- 英
- bleeding tendency
- 同
- 出血性素因(出血素因、出血性素質) hemorrhagic diathesis
- 関
- 血小板、凝固系、線溶系、出血傾向、血友病。出血性疾患
- 血小板数の減少 → 出血時間↑
- 血小板機能異常 → 出血時間↑
- 血管壁の異常 → 血管抵抗性試験悪化
- 凝固異常 → 凝固時間↑
- 線溶亢進 → 凝固時間↑
出血傾向と症状
|
血小板・ 血管壁 の異常
|
凝固異常
|
線溶異常
|
出血部位
|
体表部(皮膚・粘膜)
|
深部(皮下・筋肉・関節)
|
深部組織に多い
|
出血徴候
|
点状出血・小斑状出血
|
大斑状出血・後出血
|
後出血・漏出性出血
|
特徴
|
小さな傷でも出血するが圧迫で容易に止血しやすい
|
じわじわ出血がすすみ、局所止血で止まりにくい
|
一旦出血が止まった後に再出血する
|
出血部位による鑑別診断
出血症状
|
血小板、血管壁の異常
|
凝固因子の異常
|
点状出血
|
誘発する
|
少ない
|
粘膜出血
|
誘因なしに見られる
|
機械的刺激、外傷の後に見られることが多い
|
筋肉・関節内出血
|
基本的になし
|
特徴的
|
外傷、手術後の出血
|
直後から見られる
|
しばらくたってから見られる。
|
疫学
- 播種性血管内凝固症候群は1年間に3万人以上。
- 特発性血小板減少性紫斑病は1年間に 500-2,000人くらいが発病。有病率は人口10万対約12人。
- 血友病Aは男子出生人口10万対5-10人。
- 血友病Bはその約1/5。
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出典(authority):フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』「2014/05/15 14:56:26」(JST)
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出血傾向 |
分類及び外部参照情報 |
ICD-10 |
D69.9 |
ICD-9 |
287.9 |
DiseasesDB |
1442 |
MeSH |
D006474 |
プロジェクト:病気/Portal:医学と医療 |
テンプレートを表示 |
出血傾向(しゅっけつけいこう、英:Bleeding tendency, Hemorrhagic Diathesis )とは、何らかの原因で止血機序が破綻し、出血が抑制できない状態のこと[1][2]。出血性素因ともいう。種々の疾患、あるいは医薬品によっても引き起こされ、軽症のものから死に至るものまで多岐にわたる[2]。
原因となる疾患
詳細は「血液凝固障害」を参照
- 血友病
- von Willebrand病
- グランツマン血小板無力症
- 特発性血小板減少性紫斑病・血栓性血小板減少性紫斑病・巨大血小板性血小板減少症
- Bernard-Soulier症候群(BSS)
- 白血病
- ウィスコット・アルドリッヒ症候群
- ビタミンK欠乏症
- 肝硬変
- ウイルス性出血熱の一群 (例 デング出血熱)
- 播種性血管内凝固症候群
原因となる薬物・毒物
- ワーファリン
- ヘパリン
- 抗血小板薬...アスピリン、クロピドグレル、チクロピジン、シロスタゾールなど。
- t-PA
- ヘビ毒
参照・引用
- ^ 日本臨床血液学会マニュアル作成委員会、日本病院薬剤師会 (2007年6月). “重篤副作用疾患別対応マニュアル:出血傾向 (PDF)”. 厚生労働省. 2010年8月11日閲覧。
- ^ a b 川合陽子 「16章 出血傾向」『臨床検査のガイドライン2005/2006』(PDF) 日本臨床検査医学会包括医療検討委員会、厚生労働省 編、日本臨床検査医学会、2005年11月、p.p.90。2010年8月11日閲覧。
UpToDate Contents
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Japanese Journal
- 臨床研究・症例報告 セファゾリン治療中に出血傾向を示した重症心身障害児の2例
- 各種症状・所見の診かたと対応 出血傾向 (特集 小児診療のピットフォール(2))
- 臨床経験 血小板異常による出血傾向症例に対する脊椎内視鏡手術の治療経験
- 診断力をみがくイメージトレーニング 発熱・出血傾向と汎血球減少を認めた1例/病的骨折と貧血・腎機能異常を認めた1例/複視と白血球増多・LDH高値を認めた1例
Related Links
- 出血傾向(しゅっけつけいこう、英:Bleeding tendency, Hemorrhagic Diathesis )とは 、何らかの原因で止血機序が破綻し、出血が抑制できない状態のこと。出血性素因とも いう。種々の疾患、あるいは医薬品によっても引き起こされ、軽症のものから死に至る ...
