アンジオテンシン変換酵素阻害薬 ACE阻害薬 ACE inhibitor
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Japanese Journal
- 高血圧を有する血液透析患者における benazepril hydrochloride の臨床効果と薬物体内動態の検討
- 村田 敏晃,松前 知治,小河原 悟,兼岡 秀俊,内藤 説也
- 日本透析医学会雑誌 = Journal of Japanese Society for Dialysis Therapy 30(8), 1053-1059, 1997-08-28
- NAID 10006358640
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- ACE阻害薬(エースそがいやく、アンジオテンシン変換酵素阻害薬、angiotensin converting enzyme inhibitor、ACE inhibitor)は、アンジオテンシンIをアンジオテンシン IIに変換するACE(アンジオテンシン変換酵素:angiotensin-converting enzyme)を 阻害する ...
- 認知症に, 米ウェイク・フォレスト大学の研究グループは、高血圧症の治療に使う『 アンジオテンシン変換酵素阻害薬(ACE阻害薬)』のうち、脳に作用するものに認知症の リスクを減らす可能性があることを突き止めた。 ACE阻害薬には心不全と腎不全の 治療 ...
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★リンクテーブル★
[★]
- 英
- angiotensin-converting enzyme inhibitor angiotensin converting enzyme inhibitor , ACE inhibitor, ACEI
- 同
- アンジオテンシン変換酵素阻害剤 アンギオテンシン変換酵素阻害薬 アンギオテンシン変換酵素阻害剤 アンジオテンシン転換酵素阻害薬、ACE阻害薬 ACE阻害剤 ACE inhibitor、アンギオテンシン変換酵素拮抗薬, アンギオテンシン変換酵素拮抗薬, angiotensin-converting enzyme antagonist
- 関
- アンジオテンシン, アンジオテンシン転換酵素 ACE, 1型アンジオテンシンII受容体拮抗薬 アンジオテンシンII受容体拮抗薬 ARB
アンジオテンシン変換酵素阻害薬
=粉砕可能性
一般名
|
製品名
|
規格
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剤形
|
用法
|
粉砕
|
アラセプリル
|
セタプリル
|
12.5,25,50
|
錠
|
1日
|
25-75mg
|
1日
|
1-2回分服
|
|
イミダプリル
|
タナトリル
|
2.5,5,10
|
錠
|
1日
|
2.5-10mg
|
1日
|
1回
|
○
|
エナラプリル
|
レニベース
|
2.5,5,10
|
錠
|
1日
|
2.5-10mg
|
1日
|
1回
|
|
カプトプリル
|
カプトリル
|
12.5,25
|
錠,細粒
|
1日
|
37.5~75mg
|
1日
|
3回
|
|
キナプリル
|
コナン
|
5,10,20
|
錠
|
1日
|
5~20mg
|
1日
|
1回
|
|
シラザプリル
|
インヒベース
|
0.25,0.5,1
|
錠
|
1日
|
0.25~2mg
|
1日
|
1回
|
○
|
テモカプリル
|
エースコール
|
1,2,4
|
錠
|
1日
|
1~4mg
|
1日
|
1回
|
|
デラプリル
|
アデカット
|
7.5,15,30
|
錠
|
1日
|
15~120mg
|
1日
|
1-2回分服
|
|
トランドラプリル
|
オドリック
|
0.5,1
|
錠
|
1日
|
0.5~2mg
|
1日
|
1回
|
○
|
トランドラプリル
|
プレラン
|
0.5,1
|
錠
|
1日
|
0.5~2mg
|
1日
|
1回
|
○
|
ベナゼプリル
|
チバセン
|
2.5,5,10
|
錠
