障害 | |
前頭葉 | 後方は一次運動野であり、障害により健側の麻痺。前方は前頭連合野であり、障害により発動性の低下、感情鈍麻。底面の障害は脱抑制症状をきたす |
頭頂葉 | 頭頂連合野の障害により、構成失行、失読・失書、失算が認められる |
側頭葉 | 優位半球側頭連合野後方部の障害でウェルニッケ失語。海馬を中心とする内側面の障害で記憶の障害 |
後頭葉 | 一次舌の損傷で健側の半盲 |
出典(authority):フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』「2017/06/26 16:41:06」(JST)
脳: 大脳皮質 | |
---|---|
ヒト大脳。前頭葉の一部を切除してある。断面の中央が白質、そして表層部厚さ数mmが大脳皮質(灰白質)である。白質・灰白質というが、実際の人間の脳では、このように綺麗なうっすらとしたピンク色である。
脳の冠状断面。
大脳皮質(灰白質)
白質
|
|
名称 | |
日本語 | 大脳皮質 |
英語 | Cerebral cortex |
ラテン語 | cortex cerebri |
略号 | Cx |
関連構造 | |
上位構造 | 終脳 |
画像 | |
アナトモグラフィー | 三次元CG |
関連情報 | |
IBVD | 体積(面積) |
Brede Database | 階層関係、座標情報 |
NeuroNames | 関連情報一覧 |
NIF | 総合検索 |
MeSH | Cerebral+Cortex |
テンプレートを表示 |
大脳皮質(だいのうひしつ、英: Cerebral cortex)は、大脳の表面に広がる、神経細胞の灰白質の薄い層。その厚さは場所によって違うが、1.5~4.0mmほど。大脳基底核と呼ばれる灰白質の周りを覆っている。知覚、随意運動、思考、推理、記憶など、脳の高次機能を司る。神経細胞は規則正しい層構造をなして整然と並んでいる。両生類から見られる古皮質と、哺乳類で出現する新皮質がある。個体発生の初期には古皮質が作られ、後に新皮質が作られる。アルツハイマー病ではβアミロイドの沈着による斑が観察される。
大脳皮質の各部には名称が与えられている。しかし名称は一通りではなく、いくつかの異なる観点から与えられた名称が、混在したまま使用されている。
一つめに、脳溝などの、肉眼で確認できる構造を基準にして与えられたマクロ解剖学的な名称がある(大脳葉、脳回、脳溝など参照)。
二つめに、顕微鏡や染色技術などを用いて確認される微視的な構造を基準にして与えられたミクロ解剖学的・細胞構築学的な名称がある(ブロードマンの脳地図など参照)。
三つめに、各部位が果たしている機能的役割に応じて与えられた名称がある(一次運動野、体性感覚野、視覚野、聴覚野、言語野など参照)。
そしてこれらの名称に上、下、前、後、内側、外側といった方向を表す用語を付加して位置をより細かく指定する。
またfMRIなどの脳イメージング技術を用いた研究では、データをやり取りするのにタライラッハ座標 (Talairach coordinates) や MNI 座標などの三次元脳座標系を用いた、 x,y,z の三組の数値で皮質部位を指定する。以上述べたような呼称が、皮質の部位を指定するのに混在して用いられている。
例えば外側膝状体から視放線を通じて視覚情報の入力を受ける大脳皮質の部位は、マクロ解剖学的な分類では後頭葉内側面の一部、または鳥距溝周辺であり、細胞構築学的分類ではブロードマン領野の17野 (BA17) であり、機能的な分類であれば一次視覚皮質 (V1) であり、タライラッハ座標であれば (-3, -74, 7) [1]の周辺といった点である。
大脳は表面から見ると多数のしわが走っていることが特徴的である。このしわによるくぼみを脳溝、ふくらみを脳回と呼ぶ。とくに外側を横に伸びる外側溝(シルヴィウス溝)と縦に伸びる中心溝はよく目立ち、解剖的区分の目安として重要である。
大脳新皮質はおおまかに前、後、内、外、上、下、島の7つの領域に分けられる。
大脳辺縁系も古皮質や原皮質と呼ばれて大脳皮質に加えることがある。
普通の皮質領域(同種皮質)は神経細胞は規則正しい6層構造をなして整然と並んでいる特徴を持つ。この6層は外側から順に
と呼ばれる。
ブロードマンは、新皮質の6層構造を詳しく観察した結果、皮質の場所によって一部の層が厚くなったり薄くなったりするなど、細胞構築が均一でないことを発見した。ブロードマンは細胞構築の違いに基づき大脳皮質を52の領域(野)に区分した。この区分は現在ブロードマンの脳地図と呼ばれ、脳機能局在論において位置を示す基準としてよく用いられている。たとえば後頭部にある新皮質の17野では、外側膝状体からの軸索を受ける第4層が分厚く発達している。外側膝状体は網膜から入力を受けており、また17野は視覚情報の処理をしていると見なせるデータも多くあることから、この領野の細胞構築的特徴と処理している情報の間には一定の関係があると考えられている。
