- opportunistic
- 英
- opportunistic infection
- 関
- 日和見感染
AIDSにおけるCD4様生細胞数と日和見感染症発症の関連 (also see NDE.446)
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日和見感染(ひよりみかんせん、opportunistic infection)は、健康な動物では感染症を起こさないような病原体(弱毒微生物・非病原微生物・平素無害菌などと呼ばれる)が原因で発症する感染症である。
概説
後天性免疫不全症候群(AIDS)などに代表されるように免疫力低下を招く疾患に罹患している、臓器移植等で免疫抑制剤を使用中である、あるいは加齢に伴う体力減衰等の要因によって動物の免疫力が低下すると、通常であればその免疫力によって増殖が抑えられている病原性の低い常在細菌が増殖し、その結果として病気を引き起こすことがある。すなわち日和見感染とは、宿主と病原体との間で保たれていたバランスが宿主側の抵抗力低下により崩れ、宿主の発病につながるものである。日和見感染を起こす病原体の中には薬剤耐性を獲得しているものも含まれており、いったん発病した場合にその治療に有効な薬剤が限定されることから、医学上の大きな問題になっている。なお、免疫力の低下により易感染性になった人のことを、易感染宿主(コンプロマイズドホスト)という。
ヒトの主な日和見感染症
- 細菌性日和見感染
- 非結核性抗酸菌症 -- MRSA感染症 -- 緑膿菌感染症 -- レジオネラ肺炎 -- セラチア感染症--等
- 真菌性日和見感染
- カンジダ症 -- クリプトコッカス感染症 -- ニューモシスチス肺炎(旧カリニ肺炎) -- 接合菌症 --等
- ウイルス性日和見感染
- ヘルペス -- サイトメガロウイルス感染症 -- 進行性多巣性白質脳症 等
- 原虫性日和見感染
- トキソプラズマ症 -- クリプトスポリジウム症 -- 等
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UpToDate Contents
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Japanese Journal
- 多剤耐性緑膿菌(MDRP) (特集 今知るべき小児感染症領域の新しい知見2011) -- (耐性菌)
- 下痢 (日常診療でよくみる症状・病態--診断の指針・治療の指針) -- (消化器系の異常)
- HIV感染症患者におけるニューモシスチス肺炎に対するST合剤の投与量別副作用発現頻度と脱感作療法の検討
- 臓器移植における真菌症治療戦略 (第5土曜特集 臓器移植の新時代) -- (臓器移植の感染症克服)
Related Links
- 知恵蔵2013 日和見感染症の用語解説 - 免疫の働きが低下している時に、健康な人では感染しない、病原性の弱い微生物に感染すること。免疫機能の低下は、免疫不全症の患者やがん治療を受けている患者に起こる。緑膿菌、変形菌、肺炎 ...
- > 疾患別情報 > 日和見感染症 索 引 [英数] [あ] [か] [さ] [た] [な] [は] [ま] [や] [ら] [わ] 日和見感染症 主に以下のような疾患が含まれます。 [索引] には詳細な記事のリストがあります。 サイトメガロウイルス感染症/多剤耐性緑膿菌 ...
