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Japanese Journal
- アポ型ALTによりALTが異常低値を示したC型慢性肝炎に対して抗ウイルス療法を行った1例
- 奥本 和夫,斎藤 貴史,勝見 智大,冨田 恭子,佐藤 智佳子,阿蘓 里佳,西瀬 雄子,渡辺 久剛,上野 義之
- 肝臓 54(8), 543-547, 2013
- 症例は65歳の男性.近医にてHCV抗体陽性を指摘され,精査加療目的に当院へ入院となった.初診時よりalanine aminotransferase(ALT)値は2 U/Lと極度に低値であったが,肝組織所見はA1/F2で慢性肝炎であった.ビタミンB6の補酵素であるピリドキサルリン酸(PALP)添加にてALTを測定したところ32 U/Lであり,アポ型のALTを呈していると考えられた.本症例に対し,ゲノ …
- NAID 130003368705
- 腎機能からみたC型慢性肝炎に対するペグインターフェロンα-2b/リバビリン/テラプレビル三剤併用療法における貧血の予測
- 河口 康典,水田 敏彦,井手 康史,岩根 紳治,小平 俊一,蒲池 紗央里,中下 俊哉,大枝 敏,江口 有一郎,尾崎 岩太
- 肝臓 54(7), 509-512, 2013
- Anemia is one of the most important side effects in triple therapy, and it is known that ribavirin-induced anemia is enhanced by telaprevir-induced renal dysfunction. Therefore, we investigated the re …
- NAID 130003368702
- 1型高ウイルス量C型慢性肝炎に対するPEG-IFNα-2a+Ribavirin療法の治療成績―九州多施設共同研究―
- 水田 敏彦,藤崎 邦夫,梶原 英二,杉 和洋,中尾 一彦,渡邊 洋,道免 和文,藤山 重俊,東 雅司,丸山 俊博,佐田 通夫,林 純,向坂 彰太郎,佐々木 裕,八橋 弘,原田 大,石橋 大海,桶谷 眞,坪内 博仁
- 肝臓 54(4), 266-276, 2013
- 九州内肝臓専門医療機関の多施設研究により,1型,高ウイルスC型慢性肝炎(CHC)に対するペグインターフェロン(PEG-IFN)α-2a+リバビリン(RBV)療法の有効性,安全性について検討を行なった.総数は320例,抗ウイルス効果判定症例は288例,安全性評価症例は310例.持続ウイルス陰性化(SVR)率はIntention-to-treatで53.1%,Per Protocol Set(44週間 …
- NAID 130003368676
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- C型肝炎の医療費助成制度がスタートしました。以前に治療の経験があって、再治療する場合も助成を受けることができます。助成期間は1年間ですが、いくつかの書類をそろえて申請する必要があるので、保健所や医療機関の ...
- ウイルスによるC型肝炎っていったいどんな症状・病気なのか? CMでも「C型肝炎は治る病気になってきました」と宣伝されているが、 どうして治るようになったのか? インターフェロン治療そして完治まで
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Japan Pharmaceutical Reference
薬効分類名
販売名
ペグイントロン皮下注用50μg/0.5mL用
組成
有効成分
ペグインターフェロン アルファ-2b(遺伝子組換え)
- 1バイアル中の含有量:74μg
日本薬局方「注射用水」0.7mLに溶解した溶液0.5mL中に含まれる量:50μg
添加物
- ポリソルベート80:0.074mg
白糖:59.2mg
その他:リン酸二水素ナトリウム二水和物、無水リン酸一水素ナトリウムを含有する。
- 本剤は上記成分を含む凍結乾燥品で、溶解液として日本薬局方「注射用水」0.7mLを添付している。
禁忌
- 本剤又は他のインターフェロン製剤に対し過敏症の既往歴のある患者
- ワクチン等生物学的製剤に対して過敏症の既往歴のある患者
- 小柴胡湯を投与中の患者(「相互作用」の項参照)
- 自己免疫性肝炎の患者[自己免疫性肝炎が悪化することがある。]
効能または効果
- リバビリンとの併用による次のいずれかのC型慢性肝炎におけるウイルス血症の改善
