増強
- MRI:腫瘍と周囲組織との関係が明瞭。術前検査として有効。矢状断と前頭断で微小腺腫の診断を行う
- T1強調像:低信号
- T2強調像:高信号
- 造影:ほぼ均一に増強
内分泌検査
ホルモン名称
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腫瘍
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頻度 (IMD.1040)
|
頻度 (RNT. 64)
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症候
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検査(IMD.1041より引用)
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成長ホルモン
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成長ホルモン産生腺腫
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20%.
|
20%.
|
頭痛、視野欠損、手足の成長、顔貌粗造、手根管症候群、いびきおよび閉塞性睡眠時無呼吸、下顎成長および下顎前突症、骨関節炎および関節痛、過剰発汗、醜形恐怖
|
・安静空腹時のGHが10ng/ml以上と持続的に高値。 ・75gOGTTによっても5ng/ml以下にならない。 ・TRHおよびLH-RH負荷に反応してGH増大。 ・L-ドパまたはブロモクリプチンに対する増加反応がない。(正常:DRアゴニスト→GH↑) ・ソマトメジンC(IGF-I)高値。
|
プロラクチン
|
プロラクチン産生腺腫
|
32%.
|
30%.
|
頭痛、視野欠損、希発月経または無月経、妊孕性の低下、性欲喪失、勃起不全、エストロゲンで初回刺激を受けた(estrogen-primed)女性乳房における乳汁漏出
|
・抗精神病薬、乳房刺激などの原因を除外しても血清PRL濃度が100ng/ml以上。 ・インスリン負荷(IRI)(0.1U/kg)による低血糖刺激(正常:低血糖→TRH↑→PRL↑)、TRH負荷(500μg)(正常:TRH↑→PRL↑)、クロルプロマジン負荷(25mg)(正常:D2R↓→PRL↑)による反応減少。
|
副腎皮質刺激ホルモン
|
ACTH産生腺腫
|
3%.
|
5%.
|
頭痛、視野欠損、近位筋障害、求心性の脂肪分布、神経精神医学的症状、線条、易傷性、皮膚の菲薄化、多毛、骨減少
|
・血中コルチゾールが高値、かつ日内変動なし。 ・尿中17-ヒドロキシコルチコステロイド(17-OHCS)、尿中17-ケトステロイド(17-KS)、尿中コルチゾールが高値。 ・CRH試験(CRH100μg静注) ・健常者:血中ACTHは30分後に、血中コルチゾールは60分後に、それぞれ前値の約2倍に上昇。 ・Cushing病:過剰反応 ・副腎腫瘍・異所性ACTH産生腫瘍によるCushing症候群:無反応
|
甲状腺刺激ホルモン
|
|
|
|
動悸、振戦、体重減少、不眠、過剰な排便(hyperdefecation)、発汗
|
*freeT3、freeT4上昇。 *TSHが、(1)上昇、(2)T3で抑制されない、(3)TRH負荷で無反応。
|
卵胞刺激ホルモン
|
ゴナドトロピン産生腺腫
|
10%.
|
|
|
|
黄体形成ホルモン
|
|
|
|
|
非機能性腺腫
|
18%.
|
40%.
|
頭痛、視野欠損、下垂体不全、などmassの圧排による続発性性腺機能低下症。まれに、卵巣過剰刺激、精巣増大、またはテストステロン値の上昇、
|
|
診断
- トルコ鞍を中心とした脳内局所圧迫症状 + 下垂体ホルモンの過剰・欠乏症状 + 画像所見(CT、MRI)
合併症
- 下垂体卒中:発生頻度は7-9%。血管に富んでいるため腫瘍内出血や梗塞が起こりやすく、急激かつ高度に生じた場合に致命的となる。病理的には出血性壊死による下垂体腫瘍の突然の腫大がみられ、鞍隔膜の破裂をきたすとくも膜下出血となる。脳動脈瘤の合併率は高いらしい。髄膜刺激症状+血性髄液がみられ、クモ膜下出血と誤診されることがある。(IMD.1040)
治療
治療法別
薬物療法
- ブロモクリプチン:ドパミンD2受容体作動薬
