- 英
- bowel sound, intestinal murmur, intestinal sound
- 同
- 腸音
腹部の聴診
- 両膝を伸展させる。
- 腹壁の1-2ヵ所で腸蠕動音を聴取する
- 膜型聴診器を軽く宛てる。十分に時間をかけて聴取する(30秒~3分)
BAT.436
- 5-34回/分
- 腸蠕動音はgurglesとclicksからなる。
- 長く続く腸蠕動音(borborygmi - hyperperistalsis; stomach growling
UpToDate Contents
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Japanese Journal
- 緊急手術にて救命しえた慢性特発性大腸偽性腸閉塞症の1例
- 田中 智子,藤本 三喜夫,宮本 勝也,横山 雄二郎,森藤 雅彦,中村 浩之,武藤 毅,中井 志郎
- 日本大腸肛門病学会雑誌 60(1), 33-37, 2007-01-10
- … 腹部は著明に膨満し, 腸雑音は消失していた. …
- NAID 10018812622
- 池田 哲也,西川 隆太郎,石井 雅昭,伊藤 秀樹,重盛 千香,増田 亨,矢野 秀,坂倉 究
- 三重医学 48(1/2), 9-11, 2004-09-25
- … 症例:78歳男性.主訴:腹痛.既往歴:高血圧.現病歴:平成12年1月19日夜,突然左上腹部痛を来たし,入院した.現症:腹部は平坦軟で,左上腹部に圧痛を認めるが,腹膜刺激症状は認めず,腸雑音はやや減弱していた.検査所見:WBC 8100/mm3,CRP 0.2mg/dl,CPK 232IU/I,便潜血反応は陰性であった.画像所見:腹部単純レントゲンでは少量の小腸ガスを認め,腹部CTでは腹水なく,上腹部に軽度の腸管拡張像と腸間膜の炎症所見を認めた.手術所見:トライツ靭 …
- NAID 110001062748
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- 腸蠕動音は、正常・減少・消失・亢進の4つに分類されます。 それぞれの特徴を紹介します。 関連記事 第5回 消化器アセスメント(1)―皮膚状態・腹部の観察、腹部の聴診法 第6回 消化器アセスメント(2)―腹部の触診、肝臓・腎臓 ...
- 医学用語で腸音と腸雑音という言葉があります。「腸雑音」という単語は主にイレウスの分類を説明するときに使われる印象がありますが、それ以外のときは「腸音正常」というように、「腸音」という単語を使う傾向がある ...
- 腸重積の主たる症状は腹痛、嘔吐、血便とされています。血便は腸重積に特徴的な症状とされ、いちごジャムのようなとかトマトを潰したようなと形容されます。粘血便です。血液の方が多く、時に血液がやや黒ずんだ感じのものが ...
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[★]
- 81歳の女性。右季肋部痛と嘔吐とを主訴に来院した。昨日18時ころ、食事中に急に右季肋部から心窩部にかけての痛みが出現し、その後、痛みが増強し嘔吐を伴うようになったため午前1時に受診した。高血圧症で降圧薬を内服している。意識は清明。身長 147cm、体重 40kg。体温 36.8℃。脈拍 80/分、整。血圧 178/90mmHg。呼吸数 14/分。SpO2 98%(room air)。腹部は膨満し、腸雑音は消失。右季肋部に圧痛を認め、呼吸性に移動する小児手拳大の腫瘤を触知する。筋性防御と反跳痛とを認めない。血液所見:赤血球 318万、Hb 9.8g/dL、Ht 32%、白血球 11,800(桿状核好中球 52%、分葉核好中球 30%、好酸球 2%、好塩基球 1%、単球 4%、リンパ球 11%)。