カプトプリル
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- ACE阻害剤系の高血圧症の治療薬「アポプリール(日医工)」の説明。成分名、製品名、 作用・副作用、用法・注意点など。
Japan Pharmaceutical Reference
薬効分類名
販売名
アポプリール錠12.5
組成
アポプリール錠12.5
1錠中カプトプリル12.5mgを含有する。
添加物として乳糖,トウモロコシデンプン,セルロース,ヒドロキシプロピルセルロース,ステアリン酸マグネシウムを含有する。
禁忌
- 本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者
- 血管浮腫の既往歴のある患者(アンジオテンシン変換酵素阻害剤等の薬剤による血管浮腫,遺伝性血管浮腫,後天性血管浮腫,特発性血管浮腫等)[高度の呼吸困難を伴う血管浮腫を発現するおそれがある。]
- デキストラン硫酸固定化セルロース,トリプトファン固定化ポリビニルアルコール又はポリエチレンテレフタレートを用いた吸着器によるアフェレーシスを施行中の患者(「相互作用」の項参照)
- アクリロニトリルメタリルスルホン酸ナトリウム膜(AN69)を用いた血液透析施行中の患者(「相互作用」の項参照)
- 妊婦又は妊娠している可能性のある婦人(「妊婦,産婦,授乳婦等への投与」の項参照)
効能または効果
- 本態性高血圧症,腎性高血圧症,腎血管性高血圧症,悪性高血圧
- 通常,成人に1日37.5〜75mgを3回に分割経口投与する。
年齢,症状により適宜増減する。
なお,重症例においても1日最大投与量は150mgまでとする。
- 重篤な腎障害のある患者では,血清クレアチニン値が3mg/dLを超える場合には投与量を減らすか,又は投与間隔をのばすなど慎重に投与すること。[過度の血圧低下及び血液障害が起こるおそれがある。(「慎重投与」の項参照)]
慎重投与
- 両側性腎動脈狭窄のある患者又は片腎で腎動脈狭窄のある患者(「重要な基本的注意」の項参照)
- 高カリウム血症の患者(「重要な基本的注意」の項参照)
- 重篤な腎障害のある患者(「用法・用量に関連する使用上の注意」の項参照)
- 造血障害のある患者[好中球減少症,無顆粒球症等の副作用が発現することがある。]
- 全身性エリテマトーデス(SLE)などの免疫異常のある患者[好中球減少症,無顆粒球症等の副作用が発現することがある。]
- 重篤な肝障害のある患者[黄疸等の副作用が発現することがある。]
- 消化性潰瘍又はその既往歴のある患者[副作用として消化器症状が発現することがある。]
- 脳血管障害のある患者[過度の降圧が脳血流不全を惹起し,病態を悪化させることがある。]
- 光線過敏症の既往歴のある患者[副作用として発疹等の皮膚症状が発現することがある。]
- 高齢者(「高齢者への投与」の項参照)
重大な副作用
血管浮腫(頻度不明)
- 呼吸困難を伴う顔面,舌,声門,喉頭の腫脹を症状とする血管浮腫があらわれることがある。このような場合には,気管の閉塞を起こしやすくなるので,直ちに投与を中止し,アドレナリンの皮下注射,気道確保など適切な処置を行うこと。また,腹痛を伴う腸管の血管浮腫があらわれることがあるので,異常が認められた場合には,直ちに投与を中止し適切な処置を行うこと。
汎血球減少,無顆粒球症(頻度不明)
- 汎血球減少,無顆粒球症があらわれることがあるので,観察を十分に行い,異常が認められた場合には直ちに投与を中止し,適切な処置を行うこと。
急性腎不全,ネフローゼ症候群(頻度不明)
- 急性腎不全,ネフローゼ症候群があらわれることがあるので,観察を十分に行い,異常が認められた場合には直ちに投与を中止し,適切な処置を行うこと。
高カリウム血症(頻度不明)
- 重篤な高カリウム血症があらわれることがあるので,観察を十分に行い,異常が認められた場合には直ちに適切な処置を行うこと。
天疱瘡様症状(頻度不明)
- 天疱瘡様症状があらわれることがあるので,このような場合には減量又は投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
狭心症,心筋梗塞,うっ血性心不全,心停止(頻度不明)
- 狭心症,心筋梗塞,うっ血性心不全,心停止があらわれたとの報告がある。
アナフィラキシー様反応(頻度不明)
- アナフィラキシー様反応があらわれたとの報告がある。
皮膚粘膜眼症候群,剥脱性皮膚炎(頻度不明)
- 皮膚粘膜眼症候群(Stevens-Johnson症候群),剥脱性皮膚炎があらわれたとの報告がある。
錯乱(頻度不明)
膵炎(頻度不明)
薬効薬理
- 血中に存在する前駆物質アンギオテンシノーゲンに腎から遊離される酵素レニンが作用するとアンギオテンシンIが生成し,これにアンギオテンシン変換酵素が作用するとアンギオテンシンIIが生成する。アンギオテンシンIIは強い血管収縮作用と副腎からのアルドステロンの分泌を介して血圧を上昇させる。本薬はこのアンギオテンシン変換酵素を阻害して,内因性昇圧物質アンギオテンシンIIの産生を抑制することによって血圧低下作用を現す。またアルドステロンの分泌抑制により,ナトリウムの再吸収抑制も起こる。アンギオテンシン変換酵素は内因性血管拡張物質であるブラジキニンの分解酵素キニナーゼIIと同一の酵素であり,本薬はキニナーゼII阻害によりブラジキニンの分解を抑制する。従って血管拡張物質のブラジキニンの増加をもたらすこととなり,これも本薬の降圧作用に関与していると考えられている。5)
有効成分に関する理化学的知見
一般名
化学名
- (2S)-1-[(2S)-2-Methyl-3-sulfanylpropanonyl]pyrrolidine-2-carboxylic acid
分子式
分子量
性状
- 白色の結晶又は結晶性の粉末である。
メタノールに極めて溶けやすく,エタノール(99.5)に溶けやすく,水にやや溶けやすい。
融点
★リンクテーブル★
[★]
- 関
- 降圧薬
商品
[★]
- 英
- cuptopril
- 商
- アポプリール、カトナプロン、カトプロン、カプシール、カプトリル、カプトルナ、コバプリル、ダウプリル、Capoten
- 関
- 降圧薬、アンジオテンシン変換酵素阻害薬、血圧降下剤
分類
作用機序
- アンジオテンシンIIの生成を抑制
- 末梢血管抵抗↓、アルドステロン分泌↓
- 2. kallikrein-kinin系の亢進?
- 3. prostaglandin系への作用?
- 4. 血管壁でのrenin-angiotensin系の抑制?
- 5. 末梢交感神経系の抑制?
適応
動態 (SPC.254)
- 胃腸管から吸収され、約1時間で最高血中濃度
- 半減期は0.66時間
- 腎排泄
禁忌
臨床関連
[★]
- 英
- apo
- 関
- アポリポタンパク質、アポリポ蛋白、アポリポ蛋白質、アポリポタンパク