微小変化群 MCNS
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Japanese Journal
- 発症12年後にステロイド抵抗性に変化した微小変化型ネフローゼ症候群の1例
- 成瀬 裕紀,奥井 秀由起,岡田 広,谷本 愛子,江口 広宣,平本 龍吾,小森 功夫,秋草 文四郎
- 日本小児腎臓病学会雑誌 24(1), 81-85, 2011
- 発症12年後に初めてステロイド感受性から抵抗性に変化した微小変化型ネフローゼ症候群 (MCNS) の1例を経験した。 症例は15歳男児である。1996年11月 (3歳時) にネフローゼ症候群を発症した。頻回再発型のためプレドニゾロン (PSL) とシクロスポリン (CyA) で治療された。2003年12月以降に施行した腎生検3回の病理診断は,すべて微小変化型 (MC) であった。2009年2月, …
- NAID 130001353982
- 急性腎不全を呈しIgA沈着を伴った微小変化型ネフローゼ症候群の1女児例
- 野崎 章仁,本原 功二郎,三ツ浪 真紀子,一戸田 平,壷井 伯彦,赤杉 和宏,伊吹 将吾,伴 由布子,岩朝 徹,今井 剛,廣田 常夫,渕元 浩二,澤井 俊宏
- 日本小児腎不全学会雑誌 : 小児腎不全研究会記事 30, 83-85, 2010-08-31
- NAID 10027697593
- 悪性胸腺腫胸膜播種への放射線治療により寛解を得た難治性微小変化型ネフローゼ症候群の1例
- 岡本 智子,佐野 隆,若井 陽希,村野 順也,田中 圭,田崎 尋美,小林 圭,内藤 正吉,橋本 ヒロコ,藤田 和己,青山 東五,坂本 尚登,原 敦子,松永 敬二,鎌田 貢壽
- The Japanese journal of nephrology 52(4), 515-522, 2010-05-25
- NAID 10026409346
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- 微小変化型ネフローゼ症候群の概要は本ページをご確認ください。小児慢性特定疾病情報センターは、慢性疾患をお持ちのお子さまやそのご家族、またそれらの患者の治療をされる医療従事者、支援をする教育・保健関係の皆さまに ...
- 微小変化型ネフローゼは小児〜成人にかけて比較的若い人におきます。腎臓内科医としては数あるネフローゼ症候群の疾患の中では、予後が良い疾患であり今後透析に移行する可能性が比較的低いため少し安心する疾患です。
- 【医師監修・作成】「微小変化型ネフローゼ症候群」ネフローゼ症候群を起こす疾患の1つで、子どものネフローゼ症候群の原因として最多|微小変化型ネフローゼ症候群の症状・原因・治療などについての基礎情報を掲載しています。
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- 24歳の男性。血尿を主訴に来院した。これまで尿の異常を指摘されたことはなかった。4日前に咽頭痛と38℃の発熱があり、昨日から血尿が出現したため受診した。体温 37.8℃、脈拍 72/分、整。血圧 120/78mmHg。口蓋扁桃の腫大を認める。顔面および下肢に浮腫を認めない。皮疹は認めない。尿所見:蛋白 3+、潜血 3+、沈渣は赤血球 100以上/HPF。随時尿の尿蛋白/クレアチニン比 2.0g/gクレアチニン(基準 0.15未満)。血液生化学所見:総蛋白 6.7g/dL、アルブミン 3.8g/dL、IgG 1,400mg/dL(基準 960~1,960)、IgA 450mg/dL(基準 110~420)、IgM 100mg/dL(基準 65~350)、CK 50U/L(基準 30~140)、尿素窒素 18mg/dL、クレアチニン 0.8mg/dL。免疫血清学所見:抗核抗体 陰性、CH50 30mg/dL(基準 30~40)、C3 88mg/dL(基準 52~112)、C4 20mg/dL(基準 16~51)、ASO 200単位(基準 250以下)、MPO-ANCA 陰性、PR3-ANCA 陰性。
- 最も考えられるのはどれか。
[正答]
※国試ナビ4※ [113A056]←[国試_113]→[113A058]
[★]
- 55歳の男性。両足の浮腫を主訴に来院した。10日前に両足の浮腫が出現し増悪したため受診した。身長 170cm、体重 75kg(10日前は65kg)。脈拍100/分、整。血圧 92/56mmHg。両下肢に浮腫を認める。尿所見:蛋白3+、潜血(-)。随時尿の尿蛋白/Cr比は8.7g/gCr(基準 0.15未満)。血液所見:赤血球 485万、Hb 18.1g/dL、Ht 48%、白血球 7,800、血小板 23万。フィブリノゲン 677mg/dL(基準 186~355)、Dダイマー 3.1μg/mL(基準 1.0以下)。血液生化学所見:総蛋白 4.0g/dL、アルブミン 1.5g/dL、尿素窒素 56mg/dL、クレアチニン 1.3mg/dL、血糖 84mg/dL、HbA1c 6.0%(基準 4.6~6.2)、総コレステロール 310mg/dL、トリグリセリド 120mg/dL。腎生検にて微小変化型ネフローゼ症候群と診断された。
