- 26歳の女性。2週前から動悸が続くことを主訴に来院した。階段昇降時に息切れが出現する。喘息の既往はない。体温37.3 ℃。脈拍 120/分、整。血圧 158/60mmHg。頸部に弾性硬のびまん性の甲状腺腫を認める。甲状腺に圧痛はない。心音に異常を認めない。赤沈 15mm/1時間。血液所見:赤血球 420万、Hb 13.0g/dL、Ht 42%、白血球 6,000。血液生化学所見:TSH 0.1μU/mL(基準 0.2~4.0)、FT4 4.6ng/dL(基準 0.8~2.2)、TRAb 1.0IU/L(基準 1.0以下)。CRP 0.2mg/dL。心電図は洞頻脈。胸部エックス線写真で心胸郭比は42%、肺野に異常を認めない。99mTcO4-甲状腺シンチグラム(別冊No. 10)を別に示す。
- 治療薬として適切なのはどれか。
[正答]
※国試ナビ4※ [110D031]←[国試_110]→[110D033]
★リンクテーブル★
[★]
- 34歳の女性。労作時の息切れと易疲労感とを主訴に来院した。1か月前から、階段昇降時に息切れと疲労感とを自覚するようになった。その後、症状が続くため心配になって受診した。意識は清明。体温 36.1℃。脈拍 64/分、整。血圧 110/76mmHg。呼吸数 16/分。SpO2 97%(room air)。左の鎖骨上窩に径1cmのリンパ節を3個触知する。胸部の聴診でⅢ音を聴取するが、呼吸音に異常を認めない。眼所見と神経学的所見とに異常を認めない。血液所見:赤血球 512万、Hb 14.6g/dL、白血球 3,900、血小板 28万。血液生化学所見:総蛋白 6.5g/dL、アルブミン 3.8g/dL、AST 27IU/L、ALT 42IU/L、LD 151IU/L(基準 176~353)、CK 37IU/L(基準 30~140)、クレアチニン 0.9mg/dL、Ca 9.8mg/dL、P 4.5mg/dL。免疫血清学所見:CRP 0.1mg/dL、抗核抗体陰性、ACE 41.2U/L(基準 8.3~21.4)、可溶性IL-2受容体 726U/mL(基準 550以下)。胸部エックス線写真で両側の肺門リンパ節の腫脹を認める。心電図は洞調律で心拍数 68/分、不完全右脚ブロックを認める。心エコーで左室拡張末期径 64mm、左室駆出率 34%、左室壁厚は中隔、後壁とも9mmで心室中隔基部の菲薄化を認める。左の鎖骨上リンパ節の生検組織のH-E染色標本(別冊No. 9A、B)を別に示す。
- この患者で、心不全の治療とともに行うべきなのはどれか。
[正答]
※国試ナビ4※ [110D030]←[国試_110]→[110D032]
[★]
- 救急隊から患者受入要請があった。傷病者は30歳の男性。マンホールに入って作業を開始し、数分してから意識を失って倒れた。同僚が命綱を引っ張って救助したが意識はない。救急隊の接触時、意識レベルはJCSⅢ-300。体温36.0 ℃。脈拍 80/分、整。血圧 120/80mmHg。呼吸数8/分。SpO2 100%(リザーバー付マスク 10L/分酸素投与下)。けいれんや不随意運動はないという。作業現場は乾燥しており着衣に液体や固体による汚染はない。倒れた原因を現場で調査中である。
- 患者の病院到着時にまず行うべきなのはどれか。
- a 原因が判明するまで患者を救急車内で待機させる。
- b シャワーで全身を洗って除染する。
- c 酸素を止め動脈血ガス分析を行う。
- d 頭部CTを行う。
- e 気道確保を行う。
[正答]
※国試ナビ4※ [110D032]←[国試_110]→[110D034]
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