- 英
- macroglobulinemia
- 同
- ワルデンシュトレーム・マクログロブリン血症 Waldenström macroglobulinemia Waldenstrom macroglobulinemia WM、原発性マクログロブリン血症 primary macroglobulinemia、マクログロブリネミア
- 関
- 単クローン性免疫グロブリン血症。高γグロブリン血症
- first aid step1 2006 p.304
WCH.2669
pathologic feature
|
MCL
|
B-cell CLL
|
FL
|
MZL
|
WM
|
MM
|
paraprotein
|
None
|
Small IgG or IgM
|
Usually none
|
Small IgM
|
IgM (large)
|
IgA, IgG
|
morphology
|
Centrocyte-like; small-to-medium-sized lymphocytes
|
Small lymphocyte with clumped chromatin
|
Follicle center cells (follicular pattern)
|
Monocytoid B cells, heterogeneous
|
Plasmacytoid lymphocytes and plasma cells
|
Plasma cells
|
surface Ig
|
+
|
+
|
+
|
+
|
+
|
+
|
cytoplasmic Ig
|
-
|
-
|
-
|
-
|
++
|
+++
|
CD19
|
+
|
+
|
+
|
+
|
+
|
+
|
CD20
|
++
|
+
|
++
|
+
|
+
|
15% CD20+
|
CD23
|
-
|
+
|
±
|
-
|
-
|
-
|
CD22
|
+
|
-
|
-
|
+
|
+
|
-
|
CD38
|
-
|
±
|
-
|
-
|
+
|
++
|
CD138
|
-
|
-
|
-
|
-
|
+
|
++
|
CD5
|
+
|
+
|
-
|
-
|
Usually CD5-
|
-
|
CDlO
|
±
|
-
|
+
|
-
|
-
|
-
|
cytogenetic aberrations
|
t(11;14)(q13;q32), cyclin Dl+
|
13q-, 6q-, +12, 11q23-
|
t(14;18)(q32; q21), bcl-2+
|
t(11;18)(q21; q21), +3
|
6q-
|
t(4;14)(p16.3;q32),t(11;14)(q13;q32),t(14;16)(q32;q23), other +14q32,13q-, aneuploidy
|
somatic hypermutation
|
?
|
+, 50%; -, 50%
|
++
|
++
|
+++
|
+++
|
bone marrow involvement (%)
|
25
|
~100
|
85
|
50
|
>90
|
100
|
bone lytic lesions
|
No
|
No
|
No
|
No
|
5%
|
70%
|
概念
病因
疫学
症状
- also see WCH.2671
- 血管粘稠度上昇 + 病的蛋白質による血管内皮損傷:[眼症状] ソーセージ様の網膜血管のうっ滞・拡張、網膜出血、綿花様白斑、網膜静脈閉塞症、滲出性網膜剥離
- リンパ球の浸潤による症状:weakness, 体重減少、骨痛、肝脾腫、リンパ節腫
診断
鑑別診断
- 慢性リンパ性白血球、骨髄腫(IgM myeloma: bone lesion, CD138+ plamac cell infiltration)、kymphocytic lymphoma
myelomaとの共通点と異差
HIM.706
- 鼻出血、視力障害(visual disturbance)、神経症状(めまい、頭痛、一時的な麻痺)
QB.G-269 WCH.2671
|
多発性骨髄腫
|
マクログロブリン血症
|
|
ワルデンシュトレーム・マクログロブリン血症
|
|
MM
|
WM
|
|
病変のfocus
|
主に骨髄
|
主にリンパ組織
|
集積することで出現する症状が異なる
|
腫瘍細胞
|
形質細胞
|
やや幼弱なB細胞
|
|
赤血球連戦形成
|
+
|
+++
|
IgMのせい
|
出血傾向
|
少
|
多
|
IgMのせい
|
肝脾腫、リンパ節腫脹
|
|
骨破壊
|
70%
|
5%
|
|
過粘稠度症候群
|
少
|
多
|
IgMのせい
|
M蛋白
|
IgG,IgA,IgD,IgE,BJP
|
IgM
|
|
腎障害
|
多
|
少
|
IgMは糸球体濾過されにくい
|
眼底変化
|
少
|
多
|
IgMのせい
|
年齢
|
40-60歳代
|
40-70歳代
|
|
検査
血算
- 赤沈:高度促進
- 貧血
- 白血球:増多(リンパ球様細胞の増多)
- 血小板:減少 ← MMより頻度は低い、はず。一般的でなく、病気の末期まで出現しない(WCH.2671)。患者のほとんどが正常範囲内で、10万/ul以下であるのはほんの9%の患者であり、本疾患における血小板減少症の有病率は22%と報告されている(WCH.2671)。
血液生化学
尿検査
治療
予後
USMLE
UpToDate Contents
全文を閲覧するには購読必要です。 To read the full text you will need to subscribe.