- この患者において注意すべき合併症はどれか。
[正答]
※国試ナビ4※ [114B030]←[国試_114]→[114B032]
[★]
[正答]
※国試ナビ4※ [113E019]←[国試_113]→[113E021]
[★]
- a. 40代に多い。
- b. 緩徐な経過で発症する。
- c. 尿蛋白の主体はアルブミンである。
- d. 第一選択は免疫抑制薬である。
- e. 再発はない。
[正答]
※国試ナビ4※ [096H037]←[国試_096]→[096H039]
[★]
- 急性進行性糸球体腎炎を起こしやすい疾患はどれか。2つ選べ。
[正答]
※国試ナビ4※ [102I003]←[国試_102]→[102I005]
[★]
[正答]
※国試ナビ4※ [111F007]←[国試_111]→[111F009]
[★]
- 英
- minimal change disease
- 同
- 微少変化群、微小糸球体変化 minor glomerularabnormality、リポイドネフローゼ lipoid nephrosis
- 微小変化型ネフローゼ症候群 minimal change nephrotic syndrome, MCNS
- 関
- 一次性ネフローゼ症候群、原発性ネフローゼ症候群
概念
- 光学顕微鏡で糸球体に変化が認められないが電子顕微鏡で異常が認められる。
- 小児に多い。
- 小児のネフローゼ症候群の約80%を微小変化群がしめる。
- 成人のネフローゼ症候群の約20%を微小変化群がしめる。
疫学
- 小児に多い(2-6歳)。蛋白尿で発見(学校検尿で)
治療
予後
- 予後は良好→消失(治療する必要もなし) ← ????
- 小児例
- 90%の症例でステロイドに反応して寛解。寛解例の2/3で再発し、いくらかはステロイド依存状態となる。25年後に5%の例で慢性腎不全となる。この群の殆どの人が巣状分節状糸球体硬化症をともなうネフローゼ症候群を呈している。(BPT.550)
- ステロイド療法に反応するが、治療への反応は小児例より遅く、また再発しやすい。(BPT.550)
病理
- 光学顕微鏡、蛍光で異常な変化(-)、電子顕微鏡で観察できる(+)
[show details]
国試
[★]
- 英
- glomerular selectivity index
- 同
- 選択指数 selectivity index
- 関
- 蛋白尿
- 尿蛋白質選択性 selectivity of urine protein
- 非選択性蛋白尿 nonselective proteinuria
定義
- 選択指数(S.I.) = CIgG()/Ctransferrin
- SI(selectivity index)=(尿中IgG/血清IgG)/(尿中Tf/血清Tf)。
- M.W.: IgG=150kDa, トランスフェリン=80kDa
- Cはクリアランスで、大きいほどよく尿中から排泄されていることを示す。
判定
- SI < 0.1 → 高選択性
- SI > 0.5 → 低選択性
必要なパラメータ
- 血清中Ig濃度、血清中トランスフェリン濃度
- 尿中Ig濃度、尿中トランスフェリン濃度
参考
- http://www.med.osaka-u.ac.jp/pub/imed3/lab_2/page4/page4-7.html
- http://www.muikamachi-hp.muika.niigata.jp/ClinCal/SI.html
[★]
微小変化型ネフローゼ症候群 minimal change nephrotic syndrome
[★]
- 英
- nephrotic syndrome, NS
- 同
- ネフロージス nephrosis
- 関
- 腎 ネフローゼ症候群、小児ネフローゼ症候群
- 蛋白分画
概念
- 高度の蛋白尿とそれに起因する低蛋白血症、浮腫および高脂血症を呈した臨床病態
- 臨床的な概念であり、尿中に多量の血清タンパク成分を喪失するときにみられる共通の病態
病型
- 原発性糸球体腎炎
- 続発性ネフローゼ症候群:先行する疾患(膠原病、糖尿病など)に続発する
疫学
成人(IMD)
ネフローゼ症候群の原因
- 微小変化群:大人,約20-30%. 子供,70-80%
- 膜性腎症:大人,約30%. 子供,5%
- 膜増殖性糸球体腎炎:大人,5-7%
病理
- 広範囲にわたる著明な糸球体臓側上皮細胞の障害が認められ、足突起が単純化(simplification; 足突起の突起が減少すること?))および消失している。(PRE.224)
ネフローゼ症候群に関わる3つの基本的な病型
- PRE.224
- 1. 糸球体上皮細胞の障害:微小鹸化群、原発性巣状硬化症 ← 単球から放出されたサイトカインが上皮細胞の障害に関わっている
- 2. 上皮下における免疫複合体の形成と補体の活性化により、沈着した免疫複合体の周りに基底膜マトリックスが沈着し、基底膜が肥厚する膜型病変を呈する
