- 53歳の男性。昨夜大量に飲酒した。今朝、数回嘔吐した直後から激しい心窩部痛が出現したため来院した。体温37.8℃。呼吸数35/分。脈拍110/分、整。血圧96/60mmHg。腹部は平坦、軟で肝・脾は触知しない。血液所見:赤血球520万、Ht45%、白血球12,000、血小板32万。上部消化管造影写真を以下に示す。この患者にみられるのはどれか。
- a. (1)(2)(3)
- b. (1)(2)(5)
- c. (1)(4)(5)
- d. (2)(3)(4)
- e. (3)(4)(5)
[正答]
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★リンクテーブル★
[★]
- 23歳の男性。2週前から全身倦怠感と37℃台の発熱とが続き、昨日から歯肉出血が出現したため来院した。眼瞼結膜は貧血様。皮膚に紫斑を認める。血液所見:赤血球312万、Hb9.3g/dl、Ht28.4%、白血球2,300、血小板2.5万。血清生化学所見:総蛋白8.3g/dl、アルブミン4.5g/dl、クレアチニン0.9mg/dl、AST(GOT)で45単位(基準40以下)、ALT(GPT)30単位(基準35以下)、LDH680単位(基準176~353)。骨髄血塗抹May-Giemsa染色標本を以下に示す。適切な治療はどれか。
[正答]
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[★]
- 52歳の男性。健康診断の腹部超音波検査で膵体部に3cmの不整形で充実性低エコーの腫瘤を指摘され、精査のため来院した。自覚症状はない。腹部は平坦で圧痛はなく、腫瘤は触知しない。免疫学所見:CEA17ng/ml(基準5以下)、CA19-9 366U/ml(基準37以下)。確定診断に有用なのはどれか。
- a. (1)(2)(3)
- b. (1)(2)(5)
- c. (1)(4)(5)
- d. (2)(3)(4)
- e. (3)(4)(5)
[正答]
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[★]
- 英
- spontaneous esophageal rupture, spontaneous rupture of the esophagus,
- 同
- ブールハーフェ症候群 Boerhaave症候群 Boerhaave syndrome Boerhaave's syndrome
[show details]
概念
- 食道内圧が急激に上昇(嘔吐、排便、分娩、咳)による有痛性の食道破裂で、特に横隔膜直上の下部食道が長軸・線状に破裂する。
- 食道下部の左壁に好発する(周囲の支持組織を欠くため)
- 食道粘膜全層の損傷 ⇔ マロリー・ワイス症候群(粘膜下層まで)
疫学
- 医療救急パーフェクトマニュアル改訂版 p.47
好発部位
- 医療救急パーフェクトマニュアル改訂版 p.47
症状
- 激烈な胸痛、心窩部痛、呼吸困難を訴え、縦隔気腫、膿気胸を認める。
- 二次的に縦隔気腫、皮下気腫、縦隔炎、胸水、気胸などが起こる。
身体所見
検査
- 胸腹部単純X線写真 + 水溶性造影剤(ガストログラフィン)を用いた食道造影
- 胸腹部単純X線写真:縦隔拡大、縦隔の変異、縦隔気腫像
- 食道造影:ガストログラフィンの食道外漏出
鑑別疾患
- 医療救急パーフェクトマニュアル改訂版 p.47
確定診断
- 医療救急パーフェクトマニュアル改訂版 p.47
治療
予後
- 縦隔炎は重篤
- 未治療24時間以上で死亡率70%以上(医療救急パーフェクトマニュアル改訂版 p.47)
国試