- 英
- renal amyloidosis, amyloid nephropathy
- 同
- アミロイド腎?、腎アミロイドーシス?、腎アミロイド症
- 関
- アミロイドーシス、アミロイド
病因
検査
光学顕微鏡
- 参考1
- 糸球体にびまん性に無構造のヒアリン物質(アミロイド)が蓄積する。
- アミロイドは結節性に蓄積していく → メサンギウム領域に沈着していくので糖尿病性腎症の場合と同様に結節状に見える???
- 典型的には最初にメサンギウム領域、ついで糸球体係蹄に蓄積する。
- 最後には糸球体の管腔が狭窄し、閉塞してしまう。
- アミロイドによる結節性病変?は糖尿病腎症のキンメルスティール・ウィルソン病変と違って無構造であるが、光学顕微鏡だけでは診断できない。
参考
- 1. [charged] Renal amyloidosis - uptodate [1]
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Japanese Journal
- 斉藤 喬雄,笹冨 佳江,千葉 淑朗,佐藤 博
- 日本内科学会雑誌 94(5), 891-896, 2005-05-10
- … アミロイドーシスは,アミロイド線維が全身の臓器や組織の細胞外に沈着して機能障害を起こす疾患であり,腎臓はアミロイドが沈着しやすい臓器である.アミロイド腎症の診断は腎生検によるが,実施に当たっては安全性を確認する必要がある.治療として, ALアミロイドーシスに対してmelphalanとprednisoloneによるMP療法, AAアミロイドーシスに対してprednisoloneとcyclophosphamideの併用療法が行われるが,その予後は不良である. …
- NAID 10016422132
- 野坂 和彦,春木 伸一,海崎 泰治
- 日本小児腎臓病学会雑誌 14(2), 149-154, 2001
- … 3歳11カ月で全身型の若年性関節リウマチ (juvenilerheumatic arthritis: 以下JRA) を発症し,その8年3カ月後にアミロイド腸炎を起こし,9年7カ月後にアミロイド腎症を発症した女児を経験した。 … JRAにおける続発性アミロイド腎症は早期に診断し,基礎疾患を十分にコントロールし,ACE阻害剤などを積極的に使用することで予後を改善できると思われる。 …
- NAID 130000078003
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- 現時点では、根治治療はなく、対症療法が主体です。 アミロイド腎症の場合は、ネフローゼ症候群だけでなく、腎機能も低下し、透析が必要になり、腎予後は極めて不良です。また生命予後も不良といわれていますが、早期発見により ...
- 全身性アミロイドーシス(amyloidosis)は線維構造をもつ蛋白質であるアミロイドが、全身臓器に沈着することによって機能障害を引き起こす一連の疾患群である。 アミロイドは、病理学的にアルカリコンゴ赤染色で橙赤色に染まり ...
- 腎・尿路疾患・水・電解質代謝異常で全身疾患と腎障害のお話。 今回はその1つ、アミロイド腎症の説明です。 [アミロイド腎症]amyloid nephropathy 【概念】 種々なアミロイド物質が組織の細胞外に沈着し臓器障害をきたす予後不良の疾患 ...