- 血中HCV RNA量が高値の患者
- インターフェロン製剤単独療法で無効の患者又はインターフェロン製剤単独療法後再燃した患者
- リバビリンとの併用によるC型代償性肝硬変におけるウイルス血症の改善
- 本剤はリバビリンと併用すること(【臨床成績】の項参照)。
- 本剤の使用に際しては、HCV RNAが陽性であること、及び組織像又は肝予備能、血小板数等により、慢性肝炎又は代償性肝硬変であることを確認すること。なお、血中HCV RNA量が高値のC型慢性肝炎に本剤を用いる場合、血中HCV RNA量がRT-PCR法で105IU/mL以上又はb-DNA法で1Meq./mL以上であることを確認すること。
- 本剤の単独投与時の国内における有効性・安全性は確立していない。
リバビリンとの併用によるC型慢性肝炎におけるウイルス血症の改善の場合
- リバビリンと併用すること。
通常、成人には、ペグインターフェロン アルファ-2b(遺伝子組換え)として1回1.5μg/kgを週1回皮下投与する。
本剤の投与に際しては、患者の状態を考慮し、減量、中止等の適切な処置を行うこと。
リバビリンとの併用によるC型代償性肝硬変におけるウイルス血症の改善の場合
- リバビリンと併用すること。
通常、成人には、ペグインターフェロン アルファ-2b(遺伝子組換え)として1回1.0μg/kgを週1回皮下投与する。
本剤の投与に際しては、患者の状態を考慮し、減量、中止等の適切な処置を行うこと。
- 本剤を添付の日本薬局方「注射用水」0.7mLに溶解したとき、溶解液0.5mL中に表示量のペグインターフェロン アルファ-2b(遺伝子組換え)を含有する。
本剤の投与に際しては、下記を参考に、患者の体重に応じて必要量を用いる。
C型慢性肝炎におけるウイルス血症の改善
C型代償性肝硬変におけるウイルス血症の改善
- 通常、成人には、下記の用法・用量のリバビリンを経口投与する。本剤の投与に際しては、患者の状態を考慮し、減量、中止等の適切な処置を行うこと。
C型慢性肝炎におけるウイルス血症の改善
C型代償性肝硬変におけるウイルス血症の改善
- 本剤の投与期間は、臨床効果(HCV RNA、ALT等)及び副作用の程度を考慮しながら慎重に決定すること。特に好中球数、血小板数、ヘモグロビン濃度の推移に注意し、本剤又はリバビリンの減量あるいは中止基準に従うこと。
C型慢性肝炎におけるウイルス血症の改善の場合
- セログループ1(ジェノタイプI(1a)又はII(1b))で血中HCV RNA量が高値の患者における通常の投与期間は48週間である。臨床試験の結果より、投与中止例では有効性が低下するため、減量・休薬などの処置により可能な限り48週間投与することが望ましい。なお、24週間以上の投与で効果が認められない場合には投与の中止を考慮すること。(【臨床成績】の項参照)
- それ以外の患者における通常の投与期間は24週間である。(【臨床成績】の項参照)
- C型代償性肝硬変におけるウイルス血症の改善の場合、通常の投与期間は48週間である。なお、24週間以上の投与で効果が認められない場合には投与の中止を考慮すること。(【臨床成績】の項参照)
- 本剤とリバビリンの併用投与にあたっては、下表の臨床検査値を確認することが望ましい。
C型慢性肝炎におけるウイルス血症の改善
C型代償性肝硬変におけるウイルス血症の改善
- 投与開始前のヘモグロビン濃度が14g/dL未満、好中球数2,000/mm3未満あるいは血小板数120,000/mm3未満の患者、高齢者及び女性では減量を要する頻度が高くなる傾向が認められているので、投与開始から2週間は原則入院させること。(「慎重投与」の項参照)
- 本剤とリバビリンの併用投与中は、定期的に血液学的検査を実施し、白血球数、好中球数、血小板数又はヘモグロビン濃度の低下が認められた場合には、下表を参考に本剤又はリバビリンの用量を変更すること。(「重要な基本的注意」の項参照)
C型慢性肝炎におけるウイルス血症の改善
C型代償性肝硬変におけるウイルス血症の改善
注)心疾患又はその既往がある患者に投与する場合には、Hb濃度が10g/dL以上であっても投与前に比べ2g/dL以上の減少が4週間持続する場合はリバビリンの減量を、Hb濃度が8.5g/dL以上であっても減量後4週間経過しても12g/dL未満の場合には投与中止を考慮すること。(「慎重投与」の項参照)
慎重投与
- 投与開始前のヘモグロビン濃度が14g/dL未満、好中球数2,000/mm3未満あるいは血小板数120,000/mm3未満の患者及び女性[減量を要する頻度が高くなる傾向が認められている。]
- 中枢・精神神経障害又はその既往歴のある患者[中枢・精神神経症状が悪化又は再燃することがある。]