- 麦角アルカロイド系:ドパミンD2受容体作動薬
- PRL分泌、GH分泌に対する生理的抑制因子。血漿PRL値、GH値の低下、腫瘍縮小の効果がある。
- ブロモクリプチンで効果不十分な例、外科手術困難例に用いる。
- 50%で腺腫の縮小がみられる。
外科的治療
腫瘍別
プロラクチン産生下垂体腫瘍(2)
- ドパミンアゴニスト(カベルゴリン(麦角由来)・ブロモクリプチン)で腫瘍の縮小・症状の寛解を狙う。手術は一般に、ドパミンアゴニストに耐えられない患者、治療中に下垂体卒中を被る患者、またはマクロプロラクチノーマが医学療法に反応しない患者にのみ行われる。最終的に放射線療法を必要とする。
- ほとんどの微小腺腫と大腺腫はドパミンアゴニストに反応。
- カベルゴリンは、ブロモクリプチン副作用が少なく、ブロモクリプチンに抵抗性の患者また不耐性の患者に有用。
- 妊孕性の回復を目標とする場合、妊娠中の安全性を考慮しブロモクリプチンが第一選択となる。
- 薬物療法に対して微小腺腫では大きさに変化はほとんど認められないが、大腺腫では縮小が期待できる。
参考
- 1. 日本脳神経外科学会 脳神経外科疾患情報ページ
- http://square.umin.ac.jp/neuroinf/medical/205.html
- 2. がん情報サイト|PDQR日本語版(医療専門家向け)下垂体腫瘍の治療(PDQR)
- http://cancerinfo.tri-kobe.org/pdq/summary/japanese-s.jsp?Pdq_ID=CDR0000062915
- 3. プロラクチン(PRL)分泌過剰症の診断と治療の手引き(平成22年度改訂)
- http://square.umin.ac.jp/kasuitai/doctor/guidance/prolactin_surplus.pdf
名称
|
構造
|
分泌細胞
|
下垂体前葉細胞 全細胞に対する 産生細胞の割合
|
染色性
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腫瘍
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頻度 (IMD.1040)
|
頻度 (RNT. 64)
|
症候
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成長ホルモン
|
GH
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ペプチド
|
somatotroph
|
40-50%
|
好酸性
|
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成長ホルモン産生腺腫
|
成長ホルモン分泌細胞腺腫
|
20%.
|
20%.
|
頭痛、視野欠損、手足の成長、顔貌粗造、手根管症候群、いびきおよび閉塞性睡眠時無呼吸、下顎成長および下顎前突症、骨関節炎および関節痛、過剰発汗、醜形恐怖
|
プロラクチン
|
PRL
|
mammotroph
|
10-25%
|
好酸性
|
|
プロラクチン産生腺腫
|
プロラクチノーマ
|
32%.
|
30%.
|
頭痛、視野欠損、希発月経または無月経、妊孕性の低下、性欲喪失、勃起不全、エストロゲンで初回刺激を受けた(estrogen-primed)女性乳房における乳汁漏出
|
副腎皮質刺激ホルモン
|
ACTH
|
corticotroph
|
0.1
|
好塩基性
|
嫌色素性
|
ACTH産生腺腫
|
コルチコトロフ腺腫
|
3%.
|
5%.
|
頭痛、視野欠損、近位筋障害、求心性の脂肪分布、神経精神医学的症状、線条、易傷性、皮膚の菲薄化、多毛、骨減少
|
甲状腺刺激ホルモン
|
TSH
|
糖タンパク
|
thyrotroph
|
0.05
|
好塩基性
|
|
|
甲状腺刺激ホルモン分泌細胞腺腫
|
|
|
動悸、振戦、体重減少、不眠、過剰な排便(hyperdefecation)、発汗
|
卵胞刺激ホルモン
|
FSH
|
gonadotroph
|
10-15%
|
好塩基性
|
|
ゴナドトロピン産生腺腫
|
|
10%.
|
|
|
黄体形成ホルモン
|
LH
|
好塩基性
|
|
|
|
|
|
非機能性腺腫
|
非機能性腺腫
|
18%.
|
40%.
