- 英
- delapril
- 化
- 塩酸デラプリル, delapril hydrochloride
- 商
- アデカット
- 関
- 降圧薬
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出典(authority):フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』「2015/06/11 16:39:28」(JST)
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デラプリル
|
IUPAC命名法による物質名 |
2-[(2S)-N-(2,3-dihydro-1H-inden-2-yl)-2-{[(2S)-1-ethoxy-1-oxo-4-phenylbutan-2-yl]amino}propanamido]acetic acid |
臨床データ |
AHFS/Drugs.com |
International Drug Names |
法的規制 |
?
|
識別 |
CAS番号 |
83435-66-9 |
ATCコード |
C09AA12 |
PubChem |
CID 5362116 |
ChemSpider |
4514931 |
UNII |
W77UAL9THI |
KEGG |
D07781 |
化学的データ |
化学式 |
C26H32N2O5 |
分子量 |
452.542 g/mol |
SMILES
- O=C(OCC)[C@@H](N[C@H](C(=O)N(CC(=O)O)C2Cc1ccccc1C2)C)CCc3ccccc3
|
InChI
-
InChI=1S/C26H32N2O5/c1-3-33-26(32)23(14-13-19-9-5-4-6-10-19)27-18(2)25(31)28(17-24(29)30)22-15-20-11-7-8-12-21(20)16-22/h4-12,18,22-23,27H,3,13-17H2,1-2H3,(H,29,30)/t18-,23-/m0/s1
Key:WOUOLAUOZXOLJQ-MBSDFSHPSA-N
|
デラプリル(英: Delaprill)はACE阻害薬の一種で、アジアやヨーロッパ諸国では[1]高血圧治療薬として使用される[2]。デラプリル塩酸塩の商品名として、アデカット(武田薬品工業)などがある。
効能および副作用
本態性高血圧症、腎性高血圧症および腎血管性高血圧症に有効である。まれに血管浮腫や急性腎不全、高カリウム血症の重篤な副作用が生じることがある。血管浮腫の既往歴のある患者やアクリロニトリルメタリルスルホン酸ナトリウム膜(AN69)を用いた血液透析施行中の患者、アリスキレンフマル酸塩投与中の糖尿病患者などへの投与は原則として禁忌である[3]。
脚注
- ^ Drugs.com: Delapril
- ^ Otero, M. L. (2007). "Manidipine-delapril combination in the management of hypertension". Vascular health and risk management 3 (3): 255–263. PMC 2293964. PMID 17703633.
- ^ アデカット7.5mg錠(イーファーマ)
|
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Japanese Journal
- 47)高血圧性心肥大に対するACE阻害薬(塩酸デラプリル)の効果
- 的場 宗敏,松井 忍,竹越 襄
- Japanese circulation journal 61(SupplementIII), 839, 1998-03-20
- NAID 110002563938
- 116) デラプリル(アデカット^R)の左室肥大退縮作用(日本循環器学会 第97回東海地方会)
- 井上 清明,皆川 太郎,橋本 和明,大熊 俊男,後藤 尚己,鳥澤 昌紀,石黒 源之,高田 信幸,平野 高弘,森 甫
- Japanese circulation journal 59(SupplementIV), 1021, 1996-02-20
- NAID 110002621905
Related Links
- アデカットとは?デラプリルの効能,副作用等を説明,ジェネリックや薬価も調べられる( おくすり110番:薬事典版)
- デラプリル. 出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』. 移動: 案内、 検索 ... デラプリル(英: Delaprill)はACE阻害薬の一種で、アジアやヨーロッパ諸国では高血圧 治療薬として使用される。デラプリル塩酸塩の商品名として、アデカット(武田薬品工業) ...