- 高度の白血球減少、好中球減少又は血小板減少のある患者[白血球減少、好中球減少又は血小板減少が更に悪化することがあり、感染症又は出血傾向を来しやすい。]
- 心疾患又はその既往歴のある患者[心疾患が悪化することがある。]
- 重篤な肝障害のある患者[肝障害が悪化するおそれがある。]
- 慢性腎不全又はクレアチニンクリアランスが50mL/分以下の腎機能障害のある患者[本剤の血中濃度が上昇することがある。]
- 自己免疫疾患の患者又はその素因のある患者[疾患が悪化又は顕性化することがある。]
- 甲状腺機能異常又はその既往歴のある患者[甲状腺機能異常が悪化することがある。]
- アレルギー素因のある患者
- 高血圧症の患者[脳血管障害が起こるおそれがある。]
- 糖尿病又はその既往歴、家族歴のある患者、耐糖能障害のある患者[糖尿病が悪化又は発症するおそれがある。]
- 高齢者[「高齢者への投与」の項参照]
- 痙攣発作のある患者[他のインターフェロン製剤で、症状が悪化することが報告されている。]
- 間質性肺炎の既往歴のある患者[間質性肺炎が増悪又は再発することがある(「重要な基本的注意」、「重大な副作用」の項参照)。]
重大な副作用
- 以下の副作用のうち、海外報告又はインターフェロン アルファ-2b(遺伝子組換え)とリバビリンの併用により発現した副作用については頻度不明とした。
間質性肺炎(1%未満)、肺線維症、肺水腫(頻度不明)
- 発熱、咳嗽、呼吸困難等の呼吸器症状、また、胸部X線異常があらわれた場合には投与を中止し、副腎皮質ホルモン剤の投与等の適切な処置を行うこと。また、咳嗽、呼吸困難等があらわれた場合には直ちに連絡するよう患者に対し注意を与えること。なお、他のインターフェロン アルファ製剤において、間質性肺炎は小柴胡湯との併用例で多く報告されているため、併用を避けること。
抑うつ・うつ病(5〜10%未満)、自殺企図、躁状態(1%未満)、攻撃的行動(頻度不明)
- 観察を十分に行い、不眠、不安、焦燥、興奮、攻撃性、易刺激性等があらわれた場合には投与を中止するなど、適切な処置を行うこと。(「重要な基本的注意」の項参照)
貧血注1)(赤血球減少(250万/mm3未満)(1〜5%未満)、ヘモグロビン減少(8g/dL未満)(1%未満)、ヘモグロビン減少(8以上9.5g/dL未満)(10%以上)、ヘモグロビン減少(9.5以上11g/dL未満)(10%以上))
- 定期的に血液検査を行うなど観察を十分に行い、異常の程度が著しい場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
無顆粒球症(頻度不明)、白血球減少(2,000/mm3未満)(10%以上)、顆粒球減少(1,000/mm3未満)(61.9%)
- 定期的に血液検査を行うなど観察を十分に行い、異常の程度が著しい場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
血小板減少(50,000/mm3未満)(1〜5%未満)
- 定期的に血液検査を行うなど観察を十分に行い、異常の程度が著しい場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
再生不良性貧血、汎血球減少(頻度不明)
- 骨髄機能の抑制による再生不良性貧血の発現を含む高度な血球減少が報告されているので、定期的に臨床検査(血液検査等)を行うなど、患者の状態を十分に観察すること。異常が認められた場合には、<用法・用量に関連する使用上の注意>の項を参照の上、減量又は中止等の処置を行うこと。
意識障害、失神(1〜5%未満)、見当識障害、難聴(1%未満)、痙攣、せん妄、錯乱、幻覚、妄想、昏迷、統合失調症様症状、認知症様症状(特に高齢者)、興奮(頻度不明)
- 観察を十分に行い、異常があらわれた場合には、投与継続の可否について検討すること。症状の激しい場合及び減量しても消失しない場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
自己免疫現象(頻度不明)
- 自己免疫現象によると思われる症状・徴候[甲状腺機能異常、肝炎、溶血性貧血、特発性血小板減少性紫斑病(ITP)、潰瘍性大腸炎、関節リウマチ、乾癬、全身性エリテマトーデス、血管炎、フォークト・小柳・原田病、インスリン依存型糖尿病(IDDM)の増悪又は発症等]があらわれることがあるので、定期的に検査を行うなど観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
