- 英
- acetylcysteine
- 同
- ≒N-アセチルシステイン NAC , N-acetyl-L-cysteine
- 商
- (去痰薬)アセテイン、(海外の去痰薬)ムコミスト、
- エルネオパ、サテリット、ネオパレン、ビーフリード、ミキシッド、ムコフィリン
- 関
- メルカプツール酸
[show details]
用途
添付文書
アセトアミノフェン中毒の解毒薬
- http://www.info.pmda.go.jp/go/pack/3929006S1022_1_08/3929006S1022_1_08?view=body
去痰薬
- http://www.info.pmda.go.jp/go/pack/2233700G2034_1_01/2233700G2034_1_01?view=body
アミノ酸の補液
- ビーフリード輸液(500mL袋)/*ビーフリード輸液(1000mL袋)
- http://www.info.pmda.go.jp/go/pack/3259529G1030_1_02/3259529G1030_1_02?view=body
UpToDate Contents
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Japanese Journal
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- 治療 ピルフェニドン,N-アセチルシステイン (特集 びまん性肺疾患のマイル・ストーン)
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Japan Pharmaceutical Reference
薬効分類名
販売名
組成
成分・含量(1mL中)
- アセチルシステイン176.2mg(アセチルシステインナトリウム塩として20w/v%)
添加物
効能または効果
- アセトアミノフェン過量摂取時の解毒
- 通常、本剤又は本剤を希釈した液を、初回にアセチルシステインとして140mg/kg、次いでその4時間後から70mg/kgを4時間毎に17回、計18回経口投与する。経口投与が困難な場合は、胃管又は十二指腸管により投与する。投与後1時間以内に嘔吐した場合は、再度同量を投与する。
- アセトアミノフェン摂取後なるべく早期に投与を開始すること。8時間以内が望ましいが、24時間以内であれば効果が認められることが報告されている。
- 本剤投与の要否は、以下の全てを参考に決定すること。
アセトアミノフェンの血漿中濃度
- 本添付文書末尾に記載したノモグラムにおいて、アセトアミノフェンの血漿中濃度がアセチルシステイン投与推奨ラインより上である場合に投与する。摂取後4時間までは血漿中濃度がピークとなっていないため、参考にならない。
アセトアミノフェンの摂取量
- 血漿中濃度が迅速に測定できない場合でも、アセトアミノフェンとして7.5g又は150mg/kg以上の摂取が疑われる場合には投与する。
配合剤による中毒、薬剤の常用者、あるいは基礎疾患のある患者の場合
- 以下の1)?3)に示す患者には、摂取量が上記(1)、(2)の目安以下であっても本剤の投与を考慮すべきである。
- 配合剤による中毒の場合[次に示す薬物とは相互作用によってアセトアミノフェンの毒性が強く発現するとの報告がある。]
- ●エテンザミド
- ●無水カフェイン
- ●ブロムワレリル尿素
- 併用薬を服用中である場合[次に示す薬物とは肝薬物代謝酵素の誘導によってアセトアミノフェンの毒性が強く発現するとの報告がある。]
- ●カルバマゼピン
- ●イソニアジド
- ●フェノバルビタール
- ●フェニトイン
- ●リファンピシン
- アセトアミノフェンやアルコールの常用者、肝疾患のある患者、絶食状態や低栄養状態が続いている患者[低用量でもグルタチオンの枯渇が生じるおそれがある。]
- 「患者の体重と本剤投与量の対比表」(本添付文書末尾に記載)を参考に投与すること。
慎重投与
- 胃出血の危険性がある患者(食道静脈瘤、消化性潰瘍などの患者)[本剤の投与により嘔気、嘔吐が発現することがあるため、アセトアミノフェンによる肝毒性が発現する危険性が、上部胃腸管系出血の危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。]
重大な副作用
- アナフィラキシー様症状(頻度不明)を起こすことがあるので、観察を十分に行い、舌の腫脹、紅斑、血管浮腫等の異常が認められた場合には、必要に応じ投与を中止し、適切な処置を行うこと。
薬効薬理
作用機序7、8)
- アセトアミノフェンは、経口投与後速やかに消化管から吸収され、尿中における代謝物は、その大部分がグルクロン酸抱合体(49?54%)と硫酸抱合体(28?33%)であり、2?3%は代謝されずアセトアミノフェンとして存在する。また、およそ15%はチトクロームP450代謝経路に入り、代謝産物としてN-アセチル-p -ベンゾキノンイミン(NAPQI)及び3-ヒドロキシアセトアミノフェンを生じる。アセトアミノフェン中毒における肝障害、腎障害は、NAPQIによって引き起こされるとされている。NAPQIはグルタチオン抱合反応によって代謝され、メルカプツール酸として尿中に排泄されるが、アセトアミノフェンの大量服用によってNAPQIが過剰産生されると、グルタチオンが枯渇するとされている。アセチルシステインはグルタチオンの前駆物質として働き、解毒作用を示すと考えられている。
