- 英
- dystonia
- 同
- ジストニー、異緊張症
- 関
- 不随意運動
<youtube v=1MQtaMENDV0></youtube>
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出典(authority):フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』「2015/08/23 13:31:51」(JST)
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ジストニア |
分類及び外部参照情報 |
ICD-10 |
G24.9 |
ICD-9 |
333 |
DiseasesDB |
17912 |
NCI |
ジストニア |
MeSH |
D004421 |
プロジェクト:病気/Portal:医学と医療 |
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ジストニア(dystonia)は、中枢神経系の障害による不随意で持続的な筋収縮にかかわる運動障害の総称。姿勢異常や、全身あるいは身体の一部が捻れたり硬直、痙攣といった症状が起きる。日本神経学会の用語では「ジストニー」と表記される。2011年現在、日本では特定疾患には認定されていない。
目次
- 1 特徴
- 2 分類
- 3 治療
- 4 関連項目
- 5 外部リンク
- 6 参考文献
特徴
- 常同性
- ジストニアによる姿勢異常や運動パターンは患者毎に常に同じであり、日によって姿勢や痛いところが違う、ということはない。
- 動作特異性
- ある動作をしようとするとジストニアの症状が出る、ということがある。典型的なものが書痙で、字を書く時だけのみ痙攣が起きる、というものである。似たものに職業性ジストニアがある。
- 感覚トリック
- 特定の感覚的な刺激によって症状が軽快することがある。例えば、痙性斜頸で頬に手を当てるだけで首の曲がりが一時的に改善されたり、眼瞼痙攣ではサングラス着用などで光刺激を減らすと症状が改善される等。
- 早朝効果
- ジストニア患者は起床時に症状が軽い、ということがある。
- オーバーフロー現象
- ある動作を行う際、その動きに本来不必要な筋が不随意に収縮する現象。
- フリップフロップ現象
- 症状があるきっかけで急に増悪したり軽快する現象。
分類
ジストニアは発症年齢、病態、部位によって分類される。
病態による分類
一次性(原発性)ジストニアと二次性(続発性)ジストニアとに大別される。 一次性ジストニアとは、他に原因となる要素が見当たらないもの、二次性ジストニアは薬剤性によるものや、遺伝性の神経変性疾患といった他に原因となる要素のあるものを指す。 なお、心因性ジストニアというものもあるが、二次性には含めない。
部位による分類
罹患部位によって局所性ジストニア、全身性ジストニア、分節性ジストニア、多巣性ジストニア、片側性ジストニアに分類される。日本では一次性ジストニアの多くが局所性ジストニアであり、主なものに以下が挙げられる。
治療
- 薬物療法
- 内服薬として抗パーキンソン薬や抗不安薬、抗コリン薬が用いられることがある。効果を示す場合もあるが、多くの場合は有効率が低い。
- ボツリヌス療法
- ごく微量のボツリヌストキシンを痙攣の起きている筋肉に注射し筋緊張を緩める治療法。日本の保険制度では他の治療法に比べ高額だが、効果は高い。個人差があるものの、一般的に効果は2日〜1週間で発現し、概ね3〜4ヶ月で減弱する。疼痛に対しても効果がある。
- 神経ブロック
- エタノール、フェノールなどで神経を破壊し人工的に麻痺状態を作ることで、不随意運動を軽減する治療。また、前述の薬品を筋肉内に注射するMAB(Muscle afferent block)という治療もある。日本の保険制度においては、ボツリヌス療法に比べ治療費が安いが、多くのデータでは有効率が劣る。
- 手術
- 眼瞼痙攣に対して眼輪筋切截術、痙性斜頸や書痙に対して定位脳手術、淡蒼球に電極を埋め込む脳深部刺激術(DBS)などの手術が適用される場合がある。
- バクロフェン療法
- ITB(Intrathecal baclofen therapy)とも呼ばれる。体内にポンプを埋め込み、筋弛緩薬であるバクロフェンを持続的に髄注する治療法。ボツリヌス療法が局所に対して効果があるのに比し、バクロフェンは全身に効果がある。
- 鍼灸治療
- 頸部ジストニアに関して鍼灸治療が有効であるという報告がある。
関連項目
外部リンク
- ジストニア友の会
- ジストニアの難病指定を求める会
- ジストニアの森
- 「Dystonia」 - Medpediaにある「ジストニア」についての項目。(英語)
- ジストニア患者のYouTube動画(2011年7月現在閲覧不可) - インフルエンザワクチンの副作用でジストニアが発症した患者についてのニュース(英語)。走ったり後ろ向きに歩いたりは普通にできるが、前向きに普通に歩こうとするとうまくできない。