血液生化学所見:総蛋白 6.6g/dL、アルブミン 2.5g/dL、総ビリルビン 3.1mg/dL、直接ビリルビン 2.3mg/dL、AST 56IU/L、ALT 48IU/L、LD 480IU/L(基準 176~353)、ALP 454IU/L(基準 115~359)、γ-GTP 132IU/L(基準 8~50)、アミラーゼ 115IU/L(基準 37~160)、尿素窒素 20mg/dL、クレアチニン 1.3mg/dL。CRP 4.3mg/dL。腹部超音波検査と腹部単純CTとで胆嚢の腫大と胆嚢壁肥厚とを認める。腹部造影CTの動脈相と後期相で胆嚢壁の濃染を認めない。緊急に腹腔鏡下胆嚢摘出術が行われた。術中の写真(別冊No. 14A)と摘出胆嚢の粘膜面の写真(別冊No. 14B)とを別に示す。
- 最も考えられる疾患はどれか。
[正答]
※国試ナビ4※ [109D034]←[国試_109]→[109D036]
[★]
- 次の文を読み、10~12の問いに答えよ。
- 52歳の女性。黄疸を主訴に来院した。
- 現病歴 : 15年前に健康診断で肝機能の異常を指摘された。7年前から全身の掻痒感が出現し、2年前から黄疸が出現した。1年前には吐血があり、食道静脈瘤に対して硬化療法を受けた。最近になり黄疸が増強したため、紹介され入院した。
- 既往歴・家族歴 : 特記すべきことはない。
- 現症 : 身長150cm、体重52kg。脈拍64/分、整。血圧108/58mmHg。皮膚と眼球結膜とに黄疸を認める。腹水と下腿前面の浮腫とを認める。
- 検査所見 : 尿所見:.蛋白(-)、糖(-)。血液所見:赤血球369万、Hb11.8g/dl、Ht36%、白血球3,800、血小板8万、プロトロンビン時間(PT)35%(基準80~120)。血清生化学所見:総蛋白7.2g/dl、アルブミン2.8g/dl、IgA630mg/dl(基準110~410)、IgG3,178 mg/dl (基準960~1,960)、IgM 641mg/dl (基準65~350)、クレアチニン0.6mg/dl、総ビリルビン20.7mg/dl、直接ビリルビン18.5mg/dl、AST(GOT)123単位(基準40以下)、ALT(GPT)75単位(基準35以下)、アルカリホスファターゼ512単位(基準260以下)、γ-GTP112単位(基準8~50)、コリンエステラーゼ106単位(基準400~800)、Na135mEq/l、K4.1mEq/l、Cl100mEq/l。免疫学所見:HIV抗体陰性、HBs抗原・抗体陰性、HCV抗体陰性、抗ミトコンドリア抗体陽性、AFP2ng/ml(基準20以下)。
[正答]
※国試ナビ4※ [096C009]←[国試_096]→[096C011]
[★]
- 次の文を読み、66-68の問いに答えよ。
- 73歳の男性。腹痛を主訴に来院した。
- 現病歴 1週間便が出ていない。2日前に腹痛を自覚したが我慢していた。昨日から尿が出ていない。今朝、家族に伴われて受診した。
- 既往歴 60歳から高血圧症で内服治療中。昨年の人間ドックで便潜血反応陽性のため、精査が必要といわれたが、受診しなかった。
- 現症 意識レベルはJCS I-1。身長160cm、体重60kg。体温38.5℃。呼吸数24/分。脈拍112/分、整。血圧72/42mmHg。表情は苦悶様で、腹部全体に痛みを訴えている。心音に異常を認めない。腹部は膨隆し、板状硬であり、反跳痛を認める。腸雑音を聴取しない。皮膚は暖かい。
- 検査所見 血液所見:赤血球 350万、Hb 9.0g/dl、Ht27%、白血球 15,000(好中球83%、好酸球1%、好塩基球1%、単球2%、リンパ球13%)、血小板 5.2万。血液生化学所見:血糖90mg/dl、HbA1c5.0%(基準4.3-5.8)、総蛋白6.0g/dl、アルブミン4.0g/dl、尿素窒素30mg/dl、クレアチニン1.0mg/dl、尿酸5.0mg/dL、Na 145mEq/l、K 4.0mEq/l、Cl 100mEq/l。免疫学所見: CRP 10.0mg/dl、CEA 20 ng/ml(基準5以下)。