溶血性尿毒症症候群(HUS)、血栓性血小板減少性紫斑病(TTP)(頻度不明)
- 血小板減少、貧血、腎不全を主徴とする溶血性尿毒症症候群(HUS)、血栓性血小板減少性紫斑病(TTP)があらわれることがあるので、定期的に血液検査(血小板数、赤血球数、末梢血液像等)及び腎機能検査を行うなど観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
糖尿病(1%未満)
- 糖尿病[インスリン依存型(IDDM)及びインスリン非依存型(NIDDM)]が増悪又は発症することがあり、糖尿病性ケトアシドーシス、昏睡に至ることがあるので、定期的に検査(血糖値、尿糖等)を行い、異常が認められた場合には適切な処置を行うこと。
重篤な肝障害(1%未満)
- 定期的に肝機能検査を行うなど観察を十分に行い、黄疸や著しいトランスアミナーゼの上昇を伴う肝障害があらわれた場合には速やかに投与を中止し、適切な処置を行うこと。
急性腎不全等の重篤な腎障害(頻度不明)
- 定期的に腎機能検査を行うなど観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
ショック(頻度不明)
- 観察を十分に行い、不快感、口内異常、ぜん鳴、眩暈、便意、発汗、血圧下降等があらわれた場合には投与を直ちに中止すること。
心筋症、心不全、心筋梗塞、狭心症(頻度不明)
- 定期的に心電図検査を行うなど観察を十分に行い、これら疾患等の心筋障害があらわれた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
不整脈(1〜5%未満)
- 心室性不整脈、高度房室ブロック、洞停止、高度徐脈、心房細動等があらわれることがあるので、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
消化管出血(下血、血便等)(1〜5%未満)、消化性潰瘍、小腸潰瘍、虚血性大腸炎(1%未満)
- 観察を十分に行い、異常があらわれた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
呼吸困難(10%以上)、喀痰増加(5〜10%未満)
- 観察を十分に行い、異常の程度が著しい場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
脳出血(1%未満)
- 脳出血があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
脳梗塞(1%未満)
- 脳梗塞があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
敗血症(1%未満)
- 易感染性となり、感染症及び感染症の増悪を誘発し敗血症に至ることがあるので、患者の全身状態を十分に観察し、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
網膜症(1〜5%未満)
- 網膜症があらわれることがあるので、網膜出血や糖尿病網膜症の増悪に注意し、定期的に眼底検査を行うなど観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど、適切な処置を行うこと。また、視力低下、視野中の暗点が出現した場合は速やかに医師の診察を受けるよう患者を指導すること。
中毒性表皮壊死融解症(Toxic Epidermal Necrolysis:TEN)、皮膚粘膜眼症候群(Stevens-Johnson症候群)(頻度不明)
- 中毒性表皮壊死融解症、皮膚粘膜眼症候群等の重篤な皮膚障害があらわれることがあるので、観察を十分に行い、このような症状があらわれた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
横紋筋融解症(頻度不明)
- 横紋筋融解症があらわれることがあるので、脱力感、筋肉痛、CK(CPK)上昇等に注意し、このような症状があらわれた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
薬効薬理
作用機序12,13)
- IFNα-2bと同様にI型IFN受容体に結合し、IFN誘導遺伝子の発現を増強した。本薬の蛋白質部分の構造、各種生物活性及び作用機序がIFNα-2bと類似していたことから、本薬の生物活性はその蛋白質部分であるIFNα-2bに由来することが確認された。
抗ウイルス作用12,14)
