- 52歳の男性。意識障害のため同僚とともに来院した。倉庫内でガソリンエンジンを動力源とするコンクリートカッターを使用して鉄筋コンクリートの床面の切断作業を行っていたが、うずくまるようにして倒れているのを発見された。コンクリートカッターは作動したまま、放置されていた。意識はもうろうとしていたが、外傷はなかったため、社用車で来院した。同所で作業し、ともに来院した同僚3名は頭痛や悪心の症状を訴えている。意識レベルはJCSⅡ-10。体温 36.8℃。脈拍 88/分、整。血圧 146/80mmHg。呼吸数 24/分。SpO2 97%(room air)。顔色は紅潮している。心音と呼吸音とに異常を認めない。腹部は平坦、軟で、肝・脾を触知しない。四肢の筋緊張は低下している。
- まず行うべき処置はどれか。
- a 胃管挿入
- b 酸素投与
- c ブドウ糖静注
- d アドレナリン筋注
- e 吸入β刺激薬投与
[正答]
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[★]
- 2か月の男児。嘔吐を主訴に母親に連れられて来院した。前日から嘔吐があり、自宅近くの診療所を受診し、腹部の腫瘤を指摘されたため紹介されて受診した。身長 57cm、体重 5,360g。意識は清明。体温 36.8℃。心拍数 100/分、整。血圧 76/40mmHg。呼吸数 24/分。眼瞼結膜は軽度貧血様である。心音と呼吸音とに異常を認めない。腹部は膨満しており、左下腹部に径約10cmの硬い腫瘤を触知する。血液所見:赤血球 304万、Hb 9.1g/dL、Ht 26%、白血球 7,400、血小板 40万。血液生化学所見:総蛋白 5.6g/dL、総ビリルビン 2.6mg/dL、直接ビリルビン 0.9mg/dL、AST 54U/L、ALT 25U/L、アミラーゼ 13U/L(基準 37~160)、尿素窒素 6mg/dL、クレアチニン 0.2mg/dL。CRP 0.1mg/dL、尿中バニリルマンデル酸(VMA) 645mg/gCr(基準 4.5~12.7)。腹部単純MRIの脂肪抑制T2強調水平断像(別冊No. 22A)及び冠状断像(別冊No. 22B)を別に示す。
- この患児が予後良好と考えられる根拠となる因子はどれか。
- a 年齢
- b 性別
- c 腫瘤の大きさ
- d 血中ヘモグロビン値
- e 尿中バニリルマンデル酸値
[正答]
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- 56歳の女性。気が遠くなるようなめまいを主訴に来院した。1年前に鼻翼に丘疹が出現した。皮膚サルコイドーシスと診断され、副腎皮質ステロイド外用薬の塗布により、3か月程度で皮疹は改善した。今朝から気が遠くなるようなめまいが出現したため受診した。体温 36.7℃。脈拍 40/分、整。血圧 132/72mmHg。眼瞼結膜と眼球結膜とに異常を認めない。頸静脈怒張を認めない。心音と呼吸音とに異常を認めない。血液所見:赤血球 414万、Hb 12.6g/dL、白血球 5,400、血小板 27万。血液生化学所見:総蛋白 7.4g/dL、アルブミン 4.3g/dL、AST 21U/L、ALT 22U/L、LD 261U/L(基準 120~245)、CK 78U/L(基準 30~140)、クレアチニン 0.5mg/dL。CRP 0.1mg/dL。胸部エックス線写真で異常を認めない。心電図で完全房室ブロックを認める。心エコー図(別冊No. 21)を別に示す。左室駆出率は45%であった。完全房室ブロックに対して一時的ペースメーカーを挿入した。
- 適切な治療はどれか。
[正答]
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