- 急性腹症と診断して、開腹手術が予定された。
- 術前にまず行う治療として適切なのはどれか。2つ選べ。
[正答]
※国試ナビ4※ [105E065]←[国試_105]→[105E067]
[★]
- 47歳の女性。下痢と体重減少とを主訴に来院した。Crohn病に対して6年前までに計3回の小腸部分切除術が施行され.約90cmの空腹と20cmの終末回腸が残存していた。カテーテルによる発熱を繰り返し、右鎖骨下静脈の血栓性狭窄も起こしたため、4年前から中心静脈栄養は行っていなかった。経腸栄養にて排便回数が5-6回/日程度に落ち着いてきたため、約2年前に本人の希望で経口食に変更した。薬物はメサラジンのみを内服していた。2週前から下痢が10回/日以上となり、体重も2週間で約3kg減少したため来院した。意識は清明。身長156cm、体重34kg。体温37.2℃。脈拍72/分、整。血圧90/52mmHg。腹部に圧痛を認めない。腸雑音は亢進している。血液所見:赤血球 323万、Hb 11.4g/dl、Ht 34%、白血球 5,200、血小板 17万。血液生化学所見:アルブミン 3.2g/dl、尿素窒素 20mg/dl、クレアチニン 0.8mg/dl、AST 26IU/l、ALT 38IU/l、ALP 863IU/l(基準115-359)、Na 138mEq/l、K 3.2mEq/l、Cl 108mEq/l、Ca 8.0mg/dl。CRP 0.6mg/dl。腹部造影CTで残存小腸の軽度拡張と回盲部近傍の小腸壁肥厚とを認める。本人は外来での治療を希望している。
- まず行う栄養管理として適切なのはどれか。
[正答]
※国試ナビ4※ [105E050]←[国試_105]→[105E052]
[★]
- 次の文を読み、43、44の問いに答えよ。
- 44歳の男性。右下腹部の痛みと嘔吐とで来院した。
- 現病歴 : 昨日海水浴を楽しんで帰宅した。今朝4時ころ突然、腹痛で目覚めた。痛みは右側腹部から右下腹部まで拡がり、右陰嚢部にも放散した。嘔気を我慢できず、透明な胃液を少量嘔吐した。吐血や黒色便は認めず、心窩部痛もない。
- 既往歴 :30歳から高尿酸血症を指摘されているが、治療歴はない。
- 現症 : 意識は清明。身長165cm、体重78kg。体温37.1℃。脈拍76/分、整。血圧146/90mmHg。腹部は平坦で、肝・脾は触知しない。外陰部は正常で、陰嚢内容に触診上異常所見はない。
- 検査所見:尿所見:蛋白(-)、糖(-)、潜血2+。血液所見:赤血球560万、Hb 15g/dl、Ht48%、白血球9,500、血小板35万、プロトロンビン時間(PT)●2秒(基準10~14)。血清生化学所見:総蛋白7.8g/dl、アルブミン5.2g/dl、尿素窒素20mg/dl、クレアチニン1.2mg/dl、尿酸7.5mg/dl、総ビリルビン0.6mg/dl、AST(GOT)18単位(基準40以下)、ALT(GPT)16単位(基準35以下)、LDH320単位(基準176~353)、Na135mEq/l、K4.2mEq/l、Cl101mEq/l。腹部エックス線単純写真を以下に示す。
[正答]
※国試ナビ4※ [096F042]←[国試_096]→[096F044]
[★]
- 次の文を読み、66-68の問いに答えよ。
- 73歳の男性。腹痛を主訴に来院した。
- 現病歴 1週間便が出ていない。2日前に腹痛を自覚したが我慢していた。昨日から尿が出ていない。今朝、家族に伴われて受診した。
- 既往歴 60歳から高血圧症で内服治療中。昨年の人間ドックで便潜血反応陽性のため、精査が必要といわれたが、受診しなかった。