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Japan Pharmaceutical Reference
薬効分類名
- ACE-I(アンジオテンシンI変換酵素阻害剤)降圧剤
販売名
アデカット7.5mg錠
組成
1錠中の有効成分
添加物
- ヒドロキシプロピルセルロース、低置換度ヒドロキシプロピルセルロース、ステアリン酸マグネシウム、乳糖水和物
禁忌
- 本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者
- 血管浮腫の既往歴のある患者(アンジオテンシン変換酵素阻害剤等の薬剤による血管浮腫、遺伝性血管浮腫、後天性血管浮腫、特発性血管浮腫等)
[高度の呼吸困難を伴う血管浮腫があらわれることがある。](「重大な副作用」の項参照)
- デキストラン硫酸固定化セルロース、トリプトファン固定化ポリビニルアルコール又はポリエチレンテレフタレートを用いた吸着器によるアフェレーシスを施行中の患者
[ショックを起こすことがある。](「相互作用」の項参照)
- アクリロニトリルメタリルスルホン酸ナトリウム膜(AN69)を用いた血液透析施行中の患者
[アナフィラキシー様症状を起こすことがある。](「相互作用」の項参照)
- 妊婦又は妊娠している可能性のある婦人
(「妊婦、産婦、授乳婦等への投与」の項参照)
効能または効果
- 成人には、デラプリル塩酸塩として通常1日30〜60mgを朝夕の2回に分割経口投与する。ただし、1日15mg(分2)から投与を開始し、最大投与量は1日120mg(分2)とする。
なお、安定した降圧効果が得られた場合には、1日量またはその半量の朝1回のみの投与とすることができる。
製剤別の通常成人1日用法・用量は次のとおりである。
◇アデカット7.5mg錠
◇アデカット15mg錠
◇アデカット30mg錠
- 重篤な腎機能障害のある患者では、腎機能の悪化、血中半減期の延長及び尿中排泄率の低下が起こるおそれがあるので、血清クレアチニン値が3mg/dL以上の患者に投与する場合には、投与量を減らすか又は投与間隔をのばすなど慎重に投与すること。(「慎重投与」の項参照)
慎重投与
- 両側性腎動脈狭窄のある患者又は片腎で腎動脈狭窄のある患者
(「重要な基本的注意」の項参照)
- 高カリウム血症の患者(「重要な基本的注意」の項参照)
- 重篤な腎機能障害のある患者
(「用法・用量に関連する使用上の注意」の項参照)
- 薬剤過敏症の既往歴のある患者
- 脳血管障害のある患者
[過度の降圧が脳血流不全を惹起し、病態を悪化させることがある。]
- 高齢者(「高齢者への投与」の項参照)
重大な副作用
血管浮腫
0.1%未満
- 呼吸困難を伴う顔面、舌、声門、喉頭の腫脹を症状とする血管浮腫があらわれることがあるので、このような場合には、直ちに投与を中止し、アドレナリン注射、気道確保などの適切な処置を行うこと。
急性腎不全
0.1%未満
- 急性腎不全があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
高カリウム血症
0.1%未満
- 重篤な高カリウム血症があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には、直ちに適切な処置を行うこと。
薬効薬理
降圧作用
- 本態性高血圧症患者(成人)において1回経口投与により投与1時間後に降圧効果があらわれ、12時間後まで有意な降圧効果が持続する。15)
- 高血圧症患者(成人)において1日2回経口投与により終日安定した降圧効果が得られ、血圧の日内変動にも影響を及ぼさない。5)
- 本態性高血圧症患者(成人)において、1日2回経口投与により安定した降圧効果が得られた後は、1日1回経口投与に変更しても良好な血圧コントロールが維持される。6)
作用機序16〜18)
- 本剤の降圧作用は、主として血中・血管壁等に存在するアンジオテンシンI変換酵素(ACE)の活性を阻害することによりアンジオテンシンIIの生成を抑え、血管を拡張することにより生じると考えられる。
アンジオテンシンIIの生成抑制は、交感神経終末からのノルアドレナリン遊離抑制、アルドステロンの分泌抑制につながり、これらも降圧作用に寄与していると考えられる。一方、本剤はブラジキニンの不活化抑制作用も有しており、これも一部降圧に関与していると考えられる。