Japanese Journal
- 原発性(Waldenstrom)マクログロブリン血症の診断と治療 (特集 多発性骨髄腫診療の新時代を迎えて--診断と治療に吹き込む「新しい風」)
- 経気管支肺生検で診断し,マクログロブリン血症を呈した肺MALTリンパ腫の1例
- 三枝 美香,吉岡 弘鎮,伊賀 知也,岩破 将博,伊藤 明広,石田 直
- 肺癌 51(1), 16-22, 2011
- … 背景.経気管支肺生検で診断し,マクログロブリン血症を呈したMALTリンパ腫の1例を報告する.症例.症例は68歳男性.入院7年前に会社の健診で胸部異常影を指摘され,近医へ通院していたが,著変ないため1年で自己中断した.入院3か月前より労作時呼吸困難,入院1か月前より咳・痰を自覚し,当科外来を受診.低酸素血症および胸部X線写真上,右胸水貯留,両側浸潤影を認め,同日入院となった.末梢血および胸水 …
- NAID 130000653628
- 原発性マクログロブリン血症による尿管アミロイドーシスの1例
- 宮崎 有,神波 大己,清水 洋祐 [他]
- 泌尿器科紀要 57(4), 185-188, 2011-04
- A 78-year-old woman was referred to our hospital with chief complaint of colicky right flank pain. Computed tomography (CT) demonstrated right hydronephrosis and a wall thickening in the right uretero …
- NAID 120003072117
Related Links
- マクログロブリン血症の多くは症状がなく、通常の血液検査でタンパク質の値の上昇 から偶然発見されます。人によっては、血液中のマクログロブリンが増えたため血液の 粘度が高くなり(過粘稠度症候群)、皮膚、手足の指、鼻、脳への血流が妨げられて症状 が ...
- マクログロブリン血症は,過剰量のIgM M蛋白をB細胞が産生する悪性形質細胞疾患で ある。症 ...
- からだの免疫機能を担う抗体と呼ばれるたんぱく質(免疫グロブリン;IgG、IgA、IgM、 IgD、IgE)は、骨髄に存在する形質細胞で作られます。 多発性骨髄腫および原発性 マクログロブリン血症は、これらの免疫グロブリンを作る形質細胞がガン化して異常に 増殖し ...
Related Pictures
★リンクテーブル★
[★]
- 68歳の男性。白血球数増加の精査を目的に来院した。4年前から風邪をひきやすくなった。右頸部に径1.5cmのリンパ節1個と左肘部に径2cmのリンパ節1個とを触知する。脾を左肋骨弓下に4cm触知する。血液所見:赤血球 302万、Hb 9.2g/dL、Ht 30%、白血球 30,500(桿状核好中球 3%、分葉核好中球 3%、単球 6%、リンパ球 88%)、血小板 19万。血液生化学所見:IgG 320mg/dL(基準 960~1,960)、IgA 34mg/dL(基準 110~410)、IgM 46mg/dL(基準 65~350)。末梢白血球表面抗原はCD5、CD20及びCD23が陽性である。血清蛋白電気泳動でM蛋白を認めない。末梢血塗抹May-Giemsa染色標本(別冊No. 28)を別に示す。
- 最も考えられるのはどれか。
[正答]
※国試ナビ4※ [112A059]←[国試_112]→[112A061]
[★]
[正答]
※国試ナビ4※ [097B036]←[国試_097]→[097B038]
[★]
- (1) 貧血
- (2) 赤血球連銭形成
- (3) 骨X線写真の打ち抜き像
- (4) 眼底静脈のソーセージ様変化
- (5) 全身リンパ節腫脹
- a. (1)(2)
- b. (1)(5)
- c. (2)(3)
- d. (3)(4)
- e. (4)(5)
[★]
- sedimentation
- 英
- erythrocyte sedimentation rate, ESR
- 同
- 赤沈, 血沈 blood sedimentation rate, BSR
- 関
- [[]]
概念
- 抗凝固剤を加えた全血中の赤血球が自然凝集により沈降する速度。
- 自然凝集は正電荷または負電荷をもつ血漿蛋白質のバランスを反映する。
- 炎症により正電荷をもつ蛋白質が増加し、負電荷をもつ蛋白質が減少するので、炎症のマーカーとして用いられている。
- 大きいほど赤血球同士が凝集して沈降する速度が高まっていることを示す
基準値
- 一時間値で評価
- 全血+クエン酸(臨床検査法提要第32版 p.1790)
- M:2-10 mm
- F:3-15 mm