ウィキメディア・コモンズには、大脳皮質に関連するカテゴリがあります。 |
日本のオープンアクセス文献
表・話・編・歴
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||
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外側面 | 外側溝内部 と 極 | 内側面 |
前頭葉
頭頂葉
後頭葉
側頭葉
|
島葉
前頭極
後頭極
側頭極
|
側頭葉
後頭葉
頭頂葉
辺縁葉
前頭葉
|
表・話・編・歴
|
||
---|---|---|
外側面 | 外側溝内部 | 内側面 - 上部 |
上前頭回
中前頭回
弁蓋部
+
三角部
+
眼窩部
ll
下前頭回
中心前回
中心後回
上頭頂小葉
下頭頂小葉
ll
縁上回
+
角回
後頭回
上側頭回
中側頭回
下側頭回
|
島回
横側頭回
|
舌状回
楔部
楔前部
中心傍小葉
帯状回 (前部+後部)
上前頭回
脳梁
梁下野
梁下回
|
脳底部 - 眼窩面 | 脳底部 - 側頭葉下面 | 内側面 - 下部 |
眼窩回
直回
嗅球
|
鉤
下側頭回
紡錘状回
海馬傍回
|
歯状回
紡錘状回
鉤
海馬傍回
|
|
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サブタイプ | シグナル | 局在 | 機能 | 生体反応 | 選択的作動薬 | 選択的阻害薬 |
5-HT1A | AC↓ | 縫線核 海馬 |
自己受容体 | 8-OH-DPAT tandospirone |
||
5-HT1B | AC↓ | 鉤状回 黒質 |
自己受容体 | |||
5-HT1C | AC↓ | 脳血管 | 血管収縮 | |||
5-HT1D | AC↓ | 皮質 線条体 |
- | sumatriptan | ||
5-HT1E | AC↓ | 脳および末梢 | - | |||
5-HT2A | PLC↑ | 血小板 平滑筋 大脳皮質 |
血小板凝集 収縮 神経興奮 |
α-methtl-5-HT, DOI | スピペロン ketanserin | |
5-HT2B | PLC↑ | 胃底 | 収縮 | α-methtl-5-HT, DOI | ||
5-HT2C | PLC↑ | 脈絡叢 | - | α-methtl-5-HT, DOI | ||
5-HT3 | ion channel | 末梢神経 | 神経興奮 | 2-methyl-5-HT | ondansetron tropisetron | |
腸神経細胞 | 嘔吐 | |||||
最後野 | ||||||
5-HT4 | AC↑ | 胃腸管 | 神経興奮 | renzapride | ||
海馬 | 認知 | |||||
5-HT5A | AC↓ | |||||
5-HT5B | ? | 海馬 | ? | |||
5-HT6 | AC↑ | 線条体 | ? | |||
5-HT7 | AC↑ | 脳下垂体 小腸 |
? |
<youtube>http://www.youtube.com/watch?v=JzAPh2v-SCQ</youtube>
以下3つの中枢が存在し、相互に干渉し合う。
1 第一体性感覚野, 中心後回 2 第一体性感覚野, 中心後回 3 第一体性感覚野, 中心後回 4 第一次運動野, 中心前回 5 後頭頂皮質, 上頭頂連合野 6 第二次運動野(運動前野、補足運動野) 7 後頭頂皮質, 下頭頂連合野 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 31 32 33 34 35 36 37 38 39 40 41 42 43 44 [[運動性言語野]] [[speech motor field]] 45 46 47
優位半球 | 劣位半球 | |
左 | 右 | |
側頭葉 | 感覚性失語、Wernicke失語、同名性上1/4半盲 | |
頭頂葉 | 対側の感覚 | |
ゲルストマン症候群(手指失認、左右識別障害、失算、失書) | 半側空間無視、病態失認、自己身体失認など | |
前頭葉 | 対側の運動麻痺、眼球運動(対側への追視)障害、運動性失語、知的及び精神的高次機能障害など | |
後頭葉 | 対側の同名半盲、両側後頭葉の障害ではアントン症候群 | |
小脳 | 筋共同運動障害、運動・平衡障害に関係し、運動失調を呈する。測定異常、反復拮抗運動障害、筋緊張低下、運動過多、歩行異常、異常姿勢、発語障害、眼振など |
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