有効成分に関する理化学的知見
一般名:
- アセチルシステイン(Acetylcysteine)〔JAN〕
化学名:
- N-acetyl-L-cysteine
- 106?110℃
★リンクテーブル★
[★]
- 45歳の男性。農業に従事している。意識障害のため搬入された。夕食後、自宅倉庫へ行ったまま2時間以上たっても戻らないのを心配した家族が見に行き、倒れているのを発見した。搬送した救急隊員によると、そばに空ピンがころがり、床の吐物に有機溶剤臭があった。意識レベルはJCS II-20。身長165cm、体重58kg。体温36.0℃。脈拍44/分、整。血圧100/58mmHg。縮瞳を認める。皮膚は湿潤していて発赤はない。骨格筋の線維性攣縮が認められる。腹部は平坦、軟で、肝・脾を触知しない。尿所見:外観は淡黄色透明。蛋白(-)、糖(-)。血液所見:赤血球 500万、白血球 6,200、血小板 32万。血液生化学所見:アルブミン 4.8g/dl、クレアチニン 1.1mg/dl、総ビリルビン 0.8mg/dl、AST 30IU/l、ALT 35IU/l、LD 300IU/l(基準176-353)、ALP 200IU/l(基準115-359)、γ-GTP 30IU/l(基準8-50)、コリンエステラーゼ OIU/l(基準400-800)、アミラーゼ 40IU/l(基準37-160)、CK 20IU/l(基準30-140)。動脈血ガス分析(自発呼吸, room air) : PaO2 98Torr、PaCO2 40Torr、HCO3- 24mEq/l。
- 処置として投与が検討されるのはどれか、2つ選べ。
[正答]
※国試ナビ4※ [104D050]←[国試_104]→[104D052]
[★]
- 薬物とその拮抗薬との組合せで正しいのはどれか。2つ選べ。
[正答]
※国試ナビ4※ [111I025]←[国試_111]→[111I027]
[★]
- 96
- 35歳 女性
- 【主訴】息切れ
- 【現病歴】6ヶ月から次第に増悪する息切れを訴え来院。息切れは進行しており、今では同年代の人に比べ階段を登ったり平地を歩くのがおそい。3ヶ月間空咳が出現してきている。
- 【既往歴】喘息(子供の頃、中等度)
- 【家族歴】父:40歳時に胸部疾患(chest problem)で死亡(と、この患者は思いこんでいる)。
- 【服用薬】パラセタモール。やせ薬は過去に使ったことがある
- 【嗜好歴】タバコ:吸わない。飲酒:週に10 units以下。
- 【職業歴】印刷会社(学校卒業後ずっと)
- 【生活歴】8歳と10歳の子供がいる。ペットとして自宅にネコとウサギを飼育している。
- 【身体所見】
- バチ指、貧血、チアノーゼは認めない。心血管系正常。呼吸器系で、両側性に肺拡張能低下。胸部打診音、および触覚振盪音は正常。聴診上、両肺の肺底部に呼気終期年発音を聴取する。
- 【検査所見】
- 呼吸機能試験
- 測定値 予測値
- FEV1(L) 3.0 3.6-4.2
- FVC(L) 3.6 4.5-5.3
- FER(FEV1/FVC)(%) 83 75-80
- PEF(L/min) 470 450-550
- 胸部単純X線写真
- 胸部単純CT(肺野条件)
- Q1 診断は?Q2 追加の検査と治療法
- (解説)
- ・6ヶ月から次第に増悪する息切れ
- ・本当に6ヶ月から息切れが始まったかは分からない!!実際にはもっと前から存在する可能性を考えよう。
- ・喘息の既往歴 → また喘息か・・・
- ・聴診上笛音 weezingなく、また呼吸機能検査で閉塞性肺障害は認められず否定的
- ・職業性喘息 ← 肺の疾患では職業歴が重要なんだよ、うん。
- ・職業に関連した特定の物質に曝露され引き起こされる気管支喘息。
- ・気管支喘息だと閉塞性換気障害でしょっ。
- ・本症例の病態
- ・拘束性病変(restrictive problem):拡張制限 + ラ音(呼気時に閉鎖していた気道の再開通によるラ音。このラ音は(1)肺が硬い+(2)肺容量低下による起こるんじゃ)
- ・呼吸機能検査の結果
- ・中等度の拘束性換気障害(FEV1とFVCの低下、slightly high ratio)
- → 硬い肺と胸郭を示唆している → 肺コンプライアンス低下じゃな。
- → 拡散能低下が予想される。
- ・胸部単純X線写真
- ・小さい肺野、中肺野~下肺野にかけて結節性網状陰影(nodular and reticular shadowing)を認める ← 教科書的には「線状網状影」
- ・HRCT
- ・胸膜下嚢胞形成(subspleural cyst formationの直訳。教科書的には「胸膜直下の蜂巣肺所見」)を伴う線維化
- これらの所見→diffusing pulmonary fibrosis(fibrosing alveolitis)
- ・肺の線維化病変を見たら限局性かびまん性かを見なさい!マジで?
