アログリプチン安息香酸塩、ピオグリタゾン塩酸塩
- 関
- 糖尿病用剤
UpToDate Contents
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Japanese Journal
- 翻訳 G.F.ヘンデル作曲 オラトリオ《ベルシャザール》
- Jennens Charles,赤井 勝哉 [訳],須藤 睦子 [他訳]
- 四国学院論集 (114・115), 131-162, 2004-12
- NAID 40006604322
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- 武田薬品工業株式会社が提供する医療関係者向け「製品情報ページ」です。リオベル配合錠LD・HDの添付文書、インタビューフォーム、製剤写真などの各種製品情報を掲載しています。
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Japan Pharmaceutical Reference
薬効分類名
- 選択的DPP-4阻害薬/チアゾリジン系薬配合剤 −2型糖尿病治療剤−
販売名
リオベル配合錠LD
組成
1錠中の有効成分
- アログリプチン安息香酸塩34mg及びピオグリタゾン塩酸塩16.53mg(アログリプチンとして25mg及びピオグリタゾンとして15mg)
添加物
- D-マンニトール、乳糖水和物、結晶セルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、クロスカルメロースナトリウム、ステアリン酸マグネシウム、ヒプロメロース、タルク、酸化チタン、黄色三二酸化鉄
禁忌
- 心不全の患者及び心不全の既往歴のある患者[ピオグリタゾンでは、動物試験において循環血漿量の増加に伴う代償性の変化と考えられる心重量の増加がみられており、また、臨床的にも心不全を増悪あるいは発症したとの報告がある。]
- 重症ケトーシス、糖尿病性昏睡又は前昏睡、1型糖尿病の患者[輸液、インスリンによる速やかな高血糖の是正が必須となるので本剤の投与は適さない。]
- 重篤な肝機能障害のある患者[ピオグリタゾンは主に肝臓で代謝されるため、蓄積するおそれがある。]
- 重篤な腎機能障害のある患者
- 重症感染症、手術前後、重篤な外傷のある患者[インスリン注射による血糖管理が望まれるので本剤の投与は適さない。]
- 本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者
- 妊婦又は妊娠している可能性のある婦人(「妊婦、産婦、授乳婦等への投与」の項参照)
効能または効果
- 2型糖尿病
- ただし、アログリプチン安息香酸塩及びピオグリタゾン塩酸塩の併用による治療が適切と判断される場合に限る。
- 糖尿病の診断が確立した患者に対してのみ適用を考慮すること。糖尿病以外にも耐糖能異常・尿糖陽性等、糖尿病類似の症状(腎性糖尿、甲状腺機能異常等)を有する疾患があることに留意すること。
- 本剤を2型糖尿病治療の第一選択薬としないこと。
- 原則として、既にアログリプチン安息香酸塩(アログリプチンとして1日25mg)及びピオグリタゾン塩酸塩(ピオグリタゾンとして1日15mg又は30mg)を併用し状態が安定している場合、あるいはピオグリタゾン塩酸塩(ピオグリタゾンとして1日15mg又は30mg)単剤の治療により効果不十分な場合に、本剤の使用を検討すること。
- アログリプチン安息香酸塩の治療により効果不十分な場合の本剤使用における有効性及び安全性は確立していない。
- 本剤投与中において、本剤の投与がアログリプチン安息香酸塩及びピオグリタゾン塩酸塩の各単剤の併用よりも適切であるか慎重に判断すること。
- 通常、成人には1日1回1錠(アログリプチン/ピオグリタゾンとして25mg/15mg又は25mg/30mg)を朝食前又は朝食後に経口投与する。
- 中等度以上の腎機能障害患者(クレアチニンクリアランス値が50mL/min未満※)では、排泄の遅延によりアログリプチンの血中濃度が上昇するので本剤は使用せず、アログリプチン安息香酸塩及びピオグリタゾン塩酸塩の各単剤を併用すること。(【薬物動態】の項参照)
※クレアチニンクリアランスに相当する血清クレアチニンの換算値:男性では>1.4mg/dL、女性では>1.2mg/dL(年齢60歳、体重65kgの場合)
- ピオグリタゾン塩酸塩の投与により浮腫が比較的女性に多く報告されているので、女性に投与する場合は、浮腫の発現に留意し、これまでのピオグリタゾンの投与量を考慮のうえ、アログリプチン/ピオグリタゾンとして1日1回25mg/15mgからの投与開始を検討すること。
- 一般に高齢者では生理機能が低下しているので、高齢者に投与する場合は、これまでのピオグリタゾンの投与量を考慮のうえ、アログリプチン/ピオグリタゾンとして1日1回25mg/15mgからの投与開始を検討すること。
慎重投与
- 次に掲げる患者又は状態