- 現症 意識レベルはJCS I-1。身長160cm、体重60kg。体温38.5℃。呼吸数24/分。脈拍112/分、整。血圧72/42mmHg。表情は苦悶様で、腹部全体に痛みを訴えている。心音に異常を認めない。腹部は膨隆し、板状硬であり、反跳痛を認める。腸雑音を聴取しない。皮膚は暖かい。
- 検査所見 血液所見:赤血球 350万、Hb 9.0g/dl、Ht27%、白血球 15,000(好中球83%、好酸球1%、好塩基球1%、単球2%、リンパ球13%)、血小板 5.2万。血液生化学所見:血糖90mg/dl、HbA1c5.0%(基準4.3-5.8)、総蛋白6.0g/dl、アルブミン4.0g/dl、尿素窒素30mg/dl、クレアチニン1.0mg/dl、尿酸5.0mg/dL、Na 145mEq/l、K 4.0mEq/l、Cl 100mEq/l。免疫学所見: CRP 10.0mg/dl、CEA 20 ng/ml(基準5以下)。
[正答]
※国試ナビ4※ [105E067]←[国試_105]→[105E069]
[★]
- 次の文を読み、66-68の問いに答えよ。
- 73歳の男性。腹痛を主訴に来院した。
- 現病歴 1週間便が出ていない。2日前に腹痛を自覚したが我慢していた。昨日から尿が出ていない。今朝、家族に伴われて受診した。
- 既往歴 60歳から高血圧症で内服治療中。昨年の人間ドックで便潜血反応陽性のため、精査が必要といわれたが、受診しなかった。
- 現症 意識レベルはJCS I-1。身長160cm、体重60kg。体温38.5℃。呼吸数24/分。脈拍112/分、整。血圧72/42mmHg。表情は苦悶様で、腹部全体に痛みを訴えている。心音に異常を認めない。腹部は膨隆し、板状硬であり、反跳痛を認める。腸雑音を聴取しない。皮膚は暖かい。
- 検査所見 血液所見:赤血球 350万、Hb 9.0g/dl、Ht27%、白血球 15,000(好中球83%、好酸球1%、好塩基球1%、単球2%、リンパ球13%)、血小板 5.2万。血液生化学所見:血糖90mg/dl、HbA1c5.0%(基準4.3-5.8)、総蛋白6.0g/dl、アルブミン4.0g/dl、尿素窒素30mg/dl、クレアチニン1.0mg/dl、尿酸5.0mg/dL、Na 145mEq/l、K 4.0mEq/l、Cl 100mEq/l。免疫学所見: CRP 10.0mg/dl、CEA 20 ng/ml(基準5以下)。
[正答]
※国試ナビ4※ [105E066]←[国試_105]→[105E068]
[★]
- 45歳の女性。腹痛を主訴に来院した。昨日の昼食後から心窩部痛が出現し、上腹部不快感と悪心とを伴っていた。今朝には痛みが下腹部にも広がり徐々に増強し、歩くと腹壁に響くようになったため受診した。妊娠の可能性はないという。体温 37.8℃。脈拍 92/分、整。血圧 112/70mmHg。呼吸数 18/分。腹部は平坦で、右下腹部に圧痛と反跳痛とを認める。腸雑音は低下している。肝・脾を触知しない。
- 尿所見:蛋白(-)、糖(-)、潜血(-)。血液所見:赤血球 471万、Hb 14.5g/dL、Ht 42%、白血球 14,800、血小板 32万。血液生化学所見:総ビリルビン 1.3mg/dL、AST 15IU/L、ALT 15IU/L、ALP 154IU/L(基準 115~359)、γ-GTP 10IU/L(基準 8~50)、アミラーゼ 35IU/L(基準 37~160)、尿素窒素 22mg/dL、クレアチニン 0.6mg/dL、血糖 112mg/dL。CRP 3.4mg/dL。腹部超音波検査は腸管ガスにて所見は不明瞭であった。腹部単純CT(別冊No. 16A、B、C)を別に示す。
- 治療として最も適切なのはどれか。
[正答]
※国試ナビ4※ [109A034]←[国試_109]→[109A036]
[★]