参考文献
- ジストニアとボツリヌス治療 改訂第2版 (診断と治療社:2005念12月10日発行/著者;目崎高広、梶龍兒: ISBN 4-7878-1446-X)
- ジストニー (文光堂:2005年06月発行/著者;Pierre Rondot 監訳;平山惠造 訳;岡本保: ISBN 978-4-8306-1531-3 (4-8306-1531-1) C-CODE 3047)
- 不随意運動の診断と治療―動画で学べる神経疾患 (診断と治療社:2006年5月発行/編集;梶龍兒: ISBN 4-7878-1297-1)
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Japanese Journal
- 小児神経学専門医に対するpantothenate kinase-associated neurodegeneration(PKAN)関連疾患の実態調査
- 舟塚 真/伊藤 康/塩田 睦記/大澤 眞木子
- 東京女子医科大学雑誌 83(E1), E69-E73, 2013-01-31
- … Pantothenate kinase-associated neurodegeneration(以下PKAN)は、ジストニアなど不随意運動を主症状とする、常染色体性劣性遺伝の希少難病である。 …
- NAID 110009559374
Related Links
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- Q1:ジストニアとは、どのような病気ですか? Q2:ジストニアの種類は、どのようなもの がありますか? Q3:職業性ジストニアは、どのような人にみられますか? Q4: ジストニアの診断は、どのようにしますか? Q5:ジストニアの治療は、どのように行い ますか?
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★リンクテーブル★
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- 25歳の男性。歩行障害を主訴に来院した。13歳ごろから、重いカバンを持ったときやタオルを強く絞ったときに手を離しにくいことに気付いていたが、運動は問題なくできていた。20歳ごろからペットボトルのふたを開けにくいと感じるようになった。半年前から歩き方がおかしいと周囲から指摘されるようになったため受診した。父方の従兄弟に同様の症状を示す者がいる。意識は清明。身長 172cm、体重 62kg。体温 36.2℃。脈拍 92/分、整。血圧 112/72mmHg。呼吸数 24/分。心音と呼吸音とに異常を認めない。腹部は平坦、軟で、肝・脾を触知しない。両側の側頭筋と胸鎖乳突筋は軽度萎縮している。両下肢遠位筋は萎縮しており、筋力は徒手筋力テストで3である。四肢の腱反射は低下しており、病的反射を認めない。血液所見:赤血球 493万、Hb 14.2g/dL、Ht 44%、白血球 5,900、血小板 16万。血液生化学所見:総蛋白 6.8g/dL、アルブミン 4.1g/dL、AST 40U/L、ALT 49U/L、LD 282U/L(基準 176~353)、CK 528U/L(基準 30~140)、血糖 103mg/dL、HbA1c 6.2%(基準 4.6~6.2)、Na 142mEq/L、K 4.0mEq/L、Cl 103mEq/L。CRP 0.2mg/dL。この患者の母指球をハンマーで叩打する前後の写真(別冊No. 6)を別に示す。叩打後、この肢位が数秒間持続した。
- この所見はどれか。
[正答]
※国試ナビ4※ [112A024]←[国試_112]→[112A026]
[★]
[show details]
[正答]
※国試ナビ4※ [097G083]←[国試_097]→[097G085]
[★]
- 眼が開かないと訴える患者の顔の写真(別冊No. 4)を別に示す。
- 病態として最も考えられるのはどれか。
[正答]
※国試ナビ4※ [109G020]←[国試_109]→[109G022]
[★]
[正答]
※国試ナビ4※ [106E033]←[国試_106]→[106E035]
[★]
- 英
- Huntington disease
- 同
- ハンチントン舞踏病 Huntington chorea Huntington's chorea
- 関
- 錐体外路症候群、大脳基底核疾患
概念
- うつ、進行性痴呆(progressive dementia)、舞踏運動(choreiform movements)、尾状核の萎縮(caudate atrophy)
- 脳のGABA↓、ACh↓
- トリプレットリピート病
- 難病であり、特定疾患治療研究事業の対象疾患
疫学
- (有病率?)欧米では4-8/10万人、日本では1/10万人 (HBN.971)