|
1日
|
2.5~10mg
|
1日
|
1回
|
|
ペリンドプリル
|
コバシル
|
2,4
|
錠
|
1日
|
2~8mg
|
1日
|
1回
|
○
|
リシノプリル
|
ロンゲス
|
5,10,20
|
錠
|
1日
|
2.5~20mg
|
1日
|
1回
|
○
|
リシノプリル
|
ゼストリル
|
5,10,20
|
錠
|
1日
|
2.5~20mg
|
1日
|
1回
|
○
|
副作用
- 咳嗽:ACEはブラジキニンを分解するキニナーゼIIと同一の酵素である。ACE阻害薬はこの酵素を阻害するが、ブラジキニンは血管拡張、血漿滲出、発痛作用に関わっている。このため咳を誘発することがある。
- 高カリウム血症:間接的に血漿中のレニン濃度が低下するためにナトリウム取り込みとカリウム排泄が低下して高カリウム血症を来す
- 低血圧
- 腎不全
空咳の頻度
禁忌
- 腎血流量の減少や糸球体ろ過圧の低下により急速に腎機能を悪化させるおそれ。アンジオテンシンIIによる輸出細動脈の収縮作用がblockされ、両腎共に腎血流が減少しているためにGFRの低下を代償できず腎機能の悪化をきたす。
参考
- http://www.naoru.com/ace.htm
- http://kanri.nkdesk.com/drags/arb.php
[★]
- 英
- diabetic nephropathy
- 同
- 糖尿病腎症。糖尿病性腎硬化症 diabetic nephrosclerosis、糖尿病性糸球体硬化症 diabetic glomerulosclerosis
- 関
- 糖尿病、糸球体硬化 糸球体硬化症、結節性糖尿病性糸球体硬化症
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概念
- 糖尿病の三大合併症(糖尿病性網膜症・糖尿病性腎症・糖尿病性神経症)の一つ
- 糖尿病の細小血管病変を基礎ととして糖尿病性糸球体硬化症(結節性糸球体硬化症病変)を来たして蛋白尿、浮腫、高血圧、ついには腎不全をきたす病態。
- 透析療法導入の原因疾患の1位
- 顕性蛋白尿が出現するには糖尿病発症後6-10年程度は必要である。糖尿病発症後25-30年度には末期腎不全となる。(YN.D-99)
疫学
- 1型糖尿病の場合は10年以上、2型の場合は5年以上の罹病期間の存在する傾向がある
病理
- ひまん性結節性糸球体硬化症病変
- 結節性糸球体硬化症病変が見られる → キンメルスティール・ウィルソン病変(Kimmelstiel-Wilson lesion)
- 腎糸球体の内皮細胞の変性(glomerular lesion)、基底膜の肥厚による血流障害(renal vascular lesion, arteriolosclerosis, pyelonephritis inducing necrotizing papillitis)、血液成分の漏出が原因でメサンギウムが増生し、糸球体構造が破壊され、機能の障害が引き起こされる。
病態生理
- 糸球体内皮の変性、基底膜肥厚、血漿成分漏出 → メサンギウム増生・フィブリン沈着、糸球体破壊、間質線維化、糸球体高血圧(→GFR増加、微量アルブミン尿)
経過
- 糖尿病の発症と主に(GFR,Ccrで代用)が増大(140ml/分)。
- 随時尿の蛋白30 mg/gクレアチニン超:腎臓に構造的問題が発生
- 随時尿の蛋白300 mg/gクレアチニン超:顕性腎症:尿蛋白持続陽性状態、GFR低下傾向の開始
症状
- http://www.ikedaiin.com/img/keika.gif
治療
- 第1 期(腎症前期) : 血糖コントロール
- 第2 期(早期腎症) :厳格な血糖コントロール、降圧療法
- 第3A期(顕性腎症前期):厳格な血糖コントロール、降圧療法、蛋白制限食
- 第3B期(顕性腎症後期): 厳格な降圧療法、蛋白制限食
- 第4 期(腎不全期 ): 厳格な降圧療法、蛋白制限食、透析療法導入
- 第5 期(透析療法期 ):透析療法、腎移植
降圧療法
- 降圧目標:130/80 mmHg (拡張期血圧の方が厳密)、尿蛋白1g/日以上では125/75mmHgを目指す
- 薬物:
- アンジオテンシン転換酵素阻害薬、アンジオテンシンII受容体阻害薬 → 血清Ccr≧3mgの場合、腎機能悪化、高カリウム血症を惹起しうるので禁
- カルシウム拮抗薬
蛋白制限
- 蛋白制限食(0.8g/kg以下)を第3A期から施行することで、尿蛋白の減少と腎障害の進行を抑制できる
透析導入
尿路感染症
診断
- 以下の症状で見られる場合、糖尿病性腎症と診断できる
- 5-10年以上の糖尿病罹患者
- 糖尿病性網膜症
- 蛋白尿が主体の尿所見
糖尿病性腎症病期分類 (厚生省平成3年度糖尿病調査研究報告)
病 期
|
臨 床 的 特 徴
|
備考
|
尿蛋白(アルブミン)
|
糸球体濾過率
|
(提唱されている治療法)
|
第1期 (腎症前期)
|
正常
|
正常 ときに高値
|
血糖コントロール
|
第2期 (早期腎症)
|
微量アルブミン尿
|
正常 ときに高値
|
厳格な血糖コントロール 降圧治療
|
第3期-A (顕性腎症前期)
|
持続性蛋白尿 (約1g以下)
|
ほぼ正常
|
厳格な血糖コントロール 降圧治療・蛋白制限食
|
第3期-B (顕性腎症後期)
|
持続性蛋白尿 (約1g以上)
|
低下 (約60ml/分以下)
|
厳格な降圧治療 蛋白制限食
|
第4期 (腎不全期)
|
持続性蛋白尿 (1g以上)
|
著明低下 (血清クレアチニン上昇)
|
厳格な降圧治療 低蛋白食・透析療法導入
|
第5期 (透析療法期)
|
透析療養中
|
|
透析療法・腎移植
|
[★]
- 英
- bradykinin BK
分類
性状
産生
分解
作用
- 血管平滑筋:弛緩→血管拡張→血圧↓
- 内臓平滑筋:
弛緩 収縮(QB2009.C-335)
- 血漿滲出
- 集合管:Na排泄↑
- 発痛物質
産生の調節
分解の調節
- アンジオテンシン転換酵素阻害薬(ACE阻害薬)によりブラジキニンの濃度が上昇する
- →咳を誘発
- →ブラジキニンは胎児の動脈管閉鎖に関わっているので、母胎にACE阻害薬を投与すると胎児の動脈管が閉鎖する
分子機構
臨床関連
[★]
- 英
- enzyme, ferment
- 関
- 酵素反応
酵素の分類
- (a)酸化還元酵素(oxydoreductase) EC1:ある物質を酸化したり、還元したりします。脱水素酵素、ペルオキシダーゼなどを含みます。
- (b)転移酵素(transferase) EC2: アミノ基やリン酸基などをある物質から別の物質に転移する酵素です。アミノ基を転移する酵素はアミノトランスフェラーゼと呼ばれます。
- (c)加水分解酵素(hydrolase) EC3:ある物質(基質)に水(H2OのうちHとOH)を加えることにより、2つに分解します。多くの蛋白分解酵素が含まれます。
- (d)リアーゼ(lyase) EC4:ある物質を2つに分解します。
- (e)イソメラーゼ(isomerase) EC5:ある基質を異性体に変換します。
- (f)リガーゼ(ligase) EC6;ATPのエネルギーを使って2つの物質を結合します。
[★]
- 英
- angiotensin, ANG
- 同
- アンギオテンシン
- 関
- レニン、アルドステロン
- アンジオテンシン転換酵素、アンジオテンシン変換酵素阻害薬
- 関
- Ang
分類
産生組織
標的組織
作用
分泌の調整
分子機構
種類と酵素による切断
- ↓ ← レニン
- ↓ ← アンジオテンシン転換酵素 ACE
[★]
- 英
- conversion、shift、switching、interconversion、diversion、changeover、switch、convert、transformation
- 関
- 移行、移動、交替、シフト、スイッチ、スイッチング、相互変換、変化、変換、変える、変わる、切り換える、切り換え、切り替わる、迂回路、転向者、形質転換
精神医学
- 抑圧された無意識の葛藤が、知覚系や随意運動系の身体症状に置き換えられる状態。知覚や運動の障害。
[★]
- 英
- drug, agent
- 同
- 薬物
- 関
- 作用薬、剤、ドラッグ、媒介物、病原体、麻薬、薬剤、薬物、代理人、薬品
[★]
- 英
- blocking(精神医学), inhibition(生化学)
- 同
- 遮断 blockade、途絶