- ※薬液を注射後、48時間後に注射部位の判定を行います。2日後に病院へ来れる時(土日祭日以外)にしかできませんので、火曜日 注射 → 木曜日 判定などのように計画します。(ご都合のつかない方には、その他の曜日でも対応します。
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★リンクテーブル★
[★]
- 75歳の男性。乾性咳嗽と発熱とを主訴に来院した。5日前に湿性咳嗽、喀痰および発熱が生じたため自宅近くの診療所を受診し、非ステロイド性抗炎症薬と抗菌薬とを5日分処方された。内服3日目には解熱したが5日目に乾性咳嗽と発熱とが出現したため再び診療所を受診し、胸部エックス線写真で異常を認めたため紹介されて受診した。身長 165cm、体重 63kg。体温 37.3℃。脈拍64/分、整。血圧132/64mmHg。呼吸数 20/分。咽頭に発赤を認めない。頸静脈の怒張を認めない。心音に異常を認めない。両側にfine cracklesを聴取する。下腿に浮腫を認めない。血液所見:赤血球 376万、Hb 13.7g/dL、Ht 35%、白血球 10,100(桿状核好中球4%、分葉核好中球 76%、好酸球 3%、好塩基球 0%、単球 5%、リンパ球 12%)、血小板 35万。血液生化学所見:LD 386IU/L(基準 176~353)、尿素窒素14mg/dL、クレアチニン 0.8mg/dL、血糖 98mg/dL、HbA1c 6.1%(基準 4.6~6.2)、脳性ナトリウム利尿ペプチド(BNP) 23.9pg/mL(基準 18.4以下)、KL-6 632U/mL(基準 500未満)。免疫血清学所見:CRP 5.0mg/dL、β-D-グルカン 4pg/mL未満(基準 10以下)、サイトメガロウイルス抗原陰性。動脈血ガス分析(room air):pH 7.43、PaCO2 36Torr、PaO2 69Torr、HCO3- 23mEq/L。気管支肺胞洗浄液所見:細胞数 3.5×10^6/mL(肺胞マクロファージ 12%、リンパ球 85%、好中球 1%、好酸球 2%)。胸部エックス線写真(別冊No. 14A)と胸部CT(別冊No. 14B)とを別に示す。
- 最も考えられる疾患はどれか。
[正答]
※国試ナビ4※ [109I048]←[国試_109]→[109I050]
[★]
- 英
- rheumatoid arthritis, RA
- 同
- リウマチ様関節炎、萎縮性関節炎 atrophic arthritis
- 関
- カプラン症候群、膠原病
概要
- 原因不明のchronic multisystem disease
- 炎症性の関節炎が、特に末梢の関節で全身性に起こる。
- 経過は多様
症候
- 朝のこわばり、疼痛、腫脹、関節の動揺、関節可動域制限、変形(手指、足趾、膝関節)。(SOR.211)
- 手指の近位指節間関節(PIP関節)、中手指節関節(MP関節)。遠位指節間関節(DIP関節)に初発することは稀。(SOR.211)
- 左右対称性に生じることが多い。手関節、足趾、膝関節に初発する。(SOR.211)
- 朝のこわばりは1時間以上持続する(⇔変形性関節症では30分以内におさまる。関節を使わないと痛みがひどくなる)
関節外症状
- 100CASE p.76
- SOR.213改変
症候スペクトル
合併症
- YN. F-43
検査
単純X線
- 軟部組織の腫脹によるX線透過性の低下、関節周囲の骨萎縮(傍関節性骨骨粗鬆症)、関節辺縁のびらん、骨洞、関節裂隙狭小化、関節面の破壊、関節亜脱臼・脱臼(SOR.216)(下線の症状は変形性関節症では認めない)
血液
- 赤血球:小球性低色素性貧血
- 白血球:正常あるいは軽度増加。ただし 脾腫 + 白血球減少 + RA = フェルティー症候群
- 血小板:増加
- 補体:高値?。(SOR.217)SLEと違って低下しない。経過中に低下してきたのなら悪性関節リウマチを考慮
- リウマチ因子:陽性(70-80%の症例)
- 炎症所見:赤沈・CRP・免疫グロブリン高値
関節液
- 淡黄緑色、混濁、滑膜細胞の細片の浮遊を認める。粘稠度低下(SOR.218)
関節内視鏡
身体所見 (SOR.213,417)
手
手関節
- 手関節と遠位橈尺関節の滑膜炎→腫脹、運動痛、手関節の掌背屈及び前腕の回旋制限
- 尺骨頭の背側亜脱臼:ピアノキーサイン
- 手根骨の尺側移動、掌側移動
- 手関節強直:手関節が破壊されて癒合すると線維性強直、骨性強直が起きて関節の変形が固定される。
指
MP関節(MCP関節)
- 掌側脱臼、尺側偏位、伸筋腱の尺側脱臼
PIP関節
趾
MP関節(MTP関節)
- 外反母趾:第1中足骨が内反し、第1中足趾節関節で母指基節骨が外反し、中足骨骨頭が内側に膨隆し「く」の字型の変形を起こしたもの。
診断基準
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7項目中、4項目以上を満たすとき、関節リウマチと診断される
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備考
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1
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1時間以上持続する朝のこわばりが、6週間以上あること
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2
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3領域以上の関節の腫れが、6週間以上あること
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領域は、PIP関節・MP関節・手・肘・膝・足・MTP関節の14領域に分けられる
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3
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手関節またはMP関節またはPIP関節の腫れが、6週間以上あること
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少なくとも1ヵ所での軟部組織腫脹
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4
