- 英
- corpus striatum (N,B), striatum (KL), striate body
- 同
- 新線条体
- 関
- 淡蒼球=古線条体、大脳基底核
解剖
機能
- 大脳皮質と黒質から入力を受けて出力を淡蒼球と黒質とに送り、視床を介して大脳皮質に戻る回路
線維連絡
入力線維
出力線維
疾患関連
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出典(authority):フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』「2015/08/01 21:35:19」(JST)
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脳: 線条体 |
ヒト脳内での線条体の位置。赤色で示す領域が線条体。
左は側面から見た図。右は正面から見た図。
ヒト線条体の模式図。A: 外側からの眺め、B: 内側からの眺め。尾状核と被殻が示されている。
|
名称 |
日本語 |
線条体 |
英語 |
striatum |
ラテン語 |
corpus striatum |
略号 |
Str、CPu |
関連構造 |
上位構造 |
終脳、大脳、大脳基底核 |
構成要素 |
背側線条体(尾状核、被殻、ストリオソーム、マトリックス)、腹側線条体(側坐核、嗅結節) |
関連情報 |
Brede Database |
階層関係、座標情報 |
NeuroNames |
関連情報一覧 |
NIF |
総合検索 |
MeSH |
Corpus+Striatum |
グレイの解剖学 |
書籍中の説明(英語) |
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線条体(せんじょうたい striatum)は、終脳の皮質下構造であり、大脳基底核の主要な構成要素のひとつである。線条体は運動機能への関与が最もよく知られているが、意思決定などその他の神経過程にも関わると考えられている。線条体は、新線条体(または背側線条体)と腹側線条体に区分されるが、単に線条体と言った場合には新線条体のことを指す場合が多い。線条体 striatum という名称は、ヒト新線条体の尾状核と被殻が内包(大脳新皮質や視床からの軸索線維の束であり白質)によって分断される場所で、互いに連絡している部分が線条 stria として見えることから命名された[1]。
目次
- 1 新線条体
- 1.1 神経細胞
- 1.1.1 投射神経細胞
- 1.1.2 抑制性神経細胞
- 1.2 入力
- 1.3 出力
- 1.3.1 直接路を構成する中型有棘ニューロン
- 1.3.2 間接路を構成する中型有棘ニューロン
- 1.4 発生
- 2 腹側線条体
- 3 画像
- 4 脚注
- 5 関連項目
- 6 外部リンク
新線条体
新線条体(しんせんじょうたい neostriatum)は、背側線条体とも呼ばれ、被殻(ひかく putamen)と尾状核(びじょうかく caudate nucleus)から構成されている(このため両者の総称として新線条体のことを Caudate-Putamen, CPu とも称する)。単に線条体と言った場合に、この新線条体のことを指す場合が多い。これとは別に新線条体(被殻と尾状核)は、ストリオソーム(striosome、またはパッチ patch とも呼ばれる)とマトリックス(matrix)の二領域に分けられ、マトリックスの中にモザイク状のストリオソームが埋め込まれるという特殊な細胞構築を示す。両者は、辺縁皮質と、大脳新皮質からそれぞれ興奮性入力を受けることが知られている。
神経細胞
線条体を構成するニューロンの大部分は、投射細胞であるGABA作動性の中型有棘細胞であるが、その他の抑制性神経細胞も存在する。新線条体を構成する神経細胞については、主にげっ歯類を用いた研究に基づき次のように分類されている。
投射神経細胞
新線条体の投射神経細胞は 中型有棘神経細胞(中型有棘ニューロン、medium-sized spiny neuron, または medium spiny neuron, MSN)と呼ばれる。GABA作動性で、樹状突起に密な棘突起をもち、細胞体の大きさが中程度(20ミクロンほど)。ラットの新線条体の神経細胞の95%を占めると言われる。GABAの他に、エンケファリンやダイノルフィンなどのオピオイドや、P物質などのペプチドを産生する。生体内での発火頻度が低いのが特徴とされる。ウレタン麻酔下では膜電位がDOWN状態とUP状態のふたつの状態を1Hz前後で遷移することが知られる。DOWN状態では、内向き整流性カリウムチャネルKIR2の働きによって、過分極側でカリウムイオンの流入が生じる内向き整流性を顕著に示し、カリウムイオンの膜電位が反転電位付近の値をとる[2]。
いくつかの矛盾する報告もあるものの、現在では線条体の投射ニューロン(中型有棘ニューロン)は、直接路と間接路のふたつの経路を構成する2群に分類できるという見方が有力である。下記、出力の項を参照。
抑制性神経細胞
- アセチルコリン作動性抑制性細胞(cholinergic interneuron)
- アセチルコリン作動性。形態学的には大型無棘細胞(large aspiny neuron)と呼ばれ、電気生理学的にはTAN(tonically active neuron)と呼ばれているものがこれに相当すると考えられている。行動選択において重要な状況、もしくは報酬に関わる事象が発生した時に、この神経細胞は一時的に発火を停止する。
- GABA作動性抑制性神経細胞(GABAergic interneuron)
- パルブアルブミン陽性抑制性神経細胞(parvalbumin-positive interneuron)