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[★]
- 44歳の女性。ふらふらする感じと両下腿の浮腫とを訴えて来院した。2年前から慢性的な食欲不振と嘔気とが出現し、3か月で体重が5㎏減少した。複数の医療機関を受診し、貧血と自律神経障害とを指摘されていた。6か月前に、両下腿の温度や痛みに対する感覚が鈍いことと浮腫とに気付いたが、様子をみていた。最近、浮腫がやや増強し、いつもふらふらする感じがある。意識は清明。身長162cm、体重43㎏。脈拍80/分、整。血圧:臥位110/74mmHg、坐位102/60mmHg、立位76/40mmHg。眼瞼結膜はやや蒼白だが、眼球結膜に黄染は認めない。胸部聴診所見に異常を認めない。肝臓を右肋骨弓下に2cm触知する。両下腿に軽度の浮腫はあるが、皮膚病変は認めない。両下肢で温痛覚と触覚とに低下を認める。尿所見:蛋白3+、糖(-)、潜血(-)、尿蛋白4g/日、沈渣に異常はない。血液所見:赤血球333万、Hb9.7g/dl、Ht29%、白血球3,800。血清生化学所見:HbA1c4.9%(基準4.3~5.8)、総蛋白5.0g/dl、アルブミン2.5g/dl、尿素窒素8mg/dl、クレアチニン0.6mg/dl、Na142mEq/l、K3.8mEq/l、Cl107mEq/l。免疫学所見:CRP陰性、CH50 35単位(基準30~40)。胸部エックス線写真でCTR45%、肺うっ血はなく、心電図で低電位を認める。最も考えられるのはどれか。
[正答]
※国試ナビ4※ [098A036]←[国試_098]→[098A038]
[★]
- 68歳の男性。全身倦怠感と体重減少を主訴に来院した。6か月前から5kgの体重減少と2か月前からの全身倦怠感が著明になったため受診した。身長164 cm、体重 44kg。脈拍 72/分、整。血圧 104/70mmHg。意識は清明。眼瞼結膜は貧血様である。心音と呼吸音とに異常を認めない。腹部は平坦、軟で、肝・脾を触知しない。両下肢に浮腫を認める。尿所見:蛋白3+、糖(-)、潜血1+、沈渣は赤血球 5~9/HPF。随時尿の尿蛋白/Cr比は4.6g/gCr(基準 0.15未満)。血液所見:赤血球 300万、Hb 10.7g/dL、Ht 31%、白血球 7,800、血小板 28万。血液生化学所見:総蛋白 5.5g/dL、アルブミン 3.1g/dL、IgG 764mg/dL(基準 960~1,960)、IgA 100mg/dL(基準 110~410)、IgM 42mg/dL(基準 65~350)、尿素窒素 23mg/dL、クレアチニン 1.6mg/dL、HbA1c 5.6%(基準 4.6~6.2)、総コレステロール 200mg/dL、免疫血清学所見:MPO-ANCA 陰性、PR3-ANCA 陰性、抗核抗体 陰性。尿免疫電気泳動でM蛋白を認める。血清遊離軽鎖κ/λ比 0.01(基準 0.26~1.65)。心電図は低電位である。腹部超音波検査で腎の腫大が認められる。心エコー検査で軽度の左室壁肥厚を認める。
- 腎病変の原因として、考えられるのはどれか。
[正答]
※国試ナビ4※ [114D020]←[国試_114]→[114D022]
[★]
- 40歳の女性。下肢の浮腫を主訴に来院した。半年前に職場の健康診断で蛋白尿を指摘されたが、そのままにしていた。1か月前から両側下腿の浮腫が出現し、次第に増悪するため受診した。身長 160cm、体重 58kg。脈拍 64/分、整。血圧 132/90mmHg。尿所見:蛋白3+、糖(-)、潜血3+、沈渣に赤血球 10~20/1視野、白血球 O~2/1視野、赤血球円柱と顆粒円柱とを認める。尿蛋白 4.0g/日。血液所見:赤血球 460万、Hb 13.1g/dL、Ht 42%、白血球 3,800(桿状核好中球 40%、分葉核好中球 26%、好酸球 2%、好塩基球 O%、単球 7%、リンパ球 25%)、血小板 19万。