出典(authority):フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』「2015/06/10 19:36:47」(JST)
ドライアイは、目の疾患の一つ。「様々な要因による涙液および角結膜上皮の慢性疾患であり、眼不快感や視機能異常を伴う」と定義されている[1]。涙の量が少なくなったり、成分が変化する事により、眼球の表面が乾燥し、傷や障害が生じる病気。
角膜上の涙液は、油層、水層、粘液(ムチン)層で構成され、いずれかの要素が欠乏しても安定性が崩れドライアイとなる[2]。 主にテレビ、コンピュータの画面を見る行為等による目の酷使、冷暖房による空気の乾燥化、コンタクトレンズの装着により発生が増加するといわれる。 コンピュータ作業(VDT作業)によるドライアイは、画面を凝視し瞬きの回数が減少することによると考えられている。また、コンタクト装着によるドライアイのうち、ソフトコンタクトでは表面から涙液の蒸発量が増すため症状を引き起こす[2]。 現代人は目を酷使する事が多く、一般的なオフィスでは約30%がドライアイと言われる。 コンタクトレンズを装着していると、その率は約40%と更に上がる。
薬や他の病気によって症状がでることもある。代表的な病因は以下のとおり[2]。
以下の症状が発生する。
患者背景や、以下のことを参考に診断する。
また最近ではドライアイの自動診断装置(TSAS)を使い、10秒程で診断が出来るようになった。 今までは5分以上かかる上に、ろ紙を目に挟むなど患者の痛みを伴ったり、目に触れない場合でも医師の主観が入るなどの課題があった。 それを改良するため、角膜上に広がる涙の層が薄くなって拡散する様子を測定することで、ドライアイかどうかを判定できる手法も開発されている。
ドライアイの診断基準[2] | |||||
---|---|---|---|---|---|
試験法等 | 判定 | 判定 | 判定 | 判定 | |
1. 涙 |
A) シルマー試験第I法にて5mm以下 | ○ いずれかを |
○ いずれかを |
○ いずれかを |
× |
B) 涙液層破壊時間(BUT)5秒以下 | |||||
2. 角 |
A) フルオレセイン染色スコア:3点以上(9点満点) | ○ いずれかを |
× | ○ いずれかを |
○ いずれかを |
B) ローズベンガル染色スコア:3点以上(9点満点) | |||||
C) リサミングリーン染色スコア:3点以上(9点満点) | |||||
3.自覚症状 | ○ | ○ | × | ○ | |
ドライアイの診断 | 確定 | 疑い | 疑い | 疑い |
また最近では、ジクアホソルナトリウム(ジクアス)や本来胃腸薬であるレバミピド(ムコスタ)がドライアイの治療にも有効であることが確認されており、いずれも目薬として製品化されている[3][4]。
イヌやネコもドライアイになることが知られている。点眼治療が一般的であるが、獣医師の判断でピロカルピン等の経口投与も行われている。
この項目は、医学に関連した書きかけの項目です。この項目を加筆・訂正などしてくださる協力者を求めています(プロジェクト:医学/Portal:医学と医療)。 |
全文を閲覧するには購読必要です。 To read the full text you will need to subscribe.
国試過去問 | 「112D013」「106I013」 |
リンク元 | 「関節リウマチ」「ドライアイ症候群」「ドライアイ」「KCS」 |
関連記事 | 「結膜炎」「炎」「角結膜炎」「角結膜」「結膜」 |
BC
※国試ナビ4※ [112D012]←[国試_112]→[112D014]
B
※国試ナビ4※ [106I012]←[国試_106]→[106I014]
病態 | レイノー現象 | 抗核抗体 | リウマトイド因子 | 抗好中球細胞質抗体 | 皮疹 | 皮下結節 | 関節炎 | 筋炎 | 漿膜炎 | 自己抗体 |
RF | ||||||||||
病理 | 壊死性血管炎 | 糸球体腎炎 | 間質性肺炎 | 心炎 | 唾液腺炎 | オニオンスキン病変 | ワイヤーループ病変 | ヘマトキシリン体 | LE細胞 | |
7項目中、4項目以上を満たすとき、関節リウマチと診断される | 備考 | |
1 | 1時間以上持続する朝のこわばりが、6週間以上あること | |
2 | 3領域以上の関節の腫れが、6週間以上あること | 領域は、PIP関節・MP関節・手・肘・膝・足・MTP関節の14領域に分けられる |
3 | 手関節またはMP関節またはPIP関節の腫れが、6週間以上あること | 少なくとも1ヵ所での軟部組織腫脹 |
4 | 対称性関節腫脹 | PIP、MCP、MTP関節は完全に対象である必要はない |
5 | リウマトイド結節 | 骨突起部、伸側表面/関節近傍の皮下結節 |
6 | リウマトイド因子が陽性 | 正常人コントロールで5%以下の陽性率を示す測定法を用いること |
7 | X線、関節リウマチに特有の骨びらんが見られる | 手・指を中心に見る、びらん以上の破壊も含む |
[★] 乾性角結膜炎 keratoconjunctivitis sicca
see. マイナーエマージェンシー第1版 p.65 SOP.174
疾患名 | 病原体 | 潜伏期 | 病型 | 症状、経過 | |||
感染性結膜炎 | 流行性角結膜炎 | epidemic keratoconjunctivitis | はやりめ | アデノウイルス8,19,37型(ときに4型) | 7-14日 | 急性濾胞性結膜炎 | 眼脂、流涙、羞明。眼瞼腫瘤、結膜充血、浮腫、結膜の小出血斑。耳前リンパ節の腫脹と圧痛。2-4週間で消退。発症後10日後に角膜に点状上皮化混濁。 |
咽頭結膜熱 | pharyngoconjunctival fever | プール熱 | アデノウイルス3型(ときに4,7型) | 5-6日 | 急性結膜炎 | 急性結膜炎、咽頭炎、発熱。点状上皮化混濁は少ない。 | |
急性出血性結膜炎 | acute hemorrhagic conjunctivitis | エンテロウイルス70型 | 1日 | 球結膜下出血。眼球は浮腫状、結膜充血、濾胞形成は軽度。耳前リンパ節腫脹軽度。発症より3-4日にびまん性の多発性びらん。眼痛、異物感、羞明。約1週間で治癒。罹患後2,3週間後に四肢の弛緩性の運動麻痺や脳神経麻痺があり得る。 | |||
トラコーマ | trachoma | ||||||
封入体結膜炎 | inclusion conjunctivitis | ||||||
新生児封入体結膜炎 | neonatal inclusion conjunctivitis | ||||||
細菌性結膜炎 | bacterial conjunctivitis | ||||||
淋菌性結膜炎 | gonococcal conjunctivitis | ||||||
新生児膿漏眼 | blennorrhea of the newborn | ||||||
アレルギー性結膜疾患 | アレルギー性結膜炎 | allergic conjunctivitis | |||||
春季カタル | vernal conjunctivitis | ||||||
その他の結膜炎 | フリクテン性結膜炎 | phlyctenular conjunctivitis | 束状結膜炎 | ||||
慢性濾胞性結膜炎 | chronic follicular conjunctivitis | ||||||
Stevens-Johnson症候群 | Stevens-Johnson syndrome | ||||||
眼類天疱瘡 | ocular pemphigoid | ||||||
結膜弛緩症 | conjunctivochalasis |
.