- ヒト肝細胞癌由来細胞株Huh7細胞におけるHCVサブゲノムレプリコンの複製を阻害し、その時のIC50値は28pg/mLであった。また、HCVの近縁ウイルスであるウシウイルス性下痢症ウイルスに対して抗ウイルス作用を示し、その時のIC50値は130pg/mLであり、リバビリンと併用することにより、抗ウイルス作用が増強した。脳心筋炎ウイルスにおける抗ウイルス作用の比活性(蛋白質量あたりの活性)は、IFNα-2bの約28%であった。
腫瘍細胞増殖抑制作用15)
- ヒトバーキットリンパ腫由来細胞株Daudi細胞に対してIFNα-2bと同様に腫瘍細胞増殖抑制作用を示した。
免疫系への作用12)
- 抗ウイルス作用に関与する宿主免疫機能である、主要組織適合抗原複合体クラスI抗原の発現、ナチュラルキラー活性及びリンホカイン活性化キラー活性に対してIFNα-2bと同様に増強作用を示した。
有効成分に関する理化学的知見
- H3C-(O-CH2CH2)n-OCO-Interferon alfa-2b
★リンクテーブル★
[★]
- 英
- hepatitis C HC
- 関
- C型肝炎ウイルス、慢性肝炎、肝炎。C型慢性肝炎。非A非B型肝炎
まとめ
- RNAウイルスでありエンベロープを有するフラビウイルスに属するC型肝炎ウイルスの感染により生じる肝炎である。潜伏期は60日程度であり、発症は潜行性である。感染経路は血液の接触に夜物が多い。劇症化することは稀(0.1%)であるが、非常に慢性化しやすい(85%)。慢性化例では肝機能の低下・荒廃を来しついには肝細胞癌を生じる。日本に多い1b型(70%)はインターフェロンが奏効しにくい。治療はインターフェロンとリバビリンである。予防は感染源との接触を避けることである。
概念
- C型肝炎ウイルスによる感染症である。
- 五類感染症(全数把握)
- C型肝炎ウイルスの感染により生じる。C型急性肝炎はA型やB型に比べて自覚症状は軽く劇症化することは稀であるが、70%程度の例でC型慢性肝炎に移行する(A-E型肝炎の中で最高)。以前は非A非B型肝炎と呼ばれており、同定されたのは1989年で、検出系が確立されたのは1988年である。
疫学
- C型肝炎患者+持続感染者(キャリア):150-200万人(参考1)
- C型肝炎患者数:C型ウイルス肝炎の総患者数は34万7千人(2005年10月時点, 『患者調査』【Z41-842】2005年版 上巻(全国編)p.652)(参考5)
病原体
- C型肝炎ウイルス:遺伝子型(1b型: 70%、2a型: 20%、2b型: 8-10%)
感染経路
- 血液感染:輸血(第二世代HCV抗体導入後は輸血後肝炎の発生はほとんどない)、針刺し事故、入れ墨、覚醒剤の回し打ち。頻度が比較的多い
- 性的接触:B型肝炎ウイルスに比較すると頻度は少ない。
- 垂直感染:低率
経過
- 自然治癒は稀
- 10-30年の経過で肝硬変 → 肝細胞癌
- 癌化には5,11,17番染色体の染色体異常が関わっている?
- HCVの初感染から30年間以上経過している患者では年間の肝細胞癌発症率は1-4%である(HIM.1963)
- C型肝炎を背景に肝細胞癌を発症した場合、C型肝炎ウイルスを駆逐し、肝細胞癌が治癒した後であっても発癌リスクは変わらない、らしい(出典不明)
症状
- 慢性肝炎では多くの場合症状が無くトランスアミナーゼ上昇のみで、長い経過の中で肝硬変や肝細胞癌を発症する。
合併症
検査
-
- 2. HCVコア抗体:コア粒子
- 3. E2/NS-1抗体:エンベロープ
- 4. NS抗体、C100-3抗体C-33c抗体、NS5抗体:被構造タンパク
- NATによるHCV-RNAの検出。ウインドウ期は1-2週間
病態の評価 - 目的別
- 肝障害の評価 → ALT
- 残存肝機能 → 血小板数(肝臓で産生されるトロンボポエチンを反映するはず)
- 治療効果判定 → HCV-RNA
治療
- インターフェロンとリバビリンの併用が有効な治療法とされたが、HCVが排除され肝炎が治癒する確率は40~50%程度であった。
- 近年核酸アナログの開発により、肝炎の治療が進展してきた。
抗ウイルス薬 - C型肝炎
治療フローチャート
治療に影響を及ぼす因子
- HCV RNA(少ない方が良い)、遺伝子型(2型が良好)、線維化(軽度)、年齢、性別、血小板。(参考(3))
- 年齢<45、感染期間が短い、HCV RNAが少ないこと、遺伝子型が1型でないこと(HIM.1095)
- HCV-RNA量、HCB遺伝子型、肝組織化の程度(QB.B-282)
B型肝炎とC型肝炎の比較
|
B型肝炎
|
C型肝炎
|
ソース
|
感染の特徴
|
慢性の肝細胞障害、 integrationによる変異誘発?