- 男性で10mm/h以上、女性で15mm/h以上で赤沈促進と判定
赤沈の起こるメカニズム (OLM.138)
- 負に帯電:赤血球、アルブミン → 増加により赤沈↓
- 正に帯電:αグロブリン(α1-グロブリン)、γグロブリン、フィブリノゲン → 増加により赤沈↑
- 赤血球は負に帯電しており、電気的反発力により凝集塊の形成が妨げられている。赤血球数が増加すると、赤血球同士が反発しあうことで赤沈が遅れ、赤沈が減少する。
- アルブミンは負に帯電しており、赤血球同士を反発させることで凝集を妨げる。これにより赤沈が遅れ、赤沈が減少する。
- 正に帯電した物質の存在により赤血球の電荷が打ち消され、赤血球の凝集が促進される。これにより赤沈が増加する。
測定方法 (OLM.137)
- Westergren法
- 3.28%(109mmol/l)クエン酸ナトリウム(Na3C6H5O7・H2O)液と血液を1:4の割合に混合し、内径2.55±0.15mm、前腸300±1.5mmのWestergren肝に吸い上げ、これを正確に垂直に立てて18-25℃に整地し、1時間後に赤沈地を記録する。
赤沈値の解釈 (OLM.138)
赤沈の亢進
- 1. 技術的間違い:ピペットを傾斜させた場合
- 2. 赤血球数の減少
- 血液希釈状態
- 循環血漿量の増加:妊娠
- 貧血
- 3. フィブリノゲン・αグロブリンの増加
- 妊娠
- 炎症性疾患:感染症、膠原病活動期、悪性腫瘍など
- ストレス:大手術、外傷など
赤沈亢進とCRP陰性
- 急性炎症回復期
- 貧血
- ネフローゼ症候群
- 妊娠
- 多発性骨髄腫 → CRPが陰性かどうかは疑わしい。典型例や軽症例、病初期では陰性ということか。成書にはCRPについての記載はない(HIM WCH)。進行期にはCRP陽性となる(参考1,2)。
- 慢性甲状腺炎 → 自己抗体の増加
- 原発性マクログロブリン血症
- 高フィブリノゲン血症
赤沈の遅延
参考
- http://ganjoho.jp/public/cancer/data/myeloma_diagnosis.html
- http://www.med.osaka-cu.ac.jp/labmed/page086.html
[★]
- 英
- protein fractionation, PR-F
- 同
- 血清蛋白分画 血清タンパク分画 serum protein fractionation serum protein fraction
- 表:(血漿蛋白)LAB.473 「蛋白分画.xls」
概念
- 血清蛋白は電気泳動法により分画すると、易動度の大きい順にアルブミン、α1、α2、β, γグロブリンの5分画に分かれる。これらの分画が蛋白分画と呼ばれる?
Alb
α1分画
α2分画
β分画
β-γ分画
- 血漿蛋白分画では出現する。
γ分画
-
血漿蛋白分画
- LAB.474
基準値
泳動の方向
|
分画
|
出典不明
|
2007年後期血液
|
覚えやすく
|
+
|
アルブミン
|
60.5-73.2%
|
4.9- 5.1 g/dL
|
60-70%
|
65%
|
↑
|
α1グロブリン
|
1.7-2.9%
|
0.11-0.23 g/dL
|
2-3%
|
2.5%
|
↑
|
α2グロブリン
|
5.3-8.8%
|
0.38-0.73 g/dL
|
5-10%
|
7.5%
|
↑
|
βグロブリン
|
6.4-10.4%
|
0.58-0.62 g/dL
|
7-12%
|
10%
|
-
|
γグロブリン
|
11-21.1%
|
1.15-1.25 g/dL
|
10-20%
|
15%
|
疾患と蛋白分画の変化
[★]
- 英
- contrast media, contrast medium, contrast agent
- 関
- ヨード造影剤
種類
禁忌
ヨード造影剤の禁忌 参考(1)
- ヨード造影剤に対する過敏症の既往
- 重症の甲状腺疾患
バリウムの禁忌 RNT.33
副作用 RNT.33
ヨード製剤
- アナフィラキシーショック、喉頭浮腫
- 嘔気・嘔吐、皮疹(蕁麻疹、発赤)、腎機能低下
バリウム製剤
要注意 RNT.33
ヨード製剤
- 高度の人気脳障害、高度の肝機能障害、多発骨髄腫(腎不全誘発)、褐色細胞腫(発作性高血圧誘発)
バリウム製剤
- 誤嚥により、呼吸困難、肺炎、肺肉芽腫の形成等を引き起こすおそれがあるので、誤嚥を起こすおそれのある患者(高齢者、嚥下困難、喘息患者等)に経口投与する際には注意すること。誤嚥した場合には、観察を十分に行い、急速に進行する呼吸困難、低酸素血症、胸部X線による両側性びまん性肺浸潤陰影が認められた場合には、呼吸管理、循環管理等の適切な処置を行うこと。(参考3)
