ヒドララジン
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出典(authority):フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』「2014/01/12 07:04:44」(JST)
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ヒドララジン |
|
識別情報 |
CAS登録番号 |
59-30-3 |
KEGG |
D08044 |
特性 |
化学式 |
C8H8N4 |
モル質量 |
160.18 |
融点 |
172-173 (急速加熱)
|
出典 |
The Merck Index・Tenth Edition |
特記なき場合、データは常温 (25 °C)・常圧 (100 kPa) におけるものである。 |
ヒドララジン (hydralazine) はLD50 122.90 mg/kg(マウス・ラット:経口)の毒性の強い物質である。
塩酸ヒドララジン(C8H9ClN4)は血管拡張薬の1つ。詳細な機序は不明であるが、細動脈を拡張させる作用を有する。高血圧の治療に用いられ、商品名はアプレゾリン、アソザート、プレスフォールなど。エシドライ(配合剤)。 心不全の予後改善のために、ヒドララジンと硝酸剤を合わせて使用する。
参考文献[編集]
- 伊藤勝昭ほか編 『新獣医薬理学 第二版』 近代出版、2004年。ISBN 4874021018
関連項目[編集]
UpToDate Contents
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Japanese Journal
- ヒト口腔癌ヌードマウス移植系における温熱感受性ならびに温熱耐性に対する・薬剤の効果
- 青木 秀哲
- 歯科医学 59(2), g42-g43, 1996-06-25
- … そこで, 本研究は KB細胞移植ヌードマウスを用い, 細胞膜の流動性に関与するセファランチン^[○!R](化研生薬, 東京), 正常血管のみに拡張作用を示す塩酸ヒドララジン(アプレゾリン^[○!R], 日本チバガイギー, 兵庫)およびニトログリセリン(ミリスロール_[○!R], 日本化薬, 東京)の温熱増感作用ならびに温熱耐性の阻止効果について検討した. …
- NAID 110001723820
- ヒト口腔癌ヌードマウス移植系における温熱感受性ならびに温熱耐性に対する薬剤の効果
- 青木 秀哲
- 歯科医学 58(5), 349-358, 1995-10-25
- … 本研究は, ヒト口腔癌由来のKB細胞をヌードマウス大腿皮下に固形腫瘍として発育させたものを用い, セファランチン^[○!R], 塩酸ヒドララジン(アプレゾリン^[○!R])およびニトログリセリン(ミリスロール_[○!R])の温熱増感作用ならびに温熱耐性の阻止効果について検討したものである. …
- NAID 110001723768
- 8) アプレゾリン・セルペンチナ劑併用について(第2回日本循環器學會九州地方學會總會)
Related Links
- アプレゾリンとは?ヒドララジンの効能,副作用等を説明,ジェネリックや薬価も調べられる(おくすり110番:薬事典版) ... 用法用量は医師・薬剤師の指示を必ずお守りください。 すべての副作用を掲載しているわけではありません。
- アプレゾリン錠10mg/ アプレゾリン錠25mg/ アプレゾリン錠50mg/ 10%アプレゾリン散「チバ」 作成又は改訂年月 ** 2012年6月改訂 (第9版) * 2010年1月改訂 日本標準商品分類番号 872142 日本標準商品分類番号等
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Japan Pharmaceutical Reference
薬効分類名
販売名
*アプレゾリン注射用20mg
組成
*成分・含量
禁忌
