プラゾシン
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Japan Pharmaceutical Reference
薬効分類名
販売名
ダウナット錠0.5mg
組成
- 1錠中:プラゾシン塩酸塩 ………0.55mg(プラゾシンとして 0.5mg)
〈添加物〉
結晶セルロース、ステアリン酸マグネシウム、デンプングリコール酸ナトリウム、乳糖水和物、ヒドロキシプロピルセルロース、無水リン酸水素カルシウム
禁忌
効能または効果
- 本態性高血圧症、腎性高血圧症
- 前立腺肥大症に伴う排尿障害
本態性高血圧症、腎性高血圧症
- プラゾシンとして通常、成人1日1〜1.5mg(1回0.5mg 1日2〜3回)より投与を始め、効果が不十分な場合は1〜2週間の間隔をおいて1.5〜6mgまで漸増し、1日2〜3回に分割経口投与する。まれに1日15mgまで漸増することもある。
なお、年齢、症状により適宜増減する。
前立腺肥大症に伴う排尿障害
- プラゾシンとして通常、成人1日1〜1.5mg(1回0.5mg 1日2〜3回)より投与を始め、効果が不十分な場合は1〜2週間の間隔をおいて1.5〜6mgまで漸増し、1日2〜3回に分割経口投与する。
なお、症状により適宜増減する。
慎重投与
- ホスホジエステラーゼ5阻害作用を有する薬剤を服用している患者 (「相互作用」の項参照)
- 肝機能障害のある患者[主として肝臓で代謝されるため血中濃度が上昇するおそれがある]
重大な副作用
- 失神・意識喪失 一過性の血圧低下に伴う失神・意識喪失があらわれることがあるのでそのような場合には本剤の投与を中止し、適切な処置を行うこと。(「重要な基本的注意」の項参照)
- 狭心症 狭心症があらわれることがあるので、異常が認められた場合には本剤の投与を中止し、適切な処置を行うこと。
薬効薬理
- プラゾシン塩酸塩は、アドレナリン性α-受容体を遮断することにより、末梢血管を拡張させ降圧作用を示す。プラゾシン塩酸塩のα-受容体遮断作用は、シナプス後α-受容体に選択的に作用するために、シナプス前α-受容体を介するノルアドレナリン放出の負のフィードバック機構を抑制しないことが報告されている。
α1遮断作用3)
- プラゾシン塩酸塩はラット摘出輸精管において、ノルアドレナリンによる収縮反応を競合的に拮抗した。α1-受容体に対するプラゾシン塩酸塩の親和性は、ブナゾシンと同等でフェントラミンよりも強力であった。
降圧作用3)
- プラゾシン塩酸塩(0.3,3.0mg/kg,p.o.)はSHR(自然発症高血圧ラット)において、用量依存的な血圧降下を示し、その降圧活性はブナゾシンよりも強力であった。また、用量依存的な心拍数の増加が認められた。
循環系に対する作用3)
- プラゾシン塩酸塩(0.1mg/kg,i.v.)は麻酔犬において、収縮期血圧及び拡張期血圧を下降させた。また、椎骨動脈、総頸動脈及び大腿動脈血流量に対して増加作用が認められた。
有効成分に関する理化学的知見
★リンクテーブル★
[★]
- 関
- 降圧薬
商品
[★]
- 英
- prazosin
- 化
- 塩酸プラゾシン prazosin hydrochloride
- 商
- ミニプレス Minipress、ダウナット
- 関
- αアドレナリン受容体遮断薬、アドレナリン受容体
GOO. 269.
分類
薬理作用
- 末梢動脈の拡張→末梢血管抵抗↓→血圧↓(α1受容体遮断による) (SPC.249)
- 動静脈に働き末梢血管抵抗を減少させ、静脈還流量を低下させる (GOO.269)
- 心臓の前負荷を減らす。心拍出量と心拍数には影響を与えない (GOO.269)
- 反射性頻脈が少ない。(他の血管拡張薬では心拍数↑。hydralazine) (GOO.269)
- →前負荷減少、選択的α1遮断、さらには中枢神経に働いて、交感神経系の出力を抑制しているのかも (GOO.269)
ミニプレス
- プラゾシンは高血圧自然発症ラット、腎性高血圧ラット、DOCA高血圧ラットのいずれにおいても優れた降圧作用が認められている。
- プラゾシンの降圧作用はα受容体を遮断することにより末梢血管を拡張させ、その抵抗を減少させることによるが、従来のα遮断薬と異なり、シナプス後α受容体を選択的に遮断し、シナプス前α受容体にはほとんど作用しない。このためシナプス前α受容体を介するノルアドレナリン放出の負のフィードバック機構を抑制せず、過剰のノルアドレナリン放出をおこさないことがin vitroにおけるウサギ肺動脈の試験で認められている。シナプス後α受容体に対するプラゾシンの選択的な作用は本態性高血圧症患者に反射性頻脈をほとんどきたさないこと、レニン活性に及ぼす影響が少ないこと、長期連用による耐性発現がみられないこと10)などの特性に関連するものと考えられている。
適応
- 抗高血圧薬として(SPC.249)
- 前立腺肥大症での排尿障害
- 腎機能低下例にも適応可能
- 静脈系の拡張作用を持つので、心臓の前負荷・後負荷を軽減し、心不全にも適応可
副作用
- 老人に多い