血液生化学所見:総蛋白 4.3g/dL、アルブミン 1.9g/dL、IgG 2,400mg/dL(基準 960~1,960)、IgA 486mg/dL(基準 110~410)、IgM 188mg/dL(基準 65~350)、尿素窒素 31mg/dL、クレアチニン 0.9mg/dL、尿酸 7.0mg/dL、血糖 116mg/dL、HbA1c 6.3%(基準 4.6~6.2)、トリグリセリド 143mg/dL、LDLコレステロール 213mg/dL。免疫血清学所見:CRP 0.1mg/dL、抗核抗体 640倍(基準 20以下)。腎生検のPAS染色標本(別冊No. 5A)と蛍光抗体C1q染色標本(別冊No. 5B)とを別に示す。Congo-Red染色は陰性である。
- 考えられるのはどれか。
[正答]
※国試ナビ4※ [111A024]←[国試_111]→[111A026]
[★]
- 50歳の女性。足の甲のむくみを主訴に来院した。 7年前に関節リウマチと診断され、以後メトトレキサートによる治療を継続している。 6か月前から腹痛と下痢とを認めるようになり、その頻度が増加してきた。 2週前に出現した足背の浮腫が改善しないため受診した。身長154cm、体重58kg(6か月前と比べて4kgの体重増加)。体温36.2℃。脈拍72/分、整。血圧128/68mmHg。呼吸数14/分。足背に圧痕を伴う浮腫を認める。両側肩関節、両側手関節、右第2-4中手指節間関節および両側膝関節に疼痛と腫脹とを認める。 尿所見:蛋白3+、糖(-)、ケトン体(-)、潜血1 +、沈渣に円柱を認めない。血液所見:赤血球328万、 Hb9.8g/dl、Ht27%、白血球11,800、血小板48万。血液生化学所見:総蛋白4.8g/dl、アルブミン2.0g/dl、尿素窒素28mg/dl、クレアチニン1.2mg/dl、総コレステロール328mg/dl、トリグリセリド182mg/dl。 CRP16mg/dl。直腸生検でコンゴーレッド染色陽性の沈着物を認めた。
- 腎病変として最も考えられるのはどれか。
[正答]
※国試ナビ4※ [106A037]←[国試_106]→[106A039]
[★]
- 55歳の女性。3か月前から下腿浮腫が出現してきたため来院した。15年前から関節リウマチに罹患し、3年前から金製剤で治療されている。尿所見:蛋白3+、糖(-)、潜血(-)、尿蛋白5.5g/日。血清生化学所見:総蛋白5.0g/dl、尿素窒素12mg/dl、クレアチニン0.8mg/dl、総コレステロール385mg/dl。考えられる腎病変はどれか。2つ選べ。
[正答]
※国試ナビ4※ [099G034]←[国試_099]→[099G036]
[★]
[正答]
※国試ナビ4※ [105D012]←[国試_105]→[105D014]
[★]
[正答]
※国試ナビ4※ [108A016]←[国試_108]→[108A018]
[★]
[正答]
※国試ナビ4※ [100B043]←[国試_100]→[100B045]
[★]
[★]
- 英
- rheumatoid arthritis, RA
- 同
- リウマチ様関節炎、萎縮性関節炎 atrophic arthritis
- 関
- カプラン症候群、膠原病
概要
- 原因不明のchronic multisystem disease
- 炎症性の関節炎が、特に末梢の関節で全身性に起こる。
- 経過は多様
症候
- 朝のこわばり、疼痛、腫脹、関節の動揺、関節可動域制限、変形(手指、足趾、膝関節)。(SOR.211)
- 手指の近位指節間関節(PIP関節)、中手指節関節(MP関節)。遠位指節間関節(DIP関節)に初発することは稀。(SOR.211)
- 左右対称性に生じることが多い。手関節、足趾、膝関節に初発する。(SOR.211)
- 朝のこわばりは1時間以上持続する(⇔変形性関節症では30分以内におさまる。関節を使わないと痛みがひどくなる)
関節外症状
- 100CASE p.76
- SOR.213改変
症候スペクトル
合併症
- YN. F-43
検査
単純X線