- 虚血性心疾患のある患者〔反射性交感神経亢進により、心臓の仕事量が増加し、症状を悪化させるおそれがある。〕
- 大動脈弁狭窄、僧帽弁狭窄及び拡張不全(肥大型心筋症、収縮性心膜炎、心タンポナーデ等)による心不全のある患者〔本剤の反射性交感神経亢進作用及び血管拡張作用により、症状を悪化させるおそれがある。〕
- 高度の頻脈及び高心拍出性心不全(甲状腺中毒症等)のある患者〔本剤の反射性交感神経亢進作用及び血管拡張作用により、症状を悪化させるおそれがある。〕
- 肺高血圧症による右心不全のある患者〔本剤の反射性交感神経亢進作用及び血管拡張作用により、症状を悪化させるおそれがある。〕
- 解離性大動脈瘤のある患者〔本剤の反射性交感神経亢進作用及び血管拡張作用により、症状を悪化させるおそれがある。〕
- 頭蓋内出血急性期の患者〔本剤の血管拡張作用により、頭蓋内出血を悪化させるおそれがある。〕
- 本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者
効能または効果
- 高血圧性緊急症(子癇、高血圧性脳症等)
- *ヒドララジン塩酸塩として、通常成人1回20mgを筋肉内又は徐々に静脈内注射する。なお、年齢、症状により適宜増減する。
注射液の調製法
- 本剤1管(20mg)を1mLの日局生理食塩液又は日局注射用水に溶解する。
慎重投与
- 腎・肝機能障害のある患者〔本剤の代謝・排泄が遅延することにより、降圧作用及び副作用が増大するおそれがあるので、このような患者では投与量、投与間隔の調節を考慮する。〕
- 虚血性心疾患の既往歴のある患者〔心仕事量の増大により、虚血性心疾患を誘発するおそれがある。〕
- うっ血性心不全のある患者〔心仕事量の増大により、症状が悪化するおそれがある。〕
- 脳血管障害のある患者〔過度の降圧により脳血流量が減少し、症状が悪化するおそれがある。〕
重大な副作用
- 以下のような副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。(頻度不明)
SLE様症状(発熱、紅斑、関節痛、胸部痛等)
**劇症肝炎、肝炎、肝機能障害、黄疸
- 劇症肝炎、肝炎、AST(GOT)、ALT(GPT)、ALP、γ-GTP、LDH、ビリルビン等の著しい上昇を伴う肝機能障害、黄疸があらわれることがあるので、定期的に検査を行うなど観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
うっ血性心不全、狭心症発作誘発
麻痺性イレウス
呼吸困難
急性腎不全
溶血性貧血、汎血球減少
多発性神経炎
血管炎
薬効薬理
- 降圧作用機序については、まだ十分に解明されていないが、末しょう細動脈の血管平滑筋に直接作用し、血管を拡張することが主作用であると考えられている。7)ヒドララジンによる心拍数・心拍出量の増加は血管抵抗減少に伴う反射性の交感神経緊張によるものと考えられている。8)これらの心刺激作用はβ-アドレナリン受容体遮断剤又は節遮断剤により抑制される。9)また腎・脳血流量に関しては血管抵抗の減少とともに維持又は増加させる。10,11)
有効成分に関する理化学的知見
*一般名
- ヒドララジン塩酸塩(Hydralazine Hydrochloride)
化学名
- Phthalazin-1-ylhydrazine monohydrochloride
分子式
分子量
性状
- 白色の結晶性の粉末で、においはなく、味は苦い。水にやや溶けやすく、エタノール(95)に溶けにくく、ジエチルエーテルにほとんど溶けない。
融点:約275℃(分解)
★リンクテーブル★
[★]
- 関
- 降圧薬
商品
[★]
- 英
- gum arabic
- 関