- 心不全発症のおそれのある心筋梗塞、狭心症、心筋症、高血圧性心疾患等の心疾患のある患者[循環血漿量の増加により心不全を発症させるおそれがある。](「重要な基本的注意」、「重大な副作用」の項参照)
- 肝機能障害(【禁忌】の項参照)
- 腎機能障害(【禁忌】、<用法・用量に関連する使用上の注意>、【薬物動態】の項参照)
- スルホニルウレア剤を投与中の患者[他のDPP-4阻害剤で、併用により重篤な低血糖症が報告されている。](「重要な基本的注意」、「相互作用」、「重大な副作用」の項参照)
- 脳下垂体機能不全又は副腎機能不全[低血糖を起こすおそれがある。]
- 栄養不良状態、飢餓状態、不規則な食事摂取、食事摂取量の不足又は衰弱状態[低血糖を起こすおそれがある。]
- 激しい筋肉運動[低血糖を起こすおそれがある。]
- 過度のアルコール摂取者[低血糖を起こすおそれがある。]
- 高齢者(<用法・用量に関連する使用上の注意>、「高齢者への投与」の項参照)
重大な副作用
- 心不全が増悪あるいは発症することがあるので、投与中は観察を十分に行い、浮腫、急激な体重増加、心不全症状・徴候(息切れ、動悸、心胸比増大、胸水等)がみられた場合には投与を中止し、ループ利尿剤等を投与するなど適切な処置を行うこと。特に心不全発症のおそれのある心疾患の患者には注意すること。(「慎重投与」、「重要な基本的注意」の項参照)
- 循環血漿量の増加によると考えられる浮腫があらわれることがあるので、観察を十分に行い、浮腫が認められた場合には、減量あるいは中止するなど適切な処置を行うこと。これらの処置によっても症状が改善しない場合には、必要に応じてループ利尿剤(フロセミド等)の投与等を考慮すること。
なお、女性においてピオグリタゾンによる浮腫の発現が多くみられている[ピオグリタゾン国内臨床試験:男性4.2%(29/687例)、女性12.2%(83/681例)]。また、ピオグリタゾンによる浮腫の発現頻度は、糖尿病性網膜症合併例で10.4%(44/422例)、糖尿病性神経障害合併例で11.4%(39/342例)、糖尿病性腎症合併例で10.6%(30/282例)であり、糖尿病性合併症発症例は非発症例に比べ高い傾向にある。これらの症例にあっては浮腫の発現に特に留意すること。(<用法・用量に関連する使用上の注意>の項参照)
- AST(GOT)、ALT(GPT)、AL-P等の著しい上昇を伴う肝機能障害、黄疸(頻度不明)があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
- 低血糖症状(0.1〜5%未満)があらわれることがあるので、患者の状態を十分に観察しながら投与すること。低血糖症状が認められた場合、本剤あるいは併用している糖尿病用薬を一時的に中止するかあるいは減量するなど慎重に投与すること。なお、他のDPP-4阻害剤で、スルホニルウレア剤との併用で重篤な低血糖症状があらわれ、意識消失を来す例も報告されていることから、スルホニルウレア剤と併用する場合には、スルホニルウレア剤の減量を検討すること。また、本剤の投与により低血糖症状が認められた場合には通常はショ糖を投与するが、α-グルコシダーゼ阻害剤との併用により低血糖症状が認められた場合にはブドウ糖を投与すること。
- 筋肉痛、脱力感、CK(CPK)上昇、血中及び尿中ミオグロビン上昇を特徴とする横紋筋融解症(頻度不明)があらわれることがあるので、このような場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
- 間質性肺炎(頻度不明)があらわれることがあるので、発熱、咳嗽、呼吸困難、肺音の異常(捻髪音)等が認められた場合には、速やかに胸部X線、胸部CT、血清マーカー等の検査を実施し、異常が認められた場合には、投与を中止し、副腎皮質ホルモン剤の投与等の適切な処置を行うこと。
- 急性膵炎(頻度不明)があらわれることがあるので、観察を十分に行い、持続的な激しい腹痛、嘔吐等の異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
- 皮膚粘膜眼症候群(Stevens-Johnson症候群)、多形紅斑(いずれも頻度不明)があらわれることがあるので、このような症状があらわれた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
- 胃潰瘍が再燃した例が報告されている。
薬効薬理
アログリプチン
作用機序
- アログリプチンは食事の経口摂取刺激により腸管から血中に分泌されるグルカゴン様ペプチド-1(GLP-1)を不活性化するジペプチジルペプチダーゼ-4(DPP-4)活性を阻害することにより、GLP-1の血中濃度を上昇させ、糖濃度依存的に膵臓からのインスリン分泌を促進させる。31)
DPP-4に対する阻害作用
- ヒト血漿中DPP-4活性を選択的に阻害した(IC50値:10nmol/L)(in vitro)。32)
- 健康成人にアログリプチンとして25mgを単回投与した時、投与24時間後のDPP-4阻害率は81%であった。11)
活性型GLP-1濃度増加作用