- 86歳の男性。なんとなく元気がないと家族から往診の依頼があった。数日前から食欲が低下し、いつもより元気がないと同居の妻から説明を受けた。本人は何ともないと言う。ほぼベッド上の生活で食事摂取は自立しているが、それ以外のADLには介助を必要としている。5年前から脳梗塞後遺症(左片麻痺)、混合型認知症、高血圧症、前立腺肥大症および胆石症で訪問診療を受けている。意識レベルはJCS I-2。体温 36.5℃。脈拍 112/分、整。血圧 110/80mmHg。呼吸数 16/分。SpO2 96%(room air)。眼瞼結膜は貧血様でない。眼球結膜に黄染を認めない。心音と呼吸音とに異常を認めない。腹部では腸雑音がやや亢進し、右季肋部の触診を行うと右手で払いのけようとする。下腿に浮腫を認めない。
- 正しい判断はどれか。
[正答]
※国試ナビ4※ [109E047]←[国試_109]→[109E049]
[★]
- 次の文を読み、39、40の問いに答えよ。
- 8か月の乳児。顔色不良を主訴として来院した。
- 現病歴 : 15時間前に発熱と不機嫌とに母親が気付いた。その後患児は入眠したがすぐ覚醒した。1時間前に顔色不良と元気がないこととが認められた。
- 既往歴 : BCGは接種済み。1か月前に突発性発疹に罹患している。
- 現症 : 体重8,410g。体温38.2℃。呼吸数60/分。脈拍160/分、整。顔色は不良で、顔貌は無欲様である。周囲に対する関心が乏しい。背臥位で頭部を持ち上げ前屈させると抵抗があり、同時に股関節と膝関節とが屈曲する。検査所見2%、好中球56%、単球7%、リンパ球35%)、血小板10万。CRP11mg/dl(基準0.3以下)。血液所見:赤血球394万、Hb10.7g/dl、白血球14,500(後骨髄球2%、好中球56%、単球7%、リンパ球35%〕、血小板10万、CRP11mg/dl(基準0.3以下)。
[正答]
※国試ナビ4※ [098F038]←[国試_098]→[098F040]
[★]
- 次の文を読み、37、38の問に答えよ。
- 45歳の男性。今朝起床時に右上腹部の激痛が突然出現したため救急車で来院した。
- 現病歴 :約1か月前から空腹時に右上腹部痛を時々自覚するようになったが放置していた。
- 既往歴 :1年前に十二指腸潰瘍で薬物療法を受けた。
- 嗜好 :喫煙歴は20本/日を20年間。飲酒歴はビール1本/日を20年間。
- 現症 :身長170cm、体重60kg。体温38.5℃。脈拍180/分、整。血圧120/80mmHg
- 検査所見 : 血液所見:赤血球380万、Hb 11.0 g/dl、白血球11,000、血小板38万。血清生化学所見:総蛋白6.8 g/dl、アルブミン3.8 g/dl、尿素窒素38mg/dl、クレアチニン1.3mg/dl、GOT40単位(基準40以下)、GPT45単位(基準35以下)、アミラーゼ150単位(基準37~160)。CRP 3.0mg/dl(基準0.3以下)。来院時の胸部エックス線写真を以下に示す。
[正答]
※国試ナビ4※ [095F036]←[国試_095]→[095F038]
[★]
- 2歳の女児。4日前から続く発熱、下痢および血便を主訴に来院した。前日から尿回数が減少しており、今朝から排尿を認めない。意識は清明。顔色は不良で活気がない。眼瞼結膜に貧血を認める。眼球結膜に軽度の黄染を認める。眼瞼と下腿前面とに浮腫を認める。顔面と前胸部とに出血斑を認める。呼吸音に異常を認めない。腹部はやや膨隆し全体に圧痛を認める。腸雑音は減弱している。右肋骨弓下に肝を1cm触知する。脾を触知しない。
- この患児の血液検査所見として考えにくいのはどれか。
[正答]
※国試ナビ4※ [104I079]←[国試_104]→[104A001]
[★]
- 次の文を読み、 35、 36の問いに答えよ。
- 60歳の女性。上腹部痛を主訴に来院した。