|
頭痛、視野欠損、下垂体不全、などmassの圧排による続発性性腺機能低下症。まれに、卵巣過剰刺激、精巣増大、またはテストステロン値の上昇、
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出典(authority):フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』「2015/06/28 21:35:02」(JST)
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下垂体腺腫(かすいたいせんしゅ、Pituitary adenoma。下垂体腫瘍とも)は、下垂体(脳下垂体)にできる脳腫瘍の一種。良性であることが多い。下垂体腺腫は一般的に、良性の腺腫・浸潤性腺腫・癌という3つのカテゴリに分類される。うち、ほとんどが良性腺腫であり、約35%が浸潤性腺腫、がんは0.2%~0.1%を占める。下垂体腺腫は、頭蓋内腫瘍のうち10%から25%[要出典]であり、また一般集団における推定有病率は約17%である。[1] 下垂体は豆粒大ほどの大きさで、頭蓋骨の底部・中心部にあるトルコ鞍という窪みの中に納まっている。ほとんどの下垂体腺腫は微小であるが、なかには腫瘍がトルコ鞍から頭蓋内へ脱出し、数センチもの大きさになることもある。トルコ鞍の上部には視神経の交差する「視交差」があり、これを腫瘍に圧迫された場合、目の視野の両端が欠損する場合がある(両耳側性半盲)。
目次
- 1 概要
- 2 分類
- 3 参考文献
- 4 関連項目
- 5 脚注
概要
下垂体または脳下垂体は、よく人体の「中枢腺」と呼ばれる。視床下部~下垂体軸の一部は、(内分泌)循環系への種々のホルモンの分泌を介して身体の内分泌機能のほとんどを制御する。また、下垂体はトルコ鞍と呼ばれる蝶形骨の凹みの中にあり、脳の下部に位置する。下垂体は解剖学的および機能的には脳に接続されているものの、血液脳関門の外側に置かれている。これは鞍隔膜つまりクモ膜によってクモ膜下腔からも分離されるということで、脳脊髄液がトルコ鞍に入り込むことはない。
下垂体は、下垂体中葉(または中間部)によって2つの部分に分けることができる。1つは腺の体積の3分の2を占める前葉、もうひとつは体積の3分の1を占める後葉である。
下垂体前葉(腺下垂体)は、6つの異なるホルモンを生成、分泌する本来の分泌腺である。それぞれ、甲状腺刺激ホルモン(TSH)、副腎皮質刺激ホルモン(ACTH)、卵胞刺激ホルモン(FSH)、黄体形成ホルモン(LH)、成長ホルモン(GH)、およびプロラクチン(PRL)である。[2]
下垂体後葉(神経葉または神経下垂体)は、本来の意味での分泌腺ではない。後葉は、下垂体茎を経由して接続されている視床下部から延びるニューロンの軸索を内部に含む。視床下部の視索上核および室傍核のニューロンによって生成されるバソプレシンホルモンとオキシトシンは、葉内の軸索終末(樹状突起)から放出され、後葉に格納される。[3]
分類
下垂体腺腫は、解剖学、組織学的および機能的な基準に基づいて分類される。[4]
- 解剖学的に下垂体腫瘍は、X線所見に基づいて、その大きさによって2つに分類される。 微小腺腫(<10ミリメートル未満)または巨大腺腫(≧10ミリメートルと同等またはそれ以上)である。
- 放射線解剖学的知見に基づいた分類は、1~4の等級(I-IV)に分けられる。[5]
- ステージI:トルコ鞍拡張のない微小腺腫(<1センチメートル)。
- ステージII:巨大腺腫(≧1センチメートル)と鞍の上に延びていてもよい。
- ステージIII:床の拡大および浸潤を持つ巨大腺腫または鞍上の拡張。
- ステージIV:トルコ鞍の破壊。
- 組織学的分類は、そのホルモン産生の点で腫瘍の免疫組織学的な特徴付けを利用する。[4] 歴史的に、これらはヘマトキシリン・エオシン染色を用いて染色し、これに応じて好塩基性、好酸性、または嫌色素のいずれかに分類される。腫瘍から分泌されるホルモンのタイプが何であるかに基づいて分類を支持しているこの分類は使われなくなってきている。腺腫の約20から25パーセント(非機能腫瘍)は、容易に識別可能な活動的ホルモンを分泌しないので、これらはまだ時々「嫌色素」と呼ばれている。
- 機能的分類としては、下垂体は内分泌器官であるため、腫瘍の発生源となった細胞の種類により各種ホルモンが過剰生産されてさまざまな障害を起こす。機能的分類は、腫瘍の内分泌活性に基づいている。この内分泌活性は、免疫組織化学的染色を経て血清ホルモンレベルおよび下垂体組織の細胞のホルモン分泌によって決定される。[6] 「ホルモン産生症例の割合」値は、下垂体腫瘍のすべての症例と比較して、各腫瘍のタイプそれぞれに関連する腫瘍の細胞が産生するホルモンの割合である。そしてそれは、直接原因の予想されるホルモン分泌の欠如が小さい方以上の発生率の各腫瘍タイプの割合に相関しない。[7] したがって非産生腺腫は、非機能性腺腫でなくても非産生形のまま何らかの機能性のある腫瘍であってかまわない。
腺腫のタイプ |
分泌 |
染色 |
病理 |
ホルモン産生症例の割合 |
プロラクチン産生腺腫(プロラクチノーマ) |
プロラクチンを分泌する |
好酸性 |
乳汁漏出、性腺機能低下症、無月経、不妊症、およびインポテンツ |
30%[8] |
成長ホルモン産生腺腫 |
成長ホルモン(GH)を分泌する |
好酸性 |
成人では先端肥大症、小児では巨人症 |
15%[8] |
副腎皮質刺激ホルモン産生腺腫 |
副腎皮質刺激ホルモン(ACTH)を分泌する |
好塩基性 |
クッシング病 |
性腺刺激ホルモン産生下垂体腺腫 |
黄体形成ホルモン(LH)、卵胞刺激ホルモン(FSH)およびそのサブユニットを分泌する |
好塩基性 |
通常、症状を引き起こさない |
10%[8] |
甲状腺刺激ホルモン産生腺腫(まれ) |
甲状腺刺激ホルモン(TSH)を分泌する |
嫌色素への好塩基 |
通常は症状を引き起こさないが時折甲状腺機能亢進症を引き起こす |
1%未満[8] |
ホルモン非産生腺腫(非機能性腺腫) |
ホルモンを分泌しない |
シナプトフィジンの陽性に移行する場合がある |
|
下垂体腺腫の25%が非産生性である[8] |
参考文献
- 英語版Wikipedia 「Pituitary adenoma」
- がん情報サービス http://ganjoho.jp/public/cancer/data/pituitary.html 国立がん研究センターがん対策情報センター
関連項目
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ウィキメディア・コモンズには、内分泌器系(内分泌系)に関連するカテゴリがあります。 |
- 下垂体
- 脳腫瘍
- 内分泌器
- ホルモン
- がん
- 先端肥大症
- 巨人症
- クッシング病
脚注
- ^ Ezzat, Shereen; Asa, Sylvia L.; Couldwell, William T.; Barr, Charles E.; Dodge, William E.; Vance, Mary Lee; McCutcheon, Ian E. (2004). "The prevalence of pituitary adenomas". Cancer 101 (3): 613–9. doi:10.1002/cncr.20412. PMID 15274075.