- 老人など誤嚥の可能性がある患者は、肺に入った場合除去できないので使用しない。(参考4)
- →食道気管支瘻の場合は使えないことになる
参考
- http://www.rgmc.izumisano.osaka.jp/03_chiiki/hp/download/09_zoei_sideEffect_CT.pdf
- http://www.onh.go.jp/radiolog/pdf/zoukei1E8719.pdf
- http://www.info.pmda.go.jp/go/pack/7212035B1021_1_01/7212035B1021_1_01?view=body
- http://web.mac.com/eyesonly.jr/Radiology/pdf/Ippan.pdf
臨床関連
[★]
- 英
- paraneoplastic pemphigus
- 関
- 天疱瘡
概念
病因
症状
- 重度の皮膚粘膜病変:眼病変(偽膜性角結膜炎)や口腔内水疱を伴う。
- 皮膚病変は多型性紅斑、水疱性類天疱瘡、扁平苔癬に似ている
診断
- (腫瘍が見つかっていない場合)重症の口腔内水疱病変と非典型的な皮膚所見から疑い、腫瘍の検索を行う。
治療
予後
- 進行性であり、悪性腫瘍合併しているときは二年間以内に致命的な結末をもたらす。悪性新生物に合併しているときは原疾患の治療を改善しないが、良性新生物の場合は原疾患の治療により皮膚病変が治癒する。
参考
- Beth G Goldstein MD et al.; Pemphigus; UpToDate; review version 18.2
[★]
- 英
- Bence Jones protein, BJP
- 同
- ベンス・ジョーンズ蛋白、ベンスジョーンズ蛋白質、ベンスジョーンズタンパク、Bence Jonesタンパク、Bence Jones蛋白、Bence-Jones蛋白
概念
- 尿中に排泄される
- モノクローナルな抗体のL鎖
- κ型とλ型がある
- 単量体(24 kDa)か2量体(48 kDa)で存在
- 尿からは試験紙法では検出できず、スルホサリチル酸法により検出される
BJPが出現する疾患
- OLM.32
- IgG, IgA, IgD, IgE, BJP型
- IgM
- γ鎖病、μ鎖病
血清中、尿中に増加
[★]
マクログロブリン血症
[★]
マクログロブリン血症
[★]
マクログロブリン血症
[★]
マクログロブリン血症
[★]
- 英
- phosphorus P
- 関
- serum phosphorus level
分子量
- 30.973762 u (wikipedia)
- 単体で化合物としてはP4、淡黄色を帯びた半透明の固体、所謂黄リンで毒性が高い。分子量124.08。
基準値
- 血清中のリンおよびリン化合物(リン酸イオンなどとして存在)を無機リン(P)として定量した値。
- (serum)phosphorus, inorganic 2.5–4.3 mg/dL(HIM.Appendix)
- 2.5-4.5 mg/dL (QB)
代謝
- リンは経口的に摂取され、小腸から吸収され、細胞内に取り込まれる。
- 骨形成とともに骨に取り込まれる。
- 腎より排泄される。
尿細管での分泌・再吸収
- 排泄:10%
尿細管における再吸収の調節要素
臨床検査
- 無機リンとして定量される。
基準範囲
血清
- 小児:4-7mg/dL
- 閉経後女性は一般集団より0.3mg/dL高値となる
尿
測定値に影響を与える要因
臨床関連
参考
- http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%AA%E3%83%B3
[★]
- 英
- globulin (Z)
- 商
- ヴェノグロブリン、ガンマーグロブリン、ガンマガード、ガンマグロブリン、グロブリン、グロベニン、サイモグロブリン、サングロポール、ゼットブリン、テタノセーラ、テタノブリン、テタノブリンIH、ヒスタグロビン、ベニロン、ヘパトセーラ、ヘブスブリン、ヘブスブリンIH、ポリグロビン、乾燥HBグロブリン、乾燥はぶ抗毒素、乾燥まむし抗毒素、抗Dグロブリン、抗D人免疫グロブリン、抗HBs人免疫グロブリン、破傷風グロブリン
- 関
- アルブミン、フィブリノーゲン
機能 (PT.234)
- α1-グロブリン
- α2-グロブリン
- ビタミンやホルモンを運搬
- α2-グロブリンの一種であるハプトグロビンは溶血により生じたヘモグロビンを捕捉し、尿細管の閉塞を防ぐ
- βグロブリン
- γグロブリン
[★]
- 英
- sis, pathy
[★]
- 英
- macroglobulin
[★]
- 英
- log
- 関
- 記録、対数