- 発病する家系の20-50歳で発症。(他の文献では30-40歳代)
- 25-45歳で発症。有病率は2-8人/10万人。(HIM.2561)
病因
- 第4染色体短腕(4p15)に座乗するハンチントン遺伝子のエキソンに存在するCAGリピートの異常反復。正常では7~34回。ハンチントン病では36回以上
遺伝
病理
- 線条体(特に尾状核)・大脳皮質(特に前頭葉・側頭葉)の萎縮 → 尾状核の萎縮は不随意運動、大脳皮質の萎縮は認知症に繋がるのであろう
- 小型のニューロンの脱落が大型のニューロンに先行している。GABA作動性ニューロンの脱落が顕著である。線維性のグリオーシスが他の疾患で見られるニューロン脱落後のそれよりも顕著。線条体の変性とmotor symptomsの間には相関が見られる。皮質や線条体ニューロンでは核内にユビキチン化されたハンチントン蛋白の封入体が認められる。(BPT.895)
症状
<youtube>http://www.youtube.com/watch?v=JzAPh2v-SCQ</youtube>
診断
検査
CT
- 側脳室の外側に存在する尾状核の萎縮により側脳室の拡大が認められる。
MRI
- FLAIRでは尾状核と被殻に異常な高信号が認められる。
治療
- HIM.2562
予後
- 発症後10-20年で感染症、窒息(嚥下困難)で死亡する(YN.J-122)
参考
- http://www.mypacs.net/cases/HUNTINGTONS-DISEASE-12726430.html
- http://www.nanbyou.or.jp/entry/318
- http://www.nanbyou.or.jp/upload_files/092_s.pdf
[★]
- 英
- chlorpromazine, CPZ
- 同
- 塩酸クロルプロマジン
- 商
- コントミン、ウインタミン、Thorazine、ベゲタミン-A配合
- 関
- 精神神経用剤
特徴
- 抗ヒスタミン薬の開発の過程で見いだされた
- 統合失調症患者に強い鎮静、睡眠作用を必要とする場合に使う
構造
作用機序
- →錐体外路症状は少ない。末梢性抗コリン作用による副作用が生じやすい
- →鎮静、催眠作用:強。興奮や不眠を示す患者によい。
薬理作用 (SPC.193)
- 鎮静作用(ノルアドレナリンが関与)
- 抗幻覚・抗妄想作用(ドーパミンが関与)
- 感情の安定化
- 賦活作用(セロトニンが関与)
動態
適応
注意
禁忌
副作用 (SPC.193)
- 抗コリン作用(口渇、かすみ目、便秘、尿閉、発汗減少)
- α-ブロック作用(頻脈、起立性低血圧、射精障害)
- 内分泌作用
- 体温調節以上
- けいれん誘発
- 錐体外路症状
末梢
相互作用
[★]
- 英
- deep brain stimulation DBS
- 同
- 脳深部刺激法、脳深部電気刺激、脳深部刺激、深部脳刺激
- 関
概念
- 定位脳手術により脳に刺激電極を留置し電気刺激を行う。
適応
- 疼痛のコントロール:視床感覚中継核、同非特殊核、中脳水道周囲灰白質などの低頻度刺激(医学事典)。(痛覚の下行性抑制系)視床下部、中脳中心灰白質を刺激(SCN.305)。(視床の血管障害による視床痛)視床後腹側核(VP)の電気刺激(SCN.305)
- パーキンソン病の振戦:視床VIM核の高頻度刺激 (医学事典)
- パーキンソン病:淡蒼球内節や視床下核の高頻度刺激 (医学事典)
出典不明
- パーキンソン病:両側視床下核:振戦、固縮、無動、歩行障害の改善。オフ時間の短縮(ただしオン時間の効果を上わまることはない)。L-ドーパの減量。精神症状、自立神経障害、睡眠障害には効果がない。
- 本態性振戦:視床
- ジストニア:両側淡蒼球:オフ時間の短縮。L-ドーパ誘発性ジスキネジアの軽減。
- 三叉神経痛:視床
[★]
- 英
- basal ganglia disease
- 関
- 錐体外路症候群, movement disorder
分類 (SP.381)
疾患の分類 (SP.381)
[★]
- 英
- Sandifer syndrome
参考
[★]
- 英
- cervical dystonia
- 関
- 痙性斜頸、頸部ジストニア、痙性斜頚、頚部ジストニー、頸部ジストニー
<youtube>http://www.youtube.com/watch?v=FKgM4VqAqac</youtube>
[★]
- 英
- cervical dystonia
- 関
- 痙性斜頸、痙性斜頚、頚部ジストニア、頚部ジストニー、頸部ジストニー
[★]
- ラ
- dystonia musculorum deformans
- 関
- 変形性筋失調症、変形性ジストニー、変形性筋ジストニー
[★]
- 英
- nuchal dystonia
[★]
- 英
- muscle dystonia
- 関
- ジストニア