- ^ Zhao, Yangu; Mailloux, Christina M.; Hermesz, Edit; Palko'vits, Miklos; Westphal, Heiner (2010). "A role of the LIM-homeobox gene Lhx2 in the regulation of pituitary development". Developmental Biology 337 (2): 313––23. doi:10.1016/j.ydbio.2009.11.002. PMC 2832476. PMID 19900438.
- ^ Nussey, S.S; S.A. (2001). Endocrinology: An Integrated Approach. Oxford: BIOS Scientific Publishers. ISBN 978-0-203-45043-7. [要ページ番号]
- ^ a b Ironside, J W (2003). "Best Practice No 172: Pituitary gland pathology". Journal of Clinical Pathology 56 (8): 561–8. doi:10.1136/jcp.56.8.561. PMC 1770019. PMID 12890801.
- ^ Asa, S. L.; Ezzat, S (1998). "The Cytogenesis and Pathogenesis of Pituitary Adenomas". Endocrine Reviews 19 (6): 798–827. doi:10.1210/er.19.6.798. PMID 9861546.
- ^ Scanarini, M.; Mingrino, S. (1980). "Functional classification of pituitary adenomas". Acta Neurochirurgica 52 (3--4): 195––202. doi:10.1007/BF01402074. PMID 7424602.
- ^ 誤訳?
- ^ a b c d e Reddy, S. Sethu K.; Hamrahian, Amir H. (2009). “Pituitary Disorders and Multiple Endocrine Neoplasia Syndromes”. In Stoller, James K.; Michota, Franklin A.; Mandell, Brian F.. The Cleveland Clinic Foundation Intensive Review of Internal Medicine. Hagerstwon, MD: Lippincott Williams & Wilkins. pp. 525–35. ISBN 0-7817-9079-4. http://books.google.com/books?id=O9F7wtiPWxgC&pg=PA525.
UpToDate Contents
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Japanese Journal
- 頭蓋底腫瘍に対するガンマナイフ治療(<特集>Radiosurgery時代の頭蓋底外科治療)
- 城倉 英史,川岸 潤
- 脳神経外科ジャーナル 20(3), 156-163, 2011-03-20
- … 領域に登場以来40年以上を経過し,多くの報告がなされてきた.全摘出が難しい大きな頭蓋底腫瘍に対しては手術のadjuvantとして,また小さな腫瘍に対しては初回治療の手段としての地位が確立された.髄膜腫,下垂体腺腫,聴神経腫瘍に関しては平均で5年を超える経過観察にても90%を超える腫瘍制御が,きわめて少ない合併症で得られることが示された.ガンマナイフ本体,治療計画コンピュータ,画像の進歩に伴い現在も治療技 …
- NAID 110008460943
- 間脳・下垂体腫瘍の治療 薬物治療 下垂体癌 (内分泌腺腫瘍--基礎・臨床研究のアップデート) -- (間脳・下垂体腫瘍)
- 間脳・下垂体腫瘍の治療 外科的治療 開頭手術 (内分泌腺腫瘍--基礎・臨床研究のアップデート) -- (間脳・下垂体腫瘍)
- 間脳・下垂体腫瘍の検査・診断 腫瘍マーカー(尿中マトリックスメタロプロテイナーゼ) (内分泌腺腫瘍--基礎・臨床研究のアップデート) -- (間脳・下垂体腫瘍)
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- 2004年12月2日 ... 下垂体腺腫とは、脳下垂体にできる脳腫瘍の一種です。脳下垂体は頭蓋骨の底部・ 中心部にあるトルコ鞍という窪みの中にある豆粒大ほどのものです。脳下垂体の上方に は、ものを見るために必要な視神経が左右の眼球へ延びていき交叉し ...