- 電気生理学的には fast-spiking (FS) 細胞と呼ばれる。カルシウム結合蛋白質の一種であるパルブアルブミン陽性である。また線条体の細胞の中で、最もGABAの産生量が多い細胞と考えられている。
- ソマトスタチン作動性抑制性神経細胞(somatostatinergic interneuron)
- カルレチニン陽性抑制性神経細胞(calretinin-positive interneuron)
- 電気生理学的には low-thredhold spiking (LTS) 細胞 と呼ばれる。カルシウム結合蛋白質の一種であるカルレチニン陽性である。
入力
- 皮質線条体入力(corticostriatal input)はグルタミン酸作動性であり、運動に関わる新皮質領野などからの入力が多いとされるが、辺縁皮質の他、ほとんどすべての大脳皮質領野からの入力が存在しており、大脳基底核が運動だけに関わっているわけではないという考えの根拠となっている。それぞれの皮質領野からの入力は線条体の内部で特定の領域に軸索を展開するため、線条体内部には領域によってゆるやかな機能分化があるとされる。大脳基底核における機能的平行ループの概念[3]もこれに基づいている。主に大脳皮質の出力層である5層の錐体細胞が、皮質線条体入力を供給している。
- 視床線条体入力(thalamostriatal input)もグルタミン酸作動性であるが、視床核の中でも非特殊核と呼ばれる核からの入力が中心を占める。さらにその中でもCM-PF複合体(centromedian parafascicular nuclear complex)からの入力が主である。
- 黒質線条体入力(nigrostriatal input)は黒質緻密部のA9細胞集団からのドーパミン作動性繊維である。
- そのほかに淡蒼球外節からのGABA作動性入力[4][5]、視床下核からの入力[6]も存在が報告されている。
出力
線条体の投射神経細胞は中型有棘神経細胞(medium-sized spiny neuron, または medium spiny neuron)である。いくつかの矛盾する報告もあるものの、現在では線条体の投射ニューロン(中型有棘ニューロン)は、直接路と間接路のふたつの経路を構成する、重複の小さい2群に分類できるという見方が有力である。ラットを用いた研究では中型有棘ニューロンは線条体の神経細胞の95%を占め、そのうち直接路と、間接路を構成するニューロンの比はほぼ同数であるという。
直接路を構成する中型有棘ニューロン
- 大脳基底核の出力核である、淡蒼球内節や黒質網様部へ投射。
- ドーパミンD1受容体(Drd1)陽性であり、中脳からのドーパミン入力によって、興奮性が高まる。
- P物質前駆体(Tac1)陽性、ダイノルフィン前駆体(Pdyn)陽性、アデノシンA1受容体陽性である。
- 従来は、途中の淡蒼球外節へは出力しないと考えられてきたが、近年の単一神経細胞の軸索追跡研究の結果、淡蒼球外節へも軸索側枝を出すものが多いという報告[7]もある。
間接路を構成する中型有棘ニューロン
- 淡蒼球外節へ投射する(淡蒼球内節や黒質へは投射しない)。
- ドーパミンD2受容体(Drd2)陽性であり、中脳からのドーパミン入力によって、興奮性が低下する。
- エンケファリン前駆体(Penk1)陽性、アデノシンA2A受容体陽性である。
発生
新線条体の中型有棘神経細胞は、外側基底核原基(lateral ganglionic eminence, LGE)に由来する。またアセチルコリン作動性抑制性神経細胞は、淡蒼球の原基である内側基底核原基(medial ganglionic eminence, MGE)からの細胞移動によって供給される。
ストリオソーム領域の中型有棘神経細胞は、マトリックスの中型有棘神経細胞よりも最終分裂日が早いことがげっ歯類を用いた研究[8]で明らかになっている。中脳由来のドーパミン含有線維(黒質線条体入力)は、発達期にはストリオソーム領域の中に高密度に分布して島状に見えることから、その構造を指してドーパミン・アイランドと呼ばれる。歴史的には発達期のみに見られるドーパミン・アイランドの概念が先にあって、後に成体脳におけるストリオソーム構造が見つかり、ドーパミン・アイランドと一致することが分かった[9][10]。
腹側線条体
腹側線条体(ふくそくせんじょうたい ventral striatum)は、側坐核(そくざかく accumbens nucleusまたはnucleus accumbens(ラテン語))、嗅結節(きゅうけっせつ olfactory tubercle、または tuberculum olfactorium(ラテン語))などを含む。種々の薬物中毒に関わっているとされる。
主に腹側被蓋野A10細胞集団からのドーパミン入力を受ける。
画像
-
線条体の位置を様々な角度から眺めた動画。赤色で示す領域が線条体。(画像出典:Anatomography)
-
ヒト脳の冠状断面。色のついた部分が大脳基底核。この内 青色の部分が線条体(striatum)である。ほか緑色が淡蒼球の外節 (GPe) と内節 (GPi)、黄色が視床下核 (STN)、赤色が黒質 (SN)である。
脚注
- ^ 標準生理学第6版 医学書院
- ^ Nisenbaum ES, Wilson CJ (1995). "Potassium currents responsible for inward and outward rectification in rat neostriatal spiny projection neurons.". J Neurosci 15 (6): 4449–63. PMID 7790919.