- 現病歴: 1か月前から食後に腹痛を自覚するようになった。昨夜、還暦祝いに家族と外食をした後に悪心と右肩から背部に放散する上腹部の痛みがあり受診した。今朝からやや色の濃い尿に気付いたという。
- 既往歴: 18歳時に虫垂切除術。
- 家族歴:母親が糖尿病。
- 現症:意識は清明。身長 152 cm、体重 62 kg。体温 37.5 ℃。脈拍 92/分、整。血圧 124/70 mmHg。呼吸数 16/分。 SpO2 98% ( room air)。眼球結膜に黄染を認める。
- この患者の身体所見として最も考えられるのはどれか。
[正答]
※国試ナビ4※ [108H034]←[国試_108]→[108H036]
[★]
- 70歳の女性。左上腹部痛を主訴に来院した。昨夜、久しぶりに孫たちと遊んだり歌ったりして騒いだ。その 3時間後から左上腹部に痛みを感じるようになった。診察室には前かがみの姿勢で入ってきた。食事摂取は良好であり、悪心や嘔吐はなく便通も正常である。 3年前に脳梗塞を発症し、その後アスピリンを内服している。体温 36.5℃。脈拍 88/分、整。血圧 140/90 mmHg。左上腹部に限局した圧痛を認めるが、反跳痛はない。腹筋を緊張させると疼痛と圧痛とは増強する。腸雑音は正常である。
- 最も考えられるのはどれか。
[正答]
※国試ナビ4※ [108A027]←[国試_108]→[108A029]
[★]
- 51歳の女性。最近胸やけがひどくなり来院した。3年前から水様性下痢、腹痛および嘔吐がみられるようになった。身長153cm、体重58kg。脈拍62/分、整。血圧114/76 mmHg、眼球結膜に黄疸を認めない。腹部身体所見で腸雑音の亢進と臍上部の圧痛とを認める。十二指腸下行脚の内視鏡写真を以下に示す。
- 診断確定に必要な検査はどれか。
- a. (1)(2)
- b. (1)(5)
- c. (2)(3)
- d. (3)(4)
- e. (4)(5)
[正答]
※国試ナビ4※ [095D028]←[国試_095]→[095D030]
[★]
- 53歳の男性。昨夜大量に飲酒した。今朝、数回嘔吐した直後から激しい心窩部痛が出現したため来院した。体温37.8℃。呼吸数35/分。脈拍110/分、整。血圧96/60mmHg。腹部は平坦、軟で肝・脾は触知しない。血液所見:赤血球520万、Ht45%、白血球12,000、血小板32万。上部消化管造影写真を以下に示す。この患者にみられるのはどれか。
- a. (1)(2)(3)
- b. (1)(2)(5)
- c. (1)(4)(5)
- d. (2)(3)(4)
- e. (3)(4)(5)
[正答]
※国試ナビ4※ [096A031]←[国試_096]→[096A033]
[★]
- 51歳の男性。数日続く高熱と悪寒とを主訴に来院した。2週前に殿部潰瘍の切開排膿を受けた。体温39.5℃。呼吸数22/分。脈拍96/分、整。指先に有痛性の小結節を認める。呼吸音正常。尿所見:蛋白(-)、糖(-)、潜血1+。血液所見:赤血球487万、Hb15.8g/dl、白血球12,800(好中球76%)。
- 診断に重要な身体所見はどれか。
- a. 心雑音
- b. 背部叩打痛
- c. 腸雑音低下
- d. 肝下縁触知
- e. 切開部硬結
[正答]
※国試ナビ4※ [098F012]←[国試_098]→[098F014]
[★]
- 26歳の男性。朝から腹痛が持続するため来院した。朝食後、嘔気と心窩部の痛みとが出現し、痛みは次第に右下腹部に移動した。体温37.6℃。呼吸数14/分。脈拍92/分、整。血圧118/78mmHg。血液所見:赤血球450万、白血球13,000、血小板22万。認められる所見はどれか。
[正答]
※国試ナビ4※ [099C010]←[国試_099]→[099C012]
[★]
[正答]
※国試ナビ4※ [095E024]←[国試_095]→[095E026]
[★]
[正答]