- 軟部組織の腫脹によるX線透過性の低下、関節周囲の骨萎縮(傍関節性骨骨粗鬆症)、関節辺縁のびらん、骨洞、関節裂隙狭小化、関節面の破壊、関節亜脱臼・脱臼(SOR.216)(下線の症状は変形性関節症では認めない)
血液
- 赤血球:小球性低色素性貧血
- 白血球:正常あるいは軽度増加。ただし 脾腫 + 白血球減少 + RA = フェルティー症候群
- 血小板:増加
- 補体:高値?。(SOR.217)SLEと違って低下しない。経過中に低下してきたのなら悪性関節リウマチを考慮
- リウマチ因子:陽性(70-80%の症例)
- 炎症所見:赤沈・CRP・免疫グロブリン高値
関節液
- 淡黄緑色、混濁、滑膜細胞の細片の浮遊を認める。粘稠度低下(SOR.218)
関節内視鏡
身体所見 (SOR.213,417)
手
手関節
- 手関節と遠位橈尺関節の滑膜炎→腫脹、運動痛、手関節の掌背屈及び前腕の回旋制限
- 尺骨頭の背側亜脱臼:ピアノキーサイン
- 手根骨の尺側移動、掌側移動
- 手関節強直:手関節が破壊されて癒合すると線維性強直、骨性強直が起きて関節の変形が固定される。
指
MP関節(MCP関節)
- 掌側脱臼、尺側偏位、伸筋腱の尺側脱臼
PIP関節
趾
MP関節(MTP関節)
- 外反母趾:第1中足骨が内反し、第1中足趾節関節で母指基節骨が外反し、中足骨骨頭が内側に膨隆し「く」の字型の変形を起こしたもの。
診断基準
|
7項目中、4項目以上を満たすとき、関節リウマチと診断される
|
備考
|
1
|
1時間以上持続する朝のこわばりが、6週間以上あること
|
|
2
|
3領域以上の関節の腫れが、6週間以上あること
|
領域は、PIP関節・MP関節・手・肘・膝・足・MTP関節の14領域に分けられる
|
3
|
手関節またはMP関節またはPIP関節の腫れが、6週間以上あること
|
少なくとも1ヵ所での軟部組織腫脹
|
4
|
対称性関節腫脹
|
PIP、MCP、MTP関節は完全に対象である必要はない
|
5
|
リウマトイド結節
|
骨突起部、伸側表面/関節近傍の皮下結節
|
6
|
リウマトイド因子が陽性
|
正常人コントロールで5%以下の陽性率を示す測定法を用いること
|
7
|
X線、関節リウマチに特有の骨びらんが見られる
|
手・指を中心に見る、びらん以上の破壊も含む
|
診断
治療
- 以前は、病状の進行に合わせて作用の弱い薬剤から強い薬剤を用いていたが、最近では初期に強力に炎症を抑制して関節破壊を防ぐ治療方針に変わってきている。
TNF阻害薬の適応
- 1. 既存の抗リウマチ薬(DMARD)通常量を3ヶ月以上継続して使用してもコントロール不良のRA患者。コントロール不良の目安として以下の3項目を満たす者。
- 1) 圧痛関節数6関節以上
- 2) 腫脹関節数6関節以上
- 3) CRP 2.0mg/dl以上あるいはESR 28mm/hr以上
- a) 画像検査における進行性の骨びらんを認める
- b) DAS28-ESRが3.2(moderate activity)以上
- のいずれかを認める場合も使用を考慮する。
- 2. さらに日和見感染症の危険性が低い患者として以下の3項目も満たすことが望ましい。
- 1) 末梢血白血球数 4000/mm3以上
- 2) 末梢血リンパ球数 1000/mm3以上
- 3) 血中β-D-グルカン陰性
参考
- 2. 株式会社医学生物学研究所 MESACUP CCPテスト
- 3. 関節リウマチの診療マニュアル(改訂版) 診断のマニュアルとEBMに基づく治療ガイドライン
- http://www.rheuma-net.or.jp/rheuma/rm400/library/guideline.html
[★]
- 英
- nephropathy
- 同
- ネフロパシー、腎障害 renal damage
- 関
- 腎炎、ネフローゼ nephrosis
[show details]
[★]
- 英
- amyloid
- 同
- 類デンプン質
- 関
- アミロイドタンパク質、アミロイド線維
[★]
- 英
- sis, pathy