|
慢性の肝細胞障害
|
根拠なし
|
劇症化
|
0.1-1%
|
0.1%
|
HIM
|
慢性化率
|
1-10%
|
85%
|
HIM
|
キャリア化
|
稀。通常、母子感染でおこる
|
|
医学辞書
|
肝細胞癌患者中
|
約20%
|
約70%
|
QB.B-281
|
肝細胞癌患者年齢
|
若年発症
|
|
QB.B-281
|
肝細胞癌発症形式
|
突発あり
|
緩徐進展
|
QB.B-281
|
遺伝子型
|
B型肝炎ウイルス#遺伝子型
|
|
|
A型、C型
|
1b型、2a型,、2b型
|
|
日本ではC型多く、重症化しやすいが、慢性化しにくい。しかし、インターフェロン奏効しにくく、肝細胞癌発症しやすい。
|
日本では1b型多い。インターフェロン奏効しづらい(15%)。平均は2型は奏効しやすい(80%以上でウイルス排除)
|
|
治療
|
インターフェロン ラミブジン アデフォビル エンテカビル テルビブジン
|
ペグインターフェロン+リバビリン
|
参考
- http://www.c-kan.net/
- 2. 独立行政法人国立国際医療研究センター 肝炎情報センター│C型肝炎およびC型肝炎ウイルス
- http://www.ncgm.go.jp/center/forcomedi_hcv.html
- http://kousei-hosp.com/C-PPT.pdf
- https://www.jsh.or.jp/medical/guidelines/jsh_guidlines/hepatitis_c
- 5. C型肝炎について - 国立国会図書館 リサーチナビ
- http://rnavi.ndl.go.jp/research_guide/entry/theme-honbun-400257.php
- http://idsc.nih.go.jp/idwr/kansen/k04/k04_12.html
[★]
- 英
- hepatitis B, HB, type B hepatitis
- 関
- B型肝炎ウイルス、慢性肝炎
まとめ
- DNAウイルスでありながら逆転写酵素をもつヘパドナウイルスでエンベロープをもつB型肝炎ウイルスの感染により起こる肝炎。感染経路は経皮的?、妊娠母子、性的接触があり、発症は若年者に多い。潜伏期は2-3ヶ月であり、急性・潜行性に発症する。慢性化することは1-10%程度(但し、新生児例がほとんど)あり、劇症化することは比較的多い(0.1-1.0%)。キャリアー化することは母子感染例ではみられるが、成人感染例では稀である。慢性化した場合、(ゲノムに組み込まれる性質も相まってか?)比較的若年で、また肝臓の状態が良好な段階でも肝細胞癌を発症しうる。日本人に多いC型は慢性化しにくいものの、重症感が強く、インターフェロンが奏功しにくく、また肝細胞癌を発症しやすい。治療はインターフェロン、ラミブジン、アデフォビル、エンテカビルがある。予防は免疫グロブリン注射と組換えHBsワクチン接種がある。
病原体
感染経路
潜伏期
検査
血清学的検査
- 消化器疾患ビジュアルブック p176
- HBs抗原:現在HBVに感染している
- HBs抗体:HBV感染既往。既にHBVに免疫がある。
- IgM型HBc抗体:感染の急性期に作られる抗体。急性肝炎にかかっているか、慢性肝炎の急性増悪。
- IgG型HBc抗体:慢性期に作られる抗体で、高ければB型肝炎キャリア、低ければ過去にB型肝炎に感染既往がある状態
- HBe抗原:HBVが多量に存在し、他人に感染しやすい状態
- HBe抗体:HBVは減少し、感染力が弱まっている状態
- HBV-DNA:HBVに感染していて、ウイルスが増殖している状態
HBVキャリアの病期とその病態
病期
|
肝炎
|
血中
|
肝臓
|
DNA量
|
HBe抗原
|
HBs抗原
|
cccDNA
|
免疫寛容期
|
無症候性キャリア
|
ー
|
8~11
|
++
|
+++
|
+++
|
免疫排除期
|
慢性肝炎
|
HBe抗原陽性
|
持続
|
6~10
|
+
|
++
|
++
|
HBe抗原陰性
|
変動
|
3~8
|
ー
|
+~++
|
+~++
|
免疫監視期
|
非活動性キャリア
|
ー
|
<4
|
ー
|
+
|
+
|
回復期
|
ー
|
ー
|
ー
|
ー
|
+
|
経過
B型ウイルス抗原・抗体
- HBs抗原:早期(4週)に上昇。28週までに低下
- HBs抗体:28週から上昇
- HBc抗原:測定が非常に困難。
- HBc抗体:HBs抗原に遅れて上昇
- HBe抗原:HBs抗原、HBc抗体に遅れて検出される
- HBe抗体:16-20週ごろにHBe抗原より優位となる
B型肝炎ウイルスの母子感染と予防
- G10M.176
B型肝炎ウイルスの母子感染
- B型肝炎母子感染防止事業(1985年)に基づいて講じられている予防策である。妊娠初期の全妊婦に対してHBs抗原検査を行い、感染が確認されればHBe抗原検査を行いリスクに応じた感染予防対策を実施する。HBe抗原陰性のローリスク群では産道感染の起こる確率は10%であり、新生児が無症候性キャリアとなるのは稀なのに対し、ハイリスク群では産道感染する確率は90%であり、無症候性キャリアとなるのは80%である。従って、ローリスク群には児に対する感染予防対策を、ハイリスク群には強力な感染予防対策を行う。
母子感染の予防
- G10M.176 B型肝炎ウイルス#母子感染の予防
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ローリスク群
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ハイリスク群
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意義
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HBIG筋注
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0ヶ月
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0ヶ月
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ウイルス粒子に対する防御
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2ヶ月
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HBワクチン
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2ヶ月 3ヶ月 5ヶ月
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2ヶ月 3ヶ月 5ヶ月
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防御抗体の付与
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HBs抗原検査
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1ヶ月