- ^ Alexander GE, Crutcher MD, & DeLong MR (1990). "Basal ganglia-thalamocortical circuits: parallel substrates for motor, oculomotor, "prefrontal" and "limbic" functions.". Prog Brain Res 85: 119–146. PMID 2094891.
- ^ Beckstead RM (1983). "A pallidostriatal projection in the cat and monkey.". Brain Res Bull 11 (6): 629–632. PMID 6661668.
- ^ Staines WA, Atmadja S, & Fibiger HC (1981). "Demonstration of a pallidostriatal pathway by retrograde transport of HRP-labeled lectin.". Brain Res 206 (2): 446–450. PMID 7214143.
- ^ Kita H & Kitai ST (1987). "Efferent projections of the subthalamic nucleus in the rat: light and electron microscopic analysis with the PHA-L method.". J Comp Neurol 260 (3): 435–452. PMID 2439552.
- ^ Lévesque M, Parent A. (2005). "The striatofugal fiber system in primates: a reevaluation of its organization based on single-axon tracing studies.". Proc Natl Acad Sci U S A 102 (33): 11888–93. PMID 16087877.
- ^ van der Kooy D, Fishell G (1986). "Neuronal birthdate underlies the development of striatal compartments.". Brain Res 401 (1): 155–61. doi:10.1016/0006-8993(87)91176-0. PMID 3028569.
- ^ Graybiel AM, Pickel VM, Joh TH, Reis DJ, Ragsdale CW Jr. (1981). "Direct demonstration of a correspondence between the dopamine islands and acetylcholinesterase patches in the developing striatum.". Proc Natl Acad Sci U S A. 78 (9): 5871–5. PMID 6117860.
- ^ Herkenham M, Pert CB. (1981). "Mosaic distribution of opiate receptors, parafascicular projections and acetylcholinesterase in rat striatum.". Nature 291 (5814): 415–8. PMID 6165892.
関連項目
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ウィキメディア・コモンズには、線条体に関連するメディアがあります。 |
- 被殻
- 尾状核
- 大脳基底核
- 大脳皮質
- 黒質
- 淡蒼球
- 視床下核
外部リンク
脳 - 大脳基底核 |
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吻側, 終脳
(線条体) |
線条体 : 被殻 - 尾状核
レンズ核 : 被殻 - 淡蒼球 (淡蒼球外節 (GPe), 淡蒼球内節 (GPi))
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尾側, 間脳 |
視床下核
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尾側, 中脳 |
黒質 (黒質緻密部, 黒質網様部)
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経路 |
直接路: 運動野 → 線条体 → GPi → 視床下束 → 視床 → 運動野
間接路: 運動野 → 線条体 → GPe → 視床下核 → GPi → 視床下束 → 視床 → 運動野
黒質線条体神経路: 黒質緻密部 → 線条体
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注: 側坐核, 前障 及び 扁桃体 は文献によっては大脳基底核の一部とされることもある。
