出典(authority):フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』「2015/06/24 08:31:07」(JST)
ウェルニッケ脳症 (ウェルニッケのうしょう、英:Wernicke's encephalopathy)とは、ビタミンB1(チアミン)の欠乏によって起こる脳症のこと。ビタミンB1の欠乏だけでも発症するが、アルコール多飲者に多くおこるため、アルコールも複合的に影響しているといわれている。
ウェルニッケ脳症はビタミンB1欠乏症により、部分的眼球運動障害、運動失調、(記憶障害を伴う)コルサコフ症候群を引き起こす。眼球運動障害では、外側に目を動かせなくなり、寄り目になってしまうことがある。運動失調では、急激に歩行が不安定になりどこかにつかまりながら歩くようになる。意識障害については、特に特徴的な症状はなく、軽い意識障害からこん睡状態になることもある。 ウェルニッケ脳症がある程度回復してくると、目がゆれて、物が二重に見えたり、めまいがしたりする。 精神的な症状により、無力や無気力になり、うつになってしまうこともある。
飢餓による栄養障害は現在では非常に少なくなったが、アルコールの多飲やインスタント食品の偏食による栄養の偏りなどが発症要因になる。また妊娠悪阻(おそ)(つわり)で食事ができなくなって長期に点滴治療を受けたところ、点滴中にビタミンB1が入っていなかったために発症した例などの、医原性のものも報告されている。
早い段階でビタミンB1を投与を行うことが良いとされる。数日間ビタミンB1を1日1000mgほど静脈注射し、その後は150mgほど内服で補充する場合が多い。また、アルコール依存症を伴っているケースが多いため、アルコール依存症に対するリハビリや末梢神経障害等、ビタミンB1が欠乏していることにより引き起こされ得る障害に対するリハビリテーションが必要となる場合がある。
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関連記事 | 「脳症」「症」「ウェル」「ウェルニッケ」 |
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性状 | ビタミン名 | 化合物名 | 機能 | 補酵素名 | 欠乏症 | 過剰症 | ||
アミノ酸代謝 | 補酵素前駆体 | |||||||
水溶性ビタミン | ビタミンB1 | チアミン | 糖代謝 | ○ | チアミン二リン酸 | 脚気 (多発性神経炎、脚気心による動悸・息切れ) ウェルニッケ脳症 コルサコフ症候群 |
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ビタミンB2 | リボフラビン | 酸化還元反応 | アミノ酸オキシダーゼ | ○ | フラビンアデニンジヌクレオチド | 口角炎、舌炎、結膜炎、角膜炎、脂漏性皮膚炎 | ||
ビタミンB6 | ピリドキシン | 転移反応、脱炭酸反応、離脱反応、ラセミ化 | 多くのアミノ酸 | ○ | ピリドキサルリン酸 | 末梢神経障害(INHの副作用) | ||
ビタミンB12 | シアノコバラミン | C1転移 | メチオニン、分岐アミノ酸 | ○ | コバルト補酵素 | 巨赤芽球性貧血 | ||
ビタミンC | アスコルビン酸 | 抗酸化 | ○ | 壊血病 易出血性、骨・筋の脆弱化 |
||||
ビタミンB5 | パントテン酸 | CoAの骨格 | ||||||
ビタミンB9 | 葉酸 | C1転移 | グリシン、セリン | ○ | 巨赤芽球性貧血 | |||
ビタミンB3 | ナイアシン ニコチン酸 |
酸化還元反応 | ○ | ニコチンアミドアデニンジヌクレオチド | ペラグラ (1)光過敏性皮膚炎、(2)下痢、(3)認知症 |
|||
ビタミンB7 | ビオチン | 炭素固定反応 | ○ | ビオチン酵素 | 脂漏性皮膚炎、鱗屑状皮膚炎 | |||
脂溶性ビタミン | ビタミンA | レチノイド | 転写因子、視覚 | 夜盲症 眼球乾燥症・角膜軟化症(Bitot斑)・毛孔性角化症 |
脳圧亢進、四肢疼痛性腫脹、肝性皮膚落屑、悪心・嘔吐、食欲不振、催奇形性 | |||
ビタミンD | コレカルシフェロール等 | 骨形成 | くる病、骨軟化症 |
腎臓・血管壁への石灰沈着、多尿、↑尿Ca、高Ca血症、高P血症 | ||||
ビタミンE | トコフェロール | 抗酸化 | 未熟児の溶血性貧血 | |||||
ビタミンK | フィロキノン、メナキノン等 | 血液凝固因子やオステオカルシンの成熟 | ○ | 出血傾向 | 溶血、核黄疸 |
頭文字をとって Dr.C...
<youtube>http://www.youtube.com/watch?v=wDcyBXJAZNM</youtube>
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