- ATP腸溶、L-ケフラール、アジャストA、アスゾール、アストフィリン配合、アスパラ配合、アズレミック、アプレゾリン、アラビアゴム末、アリチア配合、イミドール、イリコロンM配合、エビプロスタット配合、オフタルムK配合、ガスペラジン、クラリスロマイシン、クロルプロマジン塩酸塩、ケフラール、コバマミド、コレキサミン、コンスーン、コントール、コントミン、サーカネッテン配合、ジピリダモール、ジフェニドール塩酸塩、ジベトス、セレナミン、チョコラA、テナキシル、トフラニール、トリラホン、ナーセット配合、ナトリックス、ニチファーゲン配合、ネオダルムゾル、ネオバルギンHD、ネオバルギンS、ネオバルギンUHD、バムスターG75、バムスターS100、バムスターS200、ハロペリドール、ピーゼットシー、ビーマス配合、ファモチジン、ブシラント、フスコデ配合、フラジール、プロヘパール配合、プロモーション、ベゲタミン-A配合、ベラパミル塩酸塩、ペラプリン、ベンコール配合、マゴチロン、マロゲン、メイアクトMS、メコバラミン、メテルギン、リン酸ピリドキサール、レナルチン、レマルク、レモナミン、炭カル
[★]
- 英
- castor oil
- ラ
- oleum ricini
- 同
- カスター油
- 商
- MS温シップ、アプレゾリン、キンダロン、クロルプロマジン塩酸塩、ケトコナゾール、ゲファルナート、コンスーン、サイベース、スチックゼノールA、チンク油、テストーゲン、デスパコーワ、トフラニール、ハーネシップ、パスタロン、パステル、パッペンK、バトラーF、ビーマス配合、ヒマシ油、フッ化ナトリウム、ポステリザンF、ポリトーゼ、マイアロン、マゴチロン、マルタミン、ミルサート温シップ、ヤンヤン温パップ、ラクール温シップ、加香ヒマシ油、加香ヒマシ油FM、親水軟膏
- 関
- 下剤、トウゴマ Ricinus communis、リシノール酸
構造
作用機序
- 膵液で加水分解されてグリセリンとリチノール酸に分解される。リチノール酸は腸粘膜に刺激を与え瀉下作用を呈する。
薬理作用
- 迅速に発現する
動態
適応
注意
- 軽い腹痛を呈し、腹鳴を伴う。
- 妊婦への使用は骨盤内充血を引き起こすことがある。
- 腸吸収を妨げるので長期不要には不向き
禁忌
副作用
相互作用
[★]
- 英
- hydralazine
- 同
- 塩酸ヒドララジン hydralazine hydrochloride
- 商
- アプレゾリン, Apresoline
- 関
- 降圧薬
作用機序
- 細動脈の血管平滑筋に作用し弛緩させて(血管抵抗↓)、血圧を下げる (SPC.249)
- 細動脈が拡張するので細動脈血圧が低下
- 血圧↓→(反射で)心拍数↑、収縮力↑。(β受容体刺激)レニン放出↑ (SPC.249)
特徴
- 腎血流量増加
- (交感神経遮断薬でありがちな)起立性低血圧、射精不能がない (SPC.249)
- 反射性に心拍量と心拍数が増すので心臓に負担がかかる→β遮断薬との併用で改善 (SPC.249)
- 普通は利尿薬やβ遮断薬と併用する
副作用
[★]
ヒドララジン、アプレゾリン
[★]
- 英
- phosphorus P
- 関
- serum phosphorus level
分子量
- 30.973762 u (wikipedia)
- 単体で化合物としてはP4、淡黄色を帯びた半透明の固体、所謂黄リンで毒性が高い。分子量124.08。
基準値
- 血清中のリンおよびリン化合物(リン酸イオンなどとして存在)を無機リン(P)として定量した値。
- (serum)phosphorus, inorganic 2.5–4.3 mg/dL(HIM.Appendix)
- 2.5-4.5 mg/dL (QB)
代謝
- リンは経口的に摂取され、小腸から吸収され、細胞内に取り込まれる。
- 骨形成とともに骨に取り込まれる。
- 腎より排泄される。
尿細管での分泌・再吸収
- 排泄:10%
尿細管における再吸収の調節要素
臨床検査
- 無機リンとして定量される。
基準範囲
血清
- 小児:4-7mg/dL
- 閉経後女性は一般集団より0.3mg/dL高値となる
尿
測定値に影響を与える要因
臨床関連
参考
- http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%AA%E3%83%B3