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- Premium Edition 症例に学ぶ 医師が処方を決めるまで パーキンソン病 : 重症度と合併症を考慮しLドーパとドパミンアゴニストを調節
- 近藤 智善
- 日経ドラッグインフォメーションpremium (169), PE13-16, 2011-11
- … パーキンソン病は、脳の線条体のうち、運動機能と密接に関わる被殻に分布するドパミン神経が変性し、振戦、筋固縮、無動、姿勢調節障害が出現する進行性の疾患である。 …
- NAID 40019060073
- 経過中にカタトニア症状を認めた前頭側頭型認知症の1症例 (特集 症状性を含む器質性精神障害の症例)
- マウス大脳基底核線条体GABAニューロンにおける自発カルシウム濃度変化
- 菊地 琴美,小山内 実,田村 篤史,柳川 右千夫,森 一生,八尾 寛
- 電気学会研究会資料. MBE, 医用・生体工学研究会 2011(112), 71-73, 2011-09-20
- NAID 10029663126
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- デジタル大辞泉 線条体の用語解説 - 大脳基底核の一部で、神経細胞が集合し、錐体(すいたい)外路の中枢をなす部位。筋緊張の調整に関与するといわれる。
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★リンクテーブル★
[★]
- 64歳の女性。1年前に脳卒中発作が起き、その後、右顔面と右上肢とに自発痛としびれ感とが持続するので来院した。眼球運動は正常。右上下肢に軽度の筋力低下と腱反射亢進とを認める。手指を広げて上肢前方水平挙上位をとらせると、右手指が不随意に、緩徐に動く。右顔面と見議場使途に表在感覚低下を認める。
- 予想される障害部位はどれ
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[正答]
※国試ナビ4※ [108B008]←[国試_108]→[108B010]
[★]
- 英
- serotonin receptor
- 同
- 5-HT受容体
- 関
- セロトニン
セロトニン受容体 (GOO.300)
- 5-HT3受容体はリガンドの結合により開閉してNa+, K+の等価に関わる。ニコチン性受容体に似ている。(GOO.299)
セロトニン受容体
-
- リガンドの結合に共役してK+チャネルを開口→過分極→電位依存性カルシウムチャネルを抑制
- 脳幹の縫線核、に局在
- 鎮静作用をしめすセロトニン作動性ニューロンが存在
- somatodendritic 5-HT1A autoreceptors descrease raphe cell fireing when activated by 5-HT released from axon collaterals of the same or adjacent neurons. (GOO.301)
- 5-HT1B
- 5-HT1C
- 5-HT1D
- 5-HT1E
[★]
- 英
- Huntington disease
- 同
- ハンチントン舞踏病 Huntington chorea Huntington's chorea
- 関
- 錐体外路症候群、大脳基底核疾患
概念
- うつ、進行性痴呆(progressive dementia)、舞踏運動(choreiform movements)、尾状核の萎縮(caudate atrophy)
- 脳のGABA↓、ACh↓
- トリプレットリピート病
- 難病であり、特定疾患治療研究事業の対象疾患
疫学
- (有病率?)欧米では4-8/10万人、日本では1/10万人 (HBN.971)
- 発病する家系の20-50歳で発症。(他の文献では30-40歳代)
- 25-45歳で発症。有病率は2-8人/10万人。(HIM.2561)
病因
- 第4染色体短腕(4p15)に座乗するハンチントン遺伝子のエキソンに存在するCAGリピートの異常反復。正常では7~34回。ハンチントン病では36回以上
遺伝
病理
- 線条体(特に尾状核)・大脳皮質(特に前頭葉・側頭葉)の萎縮 → 尾状核の萎縮は不随意運動、大脳皮質の萎縮は認知症に繋がるのであろう
- 小型のニューロンの脱落が大型のニューロンに先行している。GABA作動性ニューロンの脱落が顕著である。線維性のグリオーシスが他の疾患で見られるニューロン脱落後のそれよりも顕著。線条体の変性とmotor symptomsの間には相関が見られる。皮質や線条体ニューロンでは核内にユビキチン化されたハンチントン蛋白の封入体が認められる。(BPT.895)
症状
<youtube>http://www.youtube.com/watch?v=JzAPh2v-SCQ</youtube>
診断
検査
CT
- 側脳室の外側に存在する尾状核の萎縮により側脳室の拡大が認められる。
MRI
