- 英
- necrosis
- 同
- ネクローシス
- 関
- アポトーシス、細胞死
WordNet
- the localized death of living cells (as from infection or the interruption of blood supply) (同)mortification, gangrene, sphacelus
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- 壊疽(えそ)
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出典(authority):フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』「2014/04/09 17:16:17」(JST)
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毒蜘蛛のドクイトグモに噛まれたことで壊死した脚の組織
毒蛇のテルシオペロに噛まれ、その毒により壊死した男の子の脚
壊死(えし)またはネクローシス(Necrosis)とは、生物の組織の一部分が死んでいく様、または死んだ細胞の痕跡のことである。
目次
- 1 概要
- 2 細胞壊死
- 3 脚注
- 4 参考文献
- 5 関連項目
- 6 外部リンク
概要
通常の死とは違い、体の一部分を構成する細胞だけが死滅する。感染、物理的破壊、化学的損傷、血流の減少などが原因となる。血流減少によるものを特に梗塞と呼ぶ。細胞の死ではあっても、血球、皮膚、消化管の粘膜上皮のように正常な細胞、組織が次々に補充され機能的な障害、組織学的な異常を残さないものは壊死と呼ばない。
壊死した組織は、生体の免疫系によって最終的には取り除かれ、欠損部分の一部が元の組織が再生したり線維化したりすることで補われる。
壊死した部分は正常に機能しないため、その分臓器の機能低下がもたらされる。また、消化管や心臓のような管状、袋状の組織が壊死すると、穿孔する可能性がある。
特に神経細胞や心筋のように再生しない組織が壊死すると、その部分の機能は失われる。例えば大脳左半球の運動領やその下行路が壊死すると、右の片麻痺(右半身の運動麻痺)が起る。心筋の場合は、ポンプ力が減少し、更に線維化した後にも刺激伝導上の問題が起り、不整脈の原因になることがある。ペースメーカーに障害が及べば、急性期の不整脈を乗り切っても人工ペースメーカーが必要になる可能性がある。
血液の再還流時に壊死した組織から放出される代謝産物が別の障害をもたらす可能性がある(クラッシュ症候群)。
細胞壊死
細胞内外の環境に悪化によって偶発的に起こる細胞死を指して細胞壊死またはネクローシスと呼ぶ。管理・調節されたプログラム細胞死(PCD)であるアポトーシスと対義語的に使われる[1]が、最近の研究で、単に偶発的に起きるのではないネクローシス、すなわちプログラムされたネクローシスがあるのではないかと考えられるようになり、これはネクロトーシス(英 necroptosis)と呼ばれ、PCDの一つとして分類認知されている[2]。
いずれの場合も細胞膜が破綻して内容物が流出し、元の細胞中の消化酵素やサイトカインなどが炎症発生因子となって周囲細胞に重篤な影響を及ぼしていく[1]。これが組織学な進行性の機能異常を認める壊死の主要因であることが多い。
脚注
- ^ a b “アポトーシスとネクローシス”. エランコアニマルヘルス社. 2014年2月6日閲覧。
- ^ “新しい細胞死ネクロトーシス ~プログラムされたネクローシス~”. ドージンニュース. 2014年2月6日閲覧。
参考文献
- 三橋紀夫 『がんをどう考えるか 放射線治療医からの提言』 新潮社〈新潮新書〉、2009年。ISBN 9784106102950。
関連項目
- アポトーシス
- オートファジー
- プログラム細胞死
- 心筋梗塞
- 脳梗塞
- 炎症
- 創傷
- 凍傷
- 熱傷
外部リンク
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Japanese Journal
- 症例 Klebsiella ozaenaeによる壊死性大葉性肺炎を生じた大酒家の1例
- 孫野 直起,福田 光輝,加藤 友美 [他]
- 日本呼吸器学会誌 = Annals of the Japanese Respiratory Society 2(1), 8-12, 2013-01-10
- NAID 40019560157
- 症例 広範な壊死を伴った胸腺腫の1例 (胸部の最新画像情報 2013)
- 症例報告 脊髄損傷による感覚障害が悪化因子と考えられ,壊死性筋膜炎を併発した仙骨部褥瘡の1例
Related Links
- 壊死(えし)またはネクローシス(Necrosis)とは、生物の組織の一部分が死ぬことである 。 目次. 1 概要; 2 細胞死としての「ネクローシス」; 3 参考文献; 4 関連項目; 5 外部 リンク. [編集] 概要. 通常の死とは違い、体の一部分を構成する細胞だけが死滅する。
- 世界大百科事典 第2版 壊死の用語解説 - 生体内の一部の組織や細胞が死ぬことを いう。正常な細胞が種々の障害を被ったとき,障害の程度に応じて,さまざまな反応を 示す。形のうえで現れる変化のうち,可逆性のものを変性とよぶが,壊死は,不可逆性 の ...
