ニカルジピン
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- 東和薬品株式会社のニスタジール錠20(循環器官用剤)、一般名ニカルジピン塩酸塩( Nicardipine hydrochloride) の効果と副作用、写真、保管方法等を掲載。
- Ca拮抗剤系の降圧剤「ニスタジール(東和薬品)」の説明。成分名、製品名、作用・ 副作用、用法・注意点など。
Japan Pharmaceutical Reference
薬効分類名
販売名
※ニスタジール注2mg
組成
1管容量:
有効成分:
添加物:
- D-ソルビトール・・・・・100mg
pH調整剤(塩酸、水酸化Na)
禁忌
本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者
急性心不全において、高度な大動脈弁狭窄・僧帽弁狭窄、肥大型閉塞性心筋症、低血圧(収縮期血圧90mmHg未満)、心原性ショックのある患者
急性心不全において、発症直後で病態が安定していない重篤な急性心筋梗塞患者
- [広範囲、3枝病変による梗塞等の重篤な急性心筋梗塞患者では血行動態の急激な変化を生じることがあり、更に病態が悪化するおそれがある。]
効能または効果
・手術時の異常高血圧の救急処置
・高血圧性緊急症
・急性心不全(慢性心不全の急性増悪を含む)
○手術時の異常高血圧の救急処置
- 本剤は、生理食塩液又は5%ブドウ糖注射液で希釈し、ニカルジピン塩酸塩として0.01〜0.02%(1mL当たり0.1〜0.2mg)溶液を点滴静注する。この場合1分間に、体重1kg当たり2〜10μgの点滴速度で投与を開始し、目的値まで血圧を下げ、以後血圧をモニターしながら点滴速度を調節する。なお、急速に血圧を下げる必要がある場合には、本剤をそのまま体重1kg当たりニカルジピン塩酸塩として10〜30μgを静脈内投与する。
○高血圧性緊急症
- 本剤は、生理食塩液又は5%ブドウ糖注射液で希釈し、ニカルジピン塩酸塩として0.01〜0.02%(1mL当たり0.1〜0.2mg)溶液を点滴静注する。この場合1分間に、体重1kg当たり0.5〜6μgの点滴速度で投与する。なお、投与に際しては1分間に、体重1kg当たり0.5μgより開始し、目的値まで血圧を下げ、以後血圧をモニターしながら点滴速度を調節する。
○急性心不全(慢性心不全の急性増悪を含む)
- 本剤は、生理食塩液又は5%ブドウ糖注射液で希釈し、ニカルジピン塩酸塩として0.01〜0.02%(1mL当たり0.1〜0.2mg)溶液を点滴静注する。この場合1分間に、体重1kg当たり1μgの点滴速度で投与する。なお、患者の病態に応じて1分間に、体重1kg当たり0.5〜2μgの範囲で点滴速度を調節する。
高血圧性緊急症においては、本剤投与により目的の血圧が得られた後、引き続いて降圧治療が必要で経口投与が可能な場合には、経口投与に切り替えること。
高血圧性緊急症において、本剤投与終了後に血圧が再上昇することがあるので、本剤の投与を終了する際には徐々に減量し、投与終了後も血圧を十分に管理すること。なお、経口投与に切り替えた後にも血圧の再上昇等に留意すること。
急性心不全において、本剤の投与によっても、期待された改善がみられない場合には投与を中止し、他の治療法(利尿薬、陽性変力作用をもついわゆる強心薬、血管拡張薬等の静脈内投与又は機械的補助循環等)に切り替えるなど必要な措置を講じること。
点滴静注時の薬剤の調製法の例示:
- 点滴静注する場合の本剤の0.01〜0.02%溶液は、下表の例示を参考に本剤と配合可能な輸液に本剤の必要量を加えて調製する。
配合する輸液の量:100mL
約0.01%(調製するニスタジール溶液の濃度)
約0.015%(調製するニスタジール溶液の濃度)
約0.02%(調製するニスタジール溶液の濃度)
配合する輸液の量:250mL
約0.01%(調製するニスタジール溶液の濃度)
約0.015%(調製するニスタジール溶液の濃度)
約0.02%(調製するニスタジール溶液の濃度)
配合する輸液の量:500mL
約0.01%(調製するニスタジール溶液の濃度)
約0.015%(調製するニスタジール溶液の濃度)
約0.02%(調製するニスタジール溶液の濃度)
慎重投与
※※脳出血急性期の患者
- [出血を促進させる可能性があるので、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。]
※※脳卒中急性期で頭蓋内圧が亢進している患者
- [頭蓋内圧を高めるおそれがあるので、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。]
肝・腎機能障害のある患者
- [本剤は肝臓で代謝される。また一般に重篤な腎機能障害のある患者では、急激な降圧に伴い腎機能低下を来す可能性がある。]
大動脈弁狭窄症の患者
急性心不全において、重篤な不整脈のある患者
- [一般にこのような患者では、不整脈を慎重に管理しながら治療する必要がある。]
急性心不全において、血圧が低い患者
- [更なる血圧低下を来す可能性がある。(「重要な基本的注意」の項参照)]
重大な副作用
麻痺性イレウス:
(頻度不明)
- 麻痺性イレウスがあらわれることがあるので、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
低酸素血症:
(頻度不明)
- 低酸素血症があらわれることがあるので、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
肺水腫、呼吸困難:
(頻度不明)
- 肺水腫、呼吸困難があらわれることがあるので、これらの症状が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
狭心痛:
(頻度不明)
- 外国においてニカルジピン塩酸塩注射剤で治療した冠動脈疾患患者に狭心痛の発現あるいは悪化が認められたとの報告がある。このような症状が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
血小板減少:
(頻度不明)
- 血小板減少があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には本剤の投与を中止し、適切な処置を行うこと。
肝機能障害、黄疸:
(頻度不明)
- AST(GOT)・ALT(GPT)・γ-GTPの上昇等を伴う肝機能障害や黄疸があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には本剤の投与を中止し、適切な処置を行うこと。
薬効薬理
- ※電位依存性L型Ca2+チャネルを介する血管平滑筋細胞内へのCa2+の流入を抑制することにより、強力な血管拡張作用を発揮する。血管に対する選択性が高く、血管平滑筋に対する作用は、心筋に対する作用よりも約3万倍低い濃度であらわれる。安定した降圧効果と共に、脳・冠・腎血流量の増加が得られる。ホスホジエステラーゼ阻害作用、血小板凝集抑制作用、赤血球変形能増強作用等も有する1)。
有効成分に関する理化学的知見
★リンクテーブル★
[★]
- 関
- 降圧薬
商品
[★]
- 英
- nicardipine
- 化
- ニカルジピン塩酸塩 塩酸ニカルジピン nicardipine hydrochloride
- 商
- アポジピン、イセジピール、コポネント、サリペックス、ツルセピン、ニカジルスL、ニカルジレート、ニカルピン、ニコデール、ニスタジール、ペルジピン、ラジストミン
- 関
- カルシウム拮抗薬
- 血圧降下剤
分類