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HBV感染の確認
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6ヶ月
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6ヶ月
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HBs抗体検査
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6ヶ月
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6ヶ月
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防御抗体獲得の確認
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- どうにかして覚えたい
- 予防は0,2 & 2,3,5
- 検査は1,6
B型肝炎とC型肝炎の比較
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B型肝炎
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C型肝炎
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ソース
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感染の特徴
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慢性の肝細胞障害、 integrationによる変異誘発?
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慢性の肝細胞障害
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根拠なし
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劇症化
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0.1-1%
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0.1%
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HIM
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慢性化率
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1-10%
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85%
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HIM
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キャリア化
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稀。通常、母子感染でおこる
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医学辞書
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肝細胞癌患者中
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約20%
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約70%
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QB.B-281
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肝細胞癌患者年齢
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若年発症
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QB.B-281
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肝細胞癌発症形式
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突発あり
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緩徐進展
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QB.B-281
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遺伝子型
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B型肝炎ウイルス#遺伝子型
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A型、C型
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1b型、2a型,、2b型
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日本ではC型多く、重症化しやすいが、慢性化しにくい。しかし、インターフェロン奏効しにくく、肝細胞癌発症しやすい。
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日本では1b型多い。インターフェロン奏効しづらい(15%)。平均は2型は奏効しやすい(80%以上でウイルス排除)
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治療
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インターフェロン ラミブジン アデフォビル エンテカビル テルビブジン
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ペグインターフェロン+リバビリン
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参考
- http://www.bkanen.net/
- http://idsc.nih.go.jp/idwr/kansen/k04/K04_15/k04_15.html
[★]
- 英
- peginterferon alfa-2b
- 商
- ペグイントロン
- 関
- ペグインターフェロンアルファ2b、インターフェロン
[★]
- 英
- peginterferon alfa-2a
- 関
- ペグインターフェロンアルファ2a