有効成分に関する理化学的知見
一般名
- デラプリル塩酸塩(Delapril Hydrochloride)〔JAN〕
化学名
- N-[N-[(S)-1-Ethoxycarbonyl-3-phenylpropyl]-L-alanyl]-N-(indan-2-yl)glycine Hydrochloride
分子式
分子量
融 点
性 状
- デラプリル塩酸塩は白色の結晶又は結晶性の粉末である。エタノール(99.5)にやや溶けやすく、水にやや溶けにくく、アセトニトリルに極めて溶けにくい。
★リンクテーブル★
[★]
- 英
- angiotensin-converting enzyme inhibitor angiotensin converting enzyme inhibitor , ACE inhibitor, ACEI
- 同
- アンジオテンシン変換酵素阻害剤 アンギオテンシン変換酵素阻害薬 アンギオテンシン変換酵素阻害剤 アンジオテンシン転換酵素阻害薬、ACE阻害薬 ACE阻害剤 ACE inhibitor、アンギオテンシン変換酵素拮抗薬, アンギオテンシン変換酵素拮抗薬, angiotensin-converting enzyme antagonist
- 関
- アンジオテンシン, アンジオテンシン転換酵素 ACE, 1型アンジオテンシンII受容体拮抗薬 アンジオテンシンII受容体拮抗薬 ARB
アンジオテンシン変換酵素阻害薬
=粉砕可能性
一般名
|
製品名
|
規格
|
剤形
|
用法
|
粉砕
|
アラセプリル
|
セタプリル
|
12.5,25,50
|
錠
|
1日
|
25-75mg
|
1日
|
1-2回分服
|
|
イミダプリル
|
タナトリル
|
2.5,5,10
|
錠
|
1日
|
2.5-10mg
|
1日
|
1回
|
○
|
エナラプリル
|
レニベース
|
2.5,5,10
|
錠
|
1日
|
2.5-10mg
|
1日
|
1回
|
|
カプトプリル
|
カプトリル
|
12.5,25
|
錠,細粒
|
1日
|
37.5~75mg
|
1日
|
3回
|
|
キナプリル
|
コナン
|
5,10,20
|
錠
|
1日
|
5~20mg
|
1日
|
1回
|
|
シラザプリル
|
インヒベース
|
0.25,0.5,1
|
錠
|
1日
|
0.25~2mg
|
1日
|
1回
|
○
|
テモカプリル
|
エースコール
|
1,2,4
|
錠
|
1日
|
1~4mg
|
1日
|
1回
|
|
デラプリル
|
アデカット
|
7.5,15,30
|
錠
|
1日
|
15~120mg
|
1日
|
1-2回分服
|
|
トランドラプリル
|
オドリック
|
0.5,1
|
錠
|
1日
|
0.5~2mg
|
1日
|
1回
|
○
|
トランドラプリル
|
プレラン
|
0.5,1
|
錠
|
1日
|
0.5~2mg
|
1日
|
1回
|
○
|
ベナゼプリル
|
チバセン
|
2.5,5,10
|
錠
|
1日
|
2.5~10mg
|
1日
|
1回
|
|
ペリンドプリル
|
コバシル
|
2,4
|
錠
|
1日
|
2~8mg
|
1日
|
1回
|
○
|
リシノプリル
|
ロンゲス
|
5,10,20
|
錠
|
1日
|
2.5~20mg
|
1日
|
1回
|
○
|
リシノプリル
|
ゼストリル
|
5,10,20
|
錠
|
1日
|
2.5~20mg
|
1日
|
1回
|
○
|
副作用
- 咳嗽:ACEはブラジキニンを分解するキニナーゼIIと同一の酵素である。ACE阻害薬はこの酵素を阻害するが、ブラジキニンは血管拡張、血漿滲出、発痛作用に関わっている。このため咳を誘発することがある。
- 高カリウム血症:間接的に血漿中のレニン濃度が低下するためにナトリウム取り込みとカリウム排泄が低下して高カリウム血症を来す
- 低血圧
- 腎不全
空咳の頻度
禁忌
- 腎血流量の減少や糸球体ろ過圧の低下により急速に腎機能を悪化させるおそれ。アンジオテンシンIIによる輸出細動脈の収縮作用がblockされ、両腎共に腎血流が減少しているためにGFRの低下を代償できず腎機能の悪化をきたす。
参考
- http://www.naoru.com/ace.htm
- http://kanri.nkdesk.com/drags/arb.php
[★]
デラプリル、塩酸デラプリル