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★リンクテーブル★
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- 21歳の女性。 1か月持続する発熱と右頸部リンパ節の腫大とを主訴に来院した。1年前にも同様の症状があり軽快している。これまでに性感染症の既往はない。体温 38.2℃。脈拍 80/分、整。血圧 120/62 mmHg。皮膚に発赤など所見を認めない。右頸部に圧痛を伴う径 1~1.5 cmの軟らかく可動性のあるリンパ節を 4個触知する。他の部位にリンパ節を触知しない。口蓋扁桃の腫大を認めない。心音と呼吸音とに異常を認めない。肝・脾を触知しない。血液所見:赤血球 442万、 Hb 12.9 g/dl、Ht39%、白血球 3,250(桿状核好中球 14%、分葉核好中球 37%、好酸球 2%、単球10%、リンパ球 37% )、血小板 24万。血液生化学所見:総蛋白 7.5 g/dl、アルブミン 4.7 g/dl、総ビリルビン 0.5 mg/dl、AST 19 IU/l、ALT 22 IU/l、LD 255 IU/l(基準 176.353)、尿素窒素 12 mg/dl、クレアチニン 0.5 mg/dl。免疫血清学所見: CRP 1.0mg/dl、VCA IgG抗体 1倍 (基準 10以下 )、 VCA IgM抗体 1倍 (基準 10以下 )、抗核抗体 8倍 (基準 20以下 )。胸部エックス線写真に異常を認めない。頸部リンパ節生検ではリンパ節組織は傍皮質を中心に境界の比較的明瞭な壊死とマクロファージの浸潤がみられる。
- 最も考えられるのはどれか。
[正答]
※国試ナビ4※ [108G055]←[国試_108]→[108G057]
[★]
- ☆case10 背痛
- ■症例
- 27歳 女性
- 主訴:背中に突き抜ける?痛み(pain across her back)
- 現病歴:背中に広がる痛みを訴えて、27歳の女性が救急部に運ばれてきた。2日前に熱が出て背部痛が始まり、以降調子が悪い。痛みは増強している。6時間前に2度嘔吐した。
- 既往歴:3ヶ月前に合併症のない胆嚢炎。
- ・身体診断
- 調子が悪そうであり、紅潮している。体温:39.2℃。脈拍:120/分。血圧:104/68 mmHg。心血管系、呼吸器系に異常を認めず。腹部:全体的に圧痛。両側の腰部で著明な圧痛。
- ・検査
- (血液生化学)
- 白血球↑、血清尿素↑、CRP↑
- (尿検査)
- タンパク:++、鮮血:+++、亜硝酸塩:++
- 尿の顕微鏡検査:(おそらく400倍の一視野に)赤血球>50、白血球>50
- 腹部X線:正常
- ■glossary
- loin n. (pl)腰、腰部(→(adj.)lumbar)。(獣の)腰肉、ロイン。(pl)陰部、生殖器、性器
- 腸雑音、腸音、intestinal murmur、intestinal sound、bowel sound
- urine microscopy 尿の顕微鏡検査
- dysuria 排尿障害
- urgency n. 切迫、急迫、危急。緊急、火急、焦眉の急。[pl]しつこい要求、懇願。せき立てる力、刺激
- hydronephrosis 水腎症
- -nephros 腎臓
- -stomy 開口術
- nephrostomy n. 腎瘻造設術、腎造瘻術、腎瘻術
- obstructive urophathy 閉鎖性尿路疾患