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- 36歳の女性。分娩後の頭痛と視野障害を主訴に来院した。妊娠 28週ころから頭痛、 30週から左眼の視野障害が出現した。多尿や多飲はない。身長 165 cm、体重62 kg。脈拍 76/分、整。血圧 118/74 mmHg。眼瞼結膜と眼球結膜とに異常を認めない。対面法による視野検査により両耳側に欠損を認める。尿所見:比重 1.024、蛋白 (-)、糖 (-)。血液生化学所見: AST 33 IU/l、ALT 17 IU/l、クレアチニン 0.6 mg/dl、血糖 92 mg/dl、総コレステロール 124 mg/dl、Na 140 mEq/l、K 3.8 mEq/l、Cl 104mEq/l、アンジオテンシン変換酵素〈ACE〉18 U/l(基準 8.3.21.4)、 TSH 0.15μU/ml(基準 0.2.4.0)、 FT4 0.74 ng/dl(基準 0.8.2.2)、 ACTH 11.4 pg/ml(基準 60以下 )、コルチゾール 1.8μg/dl(基準 5.2.12.6)、 GH 2.7 ng/ml(基準 5以下 )、 IGF-I 164ng/ml(基準 112~271)、プロラクチン 25.4 ng/ml(基準 15以下 )。免疫血清学所見: CRP 0.3 mg/dl、抗サイログロブリン抗体 24 U/ml(基準 0.3以下 )。頭部単純MRIのT1強調矢状断像 (別冊 No.11A)と頭部造影 MRIのT1強調冠状断像 (別冊 No.11B)を別に示す。
- 最も考えられるのはどれか。
[正答]
※国試ナビ4※ [108A033]←[国試_108]→[108A035]
[★]
- 42歳の男性。空腹時の意識障害を主訴に来院した。30歳ころから空腹時に意識が遠くなる感覚があり、ジュースや飴などを摂取して症状が改善することを経験していた。内視鏡検査前の絶食時に意識消失発作を生じたため血液検査を受け、低血糖 46mg/dLが判明した。母親に尿路結石破砕術歴、母方祖母に下垂体腺腫の手術歴がある。身長 170cm、体重 89kg。脈拍 88/分、整。血圧 140/92mmHg。心音と呼吸音とに異常を認めない。左腰背部に叩打痛を認める。血液生化学所見:総蛋白 8.2g/dL、アルブミン 4.4g/dL、AST 42U/L、ALT 62U/L、尿素窒素 19mg/dL、クレアチニン 0.9mg/dL、Na 142mEq/L、K 4.2mEq/L、Cl 102mEq/L、Ca 13.2mg/dL、P 2.3mg/dL、空腹時血糖 54mg/dL。インスリン 42IU/L(基準17以下)。
- 診断のために有用でないのはどれか。
- a 腹部造影CT
- b 頸部超音波検査
- c 下垂体造影MRI
- d 血中カテコラミン測定
- e 血中下垂体前葉ホルモン測定
[正答]
※国試ナビ4※ [113A035]←[国試_113]→[113A037]
[★]
- 59歳の男性。昨日から右半身が使いにくくなり家族に進れられて来院した。1か月前から時々血痰があり、この半年で体重が4kg減少した。数日前から頭痛を訴え、次第に増悪し、昨日全身けいれんが出現した。意識は清明。聴診上、左肺野で呼吸音の減弱を認める。項部硬直はない。右半身に不全片麻痺と感覚鈍麻とを認める。眼底にうっ血乳頭がみられる。最も考えられるのはどれか。
[正答]
※国試ナビ4※ [096D042]←[国試_096]→[096D044]
[★]
- 多発性内分泌腫瘍症(MEN)Ⅰ型について正しいのはどれか。2つ選べ。
[正答]
※国試ナビ4※ [112D011]←[国試_112]→[112D013]
[★]
- 26歳の男性。最近ものが見えにくくなったため来院した。
- 頭部単純MRIのT1強調矢状断像を以下に示す。
- 考えにくいのはどれか。
[正答]
※国試ナビ4※ [098D042]←[国試_098]→[098D044]
[★]
- 9歳の女児の写真を以下に示す。考えられるのはどれか。2つ選べ。
[正答]
※国試ナビ4※ [102E037]←[国試_102]→[102E039]
[★]
- a. (1)(2)
- b. (1)(5)
- c. (2)(3)
- d. (3)(4)
- e. (4)(5)
[正答]
※国試ナビ4※ [095B051]←[国試_095]→[095B053]
[★]
[正答]
※国試ナビ4※ [107I001]←[国試_107]→[107I003]
[★]
[正答]
※国試ナビ4※ [100B050]←[国試_100]→[100B052]
[★]
[正答]
※国試ナビ4※ [099E050]←[国試_099]→[099E052]
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- 頭部X線造影CTでリング状の増強効果を示すのはどれか
- a. (1)(2)(3)
- b. (1)(2)(5)
- c. (1)(4)(5)
- d. (2)(3)(4)
- e. (3)(4)(5)
[★]
[★]
- a. (1)(2)
- b. (1)(5)
- c. (2)(3)
- d. (3)(4)
- e. (4)(5)
[★]
- 英
- brain tumor, cerebral tumor
- 同
- 脳新生物 brain neoplasm
- 関
- 頭蓋内腫瘍
概念
分類
-
-
疫学
- 発生率:10万人対10-15人。罹患率:10万人対46人 →
腫瘍別発生頻度
YN.J.188
小児の脳腫瘍
- SCN.173
- 腫瘍:星細胞腫、髄芽腫、頭蓋咽頭腫、胚細胞腫、上衣腫の順に多い。
- 部位:1歳まではテント上、2-7歳まではテント下、8-15歳まではテント上に多い。
- SRA.163
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後発年齢
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好発部位