- FLAIRでは尾状核と被殻に異常な高信号が認められる。
治療
- HIM.2562
予後
- 発症後10-20年で感染症、窒息(嚥下困難)で死亡する(YN.J-122)
参考
- http://www.mypacs.net/cases/HUNTINGTONS-DISEASE-12726430.html
- http://www.nanbyou.or.jp/entry/318
- http://www.nanbyou.or.jp/upload_files/092_s.pdf
[★]
- 英
- levodopa
- 同
- L-dopa、L-DOPA、LD、Lドーパ、L-ドーパ、L-ドパ、ドパ、ドーパ、3,4-ジヒドロキシフェニルアラニン 3,4-dihydroxyphenylalanine、ジヒドロキシフェニルアラニン dihydroxyphenylalanine
- 商
- ドパストン、ドパゾール、ドパール、イーシー・ドパール配合、カルコーパ配合、スタレボ配合、デュオドーパ配合、ドパコール配合、ドパゾール、ネオドパストン配合、ネオドパゾール配合、パーキストン配合、マドパー配合、メネシット配合、レプリントン配合
[show details]
相互作用
薬剤名等
|
臨床症状・措置方法
|
機序・危険因子
|
レセルピン製剤
|
脳内ドパミンが減少し本剤の作用が減弱するおそれ
|
脳内のドパミンを減少させてパーキンソン症状を悪化させる。
|
テトラベナジン
|
血圧降下剤(メチルドパ水和物、レセルピン、節遮断剤等)
|
血圧降下剤の作用を増強することがある
|
機序は不明であるが、レボドパに血圧降下作用があるためと考えられている。
|
抗精神病薬(フェノチアジン系薬剤 (クロルプロマジン等) 、 ブチロフェノン系薬剤 (ハロペリドール等)、ペロスピロン等
|
本剤の作用が減弱することがある
|
これらの薬剤によりドパミン受容体が遮断される。
|
全身麻酔剤(ハロタン等)
|
不整脈を起こすことがある
|
ハロタン等は交感神経のα、βレセプターの感受性を高める。一方、レボドパとの併用ではレボドパから転換したドパミンがα、βレセプターに作用して、不整脈を起こす可能性がある。
|
ピリドキシン
|
末梢での本剤の脱炭酸化を促進するため、本剤の作用が減弱することがある
|
ピリドキシンはレボドパ脱炭酸酵素の補酵素であり、併用によりレボドパの末梢での脱炭酸化を促進し、レボドパの脳内作用部位への到達量を減少させると考えられる。
|
抗コリン剤、アマンタジン塩酸塩、ブロモクリプチンメシル酸塩
|
精神神経系の副作用が増強することがある
|
併用によりレボドパの効果増加につながるが、同時に精神神経系の副作用が増強される可能性もある。
|
NMDA受容体拮抗剤(メマンチン塩酸塩等)
|
本剤の作用を増強するおそれ
|
これらの薬剤により、ドパミン遊離が促進する可能性がある。
|
パパベリン塩酸塩
|
本剤の作用が減弱するおそれ
|
パパベリン塩酸塩が線条体にあるドパミンレセプターをブロックする可能性がある。
|
鉄剤
|
本剤の作用が減弱するおそれ
|
キレートを形成し、本剤の吸収が減少するとの報告がある。
|
イソニアジド
|
本剤の作用が減弱するおそれ
|
機序は不明であるが、イソニアジドによりドパ脱炭酸酵素が阻害されると考えられている。
|
[★]
- 英
- caudate nucleus (B)
- ラ
- nucleus caudatus
- 関
- 大脳基底核、線条体、レンズ核
- 発生学的に同一の灰白質から発生するが、内包の発達により被殻と尾状核が分断される。被殻と尾状核との間には線条の灰白質連絡が残るため、これらを合わせて線条体と呼ぶ (KL.753)
ニューロン
- GABAとアセチルコリンのバランスが重要 → くずれると錐体外路症候群(パーキンソン病、パーキン粗にズム)
- GABA作動性ニューロン
- アセチルコリン作動性ニューロン
- 線条体内の伝達に用いられる?
大脳皮質・大脳基底核ループ回路
入力
- 大脳皮質(グルタミン酸作動性ニューロンが入力)
- 黒質緻密部(ドーパミン作動性ニューロンが入力)
出力
[★]
- 英
- GABA receptor
- 同
- γ-アミノ酪酸受容体 γ-aminobutyric acid receptor
- 関
- GABA、受容体
生理
種類
- イオンチャネル型。5量体。開口によりCl-が流入→電位依存性Ca2+の開口抑制など
- ベンゾジアゼピン系薬物、バルビツール酸系薬物、エタノールが作用
- 7回膜貫通型
- Gタンパク共役型受容体。Gi/o。
- ①K+の流入↑
- ②Ca2+流入抑制
- 網膜双極細胞のイオンチャネル型受容体
[★]
- 英
- striatal projection neurons
- 関
- 線条体
[★]
- ラ
- vena thalamostriata superior
[★]
- 英
- lateral ganglionic eminence
[★]
- 同
- inferior striate vein
[★]
- 英
- body
- ラ
- corpus、corpora
- 関
- 肉体、身体、本体、コーパス、ボディー