- 3. 糸球体壁に影響を及ぼす蓄積病変は、ALアミロイドーシスや軽鎖蓄積病、あるいは糖尿病性腎症がある。
検査
- IMD
血液検査
凝固系検査
- フィブリノゲン、第I因子、第VIII因子、第X因子など → 肝臓で産生される。肝臓機能の亢進を示唆
血液生化学検査
- アルブミン:低値
- γ-グロブリン:低値 → IgGが低値となる。これが易感染性と関連している。なぜこうなるかは分かっていない。 → 易感染性につながる
- α2-グロブリン高値
- β-グロブリン:高値
- コレステロール:高値
- 中性脂肪:増加(特にLDL、VLDL)
- 低カルシウム血症 ← アルブミン低値による(アルブミン1.0 g/dlの低下により血清カルシウム0.8mg/dlの低下)。
- フィブリノゲン:高値 → 肝機能の亢進による
α2グロブリンが高値になるメカニズム
ネフローゼの場合血中のタンパクはどんどん尿に漏出していく。そのためアルブミン、γグロブリンは割合が低下している。α2分画にはα2マクログロブリンが存在する。これは分子量が77万から82万という大きな分子であるので、ネフローゼで糸球体のサイズバリアが崩壊しているとしても尿中に排出されず残るため、相対的にα2分画が高くなる。
赤沈が亢進するメカニズム
赤沈は第1相で赤血球同士が連銭形成し、第2相で沈んでいき、第3相では沈んできた赤血球の密度が上昇して沈降速度が鈍ってくる。赤沈が亢進するには、凝集が促進されるか、沈降の抵抗が少ないかである。赤血球の膜は負に帯電しており、正に帯電しているフィブリノゲン、γグロブリンが増加すると負の電荷同士で集まり合い凝集が促進される。逆に負に帯電しているアルブミンの量が減少すると、負同士の反発が軽減し凝集が容易になる。また貧血であると第3相で密度が低くなり沈降が早くなる。以上より、ネフローゼの場合アルブミンが尿中に排泄され血清アルブミンの濃度が低下、また、β分画のフィブリノゲンが上昇しているため赤沈は亢進する。
尿検査
- 蛋白尿
- 顕微鏡的血尿
- 顆粒円柱、脂肪球、卵円脂肪体
診断基準(厚生省特定疾患 ネフローゼ症候群 調査研究班)
- 1.と2.が 成人ネフローゼ症候群の必須条件。
- また尿沈渣中多数の卵円形脂肪体、重屈折脂肪体は参考所見となる
- 高脂血症と浮腫は必須条件ではない。
合併症
- IMD
- 1.乏尿、急性腎不全(循環血液量の減少)
- 2.低栄養(アルブミンの低下)、感染症(リンパ球サブセット・サイトカインの変化、血漿γグロブリン減少)
- 3.胸水、腹水(アルブミンの低下、体液量の増加)
- 4.起立性低血圧(循環血液量の減少)
- 5.凝固能亢進・血栓症(凝固因子増加、線溶活性低下、循環血液量減少、血液濃縮、脂質代謝異常):静脈血栓症、腎静脈血栓症、肺梗塞(アンチトロンビンIII低下例に多い)
- 6.治療薬(糖質コルチコイド、シクロスポリン?)の副作用:易感染性、消化性潰瘍、精神症状、高血圧、白内障、多毛、肥満、免疫性低下、白血球減少、出血性膀胱炎
- 2+3. 特発性細菌性腹膜炎
予後
- 糸球体選択指数 selection index S.I.によって治療の予後が予測できるらしい。
- SI(selectivity index)=(尿中IgG/血清IgG)/(尿中Tf/血清Tf)。
- SIが小さいほどサイズバリアーが機能しているということ。
- 0.2以下:high selective :プレドニゾロンに反応しやすい
- 0.2以上:low selective :プレドニゾロンに反応しにくい
[★]
- 英
- syndrome, symptom-complex
- 同
- 症状群
- 関
- [[]]
- 成因や病理学的所見からではなく、複数の症候の組み合わせによって診断される診断名あるいは疾患。
内分泌
先天的代謝異常
高プロラクチン血症
- 分娩後の視床下部障害によるプロラクチン分泌抑制因子の分泌抑制のため、高プロラクチン血症を呈する。
- 分娩に関係なくプロラクチン分泌抑制因子の分泌抑制をきたし、高プロラクチン血症を呈する。
性腺機能低下
- 嗅覚の低下・脱出、低ゴナドトロピン性性腺機能低下症
- 肥満、網膜色素変性症、知能低下、低ゴナドトロピン性性器発育不全、多指症、低身長
性早熟
- 思春期早発症、多発性線維性骨異形成症、皮膚色素沈着
- 女性型の肥満、性器の発育障害の2主徴を示し、視床下部に器質的障害をもつ疾患群。
脳神経外科・神経内科
[★]
- 英
- change、alteration、turn、variation、shift、change、alter、turn to、shift、variational
- 関
- 異形、移行、移動、回転、交替、シフト、順番、転換、なる、変異、変更、変質、変動、変分、変える、変わる、差異、バリエーション、ターン
[★]
- 英
-
- 関
- 形、機序、形式、形成、形態、種類、パターン、パターン形成、品種、編成、方法、モード、様式、タイプ標本、タイプ、フォーム、成立、形づくる
- 原型
[★]
- 英
- nephrosis
- 関
- ネフローゼ症候群