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小脳星細胞腫
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5~10歳
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小脳半球
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髄芽腫
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5~10歳(男児に多い)
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小脳虫部から発生
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頭蓋咽頭腫
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10~15歳
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トルコ鞍上部
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上衣腫
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10~15,30~40歳
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第四脳室、側脳室
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髄芽腫
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10~30歳
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松果体部、トルコ鞍上部
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脳幹部膠腫
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~15歳
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橋
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視神経膠腫
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~15歳
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視神経視交叉
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放射線感受性
- SCN.173
転移性脳腫瘍
- 肺癌(約半数)、乳癌、消化器癌、腎癌
- 頻度:肺癌>乳癌>胃・腸癌 (SCN.173)
石灰化が見られる脳腫瘍
- 乏突起膠腫:CT上、低吸収領域の中に石灰化がみられる。(SCN.173)
- 上衣腫:CT:(単純CT)等~低吸収、(造影CT)中~強度の増強。小嚢胞や壊死、石灰化を認める
- 髄膜腫:腫瘍の一部石灰化が少なからず見られる
- 頭蓋咽頭腫:小児において石灰沈着が高頻度にみられる。
嚢胞性腫瘍
参考
- http://www.gsic.jp/cancer/cc_19/hc/02.html
- 1-1. がんサポートセンター 脳腫瘍 フローチャート
- http://www.gsic.jp/cancer/cc_19/hc/cc_19_021.html
- http://www.ebm.jp/disease/brain/07noshuyo1/guide.html
- http://ganjoho.ncc.go.jp/public/cancer/data/brain_adult.html
- http://ganjoho.ncc.go.jp/public/cancer/data/brain_child.html
- http://www.geocities.jp/ululu_o_ululu/report-11.html
国試
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- ☆case30 無月経
- ■症例
- 23歳 女性 女優
- 主訴:無月経
- 現病歴:5ヶ月前からの無月経である。初経は13歳で、これまで月経周期は整であった。食欲はあると言っているが昨年から(over the pas year)体重が8kg減少した。
- 嗜好品:アルコール10 unit/week(缶ビール(350ml)6本弱本/週)。
- 既往歴:なし
- 社会歴:現在は無職。
- 服用薬:なし
- 生活歴:一年前、彼氏と別れた。
- 身体所見 examination
- 四肢と殿部の筋肉が喪失。身長1.7m、体重41kg、BMI 13.7(標準的:20< <24)。頬、首、前腕で毛が過剰に生えている。脈拍52/分。血圧96 /60 mmHg
- 検査所見 investigations
- ECG
- 血液生化学
- K↓, Cl↓, HCO3-↑, Cre↓, Alb(保たれているのか・・・)
- 問診(S)
- 5ヶ月前からの無月経
- 昨年から8kg体重が減少。
- 無職
- 1年前に彼氏と別れた
- 身体所見(O)
- 四肢と殿部の筋肉が喪失。
- 身長1.7m
- 体重41kg
- BMI 13.666666666666666
- 頬、首、前腕で毛が過剰に生えている。
- 脈拍52/分
- 血圧96/60 mmHg
- 検査(O)
- K↓, Cl↓, HCO3-↑, Cre↓
- ・なにをすべきか?
- ・無月経の鑑別診断?