- 食事療法、運動療法を実施するも血糖コントロールが不十分な2型糖尿病患者を対象にアログリプチンとして25mgを12週間投与(1日1回朝食前)したプラセボ対照二重盲検比較試験(用量設定試験)において、プラセボ投与群と比べて、活性型GLP-1濃度の有意な増加が認められた。33)
血糖改善作用及び耐糖能改善作用
- 食事療法、運動療法を実施するも血糖コントロールが不十分な2型糖尿病患者を対象にアログリプチンとして25mgを12週間投与(1日1回朝食前)したプラセボ対照二重盲検比較試験(用量設定試験)において、プラセボ投与群と比べて、食後血糖の改善が認められた。33)
- 一晩絶食した非肥満2型糖尿病モデル(N-STZ-1.5ラット)及び肥満2型糖尿病モデル(Wistar fattyラット)にアログリプチンを単回投与し、投与1時間後にグルコースを経口投与した糖負荷試験において、耐糖能改善作用が認められた。34,35)
- 顕著な膵疲弊を呈する肥満2型糖尿病モデル(雄db/dbマウス)において、アログリプチン及びピオグリタゾンを3週間混餌併用投与した時、HbA1cの相加的な低下、血漿グルコース濃度の相乗的な低下が認められた。また、3週間混餌投与後の膵インスリン含量にも相乗的な増加が認められた。36)
ピオグリタゾン
作用機序
- ピオグリタゾンはインスリン受容体のインスリン結合部以降に作用してインスリン抵抗性を軽減し、肝における糖産生を抑制し、末梢組織における糖利用を高め血糖を低下させる。この作用は、インスリン抵抗性の主因である細胞内インスリン情報伝達機構を正常化することによると推測される。
インスリン抵抗性改善作用
- インスリン抵抗性を有し、肥満型糖尿病であるWistar fattyラット及び肥満であるZucker fattyラットにピオグリタゾンを14日間投与し、20時間絶食後にインスリンを投与したところ、インスリン投与後の血糖低下の増強が認められた。37,38)
- 肥満型糖尿病であるKKAyマウスの横隔膜のグリコーゲン画分及び副睾丸周囲脂肪組織の総脂肪画分へのインスリン刺激時の糖取り込みを増加させた。37)
- 肥満型糖尿病であるWistar fattyラットの肝からの糖産生を抑制し、末梢組織における糖の利用を高めた。39)
末梢組織におけるインスリン作用増強
- Wistar fattyラットの後肢ヒラメ筋において、インスリンの作用(グリコーゲン合成及び解糖亢進作用)を増強した(ex vivo)。また、Wistar fattyラットの副睾丸周囲脂肪組織由来の単離脂肪細胞において、インスリンの作用(グルコース酸化及び総脂質合成亢進作用)を増強した(ex vivo)。38)
肝におけるインスリン作用増強
- Wistar fattyラットにおいて、肝におけるグルコキナーゼの活性を亢進し、グルコース-6-ホスファターゼの活性を低下させ、糖産生を抑制した(in vivo)。39)
インスリン受容体作用増強
- Wistar fattyラットの骨格筋において、低下したインスリン受容体及びインスリン受容体基質のリン酸化を正常化し、ホスファチジルイノシトール-3-キナーゼの活性を亢進させた(in vivo)。40)
TNF-α産生抑制作用
- Wistar fattyラットに認められる骨格筋TNF-α産生亢進を抑制し、これと並行して高血糖を軽減した(in vivo)。41)
糖代謝改善作用
- インスリン抵抗性を有する肥満型2型糖尿病モデル動物(KKAyマウス、Wistar fattyラット)において、高血糖及び高インスリン血症を軽減した。一方、インスリン欠乏の1型糖尿病モデル動物(ストレプトゾシン糖尿病ラット)の高血糖、正常ラット(Sprague-Dawleyラット)の正常血糖には作用を示さなかった。37,38)
耐糖能改善作用
- インスリン抵抗性を有し、耐糖能異常を示すWistar fattyラット及びZucker fattyラットにピオグリタゾンを10〜12日間投与し、20時間絶食後にグルコースを経口投与したところ、グルコース投与後の血漿グルコース上昇の抑制及びインスリン過剰分泌の軽減が認められた。37,38)
有効成分に関する理化学的知見
一般名
- ピオグリタゾン塩酸塩(Pioglitazone Hydrochloride)〔JAN〕
化学名
- (5RS)-5-{4-[2-(5-Ethylpyridin-2-yl)ethoxy]benzyl}thiazolidine-2, 4-dione monohydrochloride
分子式
分子量
融点
性状
- ピオグリタゾン塩酸塩は白色の結晶又は結晶性の粉末である。N,N-ジメチルホルムアミド又はメタノールにやや溶けやすく、エタノール(99.5)に溶けにくく、水にほとんど溶けない。0.1mol/L塩酸試液に溶ける。N,N-ジメチルホルムアミド溶液(1→20)は旋光性を示さない。
★リンクテーブル★
[★]
商品
[★]
アログリプチン安息香酸塩(アログリプチン)、ピオグリタゾン塩酸塩(ピオグリタゾン)
[★]
人名
生理的な音の感受性を考慮した音の強さの単位
- 英
- bel
- 関
- デシベル