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対称性関節腫脹
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PIP、MCP、MTP関節は完全に対象である必要はない
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5
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リウマトイド結節
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骨突起部、伸側表面/関節近傍の皮下結節
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6
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リウマトイド因子が陽性
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正常人コントロールで5%以下の陽性率を示す測定法を用いること
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7
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X線、関節リウマチに特有の骨びらんが見られる
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手・指を中心に見る、びらん以上の破壊も含む
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診断
治療
- 以前は、病状の進行に合わせて作用の弱い薬剤から強い薬剤を用いていたが、最近では初期に強力に炎症を抑制して関節破壊を防ぐ治療方針に変わってきている。
TNF阻害薬の適応
- 1. 既存の抗リウマチ薬(DMARD)通常量を3ヶ月以上継続して使用してもコントロール不良のRA患者。コントロール不良の目安として以下の3項目を満たす者。
- 1) 圧痛関節数6関節以上
- 2) 腫脹関節数6関節以上
- 3) CRP 2.0mg/dl以上あるいはESR 28mm/hr以上
- a) 画像検査における進行性の骨びらんを認める
- b) DAS28-ESRが3.2(moderate activity)以上
- のいずれかを認める場合も使用を考慮する。
- 2. さらに日和見感染症の危険性が低い患者として以下の3項目も満たすことが望ましい。
- 1) 末梢血白血球数 4000/mm3以上
- 2) 末梢血リンパ球数 1000/mm3以上
- 3) 血中β-D-グルカン陰性
参考
- 2. 株式会社医学生物学研究所 MESACUP CCPテスト
- 3. 関節リウマチの診療マニュアル(改訂版) 診断のマニュアルとEBMに基づく治療ガイドライン
- http://www.rheuma-net.or.jp/rheuma/rm400/library/guideline.html
[★]
- 関
- 日和見感染、日和見感染症
[★]
- 英
- cytomegalovirus pneumonitis, cytomegalovirus pneumonia
- 関
- サイトメガロウイルス、日和見感染症
病原体
病因
- サイトメガロウイルスはあらゆる部位で潜伏感染しているが、免疫が低下した状態(臓器移植のための免疫抑制投与、悪性腫瘍、エイズ)で活性化する。
症状
- 間質性肺炎様症状
治療
検査
- 胸部X線写真:びまん状すりガラス陰影、びまん性間質性陰影
- 胸部CT:
- [show details]
- 核内封入体(ウイルス封入体、owl's eye)
- [show details]
- 血清からのウイルス分離、PCR法によりウイルスゲノムの検出、ウイルス抗体の検出、組織からのウイルス封入体の検出
国試
[★]
- 関
- 原虫、トキソプラズマ属、日和見感染症
参考
- Ultrastructure of a Toxoplasma gondii tachyzoite
- 関
- Toxoplasmosis
- 関
- Toxoplasmosis
[★]
- 英
- Kaposi sarcoma, Kaposi's sarcoma
- ラ
- sarcoma Kaposi
- 同
- 特発性多発性色素性肉腫 idiopathic multiple pigmented sarcoma、特発性多発性出血性肉腫 idiopathic multiple hemorrhagic sarcoma
- 関
- AIDS、日和見感染症
概念
- Human herpesvirus-8 HHV-8が原因
病原体
症状
- [show details]
国試
[★]
- 英
- AIDS-related opportunistic infection
- 関
- AIDS関連日和見感染症、HIV関連日和見感染症
[★]
- 英
- AIDS-related opportunistic infection
- 関
- エイズ関連日和見感染症
[★]
- 英
- HIV-related opportunistic infection
- 関
- エイズ関連日和見感染症
[★]
- 英
- infectious disease
- 関
- 感染、定着、感染症法
- 病原体から引き起こされる疾患
- 感染が成立して、宿主に病気が発症した状態
- →宿主が病原体を追い出そうとしている状態
地域別の感染症
参考になるリンク
- http://www.forth.go.jp/tourist/worldinfo/index.html
- Centers for Disease Control and Prevention
- http://www.cdc.gov/
[★]
- 英
- infection
- 関
- 定着、感染症、不顕性感染、顕性感染。サブクリニカル感染
- 細菌が宿主の体表面、体内や組織内に付着して増殖し、定着している状態。
- 感染の成立には微生物(定着能、増殖能、細胞内進入能、毒素産生能などを総合した病原性)と宿主(排除能、殺菌能などの生体防御機構)の力関係が崩れたときに生じる
[★]
- 英
- sis, pathy
[★]
- 英
- opportunistic infection
- 関
- 日和見感染症