- ・体重減少の原因
- ■診断
- 神経性食思不振症, anorexia nervosa, AN
- ■要点
- ・嘔吐 → H+,Cl-喪失。
- ・減少した血漿量 → アルドステロン分泌亢進 → 尿細管ではナトリウム保持、カリウム分泌、(本来分泌されるべき)H+の枯渇
- ・アルカローシス(血中:Cl-低値、HCO3-高値。尿:Cl-低値、K+高値)
- ・尿中のCl-:<10mmol/day:嘔吐していることを暗示(imply vomitting)。高値:利尿剤の乱用
- ・anorexia nervosaで見られる検査値もチェックしておこう
- ・LH, FSH, エストロゲンは低値
- ■key points
- ・神経性食思不振症は若年女性の中で無月経の主要な原因である。
- ・低カリウム性代謝性アルカローシスは特徴的な代謝異常
- ・神経性食思不振症は利尿剤や下剤の濫用と結びついていることがある。
- ■参考文献
- DIF Differential Diagnosis in Primary Care Fourth Edition版 Lippincott Williams & Wilkins
- ■major cases of secondary amenorrhea
- ・視床下部、下垂体の疾患:ex. 下垂体機能低下症、高プロラクチン血症
- ・性腺不全:ex. 自己免疫性卵巣不全、多能性卵巣
- ・副腎不全:ex. クッシング病
- ・甲状腺疾患:ex. [甲状腺機能低下症]]、甲状腺機能亢進症
- ・重症慢性疾患:ex. 癌、慢性腎不全
- □アルコールのunit
- 1 unit = 10 ml of ethanol
- 350ml アルコール5% → 350x0.05/10=1.75 unit
- ■glossary
- buttock
- n. 殿部、尻。船尾
- interrelate
- vi. 相互関係を持つ(有する)
- vt. 相互に関係(関連)づける
- contract
- v. 収縮する
- lanugo
- n. 毳毛、うぶ毛
[★]
- 英
- diabetes insipidus DI
- 関
概念
- バソプレシンの不足または作用障害により腎集合管からの水分再吸収が低下し、多尿、口渇、多飲を来す疾患。
病型
障害部位
病因
-
- ニューロフィジンIIの遺伝子異常
- ADHレセプター異常症:V2受容体(伴性劣性遺伝)、アクアポリン2の異常(ほとんどが常染色体劣性遺伝)
- 頭蓋内占拠性病変:脳腫瘍
- 腎疾患:慢性腎不全、慢性腎盂腎炎、間質性腎炎、多発性嚢胞腎、閉塞性尿路疾患
- 電解質異常:低K血症や高Ca血症
- 薬物
- 続発性尿崩症の原因:脳腫瘍(50%)、外傷・ヒスチオサイトーシスX
疫学
- 日本の発症頻度は16人/人口10万人
- 病型:家族性2%、特発性43%、症候性55%/家族性1.6%、特発性42%、続発性56.4%(IMD)
- 性差:
- やや男子に多い。
- 家族性は女性に多く、他の型では男女比はほぼ等しい(平成5年厚生省特定疾患調査研究班報告書)
診断基準
- 参考1
症状
- 口渇
- 多飲 → 飲水量が十分でないと高ナトリウム血症、高浸透圧血症の引き金となる。
検査
- 血清ナトリウム濃度:正常高値~軽度高値
- 血清レニン濃度:正常高値~軽度高値
- 血漿浸透圧:高値
- 低張尿
負荷試験
画像検査
- [中枢性尿崩症]T1:(DI)低信号 ⇔ (健常者)高信号 ← T1で高信号になるものは脂肪、亜急性期の出血(メトヘモグロビン)、メラニン、高濃度蛋白質である。下垂体後葉が高信号を発するのは軸索中に高濃度のホルモンが存在するからなのか、軸索が集積しているためなのか、であろう。
診断(YN)
多尿 3000ml/day
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↓
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尿浸透圧
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→
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→ 290 mOsm/kg以上
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→
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浸透圧利尿
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↓
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↓水利尿
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↓
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血清ナトリウム濃度 血清レニン濃度
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→
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→ 低値
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→
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心因性多飲
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↓
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↓正常上限~軽度上昇
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↓
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水制限テスト バソプレシンテスト
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→
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→ 尿量不変、尿浸透圧不変
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→
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腎性尿崩症
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↓
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↓尿量減少、尿浸透圧上昇
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↓
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バソプレシン濃度(高張食塩水負荷時) MRIで基礎疾患の描出・T1で下垂体後葉の高信号の消失