- 出血傾向 Bleeding tendency. (スクリーニング検査), (病態・疾患). 血小板数減少, 再生不良性貧血. 急性白血病. 腫瘍の骨髄転移. 特発性血小板減少性紫斑病. 血栓性 血小板減少性紫斑病. 薬剤性血小板減少症. 全身性エリテマトーデス(SLE). 溶血性 尿毒 ...
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★リンクテーブル★
[★]
- 17歳の男子。殿部の痛みを主訴に来院した。2日前運動後、左殿部に痛みを自覚し、その後同部に腫れも出現した。意識は清明。体温36.2℃。脈拍84/分、整。血圧116/72mmHg。左殿部は硬く腫脹し、圧痛を認める。血液所見:赤血球375万、Hb11.2g/dl、Ht35%、網赤血球42‰、白血球6,800、血小板38万、プロトロンビン時間11.0秒(基準対照11.3)、APTT 56.0秒(基準対照32.2)、フィブリノゲン220mg/dl(基準200~400)、血清FDP 12μg/l(基準10以下)。血清生化学所見:総蛋白7.6g/dl、尿素窒素12mg/dl、総コレステロール160mg/dl、トリグリセライド110mg/dl、総ビリルビン1.8mg/dl、ALT28単位。CRP0.3mg/dl。
- この患者で最も考えられる症候はどれか。
[正答]
※国試ナビ4※ [100I008]←[国試_100]→[100I010]
[★]
[正答]
※国試ナビ4※ [109G019]←[国試_109]→[109G021]
[★]
- 四肢開放骨折の合併症でgolden periodを最も重視すべきなのはどれか。ただし、golden periodとは受傷から6~8時間後までであり、golden timeもしくは最適期とも呼ばれる。
[正答]
※国試ナビ4※ [107F007]←[国試_107]→[107F009]
[★]
- 病態や疾患と欠乏が疑われる微量元素やビタミンとの組合せで正しいのはどれか。
[正答]
※国試ナビ4※ [114A004]←[国試_114]→[114A006]
[★]
- 栄養素とその欠乏によって起こる病態との組合せで正しいのはどれか。
[正答]
※国試ナビ4※ [111G013]←[国試_111]→[111G015]
[★]
- 栄養素とその欠乏によって起こる病態との組合せで正しいのはどれか。
[正答]
※国試ナビ4※ [105G007]←[国試_105]→[105G009]
[★]
- ビタミン欠乏と症候の組合せで誤っているのはどれか。
[正答]
※国試ナビ4※ [098H063]←[国試_098]→[098H065]
[★]
[正答]
※国試ナビ4※ [095A061]←[国試_095]→[095A063]
[★]
[正答]
※国試ナビ4※ [104C006]←[国試_104]→[104C008]
[★]
- a. (1)(2)(3)
- b. (1)(2)(5)
- c. (1)(4)(5)
- d. (2)(3)(4)
- e. (3)(4)(5)
[正答]
※国試ナビ4※ [095A116]←[国試_095]→[095A118]
[★]
- 糖質の過剰摂取と肉体労働が発症のリスクとなるのはどれか。
[正答]
※国試ナビ4※ [111B062]←[国試_111]→[111C002]
[★]
[★]
- 英
- acute lymphoblastic leukemia, acute lymphocytic leukemia, acute lymphoid leukemia, ALL
- 同
- 急性リンパ球性白血病
- 関
- 急性白血病、急性骨髄性白血病 AML
疫学
- 小児ALL:B前駆細胞系ALLは75-80%、T前駆細胞系ALLは10-15%
分類
リンパ球の種類
[show details]
FAB分類
- FAB分類L1:小型で均一なリンパ芽球。クロマチン構造繊細。 → 小児型。予後良好
- FAB分類L2:大小不同で大型のリンパ芽球。クロマチン構造粗造。 → 成人型。予後やや不良
- FAB分類L3:大型で塩基性の細胞質を有する。クロマチンは細やかな点状で密。細胞質、核に空胞。 → 予後不良
病態
- リンパ球系の細胞に分化障害が起こり腫瘍性に増殖して、骨髄における異常リンパ球の占拠や臓器への浸潤がみられ
、末梢血中にも認められるようになる。
- この結果として造血障害や臓器浸潤による症状が認められるようになる。
症状
- 貧血、易感染性、出血傾向
- 異常リンパ球の浸潤(肝臓、脾臓、リンパ節、髄膜、精巣、皮膚、歯肉
検査
- 血算:赤血球減少、血小板減少、白血球減少~増加
- 骨髄穿刺:20%以上の芽球
- 免疫染色:PAS染色陽性、MPO染色陰性。
予後
- SPE.535改変
|
予後良好群
|
予後不良群
|
初診末梢血白血球数
|
1万/μl未満
|
10万/μl以上
|
年齢
|
1歳~10歳
|
1歳未満。10歳以上
|
免疫学的細胞形質
|
B細胞前駆性
|
T細胞性、 B細胞性、 mixed lineage