- ・びまん性:diffuse fine pulmonary fibrosis
- ・原因:膠原病、薬剤性、中毒性、特発性
- ・限局性:例えば肺炎感染後の瘢痕
- ・IPF
- ・まれに家族性の病型有 → 本症例で父がchest problemで無くなっている事と関連があるかもしらん。
- ・IPFの良くある病型:UIP + CT上胸膜下に認められる蜂巣肺
- ・膠原病に合併する場合、NSIPの様に広い範囲に斑状の病変が出現
- ・CT上、ground glass shadowingに見える所はactive cellular alveolitisであり、反応に反応する確率が高いことと関連している。
- ・追加の検査の目的:原因と合併症の検索、肺生検施行の有無を決定
- ・肺生検:経気管支鏡生検は試料が少ないために負荷。VATは良く使用されており、若年の肺組織を得るのに適切な方法。
- ・治療
- ・低用量~中等量の副腎皮質ステロイド ± 免疫抑制薬(アザチオプリン):数ヶ月経過観察し、反応性を観察。
- ・UIP症例でこのレジメンに対する反応性は乏しく、治療による利益より重大な副作用を起こさないことが重要
- ・アセチルシステイン:anti-oxidant
- ・予後を改善するというエビデンス有り
- ・ステロイド+アザチオプリン+アセチルシステインというレジメンで用いられることがある
- ・肺移植
- ・本症例の様にナウでヤングな患者には適応を考慮しても良い
- ・予後
- ・疾患の進展速度は症例により様々
- ・6ヶ月で死亡する急性増悪も起こることがある。
- Progression rates are variable and an acute aggressive form with death in 6 months can occur.
- ・UIP症例では多くの場合2~3年かけて確実に進行していく。
- ■glossary
- clubbing n. バチ指
- restrictive ventilatory defect 拘束性換気障害
- transfer factor = 拡散能/拡散能力 diffusion capacity
- subpleural bleb 胸膜下嚢胞
- diffuse fine pulmonary fibrosis びまん性微細肺線維症
- warrant vt. (正式)(SVO/doing)S(事)からするとO(事)は「~することは」当然のことである(justify)
- relevant adj. 直接的に関連する、関連性のある(to)
- ground glass すりガラス
- 'ground glass' shadowingすりガラス陰影
[★]
- 英
- acetaminophen poisoning
- 関
- アセトアミノフェン N-acetyl-p-aminophenol、薬物性肝障害
概念
- 多くの薬に含まれており、意図せずにたくさん飲んでいることもある → 規定量の数倍を飲むこともある
- 70kgの人 325mg x 20 中毒
- 40 死
症状
- 1. ~数時間 嘔吐
- 2. 24時間 嘔吐、腹痛1
- 3. 2-5日 嘔吐、肝機能↓、黄疸、出血、熱
- 4. 5日以降 直るか肝不全となる
病態生理
- 参考1
- アセトアミノフェンは肝臓で硫酸基やグルクロン酸抱合をうけ、尿より排泄され、2%が代謝を受けずにそのまま排泄される。排泄されないアセトアミノフェンは混合機能オキシダーゼによりN-acetyl-p-benzoquinoneimine(NAPQI)に変換される。この物質は毒性が高い、反応性が高い、電子親和性が高いという特徴を有する。このNAPQIは肝臓のグルタチオンにより無毒化されて尿中に排泄される。
- 過剰量のアセトアミノフェンが投与された場合、NAPQIを無毒化するグルタチオンが消費される。肝臓のグルタチオンが70-80%まで消費されると、NAPQIは肝細胞と反応しこれを障害する。 → 肝細胞障害型の薬物性肝障害をきたす。
治療
- 直後:活性炭投与
- 初期:N-アセチルシステインの投与(グルタチオンの補給)。経口、静注、1-数日
参考
- 1. [charged] Acetaminophen (paracetamol) poisoning in adults: Pathophysiology, presentation, and diagnosis - uptodate [1]
[★]
- 英
- antidote
- 関
- 解毒薬
商品
[★]
- 英
- Mucomyst
- 関
- アセチルシステイン、メルカプツール酸、N-アセチルシステイン
[★]
- 英
- mercapturic acid
- 関
- アセチルシステイン、ムコミスト、N-アセチルシステイン
[★]
アセチルシステイン
[★]
- 英
- cysteine, Cys, C
- 同
- チオセリン thioserine、2-アミノ-3-メルカプトプロピオン酸 2-amino-3-mercaptopropionic acid
- 関
- アミノ酸
[★]
- 英
- acetyl、Ac
- 関
- アクチニウム