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↓
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中枢性尿崩症
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治療
参考
- http://square.umin.ac.jp/kasuitai/doctor/guidance.htm
- 2. MRI left:normal right:DI
- http://www.endotext.org/neuroendo/neuroendo2/figures/figure11.jpg
-diabetes insipidus
[★]
- apoplexy
- 英
- pituitary apoplexy
- 関
- 下垂体。下垂体腺腫
概念
- 下垂体腺腫の存在下で腫瘍内出血や梗塞が高度に急速に生じることで生じる症候
- 下垂体腺腫は血管に富む。非分泌性腺腫、プロラクチン分泌腺腫に時々見られる(QB.J-203)。
- 下垂体マクロ腺腫を基礎とすることがほとんどであるが、下垂体ミクロ腺腫、妊娠・分娩時、抗凝固中の発症も報告されている。
疫学
誘因
- 参考1
- 出典不明
症状
- 突然する激しい頭痛(約90%) = 雷鳴頭痛
- 視力障害(一側/両側)、視野障害 ;約50%
- 外眼筋麻痺(特にCN III) ;約50%
- 意識障害 ;約10%
- 項部硬直
検査
鑑別診断
治療
- 副腎不全の発症に備えて副腎皮質ホルモンの投与を行う。治療開始前に下垂体ホルモンの定量(例えば下垂体前葉機能検査としては、GH、PRL、ACTH、cortisol、TSH、fT3、fT4、FSH、LHを測定)、必要に応じて迅速ACTH負荷試験を行う。下垂体刺激ホルモン負荷試験は下垂体卒中を誘発するので禁忌である。
- 意識障害がなく、視力・視野障害が無い場合には糖質コルチコイド投与かで保存的経過観察が可能。
- 意識障害がある、進行性の視力・視野障害がある場合には緊急減圧手術が原則。視力・視野障害の回復は発症から手術までの時間が短くなるほど良好となり、下垂体機能低下症を発症するリスクは下がる。
参考
- 1. Pituitary tumor apoplexy.
- Chang CV, Felicio AC, Toscanini AC, Teixeira MJ, Cunha-Neto MB.SourceHospital das Clínicas, Universidade de São Paulo, SP, Brazil. chang.cv@gmail.com
- Arquivos de neuro-psiquiatria.Arq Neuropsiquiatr.2009 Jun;67(2A):328-33.
- Pituitary tumor apoplexy is a medical emergency due to acute infarction or hemorrhage in the pituitary gland. In this review, the authors discuss the sellar anatomy, the pituitary gland and adenomas' vascularization and the general aspects of the syndrome such as its ethiopatogenesis, predisposing f
- PMID 19547836
- 2. Pituitary apoplexy presenting as Addisonian crisis after coronary artery bypass grafting.
- Mattke AF, Vender JR, Anstadt MR.SourceDepartment of Surgery, Medical College of Georgia, Augusta 30912-4010, USA.
- Texas Heart Institute journal / from the Texas Heart Institute of St. Luke's Episcopal Hospital, Texas Children's Hospital.Tex Heart Inst J.2002;29(3):193-9.
- Addisonian crisis, also commonly referred to as adrenal crisis, occurs when the cortisol produced by the adrenal glands is insufficient to meet the body's acute needs. The symptoms are nonspecific and can mimic other processes, such as sepsis. Hypotension, lethargy, and fever can all be presenting s
- PMID 12224722
- http://www.severe-headache-expert.com/pituitary-apoplexy.html
[★]
- 英
- amenorrhea
- 関
- 月経 menorrhea、月経異常
発症時期による分類
原因による分類
検査
-
[★]
- 英
- prolactin-secreting pituitary adenoma、PRL-secreting pituitary adenoma
- 関
- プロラクチノーマ、ミクロプロラクチノーマ、プロラクチン産生下垂体腺腫、マクロプロラクチノーマ
[★]
- 英
- prolactin-secreting pituitary adenoma、PRL-secreting pituitary adenoma
- 関
- プロラクチノーマ、プロラクチン分泌下垂体腺腫、ミクロプロラクチノーマ、マクロプロラクチノーマ
[★]
- 英
- ACTH-secreting pituitary adenoma
- 関
- ACTH分泌性下垂体腺腫、副腎皮質刺激ホルモン分泌腺腫
[★]
- 英
- gonadotropin-producing pituitary adenoma
- 関
- 性腺刺激ホルモン
[★]
- 英
- ACTH-producing pituitary adenoma
[★]
- 英
- pituitary gland (Z), hypophysis (Z)
- ラ
- glandula pituitaria
- 同
- 脳下垂体
- 図譜では矢状断のものしか載っていないが、前頭断で見ると意外に横に長い、みたい。
発生学(L.413)
- 胎生第4週に下垂体前葉と下垂体後葉が接する。Rathke嚢の細胞は、活発に分裂して前葉を形成し、内腔は殆ど閉鎖する。成人ではコロイドを満たした小嚢胞として前葉と後葉の間に認められる。
画像
- MRI T1:(高信号)下垂体後葉 > 下垂体前葉 ← 脂肪濃度を反映しているのですかね?軸索が多いでしょ?
[★]
- 関
- がん、腫瘍、腫瘤、良性新生物
[★]
- 英
- adenoma
- 同
- アデノーマ
- 関
- 腫瘍、癌腫 carcinoma