|
胸腺腫大
|
無
|
有
|
初診時中枢神経系/精巣浸潤
|
無
|
有
|
著明な肝脾腫
|
無
|
有
|
著明なリンパ節腫大
|
無
|
有
|
染色体
|
高2倍体、t(12;21)
|
低2倍体、t(9;22), t(4;11)
|
治療14日目の骨髄中の芽球
|
5%未満
|
25%以上
|
ステロイドに対する感受性
|
良好
|
不良
|
- 参考5
|
染色体異常
|
遺伝子異常
|
予後
|
B前駆細胞型ALL
|
t(9;22)
|
BCR/ABL融合
|
不良
|
t(4;11)
|
MLL/AF4融合
|
不良
|
染色体数45本未満
|
|
不良
|
t(12;21)
|
TEL/AML1融合
|
良好
|
t(1;19)
|
E2A/PBX1融合
|
良好
|
染色体数50本以上
|
|
良好
|
T細胞型ALL
|
t(11;19)
|
TAL1変異
|
不良
|
MLL/ENL
|
良好
|
HOX11高発現
|
良好
|
NOTCH1変異
|
不明
|
メモ
参考
- 1. 急性リンパ性白血病 (ALL) - 血液腫瘍画像データベース
- http://www.midb.jp/blood_db/db.php?module=FAB&action=Index&id=2
- http://ganjoho.jp/public/cancer/data/ALL.html
- http://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%80%A5%E6%80%A7%E3%83%AA%E3%83%B3%E3%83%91%E6%80%A7%E7%99%BD%E8%A1%80%E7%97%85
- http://www.gan-pro.com/public/cancer/hemat/acute-lymphoid-leukemia.html
- 5. 小児の白血病 受診から診断、治療、経過観察への流れ - がん情報サービス
- http://ganjoho.jp/public/qa_links/brochure/odjrh3000000puq6-att/leukemia01.pdf
http://www.news-medical.net/health/Acute-Lymphoblastic-Leukemia-Prognosis-(Japanese).aspx
- 7. [charged] Risk group stratification and prognosis for acute lymphoblastic leukemia in children - uptodate [1]
国試
[★]
- 英
- decompensated cirrhosis
- 関
- 肝硬変
[★]
出血傾向、出血性素因
- 関
- bleeding tendency、hemorrhagic diathesis
[★]
- diathesis
- 英
- hemorrhagic diathesis
- 関
- 出血傾向
[★]
- 一次止血異常
- 血小板減少
- 産生機構の異常
- 巨核球低形成
- 先天性
- ファンコーニ貧血
- 先天性造血障害
- メイ・ヘグリン異常
- 後天性
- 再生不良性貧血
- 無巨核芽球性血小板減少症
- 急性白血病
- 骨髄癌腫症
- 放射線障害
- 抗癌薬投与
- 無効造血
- 巨赤芽球性貧血
- 骨髄異形成症候群
- 血小板寿命の短縮(後天性)
- 免疫学的機序
- 特発性血小板減少性紫斑病
- 膠原病の合併症
- 薬剤アレルギー
- 血栓性血小板減少性紫斑病
- その他
- 人工弁
- 人工血管
- 分布異常
- 脾腫(後天性)
- 希釈
- 大量赤血球輸血
- 血小板機能異常
- 先天性
- 血小板無力症
- ベルナール・スーリエ症候群
- 放出異常
- その他
- フォンウィルブランド病
- 二次止血異常
- 血液凝固異常
- 凝固因子産生の異常
- 先天性
- 血友病
- その他の先天性凝固因子異常症
- 凝固因子消費の亢進(後天性)
- 播種性血管内凝固(DIC)
- 後天性凝固因子インヒビター
- 後天性血友病
- フォンウィルブランド病
- 線溶の亢進
- 先天性
- α2プラスミンインヒビター欠乏症
- プラスミノゲンアクティベーターインヒビター欠乏症
- 後天性
- 一次線溶亢進
- 急性骨髄球性白血病によるDIC
- 動脈瘤によるDIC
- 血管の異常
- 先天性
- 遺伝性出血性毛細血管拡張症:オスラー・ウェバー・ランデュ病
- エーラス・ダンロス症候群 Ehlers-Danlos syndrome, EDS
- 後天性
- ヘノッホ・シェーンライン紫斑病
[★]
- 英
- tendency、trend、bias、liability、proclivity、prone、apt
- 関
- 易発性、偏る、傾向性、しそう、しやすい、性癖、責任、責務、適当、バイアス、偏見、趨勢、トレンド、片寄り、動向
[★]
- 英
- hemorrhage, bleeding
- 関
- 出血量