※国試ナビ4※ [095E022]←[国試_095]→[095E024]
[★]
- ☆case10 背痛
- ■症例
- 27歳 女性
- 主訴:背中に突き抜ける?痛み(pain across her back)
- 現病歴:背中に広がる痛みを訴えて、27歳の女性が救急部に運ばれてきた。2日前に熱が出て背部痛が始まり、以降調子が悪い。痛みは増強している。6時間前に2度嘔吐した。
- 既往歴:3ヶ月前に合併症のない胆嚢炎。
- ・身体診断
- 調子が悪そうであり、紅潮している。体温:39.2℃。脈拍:120/分。血圧:104/68 mmHg。心血管系、呼吸器系に異常を認めず。腹部:全体的に圧痛。両側の腰部で著明な圧痛。
- ・検査
- (血液生化学)
- 白血球↑、血清尿素↑、CRP↑
- (尿検査)
- タンパク:++、鮮血:+++、亜硝酸塩:++
- 尿の顕微鏡検査:(おそらく400倍の一視野に)赤血球>50、白血球>50
- 腹部X線:正常
- ■glossary
- loin n. (pl)腰、腰部(→(adj.)lumbar)。(獣の)腰肉、ロイン。(pl)陰部、生殖器、性器
- 腸雑音、腸音、intestinal murmur、intestinal sound、bowel sound
- urine microscopy 尿の顕微鏡検査
- dysuria 排尿障害
- urgency n. 切迫、急迫、危急。緊急、火急、焦眉の急。[pl]しつこい要求、懇願。せき立てる力、刺激
- hydronephrosis 水腎症
- -nephros 腎臓
- -stomy 開口術
- nephrostomy n. 腎瘻造設術、腎造瘻術、腎瘻術
- obstructive urophathy 閉鎖性尿路疾患
- intravenous fluid 静脈内輸液
- commence vt. 始める、開始する。 vi. ~から始める、始まる(with)
- urgently
- eradication n. 根絶、撲滅
- mimic vt. ~の物まねをする、まねて馬鹿にする。そっくりに[卑屈に]まねる。~によく似る
- renal ultrasound 腎臓超音波検査
- obstructive uropathy 閉塞性尿路疾患
- polycystic kidney disease 多発性嚢胞腎
- medullary sponge kidney 海綿腎
- loin-pain hematuria syndrome 腰痛血尿症候群
- ■解説
- (第1パラグラフ)疫学
- 急性腎盂腎炎:男性より女性でmore common。尿路からの細菌の上行感染。リスク:妊娠、糖尿病、免疫低下者、尿路奇形(尿の腎臓への逆流。そして多分、狭窄していたりして結石で閉塞されやすいこともあると思う)
- (第2パラグラフ)病態
- 食欲不振、悪心、嘔吐と共に40℃の発熱が出ることがある。
- 腎盂腎炎患者の中には膀胱炎の先行症状(排尿障害、頻尿、尿意切迫、血尿)がある人がいるけど、こういう下部尿路症状がいつも出現するわけではない。
- 多くの腎盂腎炎患者は、先行する6ヶ月以内の膀胱炎の既往がある。
- 老人の場合、非典型的な症状を示し、そして混乱した状態でやってくる。
- 腎盂腎炎は他の病態によく似ている:急性虫垂炎、急性胆嚢炎、急性膵炎、下葉の肺炎
- 普通、体表から見て腎臓の直上に前からも後ろからも圧痛を感じる。
- 未治療の腎盂腎炎では敗血症になるかもしれない。
- (第3パラグラフ)本ケースについて
- ・CRP上昇は急性感染症を示唆
- ・顕微鏡的血尿・タンパク尿、白血球増多は尿路の炎症を示す。
- ・硝酸塩(nitrate, HNO3と何かの塩)から亜硝酸塩(nitrite, HNO2と何かの塩)への還元により細菌の存在が確認される。
- 覚え方:亜硝酸は(Oが一つ)足らないi(愛)
- でも複雑です。
- HNO2 亜硝酸 nitrous acid, nitrite 。亜硝酸塩 nitrite
- HNO3 硝酸 nitric acid, nitrate 。硝酸塩 nitrate
- (第4パラグラフ)管理
- ・女性は入院すべき。
- ・血液と尿の採取
- ・静脈内輸液+抗生物質で治療開始。微生物が同定されたら、感受性のある抗菌薬を使用する。初期治療ではゲンタマイシン、アンピシリン、シプロフロキサシンを用いる
- ・腎臓エコー検査:尿路閉塞を除外するため。閉塞性尿路疾患では、激しい痛み、発熱、敗血症ショック、腎不全を伴う脳腎症を起こしうる。
- ・尿路敗血症の経過で水腎症が疑われたら、合併症を防ぐために緊急に腎瘻を造設すべき
- (第5パラグラフ)薬物治療
- ・(腎結石など合併していない)腎感染症(ucomplicated renal infection)患者は抗生物質2週間のコースで治療すべき。
- ・感染の根絶を確実にする治療が終わった後10-14日間は、反復して細菌培養をする。<
- ・尿路結石を有する感染症や腎瘢痕を有する患者では抗生物質6週間のコースが用いられる。
- ■鑑別診断のポイント
- 腎盂腎炎は片側性、あるいは両側性の腰痛を引き起こす。
- 腰部痛の鑑別診断:
- 閉塞性尿路疾患
- 腎梗塞:心疾患などで生じた血栓が腎動脈またはその分枝を閉塞し、その血管の支配領域が虚血性壊死に陥った状態。
- 腎細胞癌:腎尿細管上皮細胞より発生する悪性腫瘍
- 腎乳頭壊死:腎乳頭より腎髄質にかけて、その支配動脈の虚血により壊死を来したもの。 主として基礎疾患に糖尿病を有する人にみられ、しばしば急性腎盂腎炎などの尿路感染に伴って発症する。
- 腎結石:
- 糸球体腎炎:
- 多発性嚢胞腎:先天性かつ両側性に腎実質内に大小無数の嚢胞を発生する。 ほとんどが両側性で、貧血、顕微鏡的血尿、蛋白尿、高血圧といった症状を呈しながら腎機能が低下し、最終的には腎不全となる疾患
- 海綿腎:腎錐体における集合管の先天性嚢状拡張症。症状としては拡張した集合管に尿の停滞 → 感染・細かな結石ができる。
- 腰痛血尿症候群:若年女性に好発し、反復して出現する腰部から側腹部の強い疼痛と血尿を主徴とする病因不明の疾患。肉眼的血尿や軽度の蛋白尿がみられることもあるが、特異的な検査所見はなく、診断は他疾患の除外診断による
- ■KEYPOINT
- ・急性腎盂腎炎は下部尿路症状があったり無かったりする。
- ・腎臓超音波検査は尿路閉塞を否定するために、入院24時間後に行うべき。
- ・抗菌薬は、再発のリスクを最小限にするために、少なくとも2週間継続すべき。
- □閉塞性尿路疾患(http://merckmanual.jp/mmpej/sec17/ch229/ch229a.htmlより引用)
- □KUBの陰影から尿路結石成分の推定
- リン酸カルシウム(22.0)
- シュウ酸カルシウム(10.8):シュウ酸カルシウム結石は,尿路結石のうちで最も頻度が高く(70~80%),シュウ酸カルシウム結石の約半数はリン酸カルシウムとの混合結石である。
- リン酸マグネシウムアンモニウム(4.1):ストラバイト結石:尿素分解菌(Proteus 、Klebsiella 、Pseudomonas )による尿路感染が原因で、尿素が分解されアンモニアとなると尿がアルカリ性となり、リン酸マグネシウムアンモニウム結石が形成される。
- シスチン(3.7):ホモシスチン尿症
- 尿酸(1.4):痛風
- キサンチン(1.4):プリン体
- □多嚢胞腎
- 常染色体劣性多発性嚢胞腎:ARPKD
- 旧名:幼児型嚢胞腎
- 常染色体優性多発性嚢胞腎:ADPKD
- 旧名:成人型嚢胞腎
[★]
- 英
- noise
- 関
- ノイズ、心雑音、部分音
[★]
- 英
- tone、sound
- 関
- 緊張、緊張度、トーン、響く、健全