- intravenous fluid 静脈内輸液
- commence vt. 始める、開始する。 vi. ~から始める、始まる(with)
- urgently
- eradication n. 根絶、撲滅
- mimic vt. ~の物まねをする、まねて馬鹿にする。そっくりに[卑屈に]まねる。~によく似る
- renal ultrasound 腎臓超音波検査
- obstructive uropathy 閉塞性尿路疾患
- polycystic kidney disease 多発性嚢胞腎
- medullary sponge kidney 海綿腎
- loin-pain hematuria syndrome 腰痛血尿症候群
- ■解説
- (第1パラグラフ)疫学
- 急性腎盂腎炎:男性より女性でmore common。尿路からの細菌の上行感染。リスク:妊娠、糖尿病、免疫低下者、尿路奇形(尿の腎臓への逆流。そして多分、狭窄していたりして結石で閉塞されやすいこともあると思う)
- (第2パラグラフ)病態
- 食欲不振、悪心、嘔吐と共に40℃の発熱が出ることがある。
- 腎盂腎炎患者の中には膀胱炎の先行症状(排尿障害、頻尿、尿意切迫、血尿)がある人がいるけど、こういう下部尿路症状がいつも出現するわけではない。
- 多くの腎盂腎炎患者は、先行する6ヶ月以内の膀胱炎の既往がある。
- 老人の場合、非典型的な症状を示し、そして混乱した状態でやってくる。
- 腎盂腎炎は他の病態によく似ている:急性虫垂炎、急性胆嚢炎、急性膵炎、下葉の肺炎
- 普通、体表から見て腎臓の直上に前からも後ろからも圧痛を感じる。
- 未治療の腎盂腎炎では敗血症になるかもしれない。
- (第3パラグラフ)本ケースについて
- ・CRP上昇は急性感染症を示唆
- ・顕微鏡的血尿・タンパク尿、白血球増多は尿路の炎症を示す。
- ・硝酸塩(nitrate, HNO3と何かの塩)から亜硝酸塩(nitrite, HNO2と何かの塩)への還元により細菌の存在が確認される。
- 覚え方:亜硝酸は(Oが一つ)足らないi(愛)
- でも複雑です。
- HNO2 亜硝酸 nitrous acid, nitrite 。亜硝酸塩 nitrite
- HNO3 硝酸 nitric acid, nitrate 。硝酸塩 nitrate
- (第4パラグラフ)管理
- ・女性は入院すべき。
- ・血液と尿の採取
- ・静脈内輸液+抗生物質で治療開始。微生物が同定されたら、感受性のある抗菌薬を使用する。初期治療ではゲンタマイシン、アンピシリン、シプロフロキサシンを用いる
- ・腎臓エコー検査:尿路閉塞を除外するため。閉塞性尿路疾患では、激しい痛み、発熱、敗血症ショック、腎不全を伴う脳腎症を起こしうる。
- ・尿路敗血症の経過で水腎症が疑われたら、合併症を防ぐために緊急に腎瘻を造設すべき
- (第5パラグラフ)薬物治療
- ・(腎結石など合併していない)腎感染症(ucomplicated renal infection)患者は抗生物質2週間のコースで治療すべき。
- ・感染の根絶を確実にする治療が終わった後10-14日間は、反復して細菌培養をする。<
- ・尿路結石を有する感染症や腎瘢痕を有する患者では抗生物質6週間のコースが用いられる。
- ■鑑別診断のポイント
- 腎盂腎炎は片側性、あるいは両側性の腰痛を引き起こす。
- 腰部痛の鑑別診断:
- 閉塞性尿路疾患
- 腎梗塞:心疾患などで生じた血栓が腎動脈またはその分枝を閉塞し、その血管の支配領域が虚血性壊死に陥った状態。
- 腎細胞癌:腎尿細管上皮細胞より発生する悪性腫瘍
- 腎乳頭壊死:腎乳頭より腎髄質にかけて、その支配動脈の虚血により壊死を来したもの。 主として基礎疾患に糖尿病を有する人にみられ、しばしば急性腎盂腎炎などの尿路感染に伴って発症する。
- 腎結石:
- 糸球体腎炎:
- 多発性嚢胞腎:先天性かつ両側性に腎実質内に大小無数の嚢胞を発生する。 ほとんどが両側性で、貧血、顕微鏡的血尿、蛋白尿、高血圧といった症状を呈しながら腎機能が低下し、最終的には腎不全となる疾患
- 海綿腎:腎錐体における集合管の先天性嚢状拡張症。症状としては拡張した集合管に尿の停滞 → 感染・細かな結石ができる。
- 腰痛血尿症候群:若年女性に好発し、反復して出現する腰部から側腹部の強い疼痛と血尿を主徴とする病因不明の疾患。肉眼的血尿や軽度の蛋白尿がみられることもあるが、特異的な検査所見はなく、診断は他疾患の除外診断による
- ■KEYPOINT
- ・急性腎盂腎炎は下部尿路症状があったり無かったりする。
- ・腎臓超音波検査は尿路閉塞を否定するために、入院24時間後に行うべき。
- ・抗菌薬は、再発のリスクを最小限にするために、少なくとも2週間継続すべき。
- □閉塞性尿路疾患(http://merckmanual.jp/mmpej/sec17/ch229/ch229a.htmlより引用)
- □KUBの陰影から尿路結石成分の推定
- リン酸カルシウム(22.0)
- シュウ酸カルシウム(10.8):シュウ酸カルシウム結石は,尿路結石のうちで最も頻度が高く(70~80%),シュウ酸カルシウム結石の約半数はリン酸カルシウムとの混合結石である。
- リン酸マグネシウムアンモニウム(4.1):ストラバイト結石:尿素分解菌(Proteus 、Klebsiella 、Pseudomonas )による尿路感染が原因で、尿素が分解されアンモニアとなると尿がアルカリ性となり、リン酸マグネシウムアンモニウム結石が形成される。
- シスチン(3.7):ホモシスチン尿症
- 尿酸(1.4):痛風
- キサンチン(1.4):プリン体
- □多嚢胞腎
- 常染色体劣性多発性嚢胞腎:ARPKD
- 旧名:幼児型嚢胞腎
- 常染色体優性多発性嚢胞腎:ADPKD
- 旧名:成人型嚢胞腎
[★]
- 英
- fibrinoid necrosis
- 同
- 類線維素壊死
- 関
- 壊死、結節性動脈周囲炎、フィブリノイド変性
[★]
- 英
- coagulation necrosis
- 関
- 壊死
[★]
- 英
- necrotic、necrotizing、necrotising
- 関
- 壊死、ネクローシス
[★]
- 英
- necrosis、necrotic
- 関
- 壊死、壊死性、アポトーシス
[★]
- 英
- toxic epidermal necrolysis
- 関
- 中毒性表皮壊死症、中毒性表皮剥離症
[★]
- 英
- necrolytic migratory erythema
- 関
- 壊死性遊走性紅斑
[★]
- ラ
- necrobiosis lipoidica
- 関
- リポイド類壊死症
[★]
- ラ
- necrobiosis lipoidica
- 同
- リポイド類壊死症
[★]
- 英
- acute necrotizing pancreatitis
[★]
- 英
- death
- 同
